2019年7月22日月曜日

鋸山 (ハイキング)

海の日を一週間過ぎても明けない2019年の梅雨。
梅雨の晴れ間とは言わないまでも、雨量が少し減る日を選んで近場にハイキングに出かけました。


横浜駅で京急の「東京湾フェリー往復きっぷ」を¥2,290で購入し、久里浜からバスにのって久里浜港に到着です。
ちなみにこの往復きっぶ。詳しく計算していないのですが、購入した駅からの往復分の電車賃・バス代・乗船券を足した額よりも、おトクとなるのは¥300弱くらいです。
割引クーポンの機能もあるのかもしれませんが、金谷港周辺にしか用のない今回はよく調べおらず、交通費を節約するというよりは、乗り継ぎ時の利便性の意義の方が多いかもしれません。

チーバくんの船に乗って東京湾の対岸へと向かいます。


金谷港で上陸したら、港をでたところにある国道沿いに右へとすすみ、浜金谷駅の方へ入ります。
以降、道中のところどころで目指す鋸山が望めます。


駅前のここを右折します。
途中、道路の左側に店舗を間借りした形の観光案内所があり、そこで鋸山のハイキングマップを頂戴することができました。


トポ図のように要所を抑えたわかりやすいマップに従い、すぐ先の肉屋の角を左折すると、内房線のガードをくぐります。



駅から15分くらいで道の分岐の間に階段があらわれます。
この階段が「関東ふれあいの道」で、帰りはここから下ってくることになります。
往路は左側の舗装道路を進んで車力道へと入っていきます。


途中の道端にあった「ひかりも発生地」。
何かよくわからないので、写真撮影だけで先へとすすみます。


富津館山道路をくぐってすぐ右折し、


目的地を遠くに見ながら富津道沿いにしばらく歩くと、


側道が富津道を潜る手前の左側に入ります。
ここで舗装路は終わり、登山道となります。


でだしは四駆が通れるくらいの道路ですが、先の看板のところから、


ようやく登山道といった雰囲気となりました。


斜面を登っていく径は予想していたよりも整備されています。


ところどころには、中央が凹んだ石畳みが見られます。
この上で何かを滑らせていたのでしょうか。



進むにつれて徐々に傾斜がましてきて、石段が続くようになると、


石切り場との分岐にやってきました。
ここは一旦左の山頂方面(道標では「地球が丸く見える展望台」方向)へ行きます。


石切り場の施設だったと思われる遺構を見ながら少し進むと、


急な石段が続くようになります。
これを一気に登っていきます。


稜線部まで登りきると、「地球が丸く見える展望台」との分岐となります。
展望台とは反対側の左に進みます。
径は一旦緩く下っていきます。


途中には石切り場の跡も見られます。



展望台への分岐から鋸山山頂に向かう途中、2つ目の凸で電柱が現れます。
すぐ先にアンテナ施設があり、頂上に着いたかと思わせぶりですが、アンテナは左側を下って巻くように通過していきます。


