2019年12月31日火曜日

藤野15名山 (駅南側6座)

2019年も今日でおしまいです。
一年の締めくくりに、しばらくご無沙汰していた地元神奈川県の唯一のタイトル名山である「藤野15名山」のピークハントをしました。


午前7時すぎに降り立ったJR藤野駅は、モヤに煙っています。


駅前の甲州街道を右折してすぐの分かれ道を左下へ下っていくと、すぐに「弁天橋」で相模川を渡ります。


橋を渡ってすぐの向こう岸を左に入って舗装道路を行きます。


河岸の道路が右に急カーブしたすぐ先を右に入ると、道はつづら折りで登ります。


たどり着いたT字路のすぐ左側に「園芸ランド」があり、そこが京塚山への登山口となっていますが、霧で周囲が見渡せないためでしょうか、登山口探しにしばし迷います。
霧の晴れ間に、すぐ真上の山腹にある「緑のラブレター」が中途半端に見え隠れするので、余計思わせぶりなのでしょうか。
道路の山側に三軒立つうちの一番手前(西)側の家の横を行くと、ふるびた標識とボロボロの看板が出てきて、そこが入り口だとわかりました。

ラブレター直下の山道をトラバース気味に登ると、左下から立派な階段が登ってきます。
園芸ランドから無理して登らずに、もう少しスポーツ広場の方に歩いたら、簡単に見つかるのかもしれません。


手すり沿いに登ったすぐ先にラブレターの入り口表示があったので右に入ると、1分と経たないうちに錆た鐘のあるラブレターの上に到着です。
間近で見るラブレターは、朽ちてボロボロでした。

少しずつ霧が晴れてきて、相模川対岸の山々が見えてきます。


引き返して登山道を京塚山へと向かいます。


スポーツ広場の反対側から登ってくる径を合わせて右折すると、間もなく15名山の1つ「京塚山」に到着です。


山頂は南側のみ視界が開けており、秋山川沿いに続く雲海が見下ろせました。


京塚山から10分ほど下ると分岐があり、次に向かう15名山の「金剛山」とは反対の園芸ランド方面に「古峰山」なる表示があったので、ちょっと寄っていってみることとします。

10分も下らないうちに、東側が開けたところがあり、絶景が広がりました。
ここが古峰山だと勝手に決めつけて、相模湖上に広がる雲海を眺めます。
右奥の雲上に小さく頭を出しているのは与瀬の嵐山でしょうか。


道を引き返して葛原(とづらはら)峠方面へと向かいます。
径の途中で一本松山を往復し、舗装道路まで下りてきました。
一本松山に寄らなければ、古峰山からここまでは10分少々です。
ちなみに、一本松山には展望を期待して登ったのですが、山頂は木立が多く、あまり視界は効きませんでした。


舗装道路を歩いてシュタイナー学園の横を通り過ぎ、正念寺と葛原神社の前で右上への小径に入ると、間もなく金剛山への標識が出てくるので左へ入ります。


標識から入ってすぐに右折すると、登山道は小さな稜線目指して標高差150mほどを一気に登ります。
「金剛山」目指して登りついた稜線上を左へと曲がりますが、分岐上に何やら不自然な板が置いてあります。
わざと通り難くしてあるみたいで不可解ですが、先を急ぎましょう。


稜線上は陽当たり良好な広葉樹の林が続きます。


快適な尾根を歩いて一気に15名山の2座目「金剛山」に到着ですが、山頂の看板の雰囲気が先ほどの山となんとなく違います。
看板の下に書いてある「島田」って、山梨県の地名でなかったっけ?


そういえば、行く手のすぐ先には、ゴルフ場の横に上野原の里山である御前山に似た山が見下ろせます。
その向こうに見えるのは百蔵山ではないでしょうか。


そして、眼下に広がるあの大きな町は?


