2017年5月19日金曜日

八甲田(田茂萢湿原;ハイキング)

奥入瀬渓流散策の翌日は、津軽の町、弘前に向けて移動します。

宿泊したホテルのある焼山からクルマで10分足らずの蔦温泉から遊歩道で行く蔦沼。
八甲田の山並みが湖面に映ります。


国道103号線をさらに青森方面へ向かい傘松峠を越えた先にある地獄沼。
この日は7月上旬並みの気温だったとのことで、湯気が上がっているのは見えませんでした。


ここから歩いてすぐのところにある地元の名所「まんじゅうふかし」
なんだそりゃ?
二列に並ぶベンチの様なところに腰かけて使うそうです。


すぐそばには酸ヶ湯温泉の案内所がある大きな駐車場が。

その付近から望む南八甲田の山。
雪はまだ1メートルくらい積もっています。


道端の除雪されたところではフキノトウが開いていました。


奥入瀬渓流では鮮やかだった新緑は、まだこれからです。


酸ヶ湯温泉に入浴です。
32年ぶりに訪れた千人風呂は、ほとんど当時と変わらぬままで迎えてくれました。
(撮影禁止なので浴室内の写真はなし)



さらにクルマで北上し、八甲田ロープウェーに乗って周囲を展望します。
ちょっと料金が高いんじゃないかなと思って乗ってみたところ、距離2.5km・標高差650mちかい距離を一気に登り、乗りごたえ十分。
乗っている間にみるみる周辺の景色が変わっていきます。

田茂萢山頂駅周辺は雪に覆われていました。
登ってきたロープウェイの方向(西)に、津軽平野を隔ててそびえる岩木山。


その左手(南)は、櫛が岳(左)をはじめとする南八甲田の山々。


ロープウェイ降り場に並んでいた無料貸し出しの長靴を借りて、八甲田ゴードラインの一部を通り、雪が積もった山頂に向かいます。

アンテナ施設のすぐ先の樹木が途切れるあたりからは、北側の青森市街の景色が広がります。
市街地の先には津軽半島。さらにその奥には北海道の松前半島が見えました。


青森市が面する陸奥湾は右側の北東方向に大きく広がり、湾を隔てて下北半島も見えます。


雪の野原を少し進むと、田茂萢湿原が見下ろせるようになります。
その先には左から赤倉岳(ここから見えるのは頂上ではなく前衛の突端)、井戸岳、大岳と続きます。


ここからは、遅い堅く締まった春の雪の上を、長靴で自由に歩きます。

湿原の一部分だけ、雪が解けて沼が見えているところがあります。


高山植物展望台と呼ばれる施設でしょうか。
上でのんびり昼寝をする人。


振り返って見る田茂萢岳


小一時間の長閑な散歩です。


ロープウェイを下り、国道394号線をどんどん下って、弘前市に着くと夕方でした。



2017年5月18日木曜日

奥入瀬渓流 (ハイキング)

ゴールデンウイーク終了後の5月中旬の平日に、青森県にプチ旅行に行ってきました。

八戸駅から車で二時間弱で着く御鼻部山展望台から十和田湖を見下ろした風景からスタートです。
この角度から見る二つの半島は、半分水没したクレーターみたいに見えるが、錯覚か?


展望台の駐車場周辺はまだ数メートルの残雪。


今日は40年以上前に観光バスで通り過ぎた春の奥入瀬渓流を散策します。

展望台から十和田湖畔に下り、さらに国道を奥入瀬川に沿って下って石ヶ戸(いしげど)ビジターセンターの駐車場から、渓流を溯る遊歩道を歩きます。




過去に来た時の記憶はほとんど残っていないのですが、昔は水がこんなに濁っていなかった様に感じます。
気のせいでしょうか?


旅行にでかける前に、関東の知人数名に「おいらせに行く」と言うと、何と全員名前を知りませんでした。
首都圏では意外と知名度が低いことがわかりました(自分の周囲だけか?)が、それでも日本を代表する風景だけあって、撮ったものを後で見ると、どれもどこかで見たことがあるような画像ばかりとなってしまいました。




この滝(白布の滝)で前半が終了。


しばらくの間、流れや滝などの変化の少ない区間が続きます。

苔むした巨岩に生える大木


遊歩道に溢れてきそうで溢れない渓流


白絹の滝?
このあたりから先は、徒歩15分くらいの間に8~9本の滝が見られました。


九段の滝


これはまたベタな画像の銚子大滝。


新緑の中のウォーキングを楽しむことができました。
ここからJRの路線バスで駐車した石ヶ戸まで戻ります。

国道が脇を並走している奥入瀬渓流は、いろいろな見物の方法がありますが、滝と渓流を自分のペースでゆっくり見たい場合は、この区間を歩くと、休憩込みで二時間で楽しむことができました。

