2016年10月16日日曜日

大行沢・樋ノ沢 (沢登り)

体育の日の3連休前半は全国的にあいにくの雨模様でした。
最終日の10月10日からは天気が回復したので、思い切って1泊2日で遠出をし、仙台にある名取川の上流に沢登りにでかけました。



東北自動車道の仙台南インターを下りて秋保温泉のさらに奥へと進み、大東岳登山口に午前11時の遅い到着です。
登山口の駐車場は既に満車であったため、手前にある秋保ビジターセンター付近まで戻り、二口バス停隣接の駐車場からスタート。

登山口まで5分ほど歩き、そこから大東岳の裏登山道を進みます。

登山道はすぐに小行沢を渡り、その昔は車道だったと思われる平坦地の中をすすみます。


途中左側に岩屋のある滝を見下ろします。

👆この写真は登山道から沢に下りて撮影したものです。


ほどなく道幅は狭くなり、登山口から40分ほどが過ぎると白滝沢を渡ります。

ここからは登山道を離れて、大行沢沿いに延びる踏み跡をたどります。

踏跡はすぐに沢のほとりで途絶えるので、ここから沢の中を進むことにします。
ボール状の巨岩がひしめく沢の中を行きます。



見上げると左岸には裏磐司と呼ばれる岸壁がそびえます。
ここに転がる岩は、あそこから角を削られながら落ちてきたのかしら?


それにしても巨岩が多いです。
大岩が転がるというよりも、「ひしめく」といった表現に近く、身長の数倍ある岩をよじ登ったり、飛び移ったり、あるときはサルと遭遇しながら釣り人が作ったと思われるロープ付の巻道を辿ったりと、いきなり体力消耗モードに突入です。


ひいこら言いながら一時間くらい進むと、左岸の支流が大きな滝となって落ちています。
恐らく京渕沢にかかる梯子滝ではないでしょうか。

ビジターセンターに置いてあった案内のチラシには、横を通る登山道は梯子滝もめぐれる様な表現がしてあったので、登山道を期待して滝に近寄ってみますが、それらしきものは見当たりません。


仕方がないので、引き続き巨岩の沢を辿ります。
盛夏ならば水中を泳ぎながら進むのでしょうが、この時期は水が冷たく、そんなことをすると死にそうです。
濡れないために岩を超えて行くと、また疲れます。


梯子滝から15分くらいで、本流に二段の滝がありました。
下の段は、左側を斜上する大きな段差を登り、上段の滝壺へ。


上の滝は激しく水が流れており、水の少ない右側は岩がツルツルです。

ここは低体温症を覚悟しなくてはなりませんが、右の横の方を見ると、草が少し生えた岩壁に水平のクラックが数本入っており、そこを足場とすると、大きな梯子の様に登れてしまいました。


滝の上は両岸が立っている深い水路ですが、左岸の壁のちょうどよいところに、まるで人が削ったような間隔で足場がついており、簡単にへつれます。


それにしても、この沢の売りである滑床がなかなか現れてくれません。

白滝沢から沢を辿ること、おおよそ二時間。
標高640m付近から、ようやくそれらしき地形が見え始めました。


そしてすぐに平坦な川底が延々と続くようになります。




右岸からカケス沢が流れ込みます。


樋ノ沢出合から下流の滑の延長は、約1km弱くらいの距離でしょうか。
ところどころに小滝や渕を織り交ぜながら、言葉による説明が不要の光景が続きます。

明るい橅林の中、舗装道路の様な川床を、踝を濡らしながらのんびり歩きます。





樋ノ沢が右から滝となって流れ込んでいます。
ここは右側の岩の斜上する割れ目から簡単に登れます。


登ったところから、ハダカゾウキ沢と名を変える本流の滝を見ます。

👆この写真を撮ったすぐ後ろの林の中に樋ノ沢避難小屋が建っています。

避難小屋から引き続き樋ノ沢を遡行します。


流量はおおよそ半減しますが、こちらも滑床が続きます。





平滑な川床は避難小屋から1kmちょっと続きます。
そこからは流れもだんだんと細くなり、徐々に普通の河原となります。



標高890m付近で二股が約50m間隔で2つ続きます。
最初は左。次の小滝状となったところは右を行きますが、今日はここで泊まることにします。

一夜を過ごす人がそう多くない橅の森は、薪集めに苦労することはなく、温かい焚火で快適な夜を過ごします。



翌朝は890mの二股を右に進み、左手の稜線と平行に東方向へ進みます。


徐々に流れが細くなり、、


この小さな滝の上のすぐに左側にある踏み跡を登って行くと


5分ほどで南面白山から下ってくる登山道にでるので、この道をしばし東側(面白山高原駅方面)に下ります。


美しい橅の林が差し込む朝日に美しく輝きます。


登山道を30分ほど歩いて権現様峠に到着。
ここから大東岳へと登ります。


大東岳への登山道?は、すぐに穴戸沢源流の沢の中を進むようになります。
時々ピンクテープのマークが現れますが、多くは古くて良く見えず、導かれる踏み跡も微かで、ほとんどが流れる沢の中を歩く道です。


それでも、標高1,060mの二股を左に入ってからは水も消え、涸れた沢をぐんぐん登るようになります。
1,210mくらいから尾根に乗り、急登で一気に頂上へ。

頂上に近づくと、面白山や舟形連を望めるようになります。
遥か遠くに望めるのは栗駒山でしょうか。


こちらは西側にある南面白山と小東岳。
その向こうに天童市方面の山形盆地が広がります。


大東岳山頂に到着です。
ここにだけ秋が訪れていました。






2017年10月10日(月)
二口バス停(秋保ビジターセンター11:20)-(大東岳登山道・裏コース)
→白滝沢出合(12:00)→(大行沢入渓12:15)→樋の沢出合い(15:05) 
→(樋ノ沢遡行)→標高850m付近(15:50泊)
10月11日(火)
→泊地(7:20)→南面白山登山道(遡行終了:8:00)-(登山道)
→権現様峠(8:30)→大東岳(10:30~11:00)-(表登山道)
→秋保ビジターセンター(13:35)





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