2016年8月7日日曜日

自家用車で登る百名山  ~その3~妙高山

梅雨も明けて夏本番となったと思う間もなく8月。
うかうかしていたら夏も終わってしまいます。

そこで、少し遠出をして信越地方の百名山 妙高山へ遠征です。
本サイトは極力自動車を用いて登山する趣旨でタイトルを設定していますが、ここに記載されているのはスカイケーブルから一般登山道を登った記録です。
途中にある大谷ヒュッテまでクルマで行く内容は記載されておりません。
タイトルが紛らわしくてスミマセンが、ご了承願います。

妙高スカイケーブルの駐車場へマイカーを止めてゴンドラに乗り、妙高山を目指します。

スカイケーブルの山頂駅からスタート

最初はゲレンデ状の斜面を登っていきます。

じきにブナ林の中の登りとなります。

大谷ヒュッテの少し手前で一旦林道と合流。

大谷ヒュッテの前から望む南地獄谷。

天狗堂で燕温泉からの径が合流してきます。

光善寺池。 地図に描いてあるよりもかなり小さいです。

光善寺池から望む山頂方面

風穴。 穴の中から冷気が....

クサリ場

クサリ場の少し上からの光景。
先ほどそばを通った南地獄谷が見下ろせます。

山頂まであと一息?

岩場をぐいぐいと登っていくと....

傾斜が緩くなり、もうすぐ頂上となる予感がします。
周囲を取り囲む外輪山の尾根がダイナミックに見渡せるようになしました。


スカイケーブルの終点から高度差1,200メートルをさくさく登って山頂付近に到達です。
山頂付近は岩場の合間に花が咲き美しい景色ですが、何かいやな予感がします。

さっきすれ違ったカップルが、なにやら服をパタパタ払っていたのが気になったのかしら。
何してたんだろ?


足元の岩を見ると体調5mmくらいのコガネムシ色の小さな虫がとまっています。

これが直後に本日の主役となるとは。。。


すぐに山頂に到着です。
「十合目」と書いた小さな木製の札と「妙高大神」の銅板があります。
記念写真を撮ろうと百名山の標柱を探しますが、見つける間もなく、体にさっき見かけた小さな虫がまとわりつきます。


たちまち服の模様 ばかりでなく体全体や背負っているザックまでもがドット模様に。
うかつに呼吸すると、んごっ。 いっしょに入ってきます。

ぺっペッつ。 動揺してよろけると、靴底に何か違和感が。
一歩踏み出すごとに数匹がプチプチつぶれます。
ひょえ~

周囲を見渡すと本物の霧とは別に黒い虫の霧が。
空に見える黒い小さな点は、レンズのホコリではなく全部虫です。

頂上でのんびり昼食を食べるつもりで、ガスコンロまで持ってきたのに。
たまらず早々に退散!

登ってきた道を引き返し、運転終了10分前にゴンドラ乗り場に到着しました。


翌日帰宅し、晩御飯をつくろうとしたら、シンクのなかに何やら小豆みたいなゴミが。
豆料理なんてしていないのに。
豆にしてはちょと緑がかっているな?と思ってよくよく見ると、
うへっ ひっくり返って足をバタバタしているあの虫でした。
すかさず蛇口をひねり、ディスポーザーの中へ....

2016年8月5日(金)
妙高スカイケーブル山頂駅(9:00)→大谷ヒュッテ(10:40)
→天狗堂(11:15)→クサリ場(12:00)→南峰(妙高大神:12:45)
(往路引き返し)→大谷ヒュッテ(14:00)→妙高スカイケーブル山頂駅(15:50)



●本日の反省
 
1.スカイケーブルを使ってしまった。

 自家用車で登るという看板を掲げているにもかかわらず、検索サイトの上位に出てくる記事のルートを鵜呑みして、反則を犯してしまった。
 せめて、自動車でもう少し高いところまで行く努力をしなくてはならなかった。

 というよりも、
 下調べ不足で、燕温泉から登ってもほとんど同じ登高差であることを知らなかった。
 天狗堂を過ぎたあたりで、妙に登山者が増えたなと不審に思い、地図を見て初めて燕温泉からの登山道に気付いた。
 燕温泉まで車で来て登っていたら、帰りもケーブルの終了時刻を気にせず、ゆっくり登れたのに。。。


2.もしかして。 登頂していなかった?

