2017年2月12日日曜日

早戸大滝 (積雪期ハイキング)

2月9日に関東平野にも小雪を降らせた寒波は、その後も日本上空に居座わり、建国記念日の週末になっても晴れているのは、関東くらい。
ということで、数少ない晴天の百名山ハントをもくろみ、丹沢山を目指しました。



自家用車の性能をフルに生かして最短距離を狙うべく、標高700m超まで車道が通る早戸川林道を通行しようとしますが、早速林道入り口にあたる国際マス釣場先のゲートが閉まっています。

このゲートは積雪のため去年の11月中旬から閉鎖されていたそうです。
林道も十数センチの雪が積もっていました。

仕方がないので、雪の林道を歩いていくことにします。
寝坊で出発が遅れたため、既に時刻は9時近くとなっており、先が思いやられます。


3日前に横浜市内でも降った雪は、街中では道路や芝生に積もることはなかったのですが、ここに来る途中の鳥屋あたりでは今なお路肩に雪が残っており、早戸川沿いもフカフカに?積もっていました。


見上げる丹沢稜線も、この冬で最も白く染まっています。


一時間少々歩いて魚止め森の家(旧丹沢観光センター)につきました。
人気がなく、ひっそりとしています。


この施設は、十数年前まで釣場やキャンプ場などを営業していたらしいのですが、今は誰が何に使っているのでしょうか。。。


さらに林道を行きます。
早戸川を渡る橋の付近から、車両も通れなくなり、ハンターの車の轍も途絶えて、先行者数名の足跡だけが残ります。

丹沢の奥深く、稜線の一番高い所に囲まれた場所に入ってきました。


森の家から30分ほど林道を歩き、林道終点の近い「伝道」につきます。
ひっそりとした周囲とはちょっと場違いな案内板が立っています。

早戸大滝までは厳しい道のりだそうです。

ここからは山道を行きます。


造林の仕事径のような歩道が雪で埋もれており、すぐに見失ってしまいました。
適当に林の中を登って行きます。


南側の尾根を越えると、今にも倒れそうな小屋が建っており、道は小屋の前を通り過ぎて早戸川の左岸の高い位置を進みます。
小屋の前の小さな看板に「←雷平15分」と書いてあります。(ウソつき。。。)


15分ほど歩いた後に、雪にすっぽりと埋まった早戸川の河原に下りて、渡渉しながら進みます。


林道のゲートを出発して2時間と少しで、原小屋沢が合流する「雷平」に着きました。
ここは左股の本流を行きます。


沢はだんだんと細く・狭く、そして転がる石はだんだん大きなものになってくるような気がします。


時折、雪に埋まる大岩の隙間にすっぽりとはまったりしながら、雷平から進むこと約1時間。
左側から合流する小さな沢の奥を見上げると、半ば凍り付いた大滝がありました。


積雪のせいなのか、年をとって体力が落ちたからなのか、雷平からは、昔雪のないときに来た時の倍くらいの時間がかかりました。


計画では滝の右岸の巻き道を登って、そのまま稜線まで登る予定でしたが、この先雪が一層深くなるであろうことと、寝坊と林道閉鎖のため正午となってしまったことで、この先はあきらめ、引き返すことにします。

滝の下で湯を沸かして昼食を摂っていた単独行の男性も、私と同じく稜線を通って本間の頭から早戸川林道へ下る予定だったそうですが、ここまで時間がかかりすぎたので、引き返すとのことでした。
この日大滝までたどり着いたのは我々二人だけだったみたいです。


単に引き返すのも癪なので、原小屋沢にある雷滝を見物して帰ることにします。

こちらは早戸川本流よりも雪の量が少なく、赤ペンキのマーキングもところどころよく見えて、順調に進みます。

左から合流する本谷沢を見送り、巨岩の流れを右から巻くと。。。


すぐに雷滝が見えてきました。


冬季のためか水量は少ないですが、美しい簾状のいかにも滝らしい滝です。


水を飲みに来る動物たちの足跡をたどり、滝壺まで行ってみます。
水量が少ないとはいえ、間近で見ると落ち口から水を吹き上げ、結構な迫力です。

雪のない時期は、滝と沢の轟々という音が谷に響き木々を揺らしていましたが、雪が山を覆う今は、積もった雪が音を吸い取り、誰も訪れる人の居ない静けさの中で、直接話しかけてくるようです。



今度こそ、来たコースを帰ることにします。



●本日の反省

計画が甘かった。というより、まるで及びじゃない。
①雪が多くて疲れた
 雪があることはある程度予想はしていたものの、想像以上の積雪量で、沢沿いの整備されていない道を長時間歩くのは大変だった。
②林道が通行止めだった
 これはあらかじめ知っていたことではあるが、知ったのが前日の夜では...
③寝坊した
 この日の朝に目覚まし時計の電池が切れた?
 平日の会社に行く日じゃなくてよかったのか悪かったのか。



2017年2月12日(日)
早戸川林道ゲート(8:46)→本間橋(9:50)→伝道(10:15)
→雷平(11:00)→早戸大滝(11:55)→雷平(12:35)
→雷滝(13:00)→雷平(13:25)→本間橋(14:30)→林道ゲート(15:15)

2017年1月23日月曜日

南山~高取山・仏果山 (ハイキング)

大寒も過ぎた1月22日。
長らく日本に居座った寒波が和らぐ兆しが感じられますが、高い山々はまだ雪雲の中です。

好天の続く丹沢の低山に、ヒルの居ないこの時期に出かけてみました。


橋本駅からバスに乗り、終点の「鳥居原ふるさとの館」からスタート。


宮ケ瀬湖北岸道路を少し行ったところから、南山への遊歩道を進みます。
20分くらい登ると、送電線の鉄塔が建つ見晴らしの良いところに着きます。

送電線は宮ケ瀬湖を渡り、対岸の高取山の方へ伸びています。
今日は自分もダムを渡って送電線の先へ。..


