2025年9月8日月曜日

琴平丘陵(ハイキング)

 秩父札所34観音霊場を34か所回ってみて、最後に一か所行っていないところがあることに気付きました。

26番札所円融寺の本堂にはお参りしたものの、肝心の観音堂はそこから1.2㎞離れた奥の院・岩井堂にあるとのことで、ここが観音めぐりから欠落していたので、最後の締めにお参りに行ってみます。


岩井堂は、西武鉄道
https://www.seiburailway.jp/railways/hiking/ippan/kotohira/index.htmlや「開運!秩父札所巡り」https://chichibu-ohenro.com/osusume-place/kotohira-hiking/のサイトで紹介されている「琴平丘陵ハイキングコース」途中の山中にあるので、このハイキングコースを辿るべく、西武秩父駅からスタート。
ちなみに、中途半端な当サイトの説明よりも、上記公式サイトの方が詳しく記載されています

西武秩父駅前をまっすぐ進んで突き当たる国道140号線の左側に見える"すき家"の横の角を入り、正面に見える羊山公園の丘に登って行きます。

登る途中には牧水の滝が流れ、"若山牧水喜志子比翼歌碑"が立ってました。

坂を登り切った突き当りの右を見て、武甲山に向かう道路の右の枝道に入ると、わんぱく広場や芝桜見物の広い駐車場の脇を抜けて、高圧線鉄塔の前に出ました。

鉄塔の下を通る右の細い道に入ると、ハイキングコースのシングルトレイルとなります。

トレイルの分岐はどちらでもOK。違う方向に行っても標識がでてくるので、「札所26・27番」目指せば問題ありません。

少し先で林道に出るので、表示通り左へ。

武甲山登山口の碑(↓画像右の石碑)の前で親切な表示に従い右折し、山の神の脇を通って、表示通りに歩いて行きます。

ハイキングコースは、林道の右側にある宅地を時計回りで迂回するように作られており、迂回が終了すると左折して398.8m三角点に向けて登って行きます。
最初は林道が並走していますが、安全対策のために林道は通らず、林道を渡る箇所にはコースを逸れないようにトラロープが張られています。

林道と離れて尾根上出て一登りで398m三角点。
少し先に謎の板碑と祠。

少し下って大山祇の神。

そこから少し登り返すと、琴平神社林木園の石碑がある長者屋敷跡。
時間的には既に半分を超えていますが、体力的にはちょうど中間くらいの程よいタイミングなので一服します。

長者屋敷から10分ほどで、岩壁を急な非常階段で登ると、岩の上には修験堂が立っており、その向こう側に大仏座像がありました。

仏像の横をスルーして下って行くと、突如、奥の院・岩井堂のすぐ下にでました。

下ってくるときは気付かなかったのですが、影森側から登ってくると、ハイキングコースはお堂の裏に回って登って行くみたいです。

最後の観音様に参拝。


ここは札所26番円融寺の観音堂なので、すぐ下には円融寺付近から延々登ってくる階段がありますが、ハイキングコースは尾根沿いに27番の大渕寺へと続いています。

なので、27番札所の方へ行きますが、登り返しがそこそこありました。

やがて下り基調になると、観音像の表示が出てきたのでちょっと寄ってみます。

脇道の2分ほど先にある昭和のコンクリート製観音像からは、絶景ではないものの、樹間から秩父の町が見えました。

大渕寺目指して下ります。

秩父鉄道の踏切を渡って振り返る護国観音と武甲山。

セメント工場内にあるかのような影森駅は、駅舎がなく(入ろうとしたらトイレでした)、地下通路をくぐって登ったホームに券売機がありました。

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら


●2025年9月6日(土)
西武秩父駅(11:05)
→羊山公園(11:15~11:35)
→武甲山登山口の碑(11:50)
→398.8m三角点(12:10)
→長者屋敷跡(12:30)→岩井堂(12:50)
→大渕寺(13:30)→影森駅(13:45)



2025年9月6日土曜日

秩父札所34観音霊場 (行きにくい10霊場)