中央部分を拡大してみると、何と上野原の駅でした。


振り返ると、出発した藤野は先ほどまで居た京塚山の遥か向こうに隠れてしまっています。
どうやら金剛山は金剛山でも別の山で、山梨県に来てしまったみたいです。


はて?、目指していた(名倉)金剛山はいったいどこにあるのでしょうか?
とりあえず来た道を引き返し、稜線に登りついた分岐を反対側へと行ってみます。

するとすぐにガードレール様の手すりが現れ、、、
(この手すりはちょっと違和感あるのですが、それは置いておいて…)


すぐに藤野側の「金剛山」に到着しました。


山頂の南側直下には、秋山川を隔てて大規模な「ふじの温泉病院」が立っており、その奥には「やまなみ温泉」のそばに立つ峰山が。
さらに遠くには蛭ヶ岳へと続く丹沢のスカイラインが望めます。


さて、ここからは一旦往路を引き返して葛原へと下山します。
本当は高倉山へと続く稜線を先へと進みたかったのですが、登山口に「通行止め」「立入禁止」の表示があったので、それに従い、15名山ハントに徹します。

葛原からは名倉方面へと向かい、桂林寺の横を通って県道520号線に合流したら秋川橋を渡ります。


橋の上から見る相模湖上流部。
橋の向こう岸の坂道を登って県道76号線のT字路を右へ、芸術の家方面へと進みます。


歩く場所のない県道の路肩を少々行くと、赤い鳥居が見えてきます。
ハイキングコースの大きな看板のあるここが登山口です。


丁目石が頻繁に置いてある登山道は、切り返しながらぐんぐん登っていきます。


先ほど渡った秋川橋と駅の近くの日連大橋があっという間に眼下となりました。


登山口から30分足らずで立派な社のある(日連)金剛山に到着です。
特に見晴らしが無いので先へと進みます。


宝山方面へと向かうと、すぐに「峰」へ1分との表示があったので、ちょっと寄ってみようと左へ入ります。
本当に1分とかからず到着した山頂は、本日随一の展望が開ける場所でした。


本日登って来た京塚山(右下)や、名倉の金剛山(左)が一望できます。


視界が開けているのは西側の半分ですが、山梨へと続く県境の山々が一望できます。
本年最後の陽気に気温も上昇し、いつまでも居たくなるような大変気持ちの良いところです。


が、今日は15名山ハントの日なので、心を鬼にして先へと進みます。
落葉した明るい登山道は、木立の隙間から新和田の集落を垣間見ながら少し下ると、鉢岡山への分岐となります。
ここで右後方へ鋭角に折れ曲がり、立派なトラバース道を行きます。


鉢岡山への道は、山上集落の新和田の横を通り過ぎます。


登山道というよりも、林道の残骸という雰囲気の、クルマが通れそうな…というよりも実際に通っていそうな…広い道です。


立派で生活臭のたくさんする道路を20分ほどで、大きなアンテナの建つ4座目の鉢岡山山頂です。


登頂のみを目的とすると、この山が一番楽なのではないでしょうか。
15名山固め打ちをする場合も、隣の(日連)金剛山との2つセットが労力的に最も楽ちんと思われます。
ただ、この2山から他の山へと連げようとすると、少々工夫が必要です。


というのも、鉢岡山周辺は地形図には径が複数記載されているものの、実際に現地に行ってみると、新和田から続く立派な登山道以外はどれも消滅に近く、南西側を走る一般道に直接下りることができません。
逆に言うと、道迷いの心配がなく、安心できるということにもなりますが、もしかすると登山道周辺では径型を残さずに、あえてわからなくしているのかもしれません。


ただ、鉢岡山よりも南へ行こうとすると、一旦往路を北へと引き返して新和田まで戻り、大きく迂回することとなります。


さて、ここは鉢岡山の東側にある田ヶ岡の集落です。
ここから舗装道路を南へと下っていきます。


道路はやがて「やまなみ温泉」から下ってくる県道517号線に出るので、そこを左折し、やがて到着する篠原の中を通過して、県道518号線を牧目峠方面に向かいます。
下の写真は篠原の中央部にある大石神社。


