2018年6月29日金曜日

柄沢山 (BCスキー:敗退)

2ヶ月以上の長きにわたり、このブログの更新が滞ってしまいました。
この間を思い出せば、早春の好天と気温上昇による早い雪解け、平年よりも20日以上早い梅雨明けの気配も感じられるが、自分はこの間ずっと、その早い変化に気付けず、後手に回り続け、求めていた季節が去った後に余韻すら感じないまま季節を一つまるごと見送ってきた。

今日からそんな春と初夏を思い出してみよう。
柄沢川の第2堰堤上から、沢の露出した上流を見る。

時は2018年4月21日に遡ります。
南魚沼市、清水の国道291号線の除雪終了点。
例年であれば路肩に雪の壁があっても不思議ではないこの時期に、あと10日くらいで田植えがはじめられそうな残雪の少なさです。


しかし、豪雪地帯の上越国境稜線にはまだまだ大量に雪が残っているに違いないと期待して、スキーをシートラして徒歩でスタート。
本当は最初からシール歩行のつもりだったのだが。。。

農地が終わるところにある給水タンクから、ようやく地面が雪で埋まってきます。


しかし、残雪の上を滑走するはずだった柄沢川の谷は、雪解け水が流れる普通の川に。


仕方なく蛇行する林道を進みますが、途中で断続的に雪が溶けきって地面が露出しています。

1km少々で最初の堰堤。
山の斜面は雪が残っている面積の方が少ない。。。


さらに奥へと歩き、林道の終点となる第2堰堤に到着します。


ここまで来ると山の斜面も雪で覆われてきますが、まだ滑走するには程遠い残雪量です。


堰堤上に立ち上流方面を見ると、水流上の雪渓は消失し、沢の水が轟々と流れています。


河原へ降りて渡渉点を探しますが、見える範囲でも長靴を脱いで数回の渡渉が必要となる模様です。
加えて、稜線は窪地以外は既に相当量のブッシュが露出しており、稜線上に立てるかも怪しい状態。


これでは苦労して先へ進んでも、目的の山スキーはままならない可能性が高いです。
というわけで、開始早々敗退決定。

でも、せっかく遠くまででかけてきたので、奥只見方面の残雪状況を確かめてみることにしましょう。

六日町を通り抜け、小出からシルバーラインに入って銀山平へ。

越後駒ヶ岳の登山口の一つである石抱橋から望む駒ヶ岳。


ちなみにこちらは前年同日の同じ場所からの写真です。
こちらは昨年よりは雪が少ないものの、遜色ないくらい残っていますが、あと1~2週間ほどで雪面が寸断されるところがでてくるかもしれません。
ちなみに銀山平のトンネル出口から登る日向倉山は、既に滑走できるほどの残雪はありませんでした。


仕方が無いからシルバーライン終点にある奥只見丸山スキー場でスキーの練習をして帰ろう。
丸山スキー場は雪が豊富に残っており、韓国人スキーヤーに交じって練習して帰りました
スキー場対岸の南会津の山々はさすがに上越よりも雪は豊富そうでしたが、ゴールデンウイークまでスキーツアーを楽しめるかとなると微妙。
何故か未丈ヶ岳山頂周辺だけが真っ白な雪で覆われていました。

●本日の反省
完全に出遅れた。
あまりに早い雪解け。というかここまでの環境変化に気付けず、スキーシーズンを開始しようとのこのこやってくる自分もどうだろう。。
1枚目のパンケーキは焼くのを失敗するという言葉もあるらしいが、2回目のあるなしを含めて最初から考え直さねば。。。

2018年4月21日(土)
清水(8:15)→(柄沢川沿いの林道)→第2(最終)堰堤(9:50)
→(スキー滑走)→清水(10:15)

2018年6月18日月曜日

笹ミキ沢 (沢登り)

本格的な梅雨入りとなって久しい6月中旬の週末。
関東地方の天気予報を見ると、なぜか日光だけが日曜日の日中だけ晴れるとの予報が。

というわけで日光の近くの足尾に出かけることにしました。
神奈川からだと群馬県の大間々から渡良瀬橋沿いに行くので、群馬県かと思っていたら、栃木県の日光市だったのね。


渡良瀬川沿いの道路を溯って行くと、何故か予報に反して雨が降り出しました。
少々休憩しながら様子を見るも一向に止む気配がなく、少々ブルーな気分となりながら、庚申山の登山口に到着。
かじか荘の先にある登山者用の駐車場は、雨なのにほとんど満車でした。

一人だけ準備中の方が居たので声をかけてみると、コウシンソウの時期だから混んでるんじゃないかとのこと。
地形図のこれから目指す源頭の近くに「コウシンソウ自生地」と書いてあるのに気づきました。

満車の駐車場の上の方にあるもう一つの駐車場に2台分くらい残っていた最後のスペースにクルマを停めて出発。


庚申山への登山道は最初はずっと林道です。
林道を歩くこと30分少々で笹美木橋に到着。
この下を流れる笹ミキ沢を遡行します。


左右交互にガレが押し寄せる沢を登って行くと、3メートルほどの滝が行く手を阻みますが、右岸に釣師のロープが完備してありました。


さらに少々進むと、前方に空間が開けて大きな滝が見えてきます。


開始早々にこの沢の前半の見せ場、二段25m滝です。


堂々かつ優美で、これを見に来るだけでも価値があります。


登れないので右岸を巻きます。
立ちはだかる岩の左端を「く」の字に越えて行き、


そのまま右方向へトラバース気味に進みます。
樹間から見える滝の落口の数メートル上くらいに向かう踏跡を辿って行くと、
枯葉が溜まった高さ数メートルの溝の上に出るので、そこを下りて落口へ。


