2020年8月24日月曜日

海沢川 (三ツ釜の滝~枠木大滝;沢登り)

 海沢川の下部ゴルジュで泳いでから、海沢園地まで林道を少々登り、三ツ釜の滝までやって来ました。

ここから再度海沢川を遡行します。

前半の下部ゴルジュの記録はこちらです。


舗装された林道海沢線を歩いてこの看板までやって来ました。

この辺りは海沢園地と呼ばれている様で、簡易トイレと作業用モノラックの起点があり、看板前の林道には10台ちょっとのクルマが停まっていました。

看板の脇から、通称海沢探勝路を進みます。


荒れた遊歩道を5分ばかり歩くと、三段に見える大きな滝があるので、ここから遡行を開始します。
先ずは一番高低差の少ない最下段を、左のクラック状から登ります。


登った上にあるこの滝は、左側の岩のユルいところから登ります。

登ったすぐ上は、大きな釜でした。
これが「三ツ釜」の1つ目でしょうか。
滝の上ではキャニオニングのイントラがお客さんに説明を開始し始めています。

急いで次へと進みます。
最初の釜を見下ろす位置までくると、

そのすぐ上は二つ目の釜でした。

あそこをすべるのかしら。。

更にその上に上がると、

3つ目の釜です。
奥の小滝は滑り台として楽しめそうですね。

深い釜で泳ぎたいところですが、先ほどまで居た同じ川の下流部と比較して、なんだかとても濁っているように感じるので、やめておきます。

さらにその上に行くと、もう一つ滑り台がありました。

この最後の滑り台は、滑ると痛そうですが、、

少し先のここを越えたあたりから、左岸に踏み跡が並走するようになり、バズーカ砲みたいなカメラを首に下げたおじさんが歩いたりしています。

そして、間もなくネジレノ滝に到着しますが、滝の奥の方が何やら騒がしいですね。

少し経つと、左側の壁から人が吊られて下りてきます。
そして、下りて来た上段の滝壺には、温泉に入っているように何人かが浮いているみたいです。
どうやらキャニオニングのメインイベント会場になっているみたいですね。

接触するとお互いに危ないので、右岸の巻き径を行きます。

巻き径を登り切ったところは、キャニオニングが吊り下げられる支点がある場所でした。
ちょっと横を失礼して中を見下ろさせてもらいます。

対岸に見えるあの黒いルンゼが、滝の中を登るときの登路となるのでしょうか。
なんだかとてもヌメっていそうですね。
巻いた方が無難かもしれません。先に陣取ってくれたキャニオニングの人達に感謝です。

こちらはネジレノ滝上段の落ち口。
あちらからここを見ると、、

こんなかんじですね。
この高度感が初めての体験であれば、とても楽しいでしょうね。

すぐ先の上流はアバウトなゴルジュ状となっており、中に小滝が2つあります。


最初の滝は水流付近が登り難そうだったので、左の岩を斜上するテラスを歩いて登りました。
でも、今こうしてみると、水流の中も簡単にのぼれそうですね。

次の小滝は水流左横を簡単に登ることができました。
登ったところで、ちょうどキャニオニングの人達が上流からやって来ました。
彼らはここを滑り降りるみたいです。(滑っているところまでは見ませんでしたが、、)

小滝の上からは、海沢大滝の側面が見えます。

ここも左岸上部から遊歩道が下りてきていて、ハイカーが居ました。

その名に偽りない、この川を代表する高さと美しさです。

ただ、滝壺がかなり濁っていますね。
先ほど小滝の上ですれ違った彼らが遊んだのでしょうか。

海沢大滝はさすがに登れないので、右岸の踏み跡から巻いて行きます。
巻き径は、ネジレノ滝との間にある小滝の上くらいの、かなり下流側にある植林と大滝側の自然林との境界線付近にあります。
大滝のすぐ下流から登ろうとすると、急な崖に阻まれて、下流側へと追いやられる形で踏み跡に乗り、登ることになりました。

但し、登りやすい植林の中を行ってしまうのではなく、右側の自然林の中にあるトラロープを目安に進みます。

トラロープとその先の踏み跡を拾うと、やがて踏み跡は下りはじめるとともに非常に明瞭となって、不動滝を正面から見るここに到着します。
ここからは写真左端に細く落ちる岩茸石沢へと向かって、海沢川右岸の崖をトラバースしていきます。