3つ目の凸でようやく山頂に到着です。


山頂から北側の展望。
梅雨空の下でぼやけて見えます。


山頂からは、来た道を引き返して、「地球が丸く見える展望台」に寄りました。
保田方面の展望が開ける、大変眺めの良いところです。


こちらは上陸した金谷港。
残念ながら地球が丸く見えるほど遠くまでは見えません。


隣の丘の上に人が行列しているように見えるところがあります。
あそこへ行ってみましょう。


石段を引き返して戻って来た石切り場跡への分岐を、石切り場の方へとすすみます。


石で囲まれた回廊を抜けると、垂直に切られた石の壁があらわれるようになります。



石の間に続く遊歩道を行きます。



垂直の壁が四角く繰りぬかれた様子は、昔の団地にも見えます。
この先で径が二手に分かれるので、行き止まりとなる左へと進みます。


行き止まりとなっている場所は石舞台とも呼ばれる大きな石切り場の跡でした。


小径は奥のハングする岩の方へと続いています。


広場を左から回り込む形で奥へと進んで行きます。




廃材置き場のようなところの奥に手すりが見えるので、そこの階段を登っていきます。




オーバーハングの下で遊歩道は行き止まりとなりました。
分岐まで引き返して、さらに先をすすむことにします。


鋸山の山腹につけられた遊歩道は、なおも左手に岩壁を見ながら続きます。


岩壁の右側に、爬虫類の頭?のように突起した場所が見えます。


その突起の方角に向けてぐいぐい登ります。



岩壁を割って進むような階段を登ると、、、


右側に少し開けた場所へと続く踏み跡があったので、岩壁の横にある手すりの広場へと入ってみます。


そこからは、金谷港方面が一望できました。
先ほどの地球が丸く見えるところよりも距離的に近く、一層見下ろす感じが強いです。


それにもまして圧巻は左側の岩壁です。
まるで高い垂直の壁に張り付いているような錯覚(ではなくて現実?)に襲われます。



展望スペースからさらに登ると、すぐに日本寺の北口となります。
受付の小屋で入場料(ではなくて拝観料)を支払い、係員の方の講釈を1分ほど聞きます。
係員は一生懸命(彼にとっての毎度の口上を)続けますが、どうやらここから「地獄のぞき」へと誘導し、山の裏側にある大仏を通って保田の海の駅へと降ろしたいみたいです。

受付小屋の隣の広場では、皆が同じポーズで静止していました。
見た目、外国人の方が大多数みたいです。


みんな、これ(百尺観音)を撮影していました。



観音様の左上に、先ほどから見えていた岩の突起があり、上に手すりがついており、人が載っています。
あそこが「地獄のぞき」みたいです。
行ってみましょう。


広場の先のここを抜けていきます。



広い道を通るとすぐにでてくる標識に従って左へと切り返し、コンクリートの階段を登ると、観光ガイドでおなじみの光景があらわれました。


閑散期のためか並ぶ人が数人しかいなかったため、簡単に手すりの突端へ行けました。
ここまではキャッチーな写真のためか、観光ガイドでもよく目にする光景です。
せっかく現地に来たので、周囲を見回してみましょう。


地獄のぞきの先端から左側には、最初に到着する展望スペースが見えます。
あそこから撮った写真が一番多くの人に見られていると思います。


その下は百尺観音前の広場です。
先ほどここを見上げたところですね。


右側も、手すりがついてちょっとした展望スペースとなっています。
あそこに行ってみましょう。


地獄のぞきへと向かうアプローチが見えます。


さらに崖の先端の方へと行くと、地獄のぞきを反対側から見ることになりますが、向こう側から見るよりも絵になりませんね....


そのかわり、北側の展望が最も良好で、金谷港方面を高い角度で見下ろすことができます。
もしかすると、地獄のぞきからも同じ光景が見えたかもしれませんが、他のことに気をとられていたせいか、記憶に残っていません。


真下を見ると、雨をたくさん吸い込んだ夏の濃緑の森が続きます。


景色を堪能した後は、大仏に向けて稜線の南側へと下ります。


途中、直接大仏へと下らずに、分岐を右へと行くと、千五百羅漢が並ぶ道をトラバース気味に下ります。



羅漢像を過ぎて階段を下ると、西口の小屋のある駐車場入り口に着くので、広い道を左側へと下ります。


木立の先に広場のような場所が見えるようになると、


そこが大仏でした。


よくぞつくった(彫った?)と感じる巨大な石大仏です。
ただ、石切り場の跡で巨大な石をたくさん見て来たので、あれを見ずにロープウェイから直接やってきたら、もっとインパクトがあるのかも知れません。


さて、これで予定終了。
徒歩でフェリー乗り場に向かう自分は、お寺の言いつけに従わず、入場した西口へと向かいます。


さきほどの百尺観音の入り口小屋から出て、石段を下り返して、分岐から「ふれあいの道」へと入ります。


下る途中の”あじさい広場”付近から振り返る鋸山。


あじさい広場のそばにある「観月台」からは金谷の町が指呼の間に見下ろせます。


階段を下り、あっという間に往路で前を通過した登山口へ。


●2019年7月21日(日)
金谷港(9:00)→浜金谷駅(9:15)→裏参道登山口(9:30)
→車力道→石切り場との分岐(10:00)
→地球が丸く見える展望台分岐(10:10)→鋸山山頂(10:30)
→地球が丸く見える展望台(10:40)
→石切り場跡・石舞台(11:00~11:10)
→百尺観音(11:30)→地獄覗き(11:40)
→千五百羅漢(11:50)→大仏(12:10)→日本寺西口
→百尺観音(12:35)→関東ふれあいの道コース
→あじさい広場(13:00)→かじやホテル(13:30)