落口の左岸から右岸を見たところです。
右の茶色いところを下ってきました。




先へと進みます。


少し狭くなったところを右にカーブしながら通り抜けて、小滝を越えて行きます。



このナメがあらわれるとすぐに、


また前方に大きな滝が見えてきました。


15mの直瀑です。


この滝も登れないので、同様に右岸を巻きます。
茶色い落ち葉が溜まった沢状を登り、


滝を横目に見終えてから細くなったところを這い登り、行き詰ったら踏み跡を右上へと辿ります。(このあたりはスリップ厳禁)


小尾根上の地形を越えると、滝の十数メートル上流の沢が見下ろせるここにでますので、目の前の窪地を下って沢に戻ります。


沢に下りたところから落口の方を見るとこんな感じです。


すぐ上には6mの滑滝が見えてきました。


見た目、いかにも途中で滑って釜に戻ってきそうな感じですので、巻きます。
巻きは滝壺の右をへつって、滝のすぐ脇にある狭いルンゼを突っ張り気味に登ります。
落口と同じくらいの高さになったら、泥付きの壁をトラバースして、


落口の少し上に抜けます。
ちょっと高度感があるのと、先にホールドがあるのかが不安でしたが、要所に準備されているような安定したスタンスがありました。


このあたりで、もうすぐ1170mの枝沢が左岸から入ります。


枝沢は少し先に滝があります。


ガスで煙って良く見えませんが、さらに上にも滝が続いているみたいです。


本流は少し先で二条4mの滝となります。
ここはどこでも登りやすそうです。


釜をへつって右端のルンゼ状を登りました。






1220mの左岸枝沢は、正面から二条の滝で落ちてきます。


近寄って奥を覗くと、まだ上にあるみたいです。


右側の細い流れを少し登ってみると、


20mくらいの滝でした。


平凡な左側の本流を進みます。


本流は一旦南向きに曲がり、すぐに北西に向かいますが、そこから滝が2つ続きます。
最初はこのナメ滝。


これは左側の流れ付近の階段状を登ります。


すぐ上で沢が左曲すると、廊下状の奥に8mがあります。
そんなに急ではなさそうですが、水流を強烈に受けそうなので、巻きます。


巻きは右岸の小尾根上から始まります。
2つの滝の間で沢を曲げている小尾根に乗ると踏み跡が続いています。


この巻き道は8m滝の絶好の展望台となっており、先に続くミニゴルジュまで見通せます。


枯葉の急斜面をトラバースしてゴルジュの上まで巻いてきました。


越えてきたゴルジュを振り返ります。


右岸をこの写真の中央くらいの高さでトラバースし、右の太い木をまたいでやってきました。


難所はこれで全て終わり、端正な渓相のなかをのんびり行きます。


晴れていれば一層美しい所に違いありません。
そういえば晴れるんじゃなかったのか。


1310mの二俣を左へ。


続く1320mも左。





1350mくらいからは徐々に水が減り始め、右岸に獣道らしき踏み跡ができてくるので、辿ります。


いつしか獣道も不明瞭となるので、涸れた沢に戻り、脱渓地を選びます。
1450mくらいで右岸の尾根が低くなり狙いたいところですが、びしょびしょのブッシュで濡れるのを嫌って躊躇します。
あの尾根の向こう側には庚申山荘から下ってくる登山道があるはずで、そこが最短の下山ルートですが、すぐ先に廃道となった船山新道が横切っているはず…


結局船山新道の横断点は見つけられず、そのまま標高1540m付近まで涸れ沢を登ってきてしまいました。
ここは右岸尾根が指呼の間に近づいて見えます。丁度反対側からお山巡りの登山道が尾根上に登ったあたりでしょうか。


思い切って笹の斜面を駆け上ると、あっという間に尾根上の登山道に出ました。
ここで装備解除。


さて、当初の目論見よりも登りすぎてしまったここは、地形図に記載されている「コウシンソウ自生地」の割と近くです。
せっかくなのでコウシンソウを見物していこうかしら。

お山巡りコースを反時計回りに歩き始めます。
が、そういえば「コウシンソウ」ってどんな植物なのか、わかりません。
これかしら。


ハングした岩の上にも花が咲いています。


これかしら??


これじゃないよね。


遅い時間なので尋ねる人も居らず、スマホも圏外なので、結局わかりませんでした。

というわけで、お山巡りです。
ガイド持ってないので、看板がついていたところ以外は名前はあてになりませんよ。
鬼の耳こすり

めがね岩

縁結び庚申?

大胎内?

庚申の岩戸

庚申の岩戸
一瞬晴れ間がのぞきました。


天気の良い日に来るとわかりやすいのでしょうね。


一の門?

庚申山へは登らずに下山します。



林道まで戻ってきました。


●本日の反省
①予報が当たらなかった。
 と思っていたら山頂は晴れていて雲海が広がる絶景だったということを家に帰ってからSNSで知った。
②わざわざコウシンソウを見に行くんだったら、予めどんな植物なのかを予習していこう。
 せめて登山口で。



2018年6月17日(日)
かじか荘(9:00)→笹美木橋(9:40)→(笹ミキ沢遡行)
→二段25m滝(10:15)→15m滝(10:40)→1170m二俣(11:00)
→1220m二俣(11:45)→本流遡行→1320m二俣(12:45)
→標高1540mより右岸尾根登山道へ登る(13:50)
→登山道(13:55)→庚申山登山道分岐(15:00)→(登山道下山)
→旧猿田彦神社跡(15:35)→一の鳥居(16:20)→かじか荘(17:10)

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