今年(2025年)の2月に秩父市街地にある札所24か所を自転車で巡りましたが、そのとき対象外だった自転車や公共交通機関ではとても行けないか、行くのがしんどい残りの10ヵ所をクルマで巡ってみました。
行ったのは市街地から離れた以下の10霊場です。

 1番 四萬部寺
 2番 真福寺
23番 音楽寺
28番 橋立堂
29番 長泉院
30番 法雲寺
31番 観音院
32番 法性寺
33番 菊水寺
34番 水潜寺

それでは、番号が若い順にスタート。


秩父市街から県道82号(長瀞玉淀自然公園)線を、皆野・長瀞I.C.目指して走り、「栃谷」信号のT字路を左折するとすぐに四萬部寺の駐車場があります。
公共交通機関の場合は、西武秩父駅から皆野駅行きバスで「札所一番」か、定峰又は定峰峠入口行で「栃谷」下車(どちらも30分ほど乗車)。
鉄道でのアクセスは秩父鉄道の和同黒谷駅から一時間くらいの徒歩となります。

古民家風の宿泊施設向かい側の階段を登って山門をくぐります。

札所1番 誦経山 四萬部寺
曹洞宗 聖観世音菩薩

正面の観音堂軒下の欄間には極楽と地獄の図。

お寺の裏側にある栃谷八坂神社の舞台は、可動式の二重舞台(通常非公開)を備えた国指定登録文化財です。

次の札所2番は、四萬部寺よりも標高200mほど高い高篠山中にあり、ぐっと行きにくくなります。
栃谷の信号の左右どちらかの道路を山に向かって登って行くと、道しるべ石で合流してからは一本道となり真福寺へと急登していきます。

クルマで走りやすいのは、県道82号で一旦秩父方面へと向かい、光明寺入口バス停付近で左折して林道を登って行きます。
ちなみに、光明寺への入口は、セブンイレブンの秩父側にありますが、秩父・横瀬方面から来るときは表示がありません。

途中で通過する光明寺が2番札所の納経所となっています。

さらに林道を登って行くと、左折の表示がでてきて、ヘアピンカーブを登って真福寺に到着。
駐車場奥の階段を登ったところに、無人の札所がありました。

札所2番 大棚山 真福寺
曹洞宗 聖観世音菩薩


23番の音楽時は、前回自転車で行こうとして急坂に阻まれましたが、ミューズパーク内といって良いところにあります。
西武秩父駅からミューズパーク循環のバスで音楽寺下車。
百花園駐車場のトイレ横の坂を登ったすぐ先を左折した正面です。

前回無理して自転車で登って来なくてよかった...

階段をもういっちょ。

札所23番 松風山 音楽寺
臨済宗南禅寺派 聖観世音菩薩

名称通り音楽にご利益があるのでしょうか...


28番橋立堂は、橋立鍾乳洞チケット売り場の横にあります。
鍾乳洞の駐車場(有料の奥に無料があります)のすぐそば。秩父鉄道浦山口駅から徒歩10分少々の場所です。
ここは自転車でも簡単に来れますが、冬期間(12~2月)は鍾乳洞もろとも閉鎖されてしまうので、夏に来ました。
尚、御朱印は27番の大渕寺でもらい、そちらは冬でもOKらしいです。

札所28番 石龍山 橋立堂
曹洞宗 馬頭観世音菩薩

ブラタモリでも放映されたオーバーハングの大岩壁が覆いかぶさります。


29番と30番は、秩父鉄道でさらに奥へと進んだ場所にあります。

浦山口駅から橋立堂とは反対側の三峰口方面に国道を10分少々歩いたところにある長泉院。

札所29番 笹戸山 長泉院
曹洞宗 聖観世音菩薩

30番の法雲寺は、浦山口駅から3駅先の白久駅改札を出てまっすぐ1km少々登って行ったところにあります。

札所30番 瑞龍山 法雲寺
臨済宗建長寺派 如意輪観世音菩薩
公共交通機関でなんとかなるのはここが最後かな。


31番以降は秩父市にはありません。
お隣の小鹿野町(最終34番は皆野町)になります。
あと、公共交通機関もほぼありません。動力が着いた乗り物で行くことをお勧めいたします。