思い立ったらすぐ行ける。 首都圏近郊のハイキングの記録はこちら

●本日の反省
 暑かった。
 曇り空だったため、平年ほど気温は上昇しなかったのですが、湿度が高く、汗だくで「かじや旅館」のお風呂へと直行しました。
 ここはできれば冬に訪れたいところですが、そうすると「地獄のぞき」は一時間待ちとなるかも....
 別にのぞかなくてもいいんだけど。


 首都圏ではよく耳にする観光地だが、実際に行ってみると、想像していた以上に非日常感が濃厚に感じられ、費やした時間(半日+往復)を考えると非常にお買い得?だった。
 ここは最近、ポスト高尾山として海外からの観光客誘致がはじまったみたいで、実際外国人比率が高かったが、現在のスキームだと、全て日本寺境内に吸収されてしまいがち(そこのところは日本人も同様)で、今回辿ったコース全体からすると魅力が半減してしまうのではないか。
 石切り場まで下ってくる、やる気のある中国人もいるにはいたが、極めて少数で、彼女たちも日本語が不自由だと戸惑ってしまうだろう。
 もっと整備してあげて!



2019年7月14日日曜日

シダクラ沢(沢登り)

2019年の梅雨は海の日が近づいても全く明ける気配がありません。
雨の中をでかけるのも億劫だし、人が流されるくらいの水量も怖いので、半日以上天気が持ちそうな日を選んで、水量が少なめの沢を選んででかけることにします。

シダクラ沢は奥多摩の惣岳山の北面を水源とする多摩川の枝沢で、難所が全くないことから、初めて沢登をする人が行く沢の様です。
自分は数年前に足を手術し、しばらく上手く歩けない日々が続いた後の復帰初回に来て、多少足を引きずりながら歩いた思い出の場所で、全ての人を優しく迎えてくれる印象があります。


奥多摩駅から奥多摩湖方面へと向かうバスに乗り、15分ほど走った境橋の2つ先(梅久保の次)の「惣岳」バス停で下車します。
この日は通常ダイヤの10分前に発車する臨時便に乗りましたが、通路までびっしり乗客で埋まりましたが、ここで降りたのは自分一人でした。
走り去るバスを見送り、バス停後方から下っていく歩道に入ります。


歩道はすぐに、不動神社の前で青梅街道の下を並走する舗装された車道の「奥多摩むかしみち」にでます。
そこから多摩川の上流側へ歩くと、対岸にこれから向かう惣岳山方面の稜線が望めますが、雲がかかっています。


不動神社から5分ほどで二人以上は同時に乗るなと書かれた「しだくら橋」があるので、対岸へと渡ります。


微妙にゆらゆら揺れる高いところを渡るのはあまり怖くないのですが、足元の木の板を見ると、これに全体重をかけても大丈夫かと感じるものもあり、この橋の板が今回一番怖かったです。


橋を渡った先に続く踏み跡を少し行くと取水施設があり、その少し先から踏み跡が怪しくなってきたので、入渓することとします。


植林の中の小さな流れを辿っていきます。


時折小滝のような流れが現れますが、どれも簡単に越えていくことができます。




取水施設から先は薄くなったように感じられた踏み跡ですが、ところどころで沢沿いに登場しては消えていきます。
何を意味するかはよくわからないですが、時折赤テープも下がっています。


