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2024年2月25日日曜日

四阿屋山 (ハイキング)

 早春の開花期を迎えた秩父の山へ。


早朝からご同輩のハイカーで賑わう、埼玉県小鹿野町 道の駅「両神温泉薬師の湯」からスタート。

県道37号(皆野両神荒川)線を北へ100mちょっと行くと、温泉の名前にもなった法養寺があり、薬師堂の裏を左折して山居へと登る舗装道路に入ります。

すぐに右手に「友好之林」なる中華風の門があり、ここが鳥居山コースの登山口となっているみたいですが、薬師堂コースを登りたいので通り過ぎていきます。

友好乃林の向い側にある花菖蒲園は、入口にロープが張ってあったのでパスして舗道を歩いて行くと、薬師の湯開発記念碑が立つ駐車場のような場所までやってきました。
どうやら薬師堂コースの入口を通り過ぎてしまったみたいです。

慌てて石碑の奥にある橋を渡ると、対岸を少し下ったコテージ群の中に登山口がありました。

登山道は少し登ったところで道の駅の裏手から登ってくる径を合わせて、さらに10分少々でさきほどの舗装道路に出ました。
林道に出たのはすぐ奥に駐車場がある場所で、四阿屋山への径は道路のヘアピンカーブに張り出した目の前の尾根を登って行きます。

左下に人の気配が感じられる径を行くと、高圧線鉄塔の下で視界が開け、そのすぐ先で山居広場への分岐となります。

山居広場を指す左の分岐へと入り植林の中をトラバースすると、すぐに周囲が開けて、蝋梅と梅が咲き乱れる園地となりました。
ここが山居広場と呼ばれるところでしょうか。

下を見るとフクジュソウも咲いていました。
そういえば、どこかに福寿草園の看板もあったような気がするが、この広場のことなのでしょうか?
ここまでならドライブでも気軽にやってくることができます。

さて、いよいよここからがハイキングっぽくなってきます。
先ずはあちこちにある「あずまや山」の標識のうちのどれか一つから急坂を登り始めます。

たまたま展望休憩舎の前を通りました。
展望は... もう少し木を切った方が良いかもしれませんが、ランチ休憩には快適な場所でした。
ちなみに、周辺の案内図は、埼玉県のサイトにあるこのハイキングマップがとてもわかりやすかったです。

休憩舎から更に急登を登ると、一旦傾斜が緩くなった植林の中に両神神社奥社があり、この社の裏手から山頂に向けて一気に急登となりました。

前夜の雪が残るじめじめしてスリッピーなクサリ場を登って行くと、大堤へと下る分岐の先で山頂に到着です。

山頂からは両神山だけが良く見えました。

狭い山頂からの下山は、一旦引き返して山居vs大堤分岐を大堤の方へ直進していきます。

濡れて滑りやすくなった細い尾根の上をしばし進むと、クサリがあらわれてきました。

最初のクサリ場は、急な登山道で滑っても下まで落ちていかないように、親切な感じで設置されていました。

一旦植林の中に降り立ち、

すぐ下のナイフリッジを左(東)直下から巻くと、

その下の小凸からはワンランク急傾斜のクサリ場となります。

クサリは最後に小さなルンゼに吸い込まれて、

山居への巻き径が分岐する植林に降り立ちました。

山居への分岐から下は、植林内の浅い沢状地形に沿ってのんびり下る登山道となり、大堤バス停の広場の前に降り立ちました。

ここからはデポしてあったチャリに乗り、セツブンソウを見物することとします。
舗装道路を小森川上流方向に1kmも行かないうちに、橋の向こう側に駐車場が見えて来ました。

入場料¥300を払って中に入ると、うつむいたりうずくまった姿勢のまま固まった人たちが並んでいます。

何があるんだろう?

