2022年6月26日日曜日

自家用車で登る百名山 ~その35~ 苗場山

2022年の6月下旬は、梅雨入りしてから一か月も経っていませんが、関東各地は梅雨明けのような連日の猛暑に襲われています。

梅雨の晴れ間を狙って久々の百名山ハイキングにおでかけしました。

ここは長野県栄村の小赤沢から林道を登ってたどり着いた苗場山の三合目登山口です。
積雪期はここまで来るのが最初のひと仕事ですが、五月中旬~下旬に林道の除雪が終わると、マイカーで来ることができます。
首都圏からだと三国峠を越えて新潟県の津南町から国道405号線(今回は見玉から先は通行止めだったので中津川対岸を並走する見倉トンネル経由で到着)を通るアプローチが長いですが、それを除けば山頂までの標高差は840m弱で、途中のアップダウンは無く、ここからの往復が恐らく最短・最楽での登頂と思われます。
きっちり停めれば100台は収容できそうな、トイレ付きの大駐車場から出発です。

スタートしてしばらくは、駐車場の脇を流れていたカエデ沢の右岸尾根上の樹林の中を徐々に登って行きます。

森の中の登山道の脇にはゴゼンタチバナの白い花と、関東では一ヶ月前に花期が終わったイワカガミが咲き続けます。

そこに時折、ミツバオウレンとマイヅルソウの小さな白い花が混じります。

低木では、終わりかけのツツジに代わってムシカリ(オオカメノキ)の花が目立ちます。

緩やかな勾配が終わりを告げる手前の標高1700m付近で見かけたこの黄色い花は、もしかしてナエバキスミレ?

樹林内の花を見ながら登ること約一時間少々で急登が始まります。
基本的には樹林内なので展望はありませんが、時折樹間から景色を眺めることができます。また、しっかりステップが切られておりほぼ安心して通れますが、数回残雪を横切ることもあります。

急登を一時間ほど登り、周囲の展望が開けてくると、すぐに傾斜が緩くなり、木道が設置してある稜線に飛び出しました。

登りついた正面には、この苗場山と同じ信越国境の山、佐武流山と白砂山が望まれます。すぐ右側には2036mの小さな凸があります。

左にカーブしながら緩やかに登って行く木道を行きます。

すぐ上は坪場と呼ばれているのでしょうか。小さな湿原になっています。

振り返って、つい先ほどそばにいた2036mの向こうに見えるザレた山は、鳥甲山でしょうか。

湿原や鳥甲山、それに信越の山々を背にしてどんどん登って行くと、少しの間、一旦雪の上を歩き、大きな石の上を飛び石で歩いて行きます。

そして、藪を抜けると、そこには見通しの良い草原が広がっていました。

草原には、街中の花壇ほどではありませんが、一面に花々とワタスゲが咲き乱れています。

下の樹林でずっと見てきたイワカガミに加えて、高山植物の代表ともいえるチングルマが目立ちます。

そして、木道の脇に咲くこれはイワイチョウか?

イワカガミと同じ色なので枯れたものかと思ったのですが、よくよくみるとショウジョウバカマですかね。

ハルリンドウの様に見えてちょっと違うこれはなんだろう。

いやー、まさに花の百名山にふさわしい、雪解けととも一斉に咲き始めた花々です。

ここからは大展望の中を雪渓を横切ったり、眺めたりしながら、散歩に近いゆるやかな登り坂を山頂へと向かいます。
広すぎてどこからどこまでが山頂部なのかよくわかりません。

ごらんのとおり余計な説明は不要の高原散歩ですね。

山頂付近にある自然体験交流センターの屋根が見えてきました。

山頂の標柱は交流センターの少し先にありました。

標柱からの展望はほとんどありませんが、すぐ南側からは山頂部の湿原の大展望と、左手の方にはこれまで見てきた山々に加えて三国峠、平標山などの稜線が続きます。

これが三国峠方面かな?

左から上ノ倉山、白砂山、佐武流山、奥の方へと岩菅山。
佐武流山の右奥遠方は妙高方面ですかね。

十分景色を堪能したので、往路を戻るとします。

途中の赤倉山への分岐を少し行くと、グランドの様な雪面の手前に苗場神社の奥の院があるので立ち寄ってみました。


●2022年6月25日(土)
小赤沢三合目登山口(8:00)→苗場山(11:15)
→小赤沢三合目登山口(14:00)





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