 帰宅して反省会を実施しようとガイドブックを見ると、妙高山には「北峰」と「南峰」があり、通常は「北峰」を頂上としており、頂上の標識もそちらにあると書いてあるではないか。

 「南峰」は「妙高大神」がある場所で、何と、こちらの方が北峰よりも8メートルほど高いとのことである。
 まぎらわしい。

 我々が虫の襲撃を受けて退散した場所には、確かに「妙高大神」のプレートがあったので、頂上である「北峰」まで到達せずに「南峰」で引き返したことになる。

 道理で、山頂の標識と記念撮影しようとしても見当たらなかった訳だ。。。。

 え”~っ。 「十合目」って書いてあったじゃん。
 それって普通、頂上のことじゃん。

 それにさー、こっちのほうが10メートルくらい高いんだから、、、
 頂上って、一番高い所のことじゃん 普通。

2016年7月18日月曜日

峰谷川 坊主谷 (沢登り)


暑い夏の日。
百名山はお休みして沢登りにでかけました。

多摩川水系の峰谷川の支流 坊主谷を溯ります。
峰谷川は鷹ノ巣山と七ツ石山の間を水源として、奥多摩湖のちょうど真ん中くらいで北側から流れ込む川です。

峰谷橋バス停で青梅街道を北側に分かれ、峰谷バス停を「奥」集落に向けてさらに奥へ進み、鷹ノ巣山へ道を右に見送って峰谷林道を進みます。

林道が最初に南西に向けてU字にカーブする場所に資材置き場のようなものがあり、駐車できるスペースがあったので、車を止めてさらに奥へ向けて歩き出すと、10分ちょっとで北側から坊主谷が合流してきます。

ここの駐車スペースにはすでに3台の自動車が止まっていました。

沢沿いに不明瞭ながらついている踏み後をたどりながら、砂防ダムを2つ超えます。


10分くらい進むと、最初のゴルジュの入口となる、赤いチョックストーンのような岩のある滝につきました。

カップルで来ている先行パーティーが登る気満々で準備を開始しました。


唯一登れそうなルートは水流が結構激しいです。

なので、右岸の巻き道から巻き開始。

下から見えた2段目のさらに奥にある滝も見下ろしながらスルーです。


最後の滝の落ち口まで到着。
ここから遡行開始です。

気付けば未だ運動靴のままでした。
あれ? ヘルメットもかぶっていなかった。。。



急流を超えたら3つ目の砂防ダムが登場。
ここまでは特別な装備がなくとも来れそうですね。


ここからは、いくつかの涼しげな小滝を超えて行きます。
どれも快適に登っていけます。


7mくらいの美しい滝。
ゴルジュ以降で久々の大きな滝です。



滝の上に、先行するもう一組のパーティーがいました。


水流のすぐ左を登ります。
基本的には快適に登れるのですが、上の3分の1くらいの傾斜が緩くなる少し手前に、ハイステップで超えるちょっと踏ん張りどころがあります。

おっ 結構微妙だな。
うぅ~ん。
実力がないと厳しいな。

ここは左岸を簡単に巻けるみたいです。

すぐ上の小滝の微妙なラインを先ほどの先行パーティーが、ロープで確保しながら、沢ボルダー? 的なムーブで登っています。


ロープもクラッシュパッドも持ってない自分は、とっとと巻きます。
左岸から越えようとしたら、「そっちじゃないよ」と教えてくれました。ありがとうございます。

右岸側から簡単に越えます。


沢は夏の深い緑の中を、ゆったりと流れます。



上方の木立の中に、薄っすらと流れが見えてきました。
この沢のメイン 5連瀑でしょうか。



まずは1段目が迫ります。


間近で見ると右側の窪みの中を行けそうですが、上部が影になりよく見えません。

それに対して、右岸には明瞭な巻き道があり、先の方までよく見通せます。

なので、迷わず巻き道を進みます。
すぐに2段目と3段目が見えてきます。


谷が少し開けた広い空間に、今までとは二回りくらい大きなスケールの滝が優雅に流れます。

この沢のガイドや記録には、この滝しか載ってない印象がありますが、実際に相対するとそれも納得です。
高度差があるので、水の滞空時間が長く、今までとは時間の流れが変わった様にさえ感じられます。


ひたすら巻き道を登り続け、4段目の下まできました。
これも大きな滝。


この滝は通常、斜上する右壁のバンドを登るそうですが、どのバンドだ? 3本くらいあるけど。
右の水流の中にピトンらしきものが見えるけど、あそこでしょうか?

