2026年9月16日水曜日

桃洞沢(沢登り) 前半:桃洞沢・中ノ又沢遡行

活動を止めた古い火山、森吉山の東側には、カルデラの山体崩壊による火砕流が自身の熱と重みで溶解したあとで固まった硬い岩盤(玉川溶結凝灰岩)の台地が広がり、この地域特有の自然環境が見られます。

岩盤の上を流れるノロ川支流の桃洞沢と赤水沢の絶景は「天国の散歩道」と言われているとかいないとか、というくらいの高評価でしたが、それらに中ノ又沢も加えた大回りの周回ルートが、2022年にポムチムとサワグルイのサイトで紹介されて以来人気となり、是非自分も行ってみたいなと思っていましたが、何せ遠隔地なことと、盛夏期は吸血害虫が多いことに加えて、2025年の大雨被害で通行止めとなったことなどから、全くと言っていいほど縁がありませんでした。
が、2026年は例年とは逆に、お盆明け以降前線が停滞する関東以南に対して東北の晴天率が高くなったので、秋雨を脱出して念願をかなえたいと思います。

このページは前半の桃洞沢・中ノ又遡行の記録です。
赤水沢下降の模様とコースタイム、トラックログは後半に掲載します。


阿仁前田温泉から小又川沿いの「くまげらエコーライン」を登り、途中湯ノ沢から大印ノロ川線に入って、一時間ほどで北秋田市森吉山麓高原地内にある森吉山野生鳥獣センターに到着。

センターの駐車場から桃洞滝の案内に従って黒石川沿いを歩いて橋を渡り、ノロ川を左に見ながら気持ちの良い樹林を40分ほど行くと、桃洞・赤水分岐に到着します。
トウド沢と赤水沢はここで合流してノロ川となります。
向こうに見える沢を渡って帰ってきます。

川床が岩盤となったトウド沢沿いに続く登山コースを20分少々歩くと桃洞滝に到着。

こちらは桃洞滝下に右岸から落ちてくる滝。
六段の滝という名前かな?

桃洞滝は右側の岩盤に切ってあるステップで登って行きます。

登りながら振り返るとこんな感じ。
岩盤の所々にボルトが打ってありますが、平坦に切ってあるステップに加えて、傾斜がそれほどきつくないのと、ラバーソールの渓流シューズのフリクションがとてもよく効くのとで、フリーで登ってもそんなに恐怖感はありませんでした。
ラバーソールは、見た目が黒くてヌメっていそうな場所でもとても滑りにくく、本日の全行程で絶大な威力を発揮しました。

桃洞滝の上に続く長いナメを行きます。
アスファルト舗装されたような床のところどころに、典型的なポットホール(甌穴)が入り混じります。

桃洞滝から300mほどで二俣となりました。

右俣は割沢森方面へと流れる沢。

本流の左俣へ。

二俣から400mほどででてくる中ノ滝は、左側のステップを登りました。

中ノ滝のすぐ上は男滝。
右側のステップを登って、ユルく左上するバンドをトラバースし、上段も右のステップで登ります。
どちらもロープが設置されていました。

バンドを歩きながら下を見ると、滑り落ちそうでちょっとコワいですが、平坦で幅もそれなりにあるので、歩く側の心の問題だと思います。

男滝の上もポットホールと舗道道路が続きますが、あっという間に二俣に到着します。
標高750mのこの分岐は、ヤブっぽい左側が赤水沢へと抜けるポピュラーなショートカットルートで、中ノ又沢も遡行してみたい今日は右の本流へと入ります。

本流は、傾斜の急な滝が全くなくなり、ところどころにポットホールが開いた舗装道路が延々と続いて行きます。

そして、進むにつれて、水量が減るのに加えて全体の地形がとても平坦となり、両岸の尾根がどんどん低くなってきました。
走って一気に登れそうなくらいです。

そして、標高850mで顕著な二俣となりました。
左の沢はすぐ先で地理院地図に「∴桃洞・佐渡のスギ原生林」と記載されている場所へと向かいます。
現在地の南側を流れている中ノ又沢へと行くには、ここを右へと入り、

左岸から二本目に入ってくる、ピンクテープがついた枯沢を登るのが最短となるはず。

ところどころ流木が堆積するものの歩きやすい枯沢を登ると、あっという間に稜線に到着しました。
稜線に乗り上げる手前の傾斜が急になっており、その手前に稜線に沿った踏み跡のようなものがありました。
藪に埋もれつつあるものの、固められた踏み跡を左へ進み、回り込む感じで乗越します。

反対側の中ノ又沢へと下る枯沢も同様の雰囲気でしたが、中ノ又沢の方が4倍近く低い場所を流れているので、標高差7~80mほど下って中ノ又沢に降り立ちます。

中ノ又沢の下流500mほどのところにある安の滝の落口まで行って見物するのがこのルートの定番ですが、そちらの方向を見るとナメではありませんね。
ちょっと様子を見に下ってみたのですが、堆積物が多くて歩きにくかったため止めることにしました。

後ろ髪を引かれる気分もありましたが面倒臭さの方が勝り、そのまま中ノ又沢を遡行していきます。

100mほどででてくる二俣を右の本流へと入ると、中ノ又沢独特の造形美が続きます。

これは右岸枝沢。

本流はポットホールを浸すような感じとなります。
穴の縁から縁へと飛び移るように越えて行きますが、↓ここだけは穴が深くて大きいため左岸のブッシュから巻きました。

すぐに周囲が開けてくると、明瞭な二俣に到着します。

右俣は金兵衛沢。佐渡杉の方から椈森の西を流れてきます。

赤水沢方面へは、左俣の甚兵衛沢に入ります。

浅いU字状の谷に釜が連続します。

半分埋まっているドクロ💀もあるぞ。

右岸にある908m標点と927m標点の中間くらいの等高線が疎となるあたりで、岩盤も消えて源頭の小川となってきました。

927m標点の南側付近からは、地形が極端に平坦となり蛇行を繰り返すようになります。
一番左(北)寄りの流れを辿ると間違いないと思いますが、湿地からの逆流だったりします。

それでも、沢が真東を向く頃には水が完全に枯れてくるので、左(北)側を流れる赤水沢の源頭へ乗越すことにしました。
もちろん、直進していっても同じ赤水沢の源頭ですが、標高差10m未満・藪漕ぎ100m未満の労力最小限を狙ってヤブへ突入。

後半の赤水沢下降はこちら。


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