2022年7月31日日曜日

鶏冠谷右俣(沢登り) 前半

2022年7月下旬の首都圏は、連日32℃越えのクソ暑い日が続きます。

一方で、関東周辺の山間部は、これまた連日局地的な大雨が頻発しているとのことで、泳ぐ場所はリスクが高いかな、と思いながら、どこか良いところを探していると、近郊にこれまで行ったことがない良いところを発見したので、猛暑日の週末にさっそくおでかけしました。

奥秩父笛吹川・東沢の左岸支流鶏冠谷本流を、左俣と右俣の二俣まで遡行した記録です。
引き続き右俣を遡行した後半の記録はこちらです

ここは山梨県山梨市の西沢渓谷駐車場です。
午前8時前なのでまだ空きがあります。先ずは遊歩道からスタート。

西沢渓谷への遊歩道の吊橋からの風景です。
橋を渡った先で遊歩道を外れ、今見下ろしている川(東沢)に入ります。

東沢の右岸に続く踏み跡(登山道?)を鶏冠山へと向かって行くと、対岸の大木に青い表示が出てくるので、ここで入渓して、対岸(左岸)に流れ込む支流の鶏冠谷に入ります。

沢沿いは涼しいですね。

20分くらいで魚止ノ滝10mとなります。

迷わず左岸を巻いて行きます。

明瞭な踏み跡をどんどん登り、沢へと降りていきます。
直登する踏み跡が突如なくなった10mほど下に左方向にトラバースする踏み跡(トラバース箇所だけが不安定です)を行くと、その後は割と安定して降りていけました。

丁度ここに降り立ちました。
直登を考えるのが面倒なので、右岸を小さく巻きます。
そして、しばらくの間は単調なゴーロを我慢の遡行となります。

イケマ(花言葉は「怖いもの知らず」)が群生する飯盛沢(右岸支流)出合の少し先で川原歩きから解放されます。
右の暗い水流が本流です。

岩盤へと変わった沢を快調に登ると、視界がぱっと開けて3段12m滑滝に到着します。

事前に想像していたよりもずっと大きくて立派に感じます。
下段を右から巻きますが、中段よりも上で行き止まってしまうので、下段の落口まで一旦ズルズルと降りて、中段の右端を登ります。

上段は手がかり豊富なのですんなり登って上に立つと、すぐ上にはこの沢の核心部である「逆さくの字滝」が立ちふさがります。

右側から突き出した岩の突端から水流の中を登ります。
水の抵抗はあるものの、水中スタンスは意外と滑りませんでした。

そして、振り返ってここからが勝負です。

何が勝負かというと。。
左手の水流沿いはツルツルで全く手がかりがないので...

正面に連打されているシュリンゲに飛びつきます。
上から見下ろして左側の苔の壁にぶら下がるお助けシュリンゲなしでは、右俣はおろか鶏冠谷全体を遡行することができません。
少しくたびれたシュリンゲのことを心配する前に勝敗を決しましょう。

左岸が崩れている逆さくの字滝の上を通過すると、釜を持った小滝が連続してきます。

そしてどの釜も、まるで誰か作ったかの様に右岸の岩に桟道状のバンドが切ってあります。

そして最後に見えてくる奥のY字状滝で桟道は見えなくなります。

が、水中に目を凝らすと、いままでよりずっと太い桟道が見えるので、これを利用して左端を登って行きます。

その先のツルツルの滑り台ナメを登ると、間もなく二俣となります。

双方が滝状で合流する左俣と右俣の出合です。

これから遡行する右俣は、すぐ先に4m滝があり、その奥に25m滝が落ちています。

但し、手前の4mは、左岸から小さく巻けないこともなさそうですが、引き返して降りてくるときにとても困るように感じます。

なので、残念ですが25m滝の見物はあきらめて一服します。
そして、二俣から見えている滝全部を左岸から巻いて行きます。

25m滝の落口よりも上を行く大高巻きの間に、日差しは一転して小雨模様となる中を急斜面を下って右俣に戻ります。
スリップすると川まで止まらなそうでコワいですね。
ピンソールを装着して出発しましょう。


トラックログとコースタイムは後半に掲載します。


2022年7月27日水曜日

白駒池と八千穂レイク(ハイキング)


2022年の7月中旬に梅雨に戻ったかと思うような天気が続いた後で、雨が止んだと思う間もなく、首都圏はとても暑い。
涼しく爽やかな高原に避暑に行けないか?
中部横断道(佐久小諸I.C.からは無料区間)の八千穂高原I.C.から国道299号線(佐久穂ー茅野間は「メルヘン街道」)の麦草峠近くにある白駒の池入口有料駐車場(普通車1回¥600)に朝八時前に到着したときには、150台収容の空きは残り10数台となっていました。