2017年5月18日(木)
石ヶ戸(13:30)→馬門橋(13:45)→阿修羅の流れ(13:55)→雲井の滝(14:20)→白布の滝(14:30)
→白絹の滝(15:20)→銚子大滝(15:30)

翌日の八甲田山ハイキングに続く



今夜の宿泊場所は、有名なこのホテルです。



設備やサービスは評判通り満足できるものでしたが、個人的に最も気に入ったのは、朝晩利用したこちらのダイニングでした。


ビードロ細工の内装やブナコの照明といった(株)fanがプロデュースした店舗もよいのですが


売りは何といっても、このリンゴです。
入口のショーケースに500個以上並んでおり、あまりの数の多さに最初は模型かと思いましたが、全部本物で、順次入れ替えて料理などに使っているとのことです。


その場でつくってくれるジュースやアップルパイなどはもちろん、ステーキソースなどのベースにも多様されており、リンゴの良さが引き出されたシンプルな料理が(凝った創作料理よりも)おいしかったです。

2017年5月13日土曜日

自家用車で登る百名山 ~その12~会津駒ケ岳(積雪期ハイキング)

ゴールデンウイークの終わりとともに、五月らしい天気も影を潜め、沖縄では早くも梅雨入りを思わせる天気となりました。
西日本が雷雨に見舞われた5月12日に最後の雪解けの名残を求めて会津駒ケ岳に出かけました。
雪解け水の激流(桧枝岐川 屏風岩周辺)

自家用車のメリットを発揮すべく、朝の雨の中を登山口に向けて林道を進もうとすると、何と通行止めでした。


仕方がないので、徒歩3分の場所にある桧枝岐村 滝沢グラウンドにある登山者用駐車場に車を停めて出発です。


林道横を流れる沢も、上ノ沢と下ノ沢の水を合わせて轟々と流れます。


途中ショートカットしながら舗装された林道を30分ほど歩いて、登山道入り口に。
WEBサイトでお馴染みの30段の階段が左上します。


登山道は急登が始まる標高1,240mくらいから雪で埋まり、ヘリポート跡から上は残雪のブナ林の緩い登りとなります。



標高1,600mをすぎると、徐々にシラビソの木が増え始めます。


ガスは徐々に消えて、隣接する尾根が見え始めます。


標高1,900mくらいからは樹林もなくなり、一定間隔で刺してある竹竿を目印に、饅頭の様な雪の丘を越えていきます。


歩き始めてから3時間ちょっとで頂上直下の駒ノ小屋に到着しました。
今月二軒目の「駒ノ小屋」。
越後のものよりも規模が大きそうで、二棟も建ってます。


小屋から写真左上の頂上までは20分くらいです。


標高差1,200m超を登って、まだ雪深い頂上に到着。


頂上から見下ろすと、後続の登山者たちが、いそいそと小屋から登ってくるのが見えます。


せっかく高い所まで登ってきたので、少しモヤもかかっていますが、中門岳の方まで行ってみることにします。


北へ向けて平坦な雪面を進むと、徐々に青空が広がってきました。


左手~前方にかけて、遠くまで視界が開け、平ヶ岳(左)から越後三山(右)が見え始めます。


右手に並走する、駒ケ岳から尾根を分ける三岩山や窓明山の山並みもくっきりと見えてきました。


頂上の目印が全て雪に埋まる中門岳を通り過ぎたところから、1,987.8mの三角点のあたりを見下ろします。
背後には窓明山から続く坪入山と、その先左奥に北へと続く丸山岳、さらに会津朝日岳が指呼に望めます。


振り向くと、中門岳山頂には何も目印の無い丘が広がります。

今日はここで引き返すことにします。


中央の駒ヶ岳まで、青空の下をのんびり引き返します。

中門岳の南直下、雪に埋まる中門大池あたりから見る帰路の平原


その右(南~西)は尾瀬の山々。
・・・燧ヶ岳(左)と至仏山(中央左)の間に僅かに見える尾瀬ケ原と平ヶ岳(右)・・・


反対の左(東)には、駒ケ岳から三岩山へと続く途中の大戸沢岳が、印象的な森におおわれています。


広い雪原を自由にルートをとって進みます。
途中の2,094m突起を巻いたときに、互いに気付かずにすれ違った中門岳へと向かうパーティー


駒ケ岳が近付いてきました。


振り向くと、中門岳への稜線(というか平原)が、向かう時よりも鮮やかに見えます。


駒ケ岳山頂への最後の登り。


1時間半かけて戻ってきた駒ケ岳は、10名ほどのシニアのグループでにぎわっていました。
先ほどは見えなかった帝釈山や奥に広がる日光の山々が見渡せます。


下山は、遠くの日光白根山に向かって小屋の東側の斜面をショートカットしていくことにします。


途中右手に見る駒ノ小屋と燧ヶ岳。


樹林限界周辺から振り返る登山ルート(右上が頂上)


