2018年2月13日火曜日

四十八滝沢~三ッ峠山 (冬季沢登り;夏冬比較付き)

建国記念日の三連休最終日。
近くて短い御坂山地のこちら側、三ッ峠山に行ってきました。
5年前に遡行した大幡川の四十八滝沢が、冬にどうなっているか、見物を兼ねて登山者の少ない北口登山道から山頂往復です。


宝鉱山バス停にある広場にクルマをとめて、目指す三ッ峠山を望みます。
山頂付近のレーダードームが間近に見えて、ぱっと見なんかすぐ着きそう??
標高差は1,000メートル以上あるんですけどね。


数分歩いたこの看板が立つ橋で除雪は終了。


雪が積もった林道を歩きます。


30分ほど林道を歩くと、左側に登山口があるので、登山道へ。


雪が積もった登山道を行きます。
アイスクライミングの人たちがたくさん通るためか、硬くしっかり踏みしめられたトレースが続きます。


以前夏に来た時との比較です。


小一時間くらい流れの脇に降りたり、右岸の高い所に登ったりして進みます。


入渓点となる初滝。
左下の小さい三角形は雪に埋まった祠の屋根です。
登山道は祠の左側にある鉄梯子を通り、右岸を巻いていきますが、祠の前から沢に下りてみることにします。


夏はこんな感じで、手掛かりがないのと岩盤がヌメるのとで、取り付く島もなく登山道を行きますが、


冬はこんな感じで、10本爪のアイゼンと縦走用のアックスでもゆるりと登って行けます。
一旦登ってからトップロープで2回くらい練習。


初滝の上は小滝がかかります。
冬にこれを正面から見ると、



ほぼ全面が薄く凍っていて、夏の流心付近はノーハンドで行けます。


ここからは、左岸を登って行く登山道と枝沢を見送り、沢の中を行くことにします。


すぐに三段の滝と呼ばれる滝が現れます。


夏はこんな感じで、流れの右の出だしがハング気味で微妙ですが、冬は肝心なところが全部埋まっていますね。


ここも氷塊が露出しているので、滝だとわかりますが、もう少し雪で埋まると単なる急斜面?


夏は滝らしい滝?


あっという間に大滝に到着です。
全体が見事に氷結。(しているように見えます)


夏は20メートルの堂々たる滝です。
中央部をシャワーを浴びながら左から右へ横切るところと、そこから落ち口まで斜上するバンド状が大変微妙かつ厳しいのですが、


今はなんか階段みたいですね。


でも、近寄って中を覗くと、水が大量に流れていてほとんど空洞です。
表面の薄皮を見て、全面凍結と感じていたみたいです。


崩落が怖いので巻きます。
(でも、あとで後続のクライマーに聞いてみたら、難なく登ったみたい。。)


大滝のすぐ上からは、七福の滝が続きます。


夏はこんな感じ。
手前の滝の氷の下にある空洞の大きさが想像できます。


一番上にあるメインの滝に向かって、徐々に凍結がしっかりしている様に見えますが、


やはり凍っていない部分が多いですね。
濡れたくないので、右岸を巻き気味に進みます。


夏は滝の中をダイレクトに行けるのですが、、、


最上部の最も急な箇所はカチカチに凍っていました。
これは見事。


でも、下の3分の1は水がジャージャー流れていました。


夏は上部の「く」の字のバンドを通って、向こう岸へと往復するように登って行きます。
凍っても「く」の字の面影が残るものの、とてもほいほい普通に歩いて通れそうにありません。


なので、右側の岩壁を登ります。


泥や草付きなどの不安定要素は全て凍っているものの、結構な高さで慣れないことをするので、ビビりまくりです。
へっぴり腰で落ち口から下を眺めます。


七福の滝のすぐ上からは、小滝が連続します。


登るとすぐ次のが待ってます。


まさに息をもつかせずといった感じ。


ちなみに夏はこれ。






そして、白竜の滝へと続きます。


夏は滝と滝の間の境目がよくわからず、どこからが白竜の滝なのか気付かずに通り過ぎてしまいますが、冬は非常に明瞭で、登ると快適そうです。


ちなみに、この先は夏はこんな感じで滝が続いていきます。



登山道からだんだん左へ離れていき、急峻なルンゼの中に入り、この滝のすぐ上くらいで大量の湧水となって流れは消え、そのまま開運山と御巣鷹山のコルに突き上げます。


最後まで行ってみたいところですが、アイスクライミングのフル装備でないので、沢登りはこれで終わりにして、ここから左岸に接近してくる登山道へと回避することにします。


滝を見下ろしながら登山道を登ります。


雪に埋まった登山道は不明瞭で、先行者のトレースが無いとロストを繰り返して苦労しそうでしたが、幸い1名の方が既に歩いており、迷うことなく進むことができました。


迷うことがなくなれば、自然豊かな美しい森が実感できます。


やっとのことで御巣鷹山近くの稜線に到着しました。
頂上の電波塔(中央)が指呼の間です。




御坂山地・本栖湖方面。


桂川の谷(富士急沿線)




帰りは往路の登山道を引き返します。
途中でこの登山道を使った本日唯一の登頂者の方と会い、一緒に下山しました。
北口登山道は急勾配の箇所が多いものの、要所を概ね整備された(雪で埋もれていなければ)安心して歩ける道でした。
話によると、崩壊を繰り返すたびに付け替えられて改良されているとのことでした。

これは登山道を横切るデブリ。
何か所かありました。


そして最後に、何とこの登山道は七福の滝のすぐ横を通っていることが判明。
小さな看板まであるぞ。
ここからほんの20メートルくらい離れた沢の対岸に先ほど通った自分のトレースがあるではないか。
全然気付かなかった。
気付いていればコワい思いをして滝をのぼらなくて済んだのに。



2018年2月12日(祝)
宝鉱山(宝の山ふれあいの里8:30)→三ッ峠山北口登山道入口(9:00)
→入渓(初滝:10:00)→(四十八滝沢遡行)→大滝(11:00)
→白竜の滝下(12:00)→登山道(12:05)⇔三ッ峠山(13:15往復)
→七福の滝下(14:30)→三ッ峠山北口登山道入口(15:10)
→宝鉱山(宝の山ふれあいの里15:45)

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