自分もうずくまって目を凝らすと...
前夜の雪や雨で湿った花々は、春の日差しで見る見る乾いていきますが、乾いたのは花ばかりではなく、風にあおられた周囲のスギ林からは黄色い噴煙が立ち昇り始めました。

慌てて帰路に着きましたが、小鹿野の町には既に黄色いモヤがかかっており、秩父市街に到着するころには盆地全体に黄色の暗雲が立ち込めていました。
遅かった。

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら


●本日の反省
地表近くに咲く節分草をカメラに収めようとしゃがみ込んだら、呼吸が苦しかった。
きっと発達した腹部の贅肉が呼吸を圧迫していたのだろう。
そのあと急に立ちあがったらめまいくらくらだった。
なぜだろう。

春の開花期の奥社から先は落石注意
両神神社奥社からの登山道は、上で人が落とした石が降ってくる場所を通っている。
恐らくこの時期だけだと思うが、大賑わいの花見客ついでの登山客が山頂近くで無造作に石ころを落とした(又は自分が落としたことにすら気付かぬ)まま、下に何も告げない光景を見かけた。
クサリ場は自分が落ちないことに注意が向きがちとなるが、頭蓋骨めがけて落ちてくる落石にも注意しましょう。

●2024年2月24日(土)
道の駅両神温泉薬師の湯(9:10)
→薬師道コース入口(9:23)→車道出合(9:40)
→山居広場(9:55)→両神神社奥社(10:15)
→山頂(10:30)→つつじ新道
→山居分岐(11:10)→登山口(11:30)
(自転車)→セツブンソウ自生地(11:35~12:00)
→道の駅両神温泉薬師の湯(12:10)



2023年8月7日月曜日

大若沢 (沢登り)

 滝沢ダムのバックウォーター「秩父もみじ湖」の途中で国道140号線より中津川沿いに分岐する県道210号(中津川三峰口停車場)線は、2022年の秋から土砂崩れによる通行止めが長らく続いていましたが、2023年の8月1日から通行止めが解除され、一年近くアプローチが閉ざされていた中津川沿いや日窒鉱山方面にクルマで入れるようになりました。

中津川沿いに伸びる秩父市道大滝幹線17号線沿いの森林科学館の少し奥にある、初心者向けの茗渓大若沢にも行くことができるようになったので、ヤマメの成長確認もかねて訪問してみます。

意気揚々と大若沢出合にある橋に到着すると、通行止めのA型バリケードに大規模落石との表示がありました。
何と発生した日付は3日前です。
せっかく来たことだし、大規模落石を見物していくことにします。
50mほど科学館寄りにある浄水施設前の路肩に駐車して出発。

橋を渡って学習の森の中へと入って行くと、期待外れ(というか計画通り)で落石は見当たらず、あっけなく閉鎖された休憩所に到着。
その先へとどんどん入って行きます。

沢沿いの取水施設の先に架かる2つ目の木橋の上から、最初の滝である勘兵衛ノ滝が見下ろせ、ここが入渓地となります。
左の木の階段から帰ってきます。


勘兵衛ノ滝は左側の階段状を上がります。

そのすぐ先にある滝も左側面から登りますが、取り付くまでがバランシーなのと、取り付いてからも細かく、この沢の登れる滝では最難と感じました。(個人の感想です)

二連の滝のすぐ上には大きな釜を持った滝があり、ここもまた左端を登ります。
ここまでの3つの滝の釜は全て無反応でした。

一旦川原となりますが、歩いて行くとすぐに不動滝が見えてきます。

曇っている日でも青い釜を持つ不動滝は、これまた流れの左脇を登ります。

登ってから振り返ると右岸に残置がありました。

またまた平凡な川原を歩くと、10分と経たないうちに右岸から金山沢が合流する滝の二俣に到着です。

金山沢の奥を覗くと滝が連なっているみたいです。

本流の小滝を右側から越えると、すぐ奥で流れは左上方へと切り返しています。

左上していく三角形の岩壁によじ登ってみると、流れは樋状で落ちてきていました。

樋の流れの左側に出っ張っているホールド豊富な岩を登ると、更に樋状の落口へと続いていました。
ここの落口は突っ張りで越えます。

振り返るとこんな感じ。

最後に小さなゴルジュをこれまた突っ張り気味に抜けると、S字状から始まる小ゴルジュは終わりました。

出口から振り返るとこんな感じです。
不動滝と異なり残置は見当たりませんでした(気付かなかっただけ?)が、このくらいの水量なら滑落以外に大きな危険は無いように感じられました。

ちょうど遡行を終えたと思われる人が、このゴルジュと不動滝を巻いて行く遊歩道跡を下って行くところだったので、挨拶をかわします。

S字ゴルジュの上からは、しばらく平凡な川原が続きます。
この区間でかつて川沿いを通っていた遊歩道は、ほぼ消失してしまっており、ごくまれに気配が感じられるのみとなっていました。

そのか細い遊歩道が左岸を巻き始めるところから、流れは一旦狭くなります。
入口のプールから見える正面で一回右折すると、すぐに沢は開けて、その先には作業小屋跡と思われる平地がありました。

