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2024年4月6日土曜日

中津又岳(BCスキー)

 魚沼、三条、長岡の3市にまたがる日本二百名の守門岳は、西から連なる大岳、青雲岳、袴岳の総称と言われているそうですが、大岳の北隣にある中津又岳はその中に入るのか/大岳とは実質一体なのかについて考える人は居ないと思います。

というか、そもそも名前や存在を知らない人の方が圧倒的に多い?

積雪期に実質的な守門岳登山口となる長岡市二分の除雪終了点は、少雪の年だからなのか、平日のためなのか、路駐は数台のみで終了点の路肩に駐車できました。

大岳への積雪期の登路は、農道から尾根へと取り付く箇所の雪が消えており、トータル10mほどのヤブを漕いで尾根上に出た以外は、通常通り進むことができました。

長峰を過ぎて尾根上の林道にでると、大岳(右)と中津又岳がぐっと近くに見えるようになりました。
林道脇には新しい建物が立っています。
…ここって、積雪期にしか来たことないんだけど、夏はクルマで来れるんだよね??

新しい建物からほんの少し下って保久礼避難小屋に下りてきましたが、小屋の横を流れる母川は上下見渡す限りスノーブリッジが懸かっているところがありませんでした。
あわよくば帰りはここまで母川の谷を滑って帰ってきたいと思っていたのですが、ここでこんなに雪が少ないと滑ってたどり着けるかが不安になり、大岳へと登る通行人をつかまえて質問してみます。

結果、地元の方は当然ながら母川を滑る考えは毛頭なく、右(南)の大岳か左(北)の中津又岳の尾根を滑ってここまで戻ってくるとのことで、滑りやすい(滑走が快適な)のは中津又岳の方だとのことでした。

ならば、中津又岳の尾根を滑ることにして、川の対岸の尾根を登ることにします。
一旦大岳に登ってから中津又岳へと移動して滑ってくる方も多いそうですが、尾根の末端に雪が途切れている場所が散見されるため、安全を見て滑走する尾根をピストンすることにします。
登路も、傾斜が緩くなるまで母川の右岸を進んでから登ることが多いそうですが、あっという間に川が露出して右岸沿いにすすめるところがなくなり、急な尾根に取り付きます。

傾斜が急なものの、スキーを担ぐほどではない斜面を標高差100m少々登ると、尾根の傾斜はぐっと緩くなり、疎林も斜度も適度なスロープが続いて行きます。

標高1000mを越えたあたりから、振り返ると景色が広がるようになってきました。
中央の白い平原の左下がスタートしたところです。


樹木が無くなって最後の登りとなると、右に純白の大岳が巨大化してきます。

反対側(左)の遠くには下田・川内の地味な山々。

左後方の大きな平野はどこなんだろう。 長岡~見附のあたりかしら?

出発から4時間以上かかって山頂に到着。
これまで見えなかった稜線の向こう側の景色が飛び込んできました。

指呼の間にあるお隣の大岳

雪庇が美しい守門の山々

守門川の谷の向こうは只見方面。

そのさらに左は下田・川内。遥か遠方は飯豊か雲か?

まだお昼になったばかりなので、ちょっと急な斜面を一本滑ってみることにします。

登って来た尾根を左側に見て谷へとちょっと一滑り...
快適なザラメで、どこまでも滑って行ける気になったのですが、帰ってこれなくなるのと、登って来た尾根からの雪庇が所々で崩れているのとで、100mちょっと滑ったところで終了し、山頂に登り返しました。

山頂で一服して帰路へと着きます。

大岳の尾根の先にあるぽっかり白い平地に向かって滑走開始。

さっき滑ったのはどこかな~?

???

