2020年1月12日日曜日

自家用車で登る百名山 ~その27~ 鳳凰山(観音岳;積雪期ハイキング)



最近は公共交通機関を利用したり、自家用車で行っても登山口が最短でないものが多く、タイトル倒れが続いていた百名山のブログでしたが、今回は久々に自家用車を活用して登頂。

ここは山梨県南アルプス市。県営南アルプス林道の冬季通行止め目前の夜叉神駐車場から出発です。
今日はひたすら鳳凰山への一般登山道を歩き続けます。


登山口から一時間弱。約400mの標高差を登り続けて夜叉神峠に到着します。
峠の山小屋の前は、このルールで数少ない展望地で、ちょうど北岳の山頂付近に月が沈む頃に到着しました。


成人の日の連休ですが、雪はところどころ積もったり、消えたりの状態が続きます。
初めて来るところなので自分では比較しようがありませんが、2020年の正月は降雪が少ないように感じます。


峠を過ぎて間もなく日の出となりました。
雲海に覆われた甲府盆地が隅の方から明るくなってきます。


夜叉神峠と杖立峠の中間ほどから登りの傾斜は緩やかになりますが、登山道の上はカチカチに凍結するようになります。
ここでチェーンスパイクを装着。


杖立峠で大きく右に回り込みます。


そして尾根の西側すぐ下をトラバース気味に一旦緩く下っていきます。


深い針葉樹の森を30分ほど歩くと、徐々に樹林が浅くなってきます。


このあたりが火事場跡と呼ばれているところなのでしょうか。
木立の隙間から北岳と再会します。


このあと北岳は、砂払の稜線にでるまで当分ご無沙汰となります。


登り続けると樹林は再び深くなり、傾斜は急ではないものの、コンスタントに登りとなります。


甲府盆地の対面に連なる奥秩父を彷彿させる森が続きます。


夜叉神峠から2時間半超歩いて到着した苺平です。
標識がなければ平坦な森の中で、単調に通り過ぎてしまうようなところです。


ただ、ここから南御室小屋へと下り(当然帰りは登り)基調に変化するポイントです。


南御室小屋の直前で一か所、木が伐採されて展望が開けるところがありました。


そしてすぐに南御室小屋に到着です。
3連休のためでしょうか、小屋の方が出勤して除雪作業をされていました。
そういえば、火事場跡周辺でも登山道を少し外れたところにテントが数張り見られ、そのためなのか登山道は数名分の新しいトレース跡があり、快適に歩いて来くることができました。


小屋からは、さらに1時間少々少し傾斜が急になり、そして時々小さく下る登山道を登っていきます。


そして標高2700mを少々越えたところで、突如空が開けて樹林の上に飛び出しました。
ここが砂払というところでしょうか。


視界正面に北岳の白い姿が現れます。
火事場跡以来2時間半ぶりの再会です。


積雪はグッと減り、ほとんど夏径状態の登山道を登っていきます。


周囲を囲っていた大岩よりも高度を上げると、南アルプス北部の全貌が広がってきました。


そして、真後ろを振り返ると、峡南の山々にたなびく雲の向こうに、遥か富士山が望めました。


登っていく左手の視野を広げるとこんな感じです。


そして富士山の方角はこんな感じ。


先ずは薬師岳へ向かいます。


薬師岳の手前にある薬師ヶ岳小屋のところで一旦小さく下ります。


そして、短い区間の吹き溜まりを過ぎて、


巨岩が点在する砂の上を歩きます。


振り返って、たった今越えて来た砂払よりも少し高い位置まで来ると、、、


薬師岳の山頂に到着です。


頂上周辺は遮るものがない平坦な砂利の原で、普段なら非常に風の強いところなのでしょう。
ただ、今日は大変穏やかな日で、時折強風が通り抜けるものの、全くストレスを感じません。


次はその先の鳳凰山の最高点となる観音岳へと向かいます。


進行方向の右側は、甲府盆地の西端、韮崎周辺の平地の向こうに冠雪する八ヶ岳と、黒く平坦な奥秩父の山々が見通せます。


反対の左側は、先ほどに引き続き南アルプスの山々です。
豪華な展望の中を観音岳へと緩やかに登っていきます。


雪はほとんどないので、樹林内に引き続きチェーンスパイクとストックでの歩行を続けます。


あっという間に観音岳に到着。


進行方向の視界が開けて、北西の方向が遥か見渡せるようになりました。
お隣の地蔵岳を見下ろします。


まさに360度の大展望です。
周囲を時計回りにのんびり見回しましょう。
八ヶ岳連峰。


甲府盆地の向こうの金峰山、小川山。


甲府周辺と御坂方面。


薬師岳と富士山。


身延や峡南地域。


そして北岳周辺の山々です。



大展望を満喫したので、往路を引き返すことにします。


固く残った雪の風紋を横に、富士山を正面に見ながら下っていきます。



樹林内に戻る直前で、富士山の雲が完全に取れました。
この展望ともお別れとなります。


往路は緩やかに感じた樹林内の登山道は、帰路は疲労のためでしょうか、だいぶ傾斜が増したような気がしました。
特に登りはとてもしんどい。。


やっとの思いで夜叉神峠に戻ってきました。
あとでコースタイムを確認すると、登りの4分の3の時間だったのですが、体感は1.5倍くらいあったでしょうか。


峠の名前の由来となる祠がありました。


駐車場まではもうひと頑張りです。




●本日の反省
ありません。
素晴らしいコンディションの中を無事に登頂できました。

もうちょっと雪が多いともっと良かったとは思いますが、贅沢を言うのはやめましょう。
雪が深かったら稜線の展望までたどり着けなかったかも。いや、もしかすると最初から別の場所に出かけてしまっていたかもしれないので,,,


2020年1月11日(土)
夜叉神峠登山口(5:35)→夜叉神峠(6:30)→杖立峠(7:39)
→苺平(9:05)→南御室小屋(9:30)→薬師岳小屋(10:47)
→薬師岳(11:00)→観音岳(11:28)→薬師岳(12:04)
→薬師岳小屋(12:16)→南御室小屋(13:00)→
苺平(13:30)→杖立峠(14:33)→夜叉神峠(15:20)
→夜叉神峠登山口(16:00)



New

三岩岳(BCスキー)

 国道352号線を檜枝岐村へと向かうと、高畑スキー場の先で小豆温泉スノーシェッドの手前にふくしま国体の表示が立つ登山口があります。 三岩岳と窓明山を周回して巽沢山からここに戻ってくる登山道は、橋の手前の広くなった路肩か、2つ先のスノーシェッドの中にある分岐にある空地にクルマを停め...

Tips