2024年1月5日金曜日

房総ハイキング(鋸山~嵯峨山) 後半:林道口~小鋸山~嵯峨山

 2024年の新年に千葉県の金谷港から鋸山・小鋸山を経て嵯峨山まで歩いた記録です。

鋸山アドベンチャーコースを登り、鋸山山頂から関東ふれあいの道を歩いて林道口までやってきました。
引き続き小鋸山を目指していきます。

林道口までの前半の記録はこちら。

林道口の金谷元名線開通記念碑から保田駅方面へと歩くとすぐに、最初のカーブ手前で左に小鋸山・嵯峨山を示す表示がありますので、植林の中へと歩いて行きます。

尾根上を進む登山道は時折右手に海を望みながら、たまに両側が切り立っている細い崖の上を通りながら東へと進んでいきます。

左手も視界が開けることがありますが、特長の無い山並みが続くため、どこがどこだかわかりません。
今日の風向きのためか、昨日事故で閉鎖されていたためか、羽田へと向かい減速していく飛行機が休みなく上空を通過して騒々しいです。

林道口から20分ほどで、人為的に切り落とされたと思われる岩稜のコルに着きました。

一旦切通しの下に降りて対岸に登り返していきます。
安房と上総の国境にある切れ込みは何か意味ありげで、クロスする径がどことどこを繋いているのかちょっと興味がありますが、富津(白狐)側は踏跡の気配すらありません。

切通の向こう側を登りきった頂点には分岐の様な境界標の岩があり、ロープのある左が小鋸山方面です。
右はというと...

すぐに下って行き止まりとなり、その先の崖下には石切り場の跡の様な地形が横たわっていました。

すぐ左隣にある崖上の凸が小鋸山と思われ、そこに至るまでは岩稜が続いています。

先ほどの分岐?に戻って、この小鋸山への尾根へと入ります。
細い岩稜をトラバースでかわしていた径は、やがて逃げ場もなくなり...

岩稜の上をロープにつかまりながら、右の崖下に石切場を見下ろしながら下ったり登ったりして...

最後は細い岩の稜線を這い上って、小鋸山に到着します。

山頂で一番目につくのは木の上に居るこのシュールな動物?

謎の動物の反対側は樹木が無く、北から東の展望が広がります。

そして、これから行く方向には巨大な岩の遺構が広がっていました。

この遺構がある東側は崖となっており、その下をこれから歩いて行く径が伸びています。
草原の中を伸びていく径の左側がテーブルマウンテン。
テーブルマウンテンと登山道を遮断する様に左右に入っている亀裂が白狐峠です。

嵯峨山方面へと下る径は、崖を回避するように北東方向を回り込みながら急降下して、山頂直下の崖下に下りてきます。

小鋸山の崖の直下からは草原となります。
左の岩盤の先に行くと、テーブルマウンテンの標識があるので、ちょっと上に乗ってみることにします。

足下が切れ落ちた垂壁上のテラスからの展望は本日一番かもしれません。

嵯峨山方面へは、遺構の段々に切り取られたテラスの1つを、表示に従ってU字状のどん詰まりまで歩いて行きます。
このへんから左に振り返った方向のススキ原を抜けて尾根へと乗ります。


徐々に遠ざかって行く小鋸山方面を振り返りながら、支尾根が分岐する小ピークをいくつか越えて行きます。
方向を間違えそうな凸には新しい標識が設置されており、迷うことはありません。

浦賀水道方面の海が見える高圧線の下をくぐると、嵯峨山(正確にはその前衛)がぐっと近づいてきて、標高差30mほど下ると、下貫沢(小保田)からの径に合流しました。

合流の分岐から嵯峨山までは30分弱くらいでしょうか。
梨沢/釜ノ台方面へと抜ける途中を右に分岐してザレの急登(帰りは必ず尻餅をつきます)を登り、石碑があるピークに着くと、2つ目の凸が山頂です。
表示が何もないけど水仙ピークって、ここか?

一個目の展望が開ける凸に登り返して...

もう一度登り返すとゴール。
更に先に展望が良い場所があるとの表示ですが、バスの時刻が気になるので今日はここまでにします。

来た道を引き返して、白狐峠分岐の先を下貫沢へ下ります。
2019年の台風で壊滅的な被害となった登山道は、よく整備されていましたが、最後の沢を渡るところは相変わらずロープ頼みでした。

グーグルマップで下貫沢駐車場とある広場に到着しました。
かつて嵯峨山は水仙の名所と言われ、標識にも水仙ピークなる地名(どこかはわかりませんでしたが...)もあり、2010年代後半までは多くのガイドブックがここを水仙の山として紹介していましたが、ここまでの道中で水仙はどこにも見られませんでした。

そこにちょうど地元の方が軽トラでやってきたので、水仙はどこに咲いているのかと声を掛けてみると、ここがそうだったとの話になりました。

かつてこの駐車場の広場には水仙と菜の花が咲き乱れていたのだが、獣害が解決できないところに台風の被害が追い打ちとなり、手入れを止めてしまった。

猿、鹿、猪、キョンの駆除を検討もしたが、狩猟免許、駆除後の搬出労力や処理業者の確保など難題山積みで実現には至らず、それでも定期的に草刈りだけはしているとのことでした。

あと、意外に面倒なのが登山者の遭難騒ぎで、駐車場に持ち主が戻らない車両が無いかを定期的に見回って警察に連絡するものの、本当に遭難だった場合は案内や捜索協力を要請されて巻き込まれてしまうとのことでした。(自分たちだってちゃんと戻って来れるかどうかという場所なのに、他の人を探さなきゃだめなの?という感じで...)