でも、そうするとガイドブックに書いてある「途中の立ち木に中間支点とりたい」の立ち木は、はるか上にあって届かないと思うんだけとなあ。

理解できないので、再び巻き道登りに戻ります。
最後の5段目の滝も見下ろして、ひたすらぐいぐい登って行きます。


このゴルジュも全部巻いてしまいました。
出口の滝の落ち口から下を覗いてよくよく見ると、右岸にトラロープが垂れ下がっています。
元を目で追っていくと、自分がさっきこの滝を見下ろした場所に結んでいるみたいです。


あそこからは、下をよく見たつもりだったのですが、全然気付かなかったなあ。

でも、あのロープ。
どっち側から使うんだろう。
さっきの4段目の右斜上バンドを登った人の脱出用なのか、
それとも登れなかった人が、この5段目に挑戦するために使うのか。
この短い区間の谷底を狙う釣り人が往復するのか。
・・・腐ったロープを使ってわざわざやってくるだけの獲物が住んでいるのだろうか。

ここから先は一気に傾斜も緩くなり、中ノ谷の出合いから上流は水量も減り、のんびりした雰囲気となります。

(上の方に見えるのは石積みの堰堤です)


時折現れる山葵田の残骸の乗り越えて、取水堰まで来ました。



5連瀑を終えてから、ここまでが長かった。
遡行の3分の1を河原歩きに費やしました。

それなりに滝はあるのですが、すごく単調な印象でした。

このまま登り続けると、石尾根までは、さらに同じくらいの労力を要することを考えて、今日はここから水源の巡視路を下山に使用させていただくことにします。

巡視路は浅間尾根の西側斜面をほぼトラバースして「奥」集落へ向かいます。

工事用の足場を多用した非常に立派な歩道なのですが、板が斜めになったり曲がったりしたところが多く、足元に気を付けなくてはいけません。

そして、ところどころこんな感じです。

取水堰で、もう帰ったも同然と思って安易に歩き出すと、結構手強い道です。

それでも、集落が近づくにつれて、造林作業により整備されてきます。


おや? 木に何か機械がくくりつけてあるぞ。


自動シャッターで動物を撮影するカメラだそうです。

この小さな泥溜りを2台で狙っています。


浅間神社の鳥居前に出ました。
(正面の「通行止」の看板の奥からでてきました)


ここからは、真面目に登山道で下山するつもりだったのですが、鳥居の南西に下る尾根の見た目が想像していた以上にすっきりした感じだったので、ここを下って車に戻ることにします。

浅間尾根を下ってきた登山道が、鳥居のところで北東に鋭角に折れてていくところを、そのまままっすぐ南西に下るイメージです。

道はついていないのですが、植林の中の明瞭な尾根を快適に下ります。


沢の音が近づいてくると、太いワイヤーロープが現れ、ワイヤーをたどって降りていくと、車を止めた資材置き場の前に降り立ちました。


これは早い。


2016年7月17日(日)
峰谷林道途中(9:20)→坊主谷橋(9:30)→坊主谷遡行
→最初のゴルジュ入口(9:50)→5連瀑(11:00)
→中ノ谷出会(11:30)→取水堰(12:15)
→浅間神社(13:30)→林道(駐車場所;14:00)


●本日の反省点
①巻きが多かった。
 暑い夏にひたすら体力をつかっただけだったので、秋の紅葉の時に来ればよかった。

 というよりも、いくらなんでも巻きすぎだろう。
 ゴルジュは一切中に入らず全部巻いたし。。
 小さな滝以外は、何も登ってない。
 沢登りではなく、沢巻き?

