6年前に天城山を縦走して天城峠から下山したときに、峠の先に立派な歩道が続いているのを見ました。
この先には何があってどこへ続いているのかがちょっと気になったものの、小学校通学相当の時間をそのまま放置。ようやく実行に移すことになりましたが、天城峠の西側は交通アクセスに難があることもわかってきました。
うまくいけるでしょうか。
苔生した谷間を、連続する砂防堰堤をかわしながら階段で登ること約10分で旧天城トンネルの前に出ます。
旧トンネルの右脇、冬季閉鎖されたトイレとの間から山道に入り、ジグザグの急登を登り終えた天城峠を通過する径の左側は八丁池・万三郎岳を越えて行く天城縦走路。
右がこれから進む伊豆山稜線歩道です。
伊豆山稜線歩道は稜線の少し右(北)側をトラバース気味に続いて行きます。
径の稜線(左)側は伊豆や駿河で特徴的なブナの樹林が続いており、静岡県に来たなあと実感します。
杉が二本立っていたかは覚えていませんが、幕末頃までは利用されていた旧天城峠とのことです。
かつてはクランクそれぞれの辻に猫越川と松崎方面に下って行く径があったそうですが、痕跡を見ることはできませんでした。
猫越岳への上りにに差し掛かると、径は深く掘れて、上に覆いかぶさるアセビのトンネルの中をモグラのように登って行きます。
峠から20分ほどで到着した猫越岳山頂に展望は無く、5分ほど先の山頂の池(火口湖)で休憩します。
池の入口のすぐ先にある展望台から、周囲の景色ががらっと変化していきます。
松崎周辺でしょうか。
眼下は安良里港?
登り返した後藤山を越えると、眼下には牧場が広がり、アセビの森を抜けて農道を横切り、スズタケの原を登って行くと、ナベ石という大きな岩がある場所で360°の展望が開けました。
行く先の眼下には県道59号(伊東西伊豆)線が通る仁科峠。
進行方向に見える後藤山は黒い樹林の山ですが、その左肩斜面にちょこっと平坦な頭を出す丘から先は草原(実際は笹や茅の原)が続き、背後には駿河湾が横たわっています。
遠くまで続いて行く草原の先にある富士山は雲が懸かってしまっています。
南西に目を転ずると西伊豆の海岸線
越えてきた猫越火山の樹林に別れを告げて、後藤山目指して障害物競争の階段を下ります。
ようやく展望が開けたのですが、強い西高東低の冬型気圧配置の今日は、凄まじい強風が吹いており、まともな画像が撮影できません。
よりよい展望を求めてナベ石の上に載ると、吹っ飛ばされる強さです。
風によろめきながら丘を登ります。
宇久須峠から登った丘の上から低木の樹林に覆われるようになり一安心。
次の魂の山への木段をどんどん下り、
一転して急階段を上り返します。
魂の山の山頂手前で振り返ると、歩いてきた山と丘の全貌が望まれました。
猫越岳や後藤山、ナベ石、風早峠がどこだかかわりますか?
こちらは天城峠の向こう側の天城連山。
山頂を過ぎると、富士山と手前の西伊豆の稜線が美しいです。
魂の山を延々階段で下ると、稜線歩道は県道411号(西天城高原)線におおむね沿って続いて行きますが、本日のゴールとなる船原峠までのコースタイムは約2時間。
ですが、冬至から一週間も経っていないこの時期に、時刻は既に午後4時近くとなってしまいました。
というわけで、魂の山を下った土肥峠付近で並走する県道にエスケープすることにしました。
舗装道路をすたすた歩き、棚場山をトンネルでショートカットして稜線歩道に戻ると日没を迎えます。
日没直後に船原峠に到着。
ベンチ横の階段を下りたところにある国道136号(西伊豆バイパス)の旧道にある駐車場にデポしていたクルマに無事たどりつきました。
車道を歩いてしまった区間と、船原峠から先の稜線歩道の様子はこちら。
●2024年12月27日(金)
天城峠バス停(9:10)→旧天城隧道(9:23)→天城峠(9:40)
→古峠(10:15)→二本杉峠(10:40)→滑沢峠(11:05)
→三蓋峠(11:40)→つげ峠(11:55)→猫越峠(12:45)
→猫越岳(13:05)→猫越岳山頂池(13:10)→展望台(13:15)
→後藤山(13:40)→仁科峠(14:05)→風早峠(14:30)
→宇久須峠(14:48)→魂の山(15:37)→土肥峠(16:00)
→棚場トンネル(16:30)→船原峠(駐車場;17:00)
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