2024年6月14日金曜日

多摩丘陵ハイキング(奈良ばい谷戸~七国山緑地~薬師池公園)

 東京都町田市小野路町は、近年フットパス(別名ウォーキング)の定番として定着してきました。

梅雨入りが遅い年の6月に近隣の七国山周辺と合わせてお散歩してみました。

下の写真は雪が降った晩秋の小野路エリアにある奈良ばい谷戸のもので、ランドマークの稲藁坊主が並んでいますが、夏はどんな感じなのでしょうか。

JR/小田急町田駅から小山田(又は淵野辺駅北口)行きのバスに揺られて到着した桜橋バス停から、バスの進行方向に向けて歩いて行きます。

信号を直進した少し先の道路拡張用地が途切れたところのT字路を右折した宅地内で、小山田緑地を指す歩道へと右折。

家並みの中を通り抜けると、すぐに丘の上へと登り始めて、みはらし広場に到着します。

丹沢・大山周辺は湿気が溜まっているのでしょうか。入道雲が湧き始めています。

最初の目的地の奈良ばい谷戸は、この公園内を突っ切った反対側にあるので、緑地の谷を通過して東側へと移動します。

公園の駐車場から道路の向こう側に見える丘の中間が奈良ばい谷戸です。

稲藁坊主はありませんでした。

谷戸をどんどん奥へと入って行くと、炭焼き小屋の先で浅間神社への径を左に分け、次の二俣を小野路城址へと右折します。
ちなみに、直進すると都道156(町田日野)線の小野路バス停に行きます。

長閑な農地はすぐに林の中に入り、小野路城跡に突き当たりました。
看板の上の丘が小野路城の本丸跡です。

すぐ左側には、どう考えても小野の小町とは関係なさそうな「小町井戸」という水たまりがあります。

右の道を行くと突き当りで「順路」は右を差しますが、左が八雲神社の立つ小野路城です。

神社の鳥居をくぐってまっすぐ下ってみます。
小野路城址と万松寺、萩生田牧場周辺の緑地には現地のNPOが設定したフットパス(ウォーキングコース)が張り巡らされていますが、意図的なものなのかGoogleMapには記載されておらず、標識も肝心なところには設置されていないため、町田市内の書店でマップを購入するか、勘を働かせることになります。

なので今回はグーグルのお告げ通り都道156(町田日野)線の野津田高校入口信号まで下って行きます。
途中乗越八幡跡という意味ありげなT字路で、万松寺へと下って行く道を左に見送って、畑の道をまっすぐ下ります。
次なる七国山への最短ルートは下の信号を高校の方へと入って行くのが正解ですが、住宅地歩きとなりナビがやっかいです。

今回も野津田公園の中を放浪してしまいました。
この公園のメイン施設「GIONスタジアム(町田市陸上競技場)」は、なんとFC町田ゼルビアのホームグラウンドでした。
駐車場の収容力がすごく少なそうだけど、観客はどうやってここまでやってくるのだろう...
ゼルビアのウェブサイトを見ると、鶴川、町田、淵野辺、グランベリーパークの各駅から直行バスが運行されるとのことですが、チケット買ってもここまでたどりつけるのやら。
お。鶴川からはバスのほかに『セルフ男気コース!!』徒歩約60分なるものもあるぞ。本当に鶴川から歩いて一時間でここに来れるのか??

スタジアムのサブグラウンドの向こうに展望広場なる標識があったので登ってみることにします。

が、たどり着いたのは展望がない野津田高校入口信号近くの単なる広場でした。

仕方がないので芝溝街道(都道57号線)までテキトーに丘を下って行くことにします。
聾学校を過ぎてから右の木のトンネルの急坂を下り、

そのまま下るとベルクのほうへ下ると遠回りとなるので、福祉施設の前を左折して柵の横の踏み跡を反則ショートカットすると、小田急の物流センターにまっすぐ下って行きます。

芝溝街道にでたら東京(ここも東京都ですが...)方面へ進み、野津田車庫バス停(神奈中町田営業所)の横の信号を右折すると、その舗装道路は鎌倉古道で、すぐに丸山橋で鶴見川を渡ります。

道路を道なりに登ったこの農園への入口を左に入ると、往時を偲ばせる鎌倉古道となりました。

古道は左に七国山緑地保全地域と接しながら、時折右手に山崎の宅地を見下ろしながら登って行きます。

400mほど登って行くと手書きの古道の標識で舗装道路に合流し、地面に井桁形の木材が置いてあるだけの鎌倉井戸を通過。

井戸からすぐ先のT字路はまっすぐ下ると鎌倉街道(都道18号線)で、右折するとダリア園を経由して同じ場所に出ます。

ダリア園を過ぎたところでそのまま本町田へと下らずに左折して歩道を歩いて行くと、住宅地の道を横断して薬師池公園に突き当ります。
直進する階段を登ると西園の展望広場。
「Farm」の矢印通りに左折すると畑を経て野津田薬師堂の裏にでます。

