2019年10月28日月曜日

谷急沢 (沢登り) 後半:左俣下降

妙義山の谷急沢の沢登りの記録(後半)です。
右俣を遡行した前半(こちら)に引き続き、谷急山から下山した記録です。


谷急山の山頂から、一般登山道を一旦引き返し、この小さなコルから南側へと下ります。
コルの真ん中がマウンド状に盛り上がって木が立っているのと、谷急山側に標識があるのが目印。


平らな草付き斜面を勢いに任せて下っていきます。
すぐに沢型が出てきますが、入らずに左岸の岩壁と沢型との間の平坦な斜面を行きます。


途中2~3か所岩棚状の地形に遮られますが、巻くルートが簡単にわかります。


標高差150mほど下り、左岸から枯沢が入る少し先から、ナメを歩く方が楽になってきます。


これは860m枝沢が右岸から落ちてくるところです。


ここから奥二俣周辺までは一旦ナメが多く見られるようになります。


右岸から同水量の沢がきれいなナメで合わさる815mの奥二俣。


ナメを下っていきます。


奥二俣すぐ下のこの滝は、踏み跡に導かれて自然に巻いていきます。




樋状のスライダーは、両岸の足場が悪いので、中を突っ張りで行きます。


この沢は右俣、左俣ともヌメリが少なく、シューズのグリップがよく効くので問題なく降りて来れました。


760m付近で右岸から枝沢がチョロチョロ入ってきます。



そして、中俣との出会いまでは、ナメの比率が徐々に減り、だんだん荒れ気味となってきます。



これはどちらからも問題なく巻けます。


690m付近で右岸から枝沢が入る頃には大分荒れてきますが、もう少しで中俣出合です。



760mで左岸から中俣がナメで合流します。
登山道(女道)も同時に降りてきます。
ここからは荒れた感じが徐々に美しい流れに戻っていきます。


女道はすぐに一旦右岸を高巻きますが、再び降りてくるまでの区間の沢は、狭まって小さなゴルジュ状となります。


女道が巻き終わって降りてくる直前にあるここは、どうしようかと思いますが、


一段下がって中を見ると、スリップしなければ中を歩いていけそうです。
…スリップしても流れて行って吐き出されるだけなので、暑い時期なら楽しいところです。


こんな感じで歩いていきます。


転んで濡れずに通過することができました。


岩盤の上をどんどん下っていきます。


これは620m右岸の枝沢です。


並走していた女道は、この少し先でどこかへ行ってしまいました。


引き続き沢を下ります。





岩を洗う流れと午後の日差しのコントラストが美しいです。
もう少し紅葉が進んでくれると一層キレイだと思います。



夏なら飛び込むのが楽しそうですが、寒いので巻きます。
巻き径はすぐにわかるところについています。


下から見るとこんな感じです。


沢が北向きに直角に折れてから右俣と出会うまでの区間は、滝と急流と釜が連続する特に美しい区間でした。









段々の釜は巻いてしまいましたが、滝を登って遡行すると美しいところです。


寒いのでスライダーもがまんします。



左俣も終わりに近づいてきました。


最後の直登できない滝を右岸から巻いていきます。



巻き終わって下から見るとこんな感じです。


ここから右俣出合はすぐそこです。


右俣を合わせると、残る最後の難関、朝最初に登った滝の下降となります。
これには巻き径が(たぶん)ついていないので、自力で下ります。


釜に飛び込んでしまえは瞬時に解決が着くのでしょうが、なんせ午前中に寒くて凍えたばかりなので、消極的にクライムダウンしますが、その間も隣で滝が威嚇してきます。


写真で冷静に見ると簡単なハシゴの下降みたいですが、音響と飛沫の効果に慄きながらへっぴり腰で....


やっと降りてきました。


あとは歩いて帰るだけです。


中木川を渡って林道へ。


岩峰をみながら林道を歩いて、国民宿舎に到着です。



●本日の反省: この時期は濡れないよう注意。
 安易な判断で不用意に滝を登って、迂闊にも全身ずぶ濡れとなり寒い思いをした。
 防水機能のあるウエアを着ると蒸れるのがイヤで、ついつい通気性のよいウエアのみで行動してしまった。
 絶対濡れないのであればそれが一番快適なのだが、一度シャワーを浴びたり転倒したりと水に浸かってしまうと、大変寒い思いをすることになり、もう少し気温が低かったり、稜線で強い風に吹かれたりすると致命的にもなりかねないことを再認識した。
 これから寒くなる時期は油断禁物。

谷急沢は左右両俣とも、困難なところなく適度なナメを水流が洗う穏やかで美しい沢でした。
また、両岸が開けているところが多く、全体的に圧迫感のない明るい景色で、気分的にも穏やかな雰囲気で歩くことができました。
普段はどの程度の水量なのかよくわからないが、瑞々しくて爽快な秋の沢ハイクを満喫できました。
寒かったけど。

前半(右俣遡行)はこちら

●2019年10月27日(日)
元国民宿舎裏妙義(7:10)→中木林道→深沢橋(入渓: 7:50
→谷急沢遡行→右俣(8:05)→風穴沢出合(8:20)
8m(8:35)→大滝(9:05)→大遠見峠(9:53)→登山道
→谷急山(11:10)→谷急沢左俣(下降開始: 11:30
→奥の二俣(12:00)→中俣出合(12:45)→右俣出合(13:35)
→深沢橋(13:55)→中木林道→国民宿舎(14:30)



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