前年の2018年とは打って変わって、梅雨らしい雨の豊富な2019年の梅雨。
関東地方が梅雨入りを迎えた翌週末の6月15日(土曜日)は、前線の接近で全国的に激しい雨が降り続きましたが、翌日の日曜日は晴れの予報となったので、水量の少ない近郊の沢にでかけました。
武蔵五日市駅発の数馬行きバスは、前日の雨の影響もあってか、バス停の行列も長くはなく、払沢の滝バス停で人が降りたあとは全員が着席できるくらいの混みようでした。
南秋川に沿って走るバスを、南郷バス停で下車。
バス停先を(ちょうどこの写真を撮影しているところで)左折して小道に入り、すぐの突き当たりを右折して道なりに進むと、道はそのまま矢沢を渡り、矢沢林道となります。
林道は途中で熊倉林道を右に分けたところから車両通行止めとなり、分岐手前の路肩には数台の乗用車が停車していました。
バス停から約1時間で矢沢の支流である軍刀利沢出合の入渓点に到着です。
何と、同じバス停で降りた学生と思しき6名のグループが入渓準備をしていました。
林道に駐車したクルマから降りて来た3名パーティーも追いついてきて、10名が集結です。
軍刀利沢出合には何故かピンク色の引っ越しの荷造りに使うビニールヒモが張ってありました。(ピンクテープの先で流れ込んで来るのが軍刀利沢です。)
皆さんより一足お先に出発させていただきます。
沢はすぐに川原がなくなり細く狭まります。
水深は浅いので、中をざぶざぶ歩いて行けますが、シーズン最初ということもあり、両岸をへつる練習をしながら進みます。
右カーブの先で、、、
この幅広の滝となると、しばらくの間、簡単な小滝が続くようになります。
ちなみにこれは流れの左端を登りました。
次は二連の滝です。
下の滝は右端を。
上の滝も同じく右端の緩傾斜から通過します。
小滝とナメ状の流れが続きます。
この逆「く」の字の滝は、右側の細い流れの中を行きます。
前日の雨による豊富な水量から飛び散る飛沫がとても清々しいです。
・・・このあとだんだん寒くなってきますが…
流れがだんだん急になってくるところで、先行するパーティーに追いつきました。
ここは左側の石の下から取りついて、中を強引に越えます。
平水のときは足場があちこちに見えて特に問題のないところです。
登っていた団体さんは、何と9人パーティーとのことでした。
すぐ上にある小滝の先は、
8mのナメ滝です。
平水時には中をどこでも行けそうですが、今日は流路一杯に勢いよく水が流れているので、流れの左端(ちょうど写真で人が登っているあたりです)を登りました。
ボルダー8級。
その上にも2段の小滝が続きます。
ここでも、さらに先を行く4人パーティーと会いました。
これをクリアすると、
二段10m(最近15mになったみたいです)の大滝です。
これはツルツルで登れないでしょう。
さっそく巻きます。
巻き径はこの辺からトラバースして落ち口に向かいます。
落ち口から振り返った巻き径。
ロープも完備されていました。
落ち口から下をのぞきます。
すぐ上は小さな滝が続きます。
続いてくる急流を、いくつか登ります。
ここは水流の左側をシャワークライムします。
落ち口まで登ると、
函の中に滝が落ちてきています。
近づいてみると、5mくらいの滝の落ち口にチョックウッドがあります。
左側から取りついて突っ張りながらチョックウッドの下まで登り、乗り越えようとしますが、体を持ち上げるところがちょうど流芯となり、激しく押し戻されて敗退。
ずぶ濡れになりながら降りてきて、右岸の樹木が多そうなところから巻きました。
上から見下ろすと、それなりの水量が一気に落ちています。
道理で厳しいわけだ、、、
しかし、この敗退ダメージで、この後は巻き癖がつきはじめます。
それにしても、よく晴れた爽やかな好天です。
ここも、右端がスタンス豊富で本来は快適に登れるはずなのですが、
激しい飛沫を受けて巻き径まで押しやられてしまいました。
ここも帰ってきてから写真で見ると、右脇にテラスとクラックがあり、トライすると楽しそうですが、
ずぶ濡れで寒かったせいか、左岸のロープしか目に入りませんでした。
せっせと巻きます。
さすがに巻いてばかりいると良くないなと思っているところに、、、
プチゴルジュ状の地形があらわれました。
ヒザくらいの水深なので、流れの中をざぶざぶ進んでいけるのですが、左岸のハング気味の壁をちょっとへつってみます。
ホールドもスタンスも豊富なのですが、何故か途中で落ちそうになります。
浅いので落ちるとなんか痛そう。
ひいこら言いながらなんとか落ちずに通過できました。
うぅ~ん。
そんなに苦労せずとも通れる様に見えるのですが…
まだまだ小滝が続きます。
最初の2つはユルいので問題なく通過できます。
奥に見える二条の小滝は、
右端の水流が途切れており、あまり濡れずに登れそうです。
よ~し。
ここくらいは登ろう。
登りだすと、下から見てイメージしたよりもかなり激しいシャワー攻撃を受け、ヨロヨロしながら何とかクリアです。
もう完全に意気消沈。
次はこの6m。
大きな滝はこれで最後となりますが、もう登る気力はなく、巻くことにします。
パット見て左岸を簡単に巻ける見た目も、意欲を削ぐのに貢献します。
この滝はそんなに簡単には登れない、高難度のものだったはずです。確か。
難しい っていうことにしておいてください。
ほら、普通の人には登れなさそうでしょ。
標高690m二股は水の流れる左へ直進。
710mは、水量の多い右へ。
どんどん高度を上げていきます。
稜線までの高度差が200mを切っても水が枯れずに流れてきます。
780mは右。
820mは水のある左へ。
最後の二股となる850mは、まっすぐの左俣は枯れており、すぐに急斜面となります。
なので、滝のある右俣へ。
ここはホールド豊富で問題なく進めます。
すぐに水は枯れ、藪のない沢型を少々登ると、
三国山直下の登山道分岐にでました。
右側の階段を登ると、すぐに三国山の山頂です。
ハイカーが昼食でくつろぐ三国山に到着。
写真右奥へ向かう登山道で佐野川峠方面に向かい、すぐに軍刀利神社の方へ下ります。
桂の巨木の脇に立つ軍刀利神社の奥の院。
そこから少し下ると、立派な軍刀利神社の本殿があります。
神社前の急な階段を下り、井戸集落まで下りてきました。
井戸のバス停付近から下って来た三国山の方を振り返ります。
●本日の反省
特にありません。
軍刀利沢は短い区間に滝が連続し、登りにくい滝は簡単に巻ける、シーズンスタートの足ならしに最適な、とても楽しいところでした。
源頭に近く、水量が乏しいと言われる沢ですが、梅雨の雨を集めて爽快な流れとなっていました。
2019年6月16日(日)
南郷バス停(7:50)→矢沢林道(落合橋・造林小屋)
→入渓点(軍荼利沢出合;9:00)→軍刀利沢遡行
→三国山(11:15)→生藤山・茅丸(往復)→三国山(11:45)
→軍刀利神社(12:20)→井戸バス停(12:40)
2019年6月17日月曜日
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