2022年7月27日水曜日

白駒池と八千穂レイク(ハイキング)


2022年の7月中旬に梅雨に戻ったかと思うような天気が続いた後で、雨が止んだと思う間もなく、首都圏はとても暑い。
涼しく爽やかな高原に避暑に行けないか?
中部横断道(佐久小諸I.C.からは無料区間)の八千穂高原I.C.から国道299号線(佐久穂ー茅野間は「メルヘン街道」)の麦草峠近くにある白駒の池入口有料駐車場(普通車1回¥600)に朝八時前に到着したときには、150台収容の空きは残り10数台となっていました。

駐車場脇の立派な遊歩道入口からスタート。

入口からいきなり軽トラックも走れるのではと思えるほどの立派な板敷の遊歩道が続きます。

遊歩道は「白駒の森」と名付けられたコケの森の中を緩やかに登って行きます。

森の中の十字路を直進すると下りとなり、すぐに白駒の池の畔に到着です。

湖畔に建つ白駒荘の前を通り過ぎた先の分岐から高見石へと登って行くと、それまで立派に整備された遊歩道は、泥と岩の登山道になります。

泥の登山道の周囲は「高見の森」と名付けられている、これまた苔生した森です。

湖畔から靴を泥だらけにして登ること約30分で、周囲がぱっと開けて高見石小屋の前に出ます。
小屋の右横に「高見石」への矢印があるので、重なった大きな岩を登って行くと、すぐに周囲を見渡せる高見石に到着します。

さきほどまで居た白駒の池も見下ろせます。

好展望で日当たりもよく休憩にはもってこいですが、高見石小屋は飲食禁止と賢明な指導をしています。
高見石とは特定の岩の名前ではなくてそこらじゅうに転がっている巨岩の総称みたいですが、岩の間にうっかり物を落としたり、モノをもって塞がった手がカラダを支えられずにケガをしたりする人が絶えなかったのでしょうね。

絶景を堪能した後は近くにある丸山を目指したのですが、登山道の泥が激しさを増してきたため、あっけなくあきらめて白駒の池へと下ります。

登山道沿いの木にはスキーコースを示す標識がありますが、地球温暖化前の時代のものなのでしょうか。
この標識が埋まらない程度の積雪量で本当にスキーが滑れるのかよくわかりませんが...。

「かもしかの森」なる森を下って行くと、先ほどの十字路に戻るので、これまた直進して青苔荘の前までいってみます。

青苔荘前の湖畔で一服して、そのまま白駒の池を一周して帰ることにします。

山小屋の対岸側の森には「もののけの森」という名前が付いており、この森が本日のルートのなかで最も苔が見事な場所でした。

白駒荘の方へと歩いて行き、遊歩道が湖畔に寄ってくるとだんだんと苔は少なくなり、普通の森に戻ります。

白駒荘の前に出たところで、湖畔を一周する遊歩道は反時計回りの一方通行であることに気付きました。
逆進して一周してしまいました。お気を付けください。

盛夏の日差しが差し込む森の中を駐車場へと戻ります。

●八千穂自然園散策
 白駒の池駐車場から国道299号線を下り、八千穂自然園でお昼休みです。
 自然園は入場料¥300/大人の公園で、遊歩道が整備されています。
白駒の池よりも600m近く標高が低いので、気温がぐっと上昇しますが、それでも標高1500m以上で、かつ沢沿いの樹林内なので、それほど暑くは感じませんでした。

園内はかつて花の名所だったそうですが、今は鹿柵の中にだけシモツケ、ヒヨドリソウ、ヤナギラン、フシグロセンノウなどの花が咲き乱れていました。


お昼休憩の後は「八千穂レイク」の管理事務所まで移動して周辺を散歩することにします。
この貯水池は全体が管理釣り場となっており、湖畔に立派な管理棟が建っています。

管理棟脇の「釣りっ子ランド」の横から、レイク西側の遊歩道に入ります。

湖畔に近い場所はミズナラとズミが主体の林ですが、北上して舗装道路の「北レイク線」が近づくにつれて、徐々に白樺が優勢となってきます。

そして、舗装道路を渡った先は地元と長野県が「日本一の白樺群生地」と呼ぶ白樺林が広がっていました。
キャンプ場へと遊歩道を下って行くとすぐに四阿がでてくるので、白樺林を周回すべく「どんぐりの小径」へと左折します。

あれれ、ミズナラの森になってしまいました。

ミズナラと白樺の混合林を進み、その先の「白樺の小径」を左折して先ほど渡った舗装道路に出ると、また素晴らしい白樺林となりました。
どやらこの舗装道路「北レイク線」の両脇が最も白樺を美しく見ることができる場所みたいです。

舗装道路の脇を歩いて八千穂レイク湖畔に戻ります。
貯水池北側に「ハートレイクを見よう」の標識があったので、そこから八ヶ岳方面を望みます。
現地に居る時はどこがハートなんだろう?と思いましたが、帰ってきてから画像を見ると、なんとなくハートに見えます。 かね?