駐車場脇の立派な遊歩道入口からスタート。

入口からいきなり軽トラックも走れるのではと思えるほどの立派な板敷の遊歩道が続きます。

遊歩道は「白駒の森」と名付けられたコケの森の中を緩やかに登って行きます。

森の中の十字路を直進すると下りとなり、すぐに白駒の池の畔に到着です。

湖畔に建つ白駒荘の前を通り過ぎた先の分岐から高見石へと登って行くと、それまで立派に整備された遊歩道は、泥と岩の登山道になります。

泥の登山道の周囲は「高見の森」と名付けられている、これまた苔生した森です。

湖畔から靴を泥だらけにして登ること約30分で、周囲がぱっと開けて高見石小屋の前に出ます。
小屋の右横に「高見石」への矢印があるので、重なった大きな岩を登って行くと、すぐに周囲を見渡せる高見石に到着します。

さきほどまで居た白駒の池も見下ろせます。

好展望で日当たりもよく休憩にはもってこいですが、高見石小屋は飲食禁止と賢明な指導をしています。
高見石とは特定の岩の名前ではなくてそこらじゅうに転がっている巨岩の総称みたいですが、岩の間にうっかり物を落としたり、モノをもって塞がった手がカラダを支えられずにケガをしたりする人が絶えなかったのでしょうね。

絶景を堪能した後は近くにある丸山を目指したのですが、登山道の泥が激しさを増してきたため、あっけなくあきらめて白駒の池へと下ります。

登山道沿いの木にはスキーコースを示す標識がありますが、地球温暖化前の時代のものなのでしょうか。
この標識が埋まらない程度の積雪量で本当にスキーが滑れるのかよくわかりませんが...。

「かもしかの森」なる森を下って行くと、先ほどの十字路に戻るので、これまた直進して青苔荘の前までいってみます。

青苔荘前の湖畔で一服して、そのまま白駒の池を一周して帰ることにします。

山小屋の対岸側の森には「もののけの森」という名前が付いており、この森が本日のルートのなかで最も苔が見事な場所でした。

白駒荘の方へと歩いて行き、遊歩道が湖畔に寄ってくるとだんだんと苔は少なくなり、普通の森に戻ります。

白駒荘の前に出たところで、湖畔を一周する遊歩道は反時計回りの一方通行であることに気付きました。
逆進して一周してしまいました。お気を付けください。

盛夏の日差しが差し込む森の中を駐車場へと戻ります。

●八千穂自然園散策
 白駒の池駐車場から国道299号線を下り、八千穂自然園でお昼休みです。
 自然園は入場料¥300/大人の公園で、遊歩道が整備されています。
白駒の池よりも600m近く標高が低いので、気温がぐっと上昇しますが、それでも標高1500m以上で、かつ沢沿いの樹林内なので、それほど暑くは感じませんでした。

園内はかつて花の名所だったそうですが、今は鹿柵の中にだけシモツケ、ヒヨドリソウ、ヤナギラン、フシグロセンノウなどの花が咲き乱れていました。


お昼休憩の後は「八千穂レイク」の管理事務所まで移動して周辺を散歩することにします。
この貯水池は全体が管理釣り場となっており、湖畔に立派な管理棟が建っています。

管理棟脇の「釣りっ子ランド」の横から、レイク西側の遊歩道に入ります。

湖畔に近い場所はミズナラとズミが主体の林ですが、北上して舗装道路の「北レイク線」が近づくにつれて、徐々に白樺が優勢となってきます。

そして、舗装道路を渡った先は地元と長野県が「日本一の白樺群生地」と呼ぶ白樺林が広がっていました。
キャンプ場へと遊歩道を下って行くとすぐに四阿がでてくるので、白樺林を周回すべく「どんぐりの小径」へと左折します。

あれれ、ミズナラの森になってしまいました。

ミズナラと白樺の混合林を進み、その先の「白樺の小径」を左折して先ほど渡った舗装道路に出ると、また素晴らしい白樺林となりました。
どやらこの舗装道路「北レイク線」の両脇が最も白樺を美しく見ることができる場所みたいです。

舗装道路の脇を歩いて八千穂レイク湖畔に戻ります。
貯水池北側に「ハートレイクを見よう」の標識があったので、そこから八ヶ岳方面を望みます。
現地に居る時はどこがハートなんだろう?と思いましたが、帰ってきてから画像を見ると、なんとなくハートに見えます。 かね?

いやー、それにしてもこの管理釣り堀。素晴らしい環境ですね。

猛暑の週末に快適な避暑の旅ができました。
白駒の池は人が多いハイカーの観光地となっていましたが、とても涼しい。
八千穂レイクは静かでとてものんびりでき、快適な昼寝ができました。

●2022年7月24日(日)
メルヘンライン白駒の池駐車場(8:05)→白駒荘(8:25)
→高見石(9:00~9:20)→青苔荘(10:45)→白駒池周回
→駐車場(11:55)
八千穂レイク管理事務所(14:45)
→ミズナラの大木ぶなこ(15:00)→どんぐりの小径
→北レイク線→八千穂レイク→管理事務所(15:30)



New

三岩岳(BCスキー)

 国道352号線を檜枝岐村へと向かうと、高畑スキー場の先で小豆温泉スノーシェッドの手前にふくしま国体の表示が立つ登山口があります。 三岩岳と窓明山を周回して巽沢山からここに戻ってくる登山道は、橋の手前の広くなった路肩か、2つ先のスノーシェッドの中にある分岐にある空地にクルマを停め...

Tips