県道を少し登ったところにあるこの橋を渡って次なる15名山の石砂山へと向かいます。
県道の反対側に標識がありました。


舗装道路は、公衆トイレの少し先で左側の沢を渡り、登山道となります。
植林と自然林の交差する中を登っていきます。


最初は緩やかなのですが、頂上直下の標高差100mちょっとが急勾配の階段となります。


息を切らせながら5座目の石砂山に到着しました。


南側だけ樹木が伐採されており展望が開けています。
丹沢の最高峰、蛭ヶ岳(右奥)から下ってくる稜線が一望でき、尾根末端の焼山がとても立派に見えました。
この稜線とは、この先何度か再会することとなります。


さて、次なる山を目指して明るい林の中を下っていきます。


途中の送電線の刈払いでは視界が開けて、青野原方面が見渡せました。


山頂から25分ほどで伏馬田入口との分岐となります。
菅井へ行くので右斜め上の方の径に入ります。


菅井への途中の植林の切れ間から、次の15名山「峰山」の展望が良いところがありました。


間もなく菅井の東端に到着します。
ここからはしばらく舗装道路を歩きます。


舗装道路で菅井の集落を突っ切り、ヘアピンカーブで出合う県道76号線をまっすぐ登ると、すぐに菅井トンネルとなります。
トンネル手前で右に分岐する車道を登っていきます。


車道はその先2カ所のT字路を右折しますが、わかりやすい標識がトンネル手前から完備されているので、以降ゴールのやまなみ温泉まで迷うことはありません。

丹沢の稜線を見ながら車道を登っていきます。


道はいつしか非舗装の林道となり、峰山への登山道は石碑とベンチのあるところで、青根方面へと向かう林道から右へ分岐します。
分岐からすぐ先で、綱子へ下る分岐を見ると見通しの良い高圧線の下を通過します。
写真は道志方面。


こっちが反対側の神奈川方面で、茶色く枯れた石砂山が見えます。
ちなみに、この高圧線は先ほどの刈払いの先で青野原の東野や、その先の鳥屋の上を通過し、宮ケ瀬湖を渡って厚木方面へと続いていきます

峰山への最後の登りです。
ここも、先ほどと似たような階段が続きます。


到着~。
立派な祠とそれを納める社がある広い山頂です。


登りついた社の裏からは、これまで何度か見た丹沢のやまなみが望めます。


逆光と大室山の奥には、雪煙をなびかせる富士山も見えました。
そういえば、今日は昼前から風が強くなった一日でした。


それでは下山しましょう。


やまなみ温泉への径は、大鐘方面への道を分けると一旦急勾配となり一気に高度を下げますが、大久和の集落が近づくと傾斜が緩やかとなります。


温泉マークが見えてきました。


無事に到着です。


●本日の反省
①山を間違えた。
・「金剛山」があちこちにあるとは....
・ちゃんと予習をしていれば間違える訳は無いのだが、テキトーに歩いて間違えた。
・結果、無事に登れたものの、この調子でやっていると、目的の15名山ハントが危うい?
②少々焦りすぎか....
・一方で、名山スタンプラリーのお約束ではあるが、予定消化が先に立ち、良いところを十分に感じることができなかったような気がする。

・朝の雲海と晴れ行く山々や、明るい陽射しに包まれる山里・市街地の展望など、コンパクトな地形の中に点在する素晴らしい風景に何度も出会うことができたが、それぞれをもっと落ち着いた時間と気持ちで過ごすことができれば、一層記憶に残る旅となっただろうにと、帰って来て振り返る。
・また、印象に残る光景は、途中で間違えたり寄り道したりして訪れた、15名山以外の場所に多かった様に感じるのは気のせいか....
・ピークハントをしておいて言うのもなんだが、もっと一つ一つをのんびりと時間をかけて過ごしたい山々だった。

駅の北側にある15名山の記録はこちら

思い立ったらすぐ行ける。 首都圏近郊のハイキングの記録はこちら


2019年12月31日(火)
藤野(7:30)→弁天橋→京塚山(8:10)→古峰山(8:30)
→鶴島金剛山(9:31)→〔名倉〕金剛山(9:50)
→県道520→金剛山バス停(11:00)
→〔日連〕金剛山(11:20)→鉢岡山(12:00)
→県道517→県道518→篠原(12:50)→石砂山(13:30)
→菅井下(14:25)→峰山(15:20)→やまなみ温泉(15:50)

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