右へと行くと、

遊歩道はすぐにおしまいとなるので、恩田川源流の流れを渡って並走する舗道道路に移ると鎌倉街道に突き当たり、すぐ左の街道沿いに公園のウェルカムゲートがあります。
売店やBBQ施設、体験工房などが並んでいます。

レストランでカレーを食べて一服してから背後の丘を越えて薬師池公園の方へと行ってみました。

丘の反対側を下りた先は、先ほどの分岐の反対側のFarmで、右の階段を登ると薬師池の裏に出ます。
薬師堂の屋根を見下ろすここから池へと下って行けますが、もう少し七国山周辺を徘徊してみることにします。

薬師堂裏から奥へとトラバースした宅地の変則T字路を下るとすぐに正面に出てくる、「この先車両通り抜けできません」を左に入ると、古い七国山の風景がほんの少し残っています。

荒れ地のフットパスを抜けると、七国山ファーマーズセンターがあります。
誰でも利用できる農機具倉庫と農家の休憩所を兼ねた施設は、薬師池公園に四季彩の杜ができる前は農産物が販売され、それなりに賑わっていましたが、今は近所のおじさんおばさん数名が談笑するのみで閑散としてました。

鶴見川の谷を見下ろすファーマーズセンターのすぐ下はには、ぼたん園とふるさと農具館があり、ぼたん園の駐輪場の奥に向けて石坂昌孝の墓なる矢印があるので入ってみます。

宅地造成工事をしている斜面奥に手摺の様なものがあるので、登って行くと、ぼたん園裏のフェンス沿いに登って行った鉄塔の下に、それはありました。
神奈川県が水源管理にかこつけて、どさくさで奥多摩と一緒に(水源に関係ない)ここを東京都に押し付けた原因となった自由民権運動の聖地ですね。
ちなみに、多摩地区で盛んだった自由民権運動はどんな感じだったかというと、地元豪農層と(用心棒・治安維持や年貢取り立てなどで)結びつきが強かった下級武士が、明治の豪農没落につれて「院外団」や「三多摩壮士」といった別称で暴力的な集団となり、自由民権をネタに暴れまわったというのが実態みたいです。
教科書ってあまりリアルなところまでは書かないんですね。
あと、神奈川県が迷惑なんで東京都にしたんだから、勘違いしないでね。

その「壮士」の中心人物の一人であった石坂昌孝氏は、その後神奈川県議(なんで都議じゃないの?)を経て初回衆議院選挙で『自由党』から出馬して議員となった後、群馬県知事になり足尾鉱毒事件クビになったそうです。
おぉ。自民党のルーツですね。

更に奥へと進むと、野津田神社の裏からでてきました。

神社の前にある卓球場の道を薬師池公園へと向かいます。

卓球場の案内板を左折して宅地を抜け、止まれの標識を左に下ると薬師池公園の北駐車場横にある蓮見橋です。
神奈中バスで帰ります。

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら

●本日の反省
気を付けて歩いていたつもりだが、何度か迷走してしまった。
駅周辺の市街地ばかりでなく郊外までも、どこを歩いているのか/どっちに行けばどこに出るのか/地図を見ていてもどこに道があるのかよくわかりませんでした。
町田はどこでも迷いやすい。

それにしても、町田って田舎。
神奈川県境の平地を少し外れると農地と山林、狸が闊歩する宅地ばかりなのをあらためて実感しました。

●2024年6月12日(水)
桜橋バス停(12:40)→小山田公園(12:55~13:15)
→奈良ばい谷戸(13:20)→小野路城址(13:40)
→野津田公園(14:05~14:15)→野津田車庫(14:30)
→丸山橋(14:35)→鎌倉古道(14:40)
→伝鎌倉井戸(14:50)
→薬師池公園四季彩の杜ウェルカムゲート(15:05)
→薬師池公園西園(薬師堂裏;15:30)
→七国山ファーマーズセンター(15:35)
→ぼたん園~民権の森(15:40)→野津田神社(15:45)
→薬師池公園北駐車場(15:50)



ゴールとなった薬師池公園とは、どのようなところかというと、

到着した北駐車場・薬師ヶ丘バス停の隣は古代ハスの池です。

鎌倉街道(都道18号線)に沿って南側に続く公園を行くと、駐輪場とフォトサロンという建物の先に薬師池があります。

池の山側には江戸時代の建物が数個と、その上に薬師堂。

梅雨の少し前くらいの時期から菖蒲とアジサイがきれいです。

今日前を通って来たダリア園やぼたん園も同じ施設?

今日は行かなかったけど、鎌倉街道の向かい側にあるリス園は、全国でも唯一といっていい、とてもユニークな施設です。
人によって評価が二極化しますが、動物が好きであれば朝の開園直後に是非。

New

多摩丘陵ハイキング(奈良ばい谷戸~七国山緑地~薬師池公園)

 東京都町田市小野路町は、近年フットパス(別名ウォーキング)の定番として定着してきました。 梅雨入りが遅い年の6月に近隣の七国山周辺と合わせてお散歩してみました。 下の写真は雪が降った晩秋の小野路エリアにある奈良ばい谷戸のもので、ランドマークの稲藁坊主が並んでいますが、夏はどんな...

Tips