少し進むと、薄っすらと雪の残る権現平に到着。


ここには立派な展望スペースがあり、ダムが正面に望めます。


さらに20分くらいで南山に到着。


宮ケ瀬湖の先に大山も見えます。
何だか、どのガイドブックにもありそうな写真で、どこかで聞いたような報告になってきました。


左手の山の頂上付近を見てみると。。。
何やら展望台の様な建造物が見えます。 あれが高取山か?


先ずは宮ケ瀬ダムを目指して山を下ります。
ここにも鉄塔が。
ここを右折してさらに下り、「愛川公園 花の森」なる道標に導かれて下りていくと。。。



突然舗装道路に出ました。 ここはどこだ?
愛川公園はどっちだろう?


あったあった。
道路の50mくらい下の方に公園への看板が見えました。


きれいに整備された公園にある吊り橋を渡ります。
ダムは橋を渡って右に登って行くとあるそうです。


公園を背に登って行くと。。。


早速ダムが見えてきました。


が、あれ?
立派な橋がかかっています。


何と、この橋はさっきの舗装道路でした。
そのまま登ってこればすぐ着いたのに。。。

登りきると、ダムの管理事務所と「玉すだれの滝トンネル」があります。


ここからダムの上を歩いて対岸を目指します。


反対側を見下ろすとこんな感じ


公園のトロッコの様な自動車が橋を渡って行きます。


湖の上には、さっき歩いていた丘が連なります。
木が生えていないところは権現平の展望台でしょうか。



対岸にはインクラインというケーブルカーの様な乗り物の駅を兼ねた「水とエネルギー館」が建っています。


エネルギー館と、その先の遊覧船乗り場を通り過ぎた駐車場の脇に、高取山への登山口がありました。


最初は湖に下りていく様に下るので、おや?と思いますが、


すぐに急な階段が延々と続きます。


さっき歩いていたダムを見下ろすところまで、高度差で高取山頂までの4割を一気に登ります。


さらに林の中の適度な登りを15分ほど行くと、送電線の鉄塔が建つ、樹木が刈られた場所に着きました。
遊覧船の航跡が走る湖の対岸に、2時間半ほど前に居た同じ送電線の鉄塔が望めます。
その向こうは大菩薩の峰々。さらに遠くの八ヶ岳は雲の中です。

展望の中でのんびりお昼ご飯とします。
半原側の山の斜面からは、ハンターの人たちの叫び声と猟犬の鳴き声が時折聞こえてきます。



細くてでこぼこした稜線を辿って高取山の山頂に到着。
ここにも2時間少し前に湖の対岸から見た展望塔が建っています。


塔の上からは、厚木側の宮ケ瀬湖と、その先に丹沢の山々が望めます。


その右側はちょっと遠くなった宮ケ瀬ダム。


北側の眼下には半原の町と、遠くに八王子方面の街々が一望できます。


そして、その左側にある山の頂上付近を見ると。。。
どこかで見たような展望塔が見えます。
間違えて20枚くらい前に掲載したのと同じ写真を使ってんじゃないかと思い確かめてみると、微妙に異なります。
 塔は同じなのですが、山の斜面の感じが違う?


さらに、その塔が建つ仏果山の頂上まで進みます。

仏果山の展望塔の上からは、これまで通ってきた高取山からの稜線が、並走する宮ケ瀬湖とともに俯瞰できました。


そして、湖の奥には少し雪を纏った丹沢の山々が、白く輝きます。
出発した「ふれあいの館」から見上げた時よりも高い所から見るためか、もうすぐ肩を並べそうな気がしますが、逆にあちらの稜線上からこちらを見ると、きっと湖の周囲の地面と凹凸に過ぎないのでしょう。

今、あの上を歩いている人たちは、こちらを眺めて何をどのように感じているのでしょうか。



その気持ちを想像すべく、相模湾周方向の湘南周辺を見てみましたが、少し霞んでいるためでしょうか、特に感じることはありませんでした。
しばらく見ていると、向こうからこっちを見ている人はいないような気がしてきました。


こちらはダムの下流、中津川が流れていく先の町田・相模原方面。
少し遠くが霞んでいますが、本当に良い天気です。



さて、これ以上山の上を先に進んでも、展望塔も見当たらず、だんだんと見晴らしが悪くなってきそうなので、すぐ麓にあってバスの便も比較的良い半原へと下ることにします。


下る途中で今日辿ってきた送電線がありました。
3回目の電線くぐり。



寒波の合間の小春日和の中を、のんびりハイキングできました。
眼下の町と湖がアクセントになり、ちょっぴり巨人になったような感覚?も味わえました。

最初から最後まで、道標が豊富で、道も多くが階段状に整備され、半ば公園化したコースで、気軽に好展望が得られる楽しい所でした。

帰って地図をみると、鉄塔の下で休憩した送電線は、富士吉田方面から道志川の北側斜面を通って上溝方面へと向かうものでした。
藤野やまなみ温泉の近くにある峰山と菅井集落の間の尾根にもこの電線に連なるの鉄塔があり、冬の晴れた日にはぽかぽか陽気で快適なところです。


●2017年1月22日(日)
鳥居原ふれあいの館(8:50)→権現平(9:45)→南山(10:05)→宮ケ瀬ダム(11:05)
→高取山(12:20)→仏果山(13:00)→半原バス停(14:20)

思い立ったらすぐ行ける。 首都圏近郊のその他のハイキング記録はこちら

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