滝を右手に見ながら、崖をトラバースする土のバンドを行きます。

岩茸石沢を滑り落ちて行かないように注意して渡ると、

踏み跡は不動滝の落ち口へと続き、

落ち口を見下ろすここでおしまいとなるので、不動滝上の小釜を持つ小滝の上めがけて懸垂下降します。

高さとしては10メートル前後で、ロープを出したもののぶら下がることはなく、ロープを持たない方の片手でクライムダウンできるようなところでした。
ただ、万が一スリップして一発で止められないときのことを考えると、ロープは持参して使用すべきだと思います。


不動滝の落ち口の向こう側には、先ほど滝を見ながらトラバースした踏み跡が見えます。
(写真の青い点線のところです)


ここから先は枠木沢の大滝まで、著しく困難なところはありません。

見た目が狭いところがありますが、普通に歩いて通過していくことができます。

唯一ここだけが、手を使って登る必要があります。
ちょうどキャニオニングのグループが上から下りてきました。
彼らはこのまま下っていって、あの不動滝と大滝をどうするのでしょうか?
とても興味があるので、思わずついていってみたくなりますが、ちょっとヘンなのでやめておきます。

しばしの間、岩の間を縫って遡行すると、標高780mで二俣となります。

二俣は、左が大岳山直下を水源とする枠木沢で、右は少し上流で海沢探勝路が横断します。

左の枠木沢に入って15分ほど遡行すると、枠木大滝が見えてきました。

枠木大滝は左岸を巻くか、右岸のテラス状をトラバース気味にクライミングして落ち口へ向かうか、右岸を大高巻きするとのことですが、すっかりお腹一杯となってしまったので、ここでおしまいにすることにします。

この滝の上も更なる大滝があり、大岳山頂間近まで遡行できるとのことですが....

登って来た沢を下り、先ほどの二俣を右俣へと入ります。

沢の右岸にワサビ田のフェンスが見えてきたら、近くに海沢探勝路が通っています。
下の写真は標高750m付近で左岸にガレた枯沢が出合うところで、ここで脱渓しましたが、30mくらい上の枯れ沢を探勝路が横切っています。

あとは海沢園地まで登山道(遊歩道?)を歩き、午前中に歩いた林道を経由して出発地へと帰ってきました。


●2020年8月22日(土)

海沢林道路肩(8:20)→天地沢出合付近より海沢川に入渓

→(海沢川遡行)→井戸沢出合上流の堰堤(9:35)→脱渓

→林道歩き→海沢園地(9:45)

→三ツ釜の滝から再度海沢川遡行(10:05)

→大滝(10:35:右岸高巻き)→不動滝(落口;11:15)

→枠木大滝(11:50)→(引き返し)→海沢探勝路(脱渓;12:30)

→(海沢探勝路)→海沢園地(13:00)→(林道海沢線)

→出発地(13:25)


●本日の反省 : 最後まで遡行せず、枠木大滝で引き返してしまった。

海沢川はこの先も「奥の大滝」をはじめとする滝を連ねて、大岳山付近の稜線まで遡行対象となっているが、モチベーション低下のみの理由であっさり引き返してしまった。

もちろん、枠木大滝は単独では登攀できず大きく巻くこととなるが、大滝のすぐ右岸の斜面を登ると現れるモノラックのレールを辿って滝上に戻ることができることや、その先の難所の通過方法は事前に知識として知っていたし、奥の大滝を巻いた後に必要となるロープもわざわざ背負ってきていた。

だが、いざ枠木大滝を前にしたときは、その先へと進む気力が消滅していた。

理由は簡単で、そこから先へと進む労力と比較して、出てくるであろうものの魅力が乏しいと感じたからだが、そんなことは出かける前からわかっていたことで、いざその場に立ってみると、それまでの美しい渓谷美のなかを歩くことと比べて、困難なだけの場所を克服して進むことに魅力を感じなくなったというのが正しい表現となる。

言い訳としては、それまで通過してきた海沢川の渓谷美がとても美しかったとも言えるし、年老いて価値観が変わったということもできると思うが、その価値観の変化の速さについていけない自分自身が居るということが認識できた旅であった。



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