いやー、それにしてもこの管理釣り堀。素晴らしい環境ですね。

猛暑の週末に快適な避暑の旅ができました。
白駒の池は人が多いハイカーの観光地となっていましたが、とても涼しい。
八千穂レイクは静かでとてものんびりでき、快適な昼寝ができました。

●2022年7月24日(日)
メルヘンライン白駒の池駐車場(8:05)→白駒荘(8:25)
→高見石(9:00~9:20)→青苔荘(10:45)→白駒池周回
→駐車場(11:55)
八千穂レイク管理事務所(14:45)
→ミズナラの大木ぶなこ(15:00)→どんぐりの小径
→北レイク線→八千穂レイク→管理事務所(15:30)



2022年7月4日月曜日

小金沢本谷 (沢登り) 後半:大樺沢出合~不動滝

 小金沢本谷の遡行記録、前半からの続きです。

発電所の脇にある大樺沢の出合から、不動滝までの区間を記載します。

前半の小金沢公園から大樺沢出合までの記録はこちらです

大樺沢の滝を左手に見上げながら進むと、右岸から林道に戻る用と思われるロープが垂れており、さらにしばらく行くと、淵の奥に大きな流木が突き刺さった滝が見えてきました。

深い淵の奥に鎮座し、川の水を一点に集めて落ちる御茶ノ水ノ滝6mです。
せっかくなので、深い淵の先に突き出した岩まで泳いで行ってみましょう。

滝の姿を目の前で見ることができます。

これはさすがに登りようがないので、泳いで引き返します。

引き返した先の目の前にあるこの茶色い土の斜面から巻いて行きます。

上まで登って土の斜面を少し上流側に行くと、眼下に川原が見下ろせますので、降りて戻ります。
ここでちょうど正午を迎えましたが、激しい雷鳴が鳴り響き始めます。

降り立った場所の上流は岩壁に挟まれた廊下状となっており、左右の岩にロープが垂れていて、本来は流れに逆らって中を突破するのが困難なところだと思われますが、今日は中をじゃぶじゃぶ歩いて行きます。

その奥にある3メートルの滝は右側の岩を簡単に登れます。

3メートル釜滝から先は、水面が廊下状に続くこの谷らしい特徴が凝縮された区間ですが、雨が激しくなってきます。
しかもこの雨、時折水滴ではなく固体となって落ちてきます。

流れが緩やかで水深があるところでは、水中で腰を低くし、首から上だけを出して直撃を避けながら進んだりしますが、一方で、先ほどまでの真夏の日差しもなくなり、あまり長時間それをやってると寒くなってきます。

左壁をⅢ+で登れるという4m滝で降雨はピークを迎えます。

登る気は完全に失せて、即座に巻いて行きます。

4m滝から上流は、徐々に巨岩や転石が増えて、大味な渓相へと変わって行きます。

標高840m付近の左Uターンで左岸から枝沢の高い滝が落ちてからは、少しの間ナメと瀞の流れに戻ります。

そして、その先にあらわれる倒木と石組みの3m滝は、不動滝手前では最後となる大きな滝です。
直登もできなくはないようですが、左岸すぐ脇にあるルンゼに立派なトラロープが完備されているので、すぐ上にある樋状の二条滝と一緒に巻いて行きます。

巻き終わって少しの区間は、釜とナメが断続的に続く中の滔々とした流れとなります。
晴れていれば美しいのでしょうが、今は雨に濡れて滑りやすくなった岩盤をヨロヨロと登って行きます。

短いインゼルを過ぎると、岩盤主体の渓相はじょじょに巨岩と倒木が散乱するアバウトな渓相となって行きます。

大きな障害物が増えてきて、沢筋を直進しにくくなってきたところで、前方を塞ぐ形で8mの直瀑が出現します。

降る雨なのか、自身が巻き上げているのか、水煙の中に霞む堂々とした姿は、一段の高さとしてはこの沢最大のものです。
見た目からも直登は無理で、巻きも簡単ではないないため、多くの人がこの滝で遡行を終了しているみたいです。

脱渓するにも、巻いて上流を目指すにも、滝の背後の右岸に流れ込む塩地沢から林道まで登ることになります。
自分は、ここまで来れただけで十分満足なので、ここで終了とします。

充実感に浸りながら沢装備を解除し、塩地沢を右に見下ろしながら支尾根を登って行きます。
さよなら小金沢。

遡行してきた沢を左手に見下ろしながら、舗装された(ときどき荒れた)真木小金沢林道を小金沢公園へと下って行きます。

林道沿いには、電源開発の施設や、その工事に使われた(今も使われている?)トンネルがいくつかありますが、林道自身が通過する唯一の「大樺隧道」を抜けたところで、土砂崩れの復旧作業をしていました。
そこには、落石があったところの上で聞こえたあの音が...

林道をのんびり一時間半ほど歩いて公園に戻りました。

前半(大樺沢出合まで)の記録はこちらです

※この記録は稀な渇水条件に遡行したときのもので、通常の水量では危険や著しい困難を伴う箇所が記載されていません。
 極めて難度が低い条件下での表現であることを認識いただき、実際に入渓される十分な装備で臨み、自己責任で進退を判断してください。
 また、事故に遭われた場合の責任は負いかねますので、ご了承願います。

●2022年7月2日(土)
小金沢公園(8:00)→真木小金沢林道
→スバノ沢手前の小沢下降(8:30)
→小金沢本谷遡行(入渓;8:50)→鶏淵(9:25)
→二連堰堤(10:10)→大樺沢出合(11:25)
→お茶ノ水ノ滝(11:40~12:05)
→不動滝(塩地沢出合・脱渓;13:15)
→真木小金沢林道(13:35)→小金沢公園(15:00)




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