2019年3月10日日曜日

平標山 (ユウガイヒト沢・BCスキー)

暖冬で降雪も少ない2019年の冬。
うかうかしていると終わってしまうぞ。


スキー場やSNSの上越の降雪状況を見ても例年よりもかなり少なめなので、慌てて谷川連峰の新潟県側へ。

午前8時の国道17号線の火打峠周辺の登坂車線は、かなり下の方まで路上駐車の列が続きます。
一番末尾に駐車して出発。
自分が最後かと思ったら、下山時にはさらに後方にも路駐が続いていました。


国道から登山口に入り、すぐのT字路を右折して別荘地の中を進みます。
先週末時点でのSNSを見る限りでは、すっかりアスファルトの路面が出ていたはずなのですが、何故か一面の新雪に覆われています。


圧雪の路面を30分少々歩いて、除雪終了点に到着です。
ここでスキーを装着して、多くの先行者につけていただいた立派なトレースを辿ります。


河内沢を渡る橋の先で左側のトレースを選択してヤカイ沢沿いの谷に入ると、稜線が見えてきました。


平坦な谷の中を進みます。


ヤカイ沢の上からは数は少ないですが、シュプールが降りてきていました。
昨日なのか早朝のものなのか。


たくさんの人が踏みしめたトレースは、大変固くて立派にできあがっており、その上を登山者のつぼ足がさらに固めていきます。


トレースは標高1360mくらいから、無木立の沢を脱して右側の尾根に向かいます。


振り返ると、だいぶ高度が上がり、浅貝川対岸の山々が見えてきました。


山一面に30~40㎝ほどの新雪が積もっています。


平標山の南尾根が近づくと、早朝出発した人たちが木立の中を歓声を上げながら滑り降りてきます。
埋まるほどとは言わないまでも良好なパウダースノーです。


山の家の方から続いてくる尾根まではもうひと頑張りですが、樹林限界より上に出ると、雪面は固くなり、ところどころでブッシュも顔を出してきます。


尾根の上に出ると、群馬県と長野県側の視界が一気に開けます。
浅間山を背に頂上を目指します。




登路の左手にはヤカイ沢上部の大斜面が広がります。


滑ってる人もいます。


続いて何人かが滑り出します。
が、何故か皆途中で止まってしましました。


右前方は仙ノ倉山へと続く白い稜線が広がります。


あともう少し。


到着です。


頂上の先には西ゼンの源頭が広がっていました。
既に多くのシュプールがついています。


そしてその右側に広がる谷川連峰の山々。


隣の仙ノ倉山。


その右奥は赤城山。


その右は登ってきた尾根の向こうに三国山。


浅間山と信越国境の山々。


眼下には苗場スキー場。


ヤカイ沢上部の純白の斜面の向こうには苗場山。


お隣の日白山と、その先に続く東谷山。遥か遠くには妙高の山々と四方全てが見渡せます。
山頂だけ風が強いので、早々にヤカイ沢上部の隣の凸へと進むことにします。


隣の凸から平標山を振り返ります。


それでは、西ゼンを右に見下ろしながら、先へと滑り出すことにしましょう。


西側の一の肩に向けて固い斜面を滑り出すと、西ゼンの隣の平標沢の源頭となります。
稜線からシュプールが3本下っていっているのが見えます。


一ノ肩の山腹を巻いてシュプールの起点に向けて滑ります。


クラストする斜面を下りながら、滑ってきた方角を振り返ります。
写真の右が一ノ肩。


日白山に向けて尾根上を滑っていきます。
ここまでくると先行者のシュプールは1本。それに登ってくるトレースが1つとなりました。


滑走はあっという間ですが、かなり下ってきました。


右側は平標沢の谷が、途中西ゼンと合流しながら土樽の方へと続いています。
こちら側もいつかは滑ってみたいところです。



ユウガイヒト沢の上部まで滑ってきました。
この先日白山へと続く稜線は一旦細くなり、片側が雪が消えて反対側は雪庇となっています。


左側のユウガイヒト沢の左岸尾根。
先行者のシュプールとトレースはここへと続いていました。


振り返る一ノ肩方面。


先ずは左岸尾根を下ります。
写真は左側のセンの沢方面。
樹林が近づいてきました。


左岸尾根はすぐに狭くなり、傾斜が緩くて気づきにくいのですが、センの沢方面に崩れやすい雪庇があったので、早々に沢に中に降ります。


先行者のシュプールと並んで灌木の広い沢を下ります。
実は今シーズンの初滑りなので、結構ヨタヨタしてだらしないシュプールです。
…左側の自分の跡は酔っ払いが滑ったみたい。


樹林が密になるくらいのところで、一気に雪質がストップスノーに変わってしまいました。
傾斜も緩くなり、すぐに植林に入っていきます。


足を揃えて滑ると重いストップ雪が膝上くらいまで溜まってブレーキがかかるので、足を広げて股間を開けて滑るため、線路みたいな跡が残ります。


林道に出ると、右手の日白山方面から下ってきたと思われるトレースが合わさってきました。


スキーが滑るほどの斜度がなくなるので、ビンディングの踵を開放してパスカングで進むと、


やがて除雪が入り、その少し先で駐車スペースとなりました。


駐車スペースには3台ほどのクルマが停まっていましたが、装備解除中にそのうちの一台のドライバーの方と話をしていると、何と兵庫県から来られたとのことで、一週間ほど滞在してあちこち滑っておられるとのことでした。
タイヤもスタッドレスで、ナンバープレートを見なければ地元の方と区別がつかないくらい情報に精通されていました。
うらやましい限りですが、関西からの長い道のりを考えると、遠いとはいえ首都圏に住んでいる自分の方がはるかに恵まれていると感じました。
そして、なんとご厚意で火打峠に乗り捨てた車まで送っていただけることとなりました。
ありがとうございました。

●本日の反省
スキーの練習不足だった。
ゲレンデにも全くいかず、シーズン最初の一本がいきなりこれだと、さすがに楽しむよりも転ばない方に意識が行ってしまった。
何回か練習しておこうとは思ったのだが、近場のスキー場も雪が少ないのと、スキーに行くことそのものが大儀なのでサボってしまった。
少し改心して練習しなくては... と思ってできるんならもうしているか。

それにしても今回は、思わぬ新雪に加えて、入山地まで夏タイヤで到着でき、最後は送迎までしていただいたことに加え、100名超とも思われる大勢の登山者が居たおかげで道中いろいろな情報を教えていただけ、さらに滑走ルートに先行者のトレースまであって大変心強かった。
自身の不精進にも関わらず、暖冬の初滑りをこの内容で終えることができたのは、ひとえに運と巡り合わせの賜物で、ここまで幸運が重なることは今まで無かったかもしれない。
他力本願の一日でした。

●2019年3月9日(土)
火打峠(8:04)→除雪終了点(8:36)→平標山(12:00)
→ユウガイヒト沢上部(12:30)→林道(13:10)
→地主堂川沿い除雪終了点(13:35)





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