国道299号線を両神山目指してぐんぐん進み、水子地蔵寺の標識を目安に右折して登って行くと、全ての宗教施設の一番最後、トンネルの先が札所となります。

橋の脇に立つこの建物かと思いきや、これは(一本石造りでは日本一と書いてある)仁王尊で、観音様は門の先の300段近い階段の上にありました。



札所31番 鷲窟山 観音院
曹洞宗 聖観世音菩薩
オーバーハングした崖下にいらっしゃいます。

ハングの岩壁には滝の様なチョロチョロした流れもありました。
中高年の足腰に支障をきたす以外は、なかなかワイルドかつ風情があるところではありませんか。

次の32番は国道299号線から分岐する県道209号(小鹿野影森停車場)線沿いから少し入ったところにあります。
般若の丘公園付近から般若川沿いのどん詰まり方向に入ったところで、最寄りバス停(小鹿野町営バス・長若中学校前)から30分以上歩きます。

入口の門は、一階が仁王門で二階が鐘楼という大変珍しい形式(鐘楼門)で、奥の階段を登った本堂で料金を払って左側にある岩壁の脇を登って行くと、三間四方懸崖造りの観音堂がありました。


札所32番 般若山 法性寺
曹洞宗 聖観世音菩薩

舞台の上に立ち観音堂の裏手に回ると、特長的な岩肌の岩小屋となっています。

さて、観音堂への石段の途中で、「奥の院」と表示された岩の下をくぐっていく分岐がありましたが、実は奥の院への径が法性寺の最大の売りかもしれません。
その先は、ハイキングを趣味としている方なら「釜ノ沢五峰」との呼び方が馴染みのコースで、クサリ場を登って寺の別名である「お船観音」を経て奥の院(般若山)へと続く、アスレチックで楽しいコースみたいですが、そこを行くとなると丸一日必要なので、今日はパス。

次の33番は、国道299号線の反対側、泉田のT字路信号/バス停から北へ2kmほど行った赤平川沿いにあります。
28番以降はずっと山中にあったのですが、ここだけ川沿いの田園の集落内にありました。

札所33番 延命山 菊水寺
曹洞宗 聖観世音菩薩

これまでの霊場の雰囲気と比べるとちょっと違和感を感じますが、ここは巡礼ルート上の立地に意味がありそうです。
菊水寺の建つ下吉田の里は32番と34番のちょうど中間くらいの位置にあり、まっすぐ北へ進むとラスト34番霊場の水潜寺があります。

但し、その途中には破風山と御嶽山座王大権現・天狗山が聳えており、その間にある札立峠を越えて行かなくてはなりません。
恐らく、徒歩の時代の霊場巡りは、この集落周辺で結願に向けた最後の夜を過ごして旅立って行ったように感じます。

時代は変わり、自家用車で移動する今は、赤平川沿いに下って皆野町国神から満願の湯の前を通ってやってきました。
↓左側が水潜寺への登り口。20m先に駐車場の入口が。1日5本のバス停(皆野町営バス。最終便で来ても帰る便は無し。最終一本前で来たら戻る役場行き最終便まで30分。平日は6本。)もあります。


2分ほど登って行くと観音堂があります。

札所34番 日沢山 水潜寺
曹洞宗 千手観世音菩薩

34霊場の最後。
境内の札所の説明版には、秩父34か所に加えて、西国と坂東の33札所が記載されており、ここが最後の100か所目だと言いたげでした。
西国と坂東(関東)に規模感に比べて秩父がずいぶん小さいような気もしますが...

水潜寺の1kmほど奥に秩父華厳の滝があったので寄ってみました。

茶屋の右横を登って行き、案内板から左下へ行くと見えてきました。

形は似てなくもないですが、規模感が...
ホンモノの華厳の滝と比べた規模と、他の33霊場と比較した34霊場の規模感が何となく似ているような気も...

滝ノ上には林道の橋が架かっており、空滝不動尊というのか、ユーモラスな像も見えます。

●今回の反省…実はまだ一か所残っていた。
さて、これで全部制覇した と思ってリンクを張ろうと前回の霊場巡りを見てみたら、何と26番札所(円融寺)の本堂とは別のところに建っている観音堂(岩井堂)に行っていなかったことを思い出した...

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