右側に続く大戸沢岳へと向かう稜線も晴れるとこういう風に見えるのね。


山頂から国道出合いの林道入り口までは、残雪の上を滑るように駆け降りて、往路の半分に満たない時間で到着。



下山して、グランドの蛇口で靴を洗っていると、隣に駐車していたソロの男性が下山してきた。
どこから来たかを尋ねると、何と滋賀県とのことだ。
ええっ? きゅっ、九州からクルマで来たの?どうやって?

「それは佐賀県。滋賀は京都の隣だよ」

へえっ それにしてもすごく遠いじゃん。どう?来た甲斐あった?
「実は今日のメインは、カブキ見学なんだ」

カブキってなあに?
「歌舞伎座のカブキだよ、桧枝岐歌舞伎は国指定重要有形民俗文化財で、年に一度、今晩公演されるんだ。数百人くらいが見物するみたいだよ」

ひょえっ。。そんなにたくさんの人。。。村の人口より多いんじゃないのか?
これから宿探そうとしていたんだけど、無理かな?
「別に宿の心配しなくとも余裕で家に帰れるでしょ。明日どうせ雨だし。
今から帰ったらちょうど夕方のラッシュじゃない?」

うぅ~ん。それもそうか。
しかし、恐るべし 関西人。
逆に三倍以上の人口を抱える首都圏で、百名山ハントと麓の村の民俗文化財を組み合わせて企画できる人が何人居るだろうか。
「それより、明日帰る途中で、何か良い見物場所ない?
・北関東道・東名高速沿いで、
・雨の日にできて、
・関東又は静岡でしか体験できなくて、
・かつ男性一人でも違和感ない
の4つの条件を満たすところ、何か知らない?」

スカイツリーなんてどう? 東京にしかないよ。
「男性一人で違和感ないかな?」

きっとありまくりだよ。

でも、スカイツリー案のおかげで、自家用車でも戸惑わない=不慣れな都心移動を含まないことという5つ目の条件が付いてしまった。
普段は何となくたくさんあると思っている名所でも、これらの条件を全て満たすものとなると難問だ。
自分が住んでいる横浜は日本最大の市だし、静岡県にも5年以上住んでいたのだが、知っているところを全て挙げても、どれかが外れてしまう。

場所や施設が固有でも、入居しているテナントが同じだなど、関西で疑似体験ができてしまうものばかりだ。


アイデアが枯渇する直前に出た解答が「東京競馬場」だった。
どうだ、これなら東京にしかないし、雨でも全然平気でしょ。
高尾山インターで降りて、高尾駅周辺にクルマ停めれば、電車で30分くらいで手軽だし。
ちょうど明日開催している京王杯もここでしかやらない... じゃなかった。男一人でも違和感ないしね!


●本日の反省
①自家用車の性能がうまく発揮できなかったような気がする。
 通行止めの林道は全て舗装されており、登山道入口には駐車スペースまであったのに、使用できなかった。
 おまけに途中にピンクテープでガードされており、ショートカットの歩道に誘導されるようになっていた。
 今の時期は自家用車で登ろうとしてはいけないのかもしれない。
 最も、滝沢グラウンドまで公共交通機関を使用して来る苦労を想像すると、自家用車のメリットは大きいのだが。。

②百名山ハントとしてはいまいちだった。
 荒天中のわずか数時間の晴れ間を、山頂付近の絶好のロケーションで満喫できたのは極めて幸運だったが、一方で前回の金峰山で学習した固め打ちができなかった。

 それにしても、北関東・南東北は百名山が多く、晴れると数座が視野に入る。
 やはり、首都圏の人の企画なんだろう。


2017年5月12日(金)
桧枝岐・滝沢グラウンド(8:30)→登山道入口(9:00)
→駒ノ小屋(11:40)→会津駒ケ岳山頂(12:00)
→中門岳(12:40)(往路引き返し)→会津駒ケ岳山頂(13:30)
→登山口(15:05)→滝沢グラウンド(15:10)

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