2024年5月13日月曜日

石転ビ沢(BCスキー)

2024年は春が進むのがはやいはやい。

3月の豪雪で多少冬に戻ったものの、その後の高温で下手すると平年よりも1ヶ月近く早く夏になりそうな雰囲気です。

例年5月下旬から6月がスキーシーズンとなる飯豊連峰も、GW明け早々に賞味期限切れとなってしまう恐れがでてきたので、慌ててお出かけしました。

山形県小国町小玉川の国民宿舎・梅花皮荘より少し奥にある倉手山登山口です。
町道湯沢長者原線は、飯豊山荘が営業開始となる5月中旬以降まで、この駐車場で通行止めとなります。

スキー道具一式を装着したザックを背負いながら、舗装された通行止めの道路を。飯豊山荘から先は砂利道を、走ること一時間少々の温身平の10分ほど先の倒木でチャリをデポすると、すぐ先の砂防ダムから登山道が始まります。

梅花皮沢の左岸を進む登山道は融雪期の時期に悪評が高いイメージがありますが、実際に通行してみると、少々ワイルドな感はあるものの、標準的な登山道の範疇に入る立派な径でした。

急斜面のトラバースもありがたいことにロープ・クサリが設置されており、スキー道具を担いでいなければ普通に通行できる状態です。

途中から何本かの小沢を横切る箇所だけが多少湿っぽいですが、そのかわり雪解けと共に咲く花が目を楽しませてくれました。

タチツボスミレなのか?

何とかツボスミレ

何とかのキスミレ

イチリンソウとニリンソウってどう見分けるんだっけ?

サンカヨウ?

キクザキイチゲの色違い?

咲き乱れる花に足を止められながら、自転車を降りてからのろのろ歩くこと一時間半で、ようやく雪渓がつながる場所に降り立ちました。
滝沢出合の少し先の標高690mほどの場所で、すぐ上の左岸に小沢(梶川という名前なのでしょうか?)が出合っているところです。

ここからはずっと雪の上を歩いて行くことになりますが、最初の左カーブの先で沢が割れて通過が怪しいところがありました。

念のため左岸の登山道から巻きましたが、別のスキーヤーは難なく沢沿いを通過しており、帰路は滑走して通過しました。

雪の上を30分ほど歩くと、「石転びの出合」に到着します。
遡ってきた梅花皮沢は、ここで左俣は石転ビ沢へ、右俣は門内沢へと名前を変えます。

左俣の石転ビ沢へと入ります。
出合から稜線の梅花皮小屋まで、なんだかんだで1,000mの標高差を登って行きます。

右岸の梅花皮岳方面からやってくるこれはほん石転び沢かな?

徐々に急になってくる傾斜が一旦緩む先では、左岸の北股岳山頂付近へと雪が続いていますね。
ちなみに、今年はスプーンカットや縦ミゾが無く、落石が少ない上に、今日は雪質が良好なザラメとなったことから、ほん石転び沢や北股岳山頂付近から滑走したスキーヤー・ボーダーが何名か居ました。

最後の数百メートルはぐっと傾斜が急になって行きます。

早く到着したスキーヤーが滑って行くよ。

左手に緑色の梅花皮岳が見えてきたら、徐々に傾斜が緩んできて、間もなく梅花皮小屋に到着です。

振り返ると朝日連峰が望めました。

朝日連峰の中央部の奥に月山も見える? と教えてもらいました。

これは稜線の向こう側ですね。

すぐ西側にそびえる北股岳。

東隣の梅花皮岳。
本石転び沢を滑るボーダーが夏道を登って行きました。

手前の笹薮の中に豊富な水が湧いています。

出発してからたっぷり6時間経過してしまったので北股岳登頂は早々にあきらめ、休憩後に帰路に着くことにしました。

帰りは早い早い。

かなり下の方に登山者が二人歩いているなと思っていたら、あっという間に通り過ぎて、振り返ると二人が居るところは結構高いところでした。

少ないとはいえ落石への衝突を避けながら、徐々にU字溝のようになっていく沢を滑って行くと、あっという間に門内沢との出会いに到着です。

出合からはぐっと狭くなってきた谷底を。
最後は割れた沢の横を滑って梶川の下までやってきました。

夏道を歩いて砂防