白くて緩い尾根が左へとこれまた緩い弓なりに下っていきます。

樹林に突入しても適度に疎らで滑りやすいです。


最後の急斜面を下って保久礼避難小屋前に帰着。

一旦尾根を少々登り返します。
左の黒い饅頭型を滑ってきました。

長峰からは往路の沢の左岸を斜滑降。

用水路暗渠との交点から右岸に移ると、大平の農地まで雪がつながっていました。

除雪されていない舗装農道を滑って帰りますが、標高が低くなったためか雪が腐っていて全然滑りません。

このくらいの傾斜なら何もしなくとも前に進みそうなのですが汗だくです。
もうちょっと雪が多ければ右側にショートカットするんでしょうが、それも不可。
ちなみに正面の左斜上する尾根がブッシュ漕ぎで取り付いた往路の尾根。

ふぅ。お疲れ様でした。

●2024年4月5日(金)
二分除雪終了点(7:50)→長峰(9:30)
→保久礼避難小屋(9:45~10:05)
→中津又岳西尾根→中津又岳(12:10)
→北西面滑走→中津又岳(13:15)
→西尾根滑走→保久礼避難小屋(13:40)
→大平農地(14:15)→二分除雪終了点(14:40)



2024年4月1日月曜日

自家用車で登る百名山 ~その36~ 武尊山(BCスキー;川場谷)

前々日の嵐が去って都心は7月上旬並みの夏日となり、3月に揺り戻した2024年の冬は完全に終わりを告げ、JANの雪崩情報も谷川地域はノーリスクとなりました。

積雪期限定の最楽ルートとである川場スキー場がクローズしないうちに、久々の百名山ハントにお出かけしました。


川場スキー場7Fのチケット売り場で所定の登山届を提出しココヘリのIDを見せると、片道リフト券を¥1,700(うち¥500は返却時に返金されるデポジット、リフト下山者は+\1,200)で販売してくれます。
コース外の雪が徐々に消えゆくスキー場のリフトを(B桜川とDクリスタルの)2本乗り継いで到着したトップが、四季を通じて最短・最速で登頂できる営業シーズン限定の登山口です。
先ずはリフトで中央の頂点を目指します。

リフト降り場の前は雪の急斜面なので、すぐにシートラ。アイゼンを装着して登り始めると、みんなのトレースは剣ヶ峰山に向けて一気に急登していきます。

剣ヶ峰山の細いリッジを過ぎて急降下してからしばらくは、岩やブッシュのでた尾根を上下していきます。

強風とガスの中を地道に登っていると、SCWのお告げ通り徐々にガスが取れてきました。

振り返ると越えてきた剣ヶ峰山が姿を現し、右下にはこれから滑ろうとする川場谷の全貌が見えてきました。。

山頂からコンスタントな斜度で落ちていくスロープを見ながら、標高差100m弱となる最後の急登を登りきると、リフト終点から約2時間で大賑わいの武尊山(沖武尊)に到着しました。

大展望を眺めながら、先ずは休憩。

剣ヶ峰山右隣のたんばら高原右手には真っ白な谷川連峰。
右の巻機山はまだ雲の中。

さらに右手の奥利根・尾瀬方面はまだ雲が残っていますね。

その右は白い白根山周辺の日光の山々。

そして、前武尊・家の串の山稜と往路の剣ヶ峰山の間には、川場谷源頭の大斜面が広がります。


さて、滑る分にはとても魅力的な川場谷ですが、問題は滑り終えた後にどうやって帰ってくるかです。
ガイドブックには剣ヶ峰下ノ沢を詰めると書いてあるものもありますが、出発したスキー場までの間には、この沢も含めてとても登り切れそうにない深い谷が三本横たわっており、どのようにルーティングするかに不安があります。
特に2023-24シーズンは3月頭まで積雪が極めて少なく、標高が高い場所で沢が割れてしまっていた場合の撤退も考慮しておかなくてはなりません。

