2021年6月30日水曜日

三浦半島ハイキング(浦賀~観音崎~馬堀海岸)

ついに関東も梅雨入りとなった2021年の6月最終週末に、三浦半島・観音崎にハイキングに行ってきました。
わざわざ遠出をしても、丸一日天気が続かない。半日も経たないうちに予報がかわってしまう という時期なので、ハズレてもダメージが少ない様、電車で行ける近所で、ハイキングというよりは、少し長い散歩といった感じです。


京浜急行浦賀駅の改札を抜けると、正面に大きな造船所の建物が見えます。
先ずはあの建物の右横を通って浦賀の渡船乗り場へ向かいます。

地上に降りて駅を出てスタートです。
浦賀水道から駅のほぼ目の前まで細長く入ってきている浦賀湾の、駅から見て右側沿いに進みます。
このあと出てくる渡し船に乗る必要がなければ、最初から湾の左側を行きますが、そもそも目的地が観音崎のみであれば、一つ手前の馬堀海岸駅から比較的頻繁に出ているバスに乗ってしまうのが最も便利です。

造船所を過ぎたころから、キレイな遊歩道が整備され、道路は湾の岸に沿って進みます。

進行方向に湾を渡っていく小舟が見えました。
最初の目的の浦賀の渡し船です。

叶神社の鳥居の前の少し先が渡し船の乗り場で、船が居ないときは乗り場へのスロープの上にあるボタンを押すと、すぐに対岸から船がやってきてくれます。

大人一人¥200を現金で支払うと、2分ほどの船の旅?であっという間に対岸に到着です。

渡った先で待っていたお客さんを乗せて、また戻っていきます。

渡った先の東側には、カフェや観光地っぽい看板がありました。
船を降りて、まっすぐ進んでいくと、道路は自然に海岸に沿って湾の入口方向へと向かっていきます。

そしてすぐに、渡船に乗る前にあったものとは別の、もう一つの叶神社があります。
湾を見下ろす社殿に参拝して、先へとすすみます。

一郎丸と五郎丸がある名前のない小さな船溜まりの先に、東京湾に埠頭の様にせり出した県営かもめ団地があるので、団地の中を通って海岸まで行ってみることにします。

団地の先端の堤防から見た東京湾です。
梅雨の晴れ間とは言わないまでも、この時期としては遠くまで見晴らしが効いており、対岸の房総半島の山々が見渡せます。

右手には一郎丸の船溜まりに出入りする船が行き交います。

堤防を先へとすすむと、観音崎方面の丘が見えてきました。

団地を出て海岸沿いに、鴨居港を横に見ながら観音崎方面へと進みます。

鴨居港の先で県道209号線にでると、右手の県道は通称観音崎通りとなり、海岸沿いに橋となっています。
海岸で遊ぶ人たちを見下ろしながら橋の上を行きます。

観音崎大橋を渡り終えたところには「たたら浜」海水浴場があります。
浜の向こう側に見える建物は観音崎自然博物館で、この辺りから観音崎の公園が始まります。

博物館の先にある海岸へは、条件の良い日の日中だけゲートがあいているので、ちょっと行ってみました。

観音崎の南側に少し飛び出たここからは、南側の海がよく見渡せます。

右側には久里浜港周辺の工場の端の部分が見えます。

その久里浜に向かって東京湾フェリーが走っていきます。

そして、海の真ん中に浮かんでいるあれはいったい何じゃ?
尖っているのは浦賀水道の1号灯浮標っぽいですが、近くに島なんてあったっけ?

一段高い博物館の裏手の広場から見るとこんな感じです。

県道を登って観音崎へと向かいます。

坂の途中の右側にあるこのトンネルを抜けると観音崎の海岸です。
灯台へは海岸からも、このまま登ると出てくる県道のトンネル手前の車道からも行けます。

歩道のトンネルを抜けると、東京湾に突き出た東側の先端です。
最先端の海上にある四角い建物みたいなのは水中聴測所の跡でしょうか。
その先の海の色が変わり何やらざわついているのは、浦賀水道内外の潮流がぶつかっているためでしょうか。

その少し左側。東京湾の奥の方に見える煙突が立ち並んでいる周辺は富津方面でしょうか。

浜に沿った遊歩道の途中から灯台へと登って行く遊歩道が分岐していたので、灯台へと向かいます。

灯台は参観寄付金¥300を払うと、上まで登ることができます。

灯台の入口横にある切通を通って、公園中央部の丘の上へと向かうことにします。

道はすぐに舗装された車道となり、第一砲台跡の横を通り過ぎて、先ほど歩いていた県道へと下っていくので、引き続き側道のような坂道を進みます。

訪問した2021年6月末の時点では、灯台の北隣にある海上交通センター方面へと行く径はどこも通行できなくなっているので、公園中央部にある花の広場方面へと左折していきます。
すぐに左手に小さなトンネルが出てくるので行ってみますしょう。