うぅ~ん。
なんだかこちらも考えさせられました。

というわけで、水仙は全て電気柵の中にありました。

下貫沢から小保田バス停までは意外と近く、15分で到着しました。
大崩から降りてくる鋸南町営循環バスの赤バスがやってくるまで30分以上あったので、保田駅まで長狭街道を歩いてみることにします。

40分ほど歩いた「道の駅 保田小学校」近くでバスに追いつかれ、道の駅でお土産を購入し、保田駅から1駅、鉄道で鋸山の下を通り抜けて浜金谷からフェリーで帰路に着きました。

さよなら鋸山。

金谷から鋸山、林道口までの前半の記録はこちら。

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら


●2024年1月3日(水)
金谷港(9:00)→浜金谷駅(9:15)→車力道
→標高220m(9:53)→鋸山アドベンチャーコース
→鋸山(10:35)→東の肩(10:50)→林道口(11:10)
→小鋸山(11:55)→テーブルマウンテン(12:15)
→白狐峠(12:25)→小保田峠(13:15)
→嵯峨山(13:40)→下貫沢出合駐車場(14:25)
→小保田バス停(14:40)
→道の駅保田小学校(15:20)→保田駅(15:45)


2024年1月4日木曜日

房総ハイキング(鋸山~嵯峨山) 前半:鋸山アドベンチャーコース~林道口

2024年の年始に千葉県の鋸山から嵯峨山までを歩いた記録です。

前半は金谷港から鋸山アドベンチャーコースを経て鋸山山頂に登り、裏鋸コースとも呼ばれる「関東ふれあいの道」を、途中の林道口まで行きます。

林道口から先の嵯峨山(小保田)までの後半はこちら。

それでは、まずは先月(2023年12月)に黒船デザインにラッピングしたばかりの東京湾フェリー”しらはま丸”に乗って久里浜港を出発。

神奈川県が見る見る離れていき、40分で鋸山の山塊が間近に迫る富津市の浜金谷港に到着です。

JR内房線の浜金谷駅前を通過して鋸山の登山道の標識に従い、「車力道」を登って行くと、駅から40分弱で”地球が丸く見える展望台”分岐標識手前すぐ下の階段足下に「この先コース外」の表示がありますので、💀ドクロマークに従い左に入ります。

コース外にしては踏み跡明瞭で赤テープが連打されている径に入ると、すぐに石切場の跡が見えてきました。

四角いトンネルを抜け、屏風状の崖下を下ると、左側にS字状の狭いスリットがありました。

角度によっては出口側が見通せるくらいのユルいカーブを抜けると...

左側斜面からロープが下りてきていました。
どうやら左側からスリットを通らなくともここまでやって来れるようです。

ちなみに、このスリット。上から見下ろすこともできます。(転落注意)

スリットを抜けたら、右折してザレで超滑る斜面をロープ頼りに登って、

先ほど下を歩いた屏風壁を振り返りながら石の回廊を少し行くと、ロープの岩壁となります。
この岩壁。見た目はスリリングですが、ロープ沿いのクラックがホールド・スタンスとも豊富で、クライミング未満の難度で登れます。
むしろ、壁を登った後のザレのトラバースの方が、滑落したときの面倒を考えると、かなり注意が必要でした。

壁を登った先で石の回廊を少し進むと、鋸山の稜線めがけて急登一気となって行きます。

放置されたまま苔生す石材の上を登って行くと、かつての通勤路であったと思われる階段となります。

垂壁の中を斜上していく階段は右の壁が迫ってくる圧迫感で登りにくいかもしれませんが、壁が無ければ裏側の垂壁をダイレクトに落ちていく羽目になるので、文句を言うのはやめておきましょう。

階段を登り終えると、鋸山山頂の稜線に出ます。
ハイキングコースの尾根が右側に並走する二重稜線は、樹間から港や名もなき丘を見下ろしつつやがて合流して、鋸山の遊歩道にでます。


わらわらと逃げていくキョンを追ってテキトーに踏跡を行くと、山頂手前の階段下に出ました。

見える範囲が著しく限られているため、ここに来るまでよりもしょぼい展望です。
実際ほとんどのハイカーは”地球が丸く見える展望台”で引き返してしまい、ここまで来る人は少ないと思われます。

山頂をスルーして、「関東ふれあいの道」を東へと行きます。

房総らしい照葉樹の森の中を、少々古いもののとても良く整備されたトレイルが続きます。

鋸山から15分ほどでベンチのある東の肩。

更に数分で、海まで見渡せるベンチに到着しました。

ベンチのところからは石切場跡の大きな水たまりは見えませんが、もう少し先に行くと見えました。

ベンチ休憩から10分ほどで、案内板と立派な開通記念碑が立つ林道金谷元名線にでます。
林道を右にずっと行くと、関東ふれあいの道が保田駅へと続きます。
小鋸山・嵯峨山方面は、すぐ先を左折して植林内に入ります。

引き続き小鋸山を経て嵯峨山までの記録はこちら。


全体(金谷港~嵯峨山(小保田)まで)のコースタイムとトラックログは後半に記載します。


思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら

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