偶然往路でお会いした武尊牧場を目指すという三名パーティが、川場谷を滑ったことがあるとのことなので、遠慮なく質問しまくったところ、大変丁寧に教えていただきました。…本当にありがとうございました。
川場スキー場のゲレンデは、上の写真の赤い矢印の裏側で、矢印の高さはリフトトップより50mほど低いくらいです。
緑矢印の白い部分が、リフトが終点前に一旦下る場所です。
今回は結果的に川場谷本流と剣ヶ峰上ノ沢が出合うオレンジ矢印のところまで滑ることができましたが、そこからゴールの赤矢印までは、剣ヶ峰沢と同下ノ沢を、枝沢を含めて横断しながら標高差300m弱くらいを登って行くことになります。
また、雪が少なく渡渉できない場合の退路は、一番手前の(上ノ沢左岸)尾根となり、最上部の1975m標点直下がやや急で細く、無樹木なのがちょっと引っかかるものの、その下の樹林までは安全と感じられます。
でも、「比較的確実に帰って来れるけど、そのあと剣ヶ峰に登り返さないと帰れないんだよね。できるんだったら剣ヶ峰を過ぎてから登った方がいいんだよね。」とのコメントでした。

なるほど。
それでは、ご意見を重視させていただきつつ、さっそく滑走開始。

高温でちょっと重たいものの、広さと落差が申し分ない、ちょうどよい斜度の斜面をばんばん滑ると、あっという間に山頂が遠のき、谷が近づいてきました。



途中から出現した、恐らく昨日の先行者と思われるシュプールと、着きつ離れつしながらブッシュの少ない谷底を滑って行くと、標高1630m付近からところどころ沢が割れてきたので、右岸の平坦なスロープに乗り換えて、さらに調子こいて滑って行きます。
帰路への不安を感じつつも、心にブレーキがかからず/時間はかかっても帰る方法はあるとの目論見もあって、止められません。
本当に困ったものです。

そして、標高1500mほどにある川場谷本流と剣ヶ峰上ノ沢の出合で、本格的に川が流れ始めたので、スノーブリッジで上ノ沢を渡渉して滑走終了としました。

ちょうどここで先行者のトレースも登り返していたため、スキーゲレンデへの復帰を期待して辿って行くことにしました。
トレースに従って、先ずは剣ヶ峰沢を渡るべく、10mほどの滝を見下ろしながら上ノ沢との間の斜面を登って行きます。

剣ヶ峰沢を横断して対岸の尾根に登って行きます。

稜線にだけ針葉樹が生えた細い尾根の裏側がゲレンデですね。
どこから越えるのかと思うほど側面が急な尾根を目指して、先行トレースは頭上に見える剣ヶ峰山から派生する岩壁の下の急斜面を横切って行きます。

高温で重くなってずり落ちた表層の雪に消されたトレースをたどって、

剣ヶ峰下ノ沢とその枝沢群を横切ると、

クライマックスの尾根取り付きとなります。
下の画像の左上の低いあたりの裏がもうゲレンデです。
トレースのついている場所がなんかやばそうなので、下側のもう少し緩斜面から取り付いて、なるべく木のそばを登って行くと、背後には横断してきた下ノ沢側面のデブリ急斜面が見渡せました。
いやー、間違ってあっち側に深入りしなくて本当によかった。
トレース様々で感謝ですね。

尾根上の針葉樹林にたどり着くと、反対側の目の高さにはリフトが動いているのが見え、下からはゲレンデの歓声が聞こえてきました。

振り返る武尊山・川場谷側は対照的な静けさでした。

ゲレンデを滑って、チケット売り場に帰着報告。

●2024年3月31日(日)
川場スキー場TOP(9:15)→剣ヶ峰(9:40)
→沖武尊(11:10~11:35)
→川場谷滑走(標高1530m剣ヶ峰上ノ沢出合まで;12:00~12:25)
→剣ヶ峰下ノ沢右岸(1685m標点)尾根の1785mからスキー場ゲレンデへ(13:50)


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