唯一雨が少なそうな8月12日(土)に、近郊の山に沢登りに出かけました。
早朝に横浜の家を出るときは結構な雨脚でしたが、西へと進むにつれて徐々に天気が回復し、青梅のあたりですっかり雨が上がり、奥多摩に入る頃には青空も見え始めました。
一之瀬林道下部から見た柳沢峠方面 |
釣り師も誰も入ってないみたいで、幸先の良いスタート。(と思ったのはこの時だけでした)
下流側から見る石楠花橋 |
最初に渡らなくてはいけない一之瀬川は、台風5号以来降り続く雨のために、増水して濁流となっています。
正面奥から流れ込んでくるのが竜喰谷 |
今度は場所を変えて上流の石楠花橋の平瀬が続く場所を物色します。
但しこちらは渡った後の左岸が壁状になっており、とても出合いまで下れそうにないため、斜面に取りついて登れそうな対岸の地形とセットで物色。
やっと良い所を見つけて川を渡り、山の斜面を登って竜喰谷に降りれる場所を探しながら前進します。
結局この渡渉と最初の滝までの道のりが今日最大の核心でした。
一ノ瀬川本流の浅瀬を選んで渡る |
竜喰谷は、一ノ瀬川本流の様に水は濁っておらず、水量も極端に多いわけではありませんが、それでも平水時と比べるとかなりの水量で、滝は全面真っ白です。
普段なら真ん中から右側をどこでも登れるはずなので、試しに取りついてみると、下の低い段を登りきる以前に全身を容赦ない水流が襲い、息ができないばかりか口と鼻から逆流してきます。
オエ"ェ~ッ、たまらずゲホゲホ咽せながらあっという間に退散です。
しかたなく降りてきた右岸を登り返して巻きます。
こんなことなら、そのまま前進していればよかった。。。
これじゃ釣りしに来るやつなんかいないな。
少し先にある急流も、普段は中を登れるはずなのですが、漏斗の口の様に水流が押し寄せなかなかの迫力です。
迷わず右岸から巻きます。
精錬場ノ滝までの川原は、普段はナメなのか、普通の川原なのかよくわからないところですが、水が多いためかナメと釜が交互するように美しく見えます。
但し、実際に歩くと単なる川原なのでそんなに快適ではありません。
普段は釣り糸を垂らしながら通過する渕は、全て沸騰しています。
精錬場ノ滝から20分くらいで、左側から勢いよく水が吹き上がっているところが。。。
この谷の最大落差12mを誇る下駄小屋ノ滝でした。
左側の窪地を登りますが、滝の流れが頭上~背面へと乱れ飛び、何か変な感じ。
落ち口を巻いて、釣り師の古いロープにつかまり沢に戻ります。
すぐに末広がりの美しい簾状の滝です。
このころから日差しが強くなり、谷底にも差し込むようになってきました。
ここも、とても水流の中は登れない。(と思う)
登ったとしてもふとしたはずみで、、、
大人のウォータースライダーの餌食になってしまうと、いったいどこまで流れていくのか?
まあ、下駄小屋の滝壺で止まるだろうけどね。。
ここは普段は、滝なのか岩の間を水が落ちるだけなのか、よくわからないところなのですが、今日は一気に水が落下してきます。
んー、なかなかの迫力。
滝上のゴルジュをすすむとすぐに、最難関の曲り滝です。
ぜんぜん曲がってない。。。
難しいのは直登したときの話で、巻いてしまえば、右岸に立派な巻き道がついています。
右側本流の滝は、流れのすぐ左横の細かいフレークを登ります。
ボルダー8級。
寄りかかっている木は、以前逆さY字形で滝に立てかかっていたのですが、最近落ちてきたみたいです。
この滝の上にはナメ滝と釜が続きます。
大小屋沢が流入する手前にある10m級の最後の滝。
左側の木を頼りに登ったはずなのですが、
あっという間に大常木林道の木橋にでます。
(「63|丹波山50」の林班境界標
ここで、沢装備解除。
ちなみに最後の二俣を左の楯ノ沢に入ると、この林道と並走した後に、同様の木橋と出会います。
●本日の反省
①実は出かけてはいけなかった?
悪天候が予想されていたためか、山の日とお盆の連休にもかかわらず、釣り師にも登山者にも会わず、静かな山旅を満喫できた。森が瑞々しく、沢も大水量で豪快だった。
が、そもそもこんな日に沢登りを企画すべきだったのだろうか?
②回収用自転車忘れた
このエリアで一之瀬川の支流に入るときは、三ノ瀬に回収用の自転車をデポしておくと楽だといつも思っていて、今回も自転車を持ってくるのを忘れた。
三ノ瀬から石楠花橋まで、歩いても30~40分程度の距離に対して、予め車で往復したり、家で自転車積み込んだりしていると微妙な手間と労力になるのが原因か?
2017年8月12日(土)
石楠花橋(8:10)→一之瀬川渡渉(8:30)→(竜喰谷遡行)
→精錬場ノ滝(9:00)→下駄小屋ノ滝(9:20)→曲り滝(9:45)
→中ノ平沢出合(10:05)→大小屋沢出合(10:45)
→林道出会(遡行終了;11:30)→(大常木歩道)
→ムジナの巣(12:00)→(登山道)→三ノ瀬(12:45)
→二ノ瀬→石楠花橋(13:10)