小さなゴルジュ状の地形の奥に滝のようなものが見えます。


近寄ってみると、4mほどの、この沢で最初の滝らしい滝がありました。
手前のミニゴルジュを含めて、問題なく通過できます。


初夏の濃い緑の中を、雨を集めた沢が流れていきます。




谷は急でなく、深くもないので、どこでも簡単・自由に歩いていくことができます。
そのかわり、単調といえば単調ですが、、、



途中左岸にどこからともなく現れた作業道が並走し、どこへともなく消えていきました。


沢の中に大きな岩が鎮座する少し先から小滝が続くようになります。


3つほど連続する小滝は、写真でご覧の通り、どれもすぐ横を簡単に通過できます。




少し先には大岩の横を流れる滝があります。


この大岩は、ボルダリングすると面白そうですが、フェルト底の渓流シューズしかないのでやめておきましょう。


そして、すぐに5m滝に到着しました。
この滝はガイドブック(「東京起点沢登ルート120」山と渓谷社刊)にも写真が載っていますが、水量が多いためか、見え方多少が異なります。


ここで先行する6名の学生パーティーに追いつきました。
初心者が居るのでロープで確保するからと先を譲られたので、お先に失礼させていただくこととしました。


この5m滝のすぐ上からは、すぐ先にある735m二股を見ることができます。


この二股はどちらに行くか迷う(どちらに行っても大差ない?)ところですが、


見た目の印象のみで右俣に行くこととします。


右俣は、出合の急流を登ると、すぐに左岸から枯れた枝沢が入り、その枯沢との中間の尾根の植林の中から踏み跡が降りてきています。
なので、ここで沢装備を解除して、左岸の植林の尾根を登ることとします。


尾根はそれなりに急ですが、危険を感じるほどではなく、植林と自然林が交差しながら続きます。


途中大きな岩が2回でてきますが、どちらも右横を通って通過できます。


これは2回目に登場する大岩(というか岩壁に近い岩)です。


下手に中央突破を考えるよりも、右端へと行くのが無難と思われます。


稜線が近くなり、傾斜が緩んでくると、周囲はガスに覆われてきました。


脱渓してからゆっくり45分ほどの登りで大ブナ尾根の登山道に到着です。


緑豊かな緩傾斜の登山道を惣岳山目指して登っていきます。


ベンチが置かれた惣岳山の頂上で大休止とします。


惣岳山からは、藤倉バス停を目指して、小河内峠方面へと西へ進みます。
御前山と三頭山を結ぶこの登山道は、人が少なくとても静かな尾根です。


細い尾根を下っていくと、だんだん広々とした雰囲気となり、


標高が下がるに従い植林へと変化していきます。


植林の中になる小河内峠。
ここを左折して藤倉バス停へと下っていきます。


途中唯一開けたところからは、御前山が見晴らせました。


藤倉に近づくと、山腹の家屋の間はコンクリートで固められた歩道(というよりもキャタビラ・キャリアの通路?)で結ばれます。
雨続きで路面が湿りコケ蒸した歩道は、バランスを崩すとスッテン転びそうで怖いです。


この公民館で長い歩道も終わり、舗装された車道となります。



車道を延々下って、北秋川沿いの都道まで下りてきました。
下って来た分岐点のすぐ上流側にある、このカーブミラーのヘアピンカーブのすぐ下は、支流であるシンナソーの出合となっています。
左側のポールの脇に以前は防災倉庫が建っていたような気がするのですが、消滅してしまったのでしょうか。


計画では、シンナソーも遡行することにしていましたが、入渓しようとすると急に雨足が強くなったため、ここで終了として帰ることとしました。
都道を2分ほど下ったところにある藤倉バス停の小屋でバスを待ちます。
待っている間に、すぐ横を流れる川が惣岳沢であることに気づきました。


●本日の反省
天気が続かなかった。
今年は6月上旬以来ずっと、日を選んでも天候に恵まれることがなかったと思う。
増水の危険が少ないところを選ぶと、必然的に雨天でも魅力を持つ場所が少なくなり、結果的に消化不良気味とならないではないが、まあこういう年もあるだろう。
無理はせずに気長に構える夏となるのだろうか。

●2019年7月13日(土)
惣岳バス停(8:45)→入渓(9:10)→シダクラ沢遡行
→735m二俣(10:35)→脱渓(10:45)
→大ブナ尾根登山道(11:30)→惣岳山(12:10)
→小河内峠(13:00)→陣馬尾根→藤倉(14:15)


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