トンネルの先には軍事施設の跡のようなものがあり、その上が「海の見晴らし台」という展望スペースとなっていました。

見晴らし台から見える景色はこんな感じですね。
いままでずっと海岸を歩いてきたためか、むしろ木が邪魔でそんなに見晴らせない様にも感じました。

引き返して遊歩道をさらに少し先へ行くと、戦没船員の碑があります。
白い碑の間にある階段を登り、奥へと進むと海が見下ろせます。

太平洋戦争で命を落とされた船員の方々を、従事していた業種を問わず慰霊するこの地は、訪れるたびに厳粛な気持ちにさせてくれるところです。
自分には戦争で命を落とされた知り合いは居ませんが、何故か日々を大切に生きなくてはという気持ちが湧いてくる不思議な場所でもあります。

引き続き丘の上を西へと向かいます。
観音崎から防衛大学校付近までのかつては森だった丘の上に続く公園は、何年か毎に訪れるたびに新しい施設の造成がすすみ、市民のキレイな憩いの場となっていきますが、昔の面影は少なくなっていきます。

「花の広場」からは海岸沿いを歩くべく、美術館方面へと降りていきます。

坂を下る途中で三軒家砲台跡の横を通ると、視界が開けて、美術館の裏にある広場に到着します。


そばを通るのも何かの縁。

ちょっと中を見ていきましょうか。


芝生広場の下に海を見下ろす美術館の入口にやってくると、緊急事態宣言終了直後の美術館は大混雑でした。

と思ったら、混雑しているのは美術館にあるレストランでした。

企画展の入場料は高い(といっても¥1,100ですが...)ので、常設展(¥380 安っ。)のみを観覧しました。

展示されている絵画は今日の空と同じで今一つ色調が暗めで、画像処理ソフトが日常化した今日だからそう感じるのかと思っていましたが、同時に観覧できる付属の谷内六郎館に入ると、その認識は違っていたことがわかりました。

谷内六郎画伯は、膨大な作品を残した昭和後半の画家・漫画家・イラストレーターですが、代表作は昭和31年から26年間描き続けた「週刊新潮」の表紙で、昭和後半を生きた人なら誰でも、その色彩と情緒豊かな作風が思い当たるでしょう。

さて、それでは、海岸沿いを歩いて馬堀海岸駅へと向かいましょう。


京急ホテルの海岸側を通るボードウォークが、何故か美術館側から入れず出鼻をくじかれますが、県道を少し歩いて裏道に入ると走水神社がありました。
本日2社目の参拝です。

この海岸通りは海が見えるだけの何もないところかと思っていましたが、結構ぽつぽつと何かがでてきます。
この横断歩道の上を渡る歩道橋は、松任谷由実の「よそゆき顔で」にでてくるものらしいです。
が、その曲、知らないな~。 1980年の作品らしいですよ。
また昭和か。 今は日本中そうなんでしょうか。

走水小学校前バス停の横にある破崎緑地の展望台からは遠くに猿島が見えます。

かねよ食堂の沖にあるあの桟橋は何という名前がついているのだろう(走水港?)。


その港の少し先。防大の下くらいに、水源地と書いた駐車場の標識があります。


立地とは不釣合いに広い駐車場の向こう側にある蛇口からは、ソーシャルディスタンスを示す足型がずっと遠くまで地面に書かれていましたが、居たのは砂浜で遊んで来た足を洗う女の子だけでした。

説明表示には水道水だと書いてありますが、試しに500mlペットボトルに詰めて帰り、「走水水源地の水だ」と説明したら、飲んだ家族は「おいしい」と言って、それでコーヒーも淹れていました。

能書きを垂れなければ飲みもしないんでしょうが...


ただ、やはり普通の水道水ではなさそうです。

蛇口の横には横須賀市の水源地が建っており、道路の向こう側には煉瓦造りの古い貯水槽まであります。

すぐそばの山から湧き出す、昔から市民に飲まれている由緒ある水が元となっているみたいですね。


水道局の敷地を過ぎると、海岸沿いにでた県道は突如立派な国道16号線になり、渚と国道の間には消波用の石が敷き詰められた広い歩道が続きます。


ほどよいところで国道の向こう側の団地と住宅地の中に入り駅を目指します。

横横道路の下をくぐると間もなく京急線が見えてきますので、右折してしばらくすると馬堀海岸駅に到着します。


思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら


●2021年6月26日(土)

浦賀駅(11:15)→浦賀の渡し(11:35)→観音崎自然博物館(12:40)

→観音崎灯台(13:15)→横須賀美術館(14:00~14:30)

→走水神社(14:45)→走水水源地(15:10)→馬堀海岸駅(15:40)



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