②早かった。
 下山も含めて4時間半くらい。
 2組を追い越してひたすら先を急いだが、追い抜いた2組とも、結構いろいろ楽しんでいた様な気がした。

 もっとのんびり自然に浸ることができないのか?
 百名山ハントで悪い癖がついてしまったか。
 でも楽ちんだったが。


・普段はほとんど人に会うことがない沢登りで、今回は2組のパーティーと会った。
 こんなことは2012年の丹沢以来で非常に珍しかった。
 最近流行りなのか?
・坊主谷は想像していた以上に厳しく、美しかった。
 巻き道が完備されているので、初心者でも比較的安全に楽しめるが、私のような安易な道を選ばなければ、相応の実力を持った人にとっても楽しめると思う。

2016年7月3日日曜日

自家用車で登る百名山  ~その2~美ヶ原

車山の頂上から見たアンテナだらけの丘?
美ヶ原を目指して、ビーナスラインを自家用車で移動しました。

高原美術館の手前を左折して、美ヶ原高原ホテル山本小屋というところに到着。

ここから牧場の中の道を通ってアンテナの林立する美ヶ原の山頂(「王ヶ頭」というそうです)を目指します。

看板には1時間くらいと書いてあるので、短パンとTシャツで出発。


5分ほど歩くと建物が。
鐘が設置してあるらしく、老人のグループがガンガン鳴らします。

「美しの塔」という美ヶ原のシンボルだそうです。


さらにもう少しすすんだ「塩くれ場」というあたりで、道は二手に分かれるので、「アルプス展望コース」と書いてある左のほうへ。
「百曲り園地」というところで、麓へと下る登山道と別れて、高原の外周に沿って歩きます。

八ヶ岳連峰がよく見えます。


そして進行方向の左側には、少し霞んではいますが北アルプスの山々?と松本の町?が。



「烏帽子岩」という場所から眺めた、目標の山頂。
ぐっと近くなってきました。

この丘はだんだん崩れているんだな。。。


振り向けば、平らな牧場が続いています。


山頂にあるホテルの脇の頂上に到着。
本日2個目の百名山Get!

ここの頂上は、車山よりもたくさんの登山客でにぎわっています。


さあ、ここからは車道を歩いて帰ります。


帰路の途中では、旗を持った案内役が先頭の団体登山客と何組もすれ違います。
手軽に百名山の頂上に立とうとする同志達にちがいありません。
頑張れ~!

別に頑張るほどのことじゃないか。

でも、みなさん。
その全身を包む山ガールファッションと中身のギャップ。
もう少し何とかならないのか?


出発地の山本小屋まであと10分くらいのところまで来ると、
あれ? さっきまで居た頂上のホテルの方からバスがくるぞ?
乗客みたいな人も乗ってるし。


山本小屋に着いて調べてみたら、なんとホテルの送迎バスで、30分間隔で運行されているみたいです。


2016年6月18日
山本小屋(13:00)-(アルプス展望コース)
→王ケ頭(14:05)→山本小屋(14:45)


●本日の反省
 1日で百名山を2個制覇!しましたが、課題が残る旅行でした。

 1.楽ちんに登るつもりが、労力をかけすぎた。
  特に、2個目の美ヶ原では、バスが定期運航しているにもかかわらず、気付くのが行動終了間際という失態は大反省。
 (バスに気づかないほうが良かった?)
  もっと事前に調査して、ホテルに泊まるくらいの準備が必要でした。

 2.日焼けで肌がボロボロ。
  予想外の好天が続き、うかつにも軽装、日焼け止めなしで歩いた結果、1週間日焼けに悩まされることに。
  両腕と首回りは一通り皮が剝けてしまいました。

 思い付き行動の課題です。



おまけ

帰路に入笠山に立ち寄りました。

スキー場(富士見パノラマ)のゴンドラで行きたかったのですが、運行時間終了が迫っていたため、15:00に交通規制が解除された林道を自家用車で登って到着。

夕暮れ迫る大阿原湿原です。
ゴンドラ運行後なので、さすがに誰もいない。





少し林道を進んだところから入笠山山頂へ登ると10分ほどで頂上に着く。

南八ヶ岳の眺めが素晴らしい。



が、先ほどの湿原とは違い、ここにはたくさんの人が集っていた。
皆シニアの男性で、カメラの三脚を立てている。

そして、カメラの向く先は八ヶ岳でも、南アルプスでもなく、その反対側。

レンズの方向の景色を撮ってみるとこんな感じ。


何か特別なものが写っているのか?

それとも、これから何か特別のことが起こるのか?

そして、これから日が暮れたら、彼らはどういう方法でどこへ行くのか?
それとも、どこへも行かないのか?

確かめずに家路につく。

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