小屋跡は(恐らく水穴沢という名前の)左岸枝沢出合にありました。

本流(左俣)を行くと、すぐ先で8mの魚止ノ滝があらわれ、最後の核心部が始まります。

魚止ノ滝は、ぱっと見釜が浅く、傾斜が緩くて簡単そうですね。

登ろうとして釜を左から回り込んでみると、
あれ? 結構急みたいですね。
ヒョンぐってるんじゃないかしら? 目の錯覚でしょうか。

二条に流れ落ちる左右(右は流れを横断)と真ん中のどこからでも行けそうですが、どれも一長一短なので、一番濡れない選択で左側から左手プッシュムーブで登ります。

一段登って安心すると、上段はヌメツルの緩傾斜ナメです。
慎重にクリアするとすぐ上は6mナメ滝。

これは簡単。

ナメ滝を登ると向こうに樋状の8m滝が見えます。

大若沢の最後を飾るこの滝は、右岸を小さく巻きました。

最後の滝の上から100mも行かないうちに、右岸から長滑沢が出合います。

長滑沢との二俣からは、大若沢の売りの1つである便利な並走遊歩道跡を使って帰ります。

廃道となってから久しいので、期待しすぎは禁物ですが、沢を登ってここまで来れた人なら許容範囲内かと思います。

歩道跡はアズマシャクナゲ群生地跡を通って、水穴ノ滝に下りてきます。

この滝のすぐ下は先ほど通過した小屋跡の平地で、そこから先も歩道跡が高巻いて行くはずですが、取り付きが不明瞭なのと、この区間の沢に難所が無いことから、そのまま往路の沢を下って行きます。

そして、S字ゴルジュの上で登場する腐った木の桟道から再び歩道跡へと登ります。
上に乗ると折れそうなので木のハシゴの下を潜って径に乗ると、その先は意外と普通の登山道に近いコンディションで、不動滝の少し下で沢に下りてきました。

あとは右岸に続く径跡を通り、勘兵衛ノ滝を見下ろしながら戻ってきました。


●2023年8月6日(日)
浄水場(秩父市道大滝幹線17号線沿い;9:10)
→学習の森休憩所跡(9:20)
→勘兵衛ノ滝(入渓;9:30~45)→不動滝(10:25)
→金山沢出合(10:35)→S字ゴルジュ
→造林小屋跡(水穴沢出合;11:05)
→魚止ノ滝(11:10)→長滑沢出合(11:30)
→遊歩道→水穴ノ滝(11:45)→大若沢下降
→S字ゴルジュ上から遊歩道→勘兵衛ノ滝(脱渓;12:30)
→出発地(13:00)



●実は大若沢とは今まであまり相性が良くなかった。
 最初に訪問しようとした2013年には、笹子トンネルを過ぎたあたりで渓流シューズを含む沢装備一式を忘れたことに気付いて観光旅行に変更。
 翌2014年の6月に改めて訪問したところ、山梨で多くの集落が孤立するほどの豪雪だったこの年は、怒涛の雪解け水が流れており、最初の勘兵衛ノ滝以外は全く手も足も出せず、あきらめきれずに遊歩道跡ウォークで不動滝と魚止ノ滝を拝んだ後に、長滑沢の大滝を見物してお茶を濁して退散した。
 ちなみに、その時に撮影した長滑沢の滝は↓こんな感じだった。

同じ日の魚止ノ滝↓は、今日取り付いた部分も含めて全体が水没していた。
 この時点であきらめに近い感情が湧いて、この沢のことはしばらく記憶から消えていたが、主要部を拝んですらいないことが心のどこかに引っかかっていたのであろうか、地球温暖化が定番化した2021年に再び行ってみようかと思い立つ。
 が、春に死亡事故が発生したため敬遠して中止。
 翌2022年の秋には、何と県道が通行止めとなり、立ち入ることもできなくなってしまった。
 そして、冒頭で記載した通り、通行止めが解除となってようやく通常のコンディションでの遡行が実現した。

 振り返ってみると、10年越しではないか。
 よりによってここでか...

1週間前に発症したコロナの病み上がり中で、のんびり釣りを主目的としたため、そちらに意識が行ったのか、遡行中は上記10年間の感慨は何も感じなかったが、手軽、便利で変化に富んだ素晴らしい場所であることをあらためて実感した。

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