2025年7月2日水曜日

越沢・寸庭川 (沢登り)

 2025年の梅雨は連日晴天と猛暑日が続き、暑すぎて出歩くこともままならず、連日発生するゲリラ豪雨もどこで発生しているかがわからず、せっかく出かけても増水リスクが懸念されます。

そんなわけで元々水量が少ない場所で納涼沢登りをすることにしました。

クライミングで有名(だった?)奥多摩の越沢バットレスの語源となった越沢は、御岳山を水源にバットレスの下を流れて、古里駅と鳩ノ巣駅の中間付近で多摩川に注ぎます。
その直前で右岸から合流するのが大塚山から流れてくる寸庭川で、越沢には明王滝という上下二段の滝で落ちており、2つの滝の間を大多摩ウォーキングトレイルという遊歩道が通っています。
納涼目的なので、両方の沢とも遡行距離が非常に短かく、越沢は下流部のゴルジュが無くなる標高365mくらいまでの1.5kmほど、寸庭川に至っては明王滝から300mくらいの遡行で終了しています。
短すぎないかって思うかもしれませんが、短いのが目標です。

寸庭集落にある奥多摩町営無料駐車場にクルマを停めて、多摩川の上流方向へと舗装道路を下り、多摩川を渡る橋(寸庭橋)の脇に立つハイキングコース(大多摩ウォーキングトレイル)の標柱から階段を下って行きます。

森の中の径を5分ほど歩くと沢の音が聞こえてきて、沢を渡る橋にある標柱の奥に滝が見えますが、これが寸庭川に架かる明王滝の上の滝。

下の滝は遊歩道の橋の下にあり、遊歩道の先の方から流れてきている川(越沢)に向かって落ちています。
ここには2時間半後にまた戻って来ることにして、遊歩道を先へと進むと、すぐに橋が架かっています。

この名前が書いていないホタル橋が渡っているのが越沢で、ここで沢支度をして遡行を開始します。

径のない沢の中を歩き始めるとすぐに錆びたゲートとトラロープがあり、奥にワサビ田が続いていました。

ワサビ田を荒らさないように、石垣の横を流れる川の中を歩いて行きます。

見上げる斜面の上までワサビ田の石垣が続いています。

そして沢には橋脚の残骸のようなコンクリートの建造物が登場しました。
接続する道路の痕跡すらない不思議な躯体です。

コンクリート壁の淵を過ぎると建造物は無くなり、ところどころで登場する淵で火照ったカラダを冷やしながら歩いて行きます。

建物は無くなりましたが、上に引っかかっている倒木をよく見ると人が渡れるように手が加えられたりしており、何となく人の生活臭が感じられます。

500m少々歩いて、沢が右に直角に曲がるあたりから、プチゴルジュのような雰囲気となってきました。

どこも横をヘツろうと思えば濡れずに通過できそうですが、とにかく暑いので積極的に水に浸かってジャブジャブすすみます。

ウォータースライダーを過ぎるとプチゴルジュは後半に差し掛かり、スダレ状滝を越えて淵を泳いだら、鳩ノ巣ガーデンキャンプ場となります。

キャンプ場前の川原を通り過ぎて迫ってくる両岸を抜けると、バットレスはもうすぐです。

その前のここは足が着くので中を行けますが、横にロープが張られた踏み跡がついていました。

岩壁の下に四阿があり、そのすぐ下が狭い淵となっています。

ここは泳いて行って取り付きますが、途中でスリップして敗退。
ぱっと見は行けそうな気がしたのですが...
仕方ないので右岸の四阿の横を通って巻いて行きます。

巻いている途中から見下ろすと、敗退の淵の上にも小滝が2つありました。

巻き終わった遊歩道跡には橋が架かっていましたが、とても渡れそうにありません。

なので、引き続き沢を登って行くことにします。
↓これは腐った橋の下から少し戻って巻いた小滝を見物したところです。
 画像の右上が巻いてきた径があるところで、その上がバットレス。

すぐ上流に、先ほど渡れなかった橋の延長と思われる吊橋が懸かっており、その下がナメ滝となっていました。

流側右のフェイスを登ると、上は小さなプールとなっていました。

最後の小滝を這い上がると、バンガローが立ち並んでおり、少し先の左岸に後方へと登って行く階段がありました。
地形図ではこの先の越沢は等高線がぐっと疎となっているので、ここで遡行を切り上げることとして、階段を登って行きます。
階段は堰堤状のコンクリートの上を通過して、古い四阿が立っている林道脇へと続いていました。
城山から真東へと延びる尾根が大きなコンクリート法面になったところです。

林道を下ってガードレールの隙間を下り、ガーデンキャンプ場と反対の左へと下るとすぐに大多摩ウォーキングトレイルの休憩舎が出てくるので、右の古里駅方向へと下って行くと、5分少々で入渓したホタル橋に到着しました。

橋を渡って往路をそのまま引き返し、多摩川が見えてきたところで川原に降りて、先ほど登った沢の下流を再び遡ります。

すぐ目の前に左から、遊歩道(ウォーキングトレイル)の下の滝が落ちてきます。

登とすれば流れの左側なのですが、半分ちょっと登ったところから落口へ向かう岩盤がいやらしく、クライムダウンしているところを滑落。
2mくらいの高さだったので事なきを得ます。

釣り師の踏み跡からウォーキングトレイルに上り、上の滝へ。
こちらは左側のちょうど直射日光が当たっているところがホールド豊富でした。

落口で背後や騒々しいと思ったら見られてた...

落口から簡単な小滝を数個越えると、谷が開けて橋が架かっていました。
ここは寸庭集落の外れのすぐ近くですね。

次の小滝の先にはもっと立派な橋が架かっています。
寸庭から大岳山への登山道の橋だそうです。

この辺りから川は平坦な植林の中をゆっくりと流れるようになり、

左側(右岸)にワサビ田の石垣が見えてくるようになったかと思うと、

なんと、流れを堰き止めてそのワサビ田に引き入れる取水口がでてきました。

この先の等高線間隔からあまり期待できそうにないのと、ワサビ田の水を汚すのも良くないと思い、ワサビの作業径を登ってすぐ横を走る林道寸庭線から帰りました。

林道は道なりに出発した駐車場へと下って行きます。

2025年6月30日(月)
奥多摩町営寸庭駐車場(7:20)
→ホタル橋(7:35~7:50)
→越沢遡行→ゴルジュ(8:20~)
→鳩ノ巣ガーデンキャンプ場(8:45)
→バットレスキャンプ場跡(9:10)
→脱渓(9:35)→越沢林道(9:50~)
→大多摩ウォーキングトレイル休憩所(10:05)
→ホタル橋(10:15)→多摩川寸庭川出合(10:25)
→上の滝・寸庭川遡行(10:30)
→ワサビ田取水口(10:55)→林道寸庭線
→奥多摩町営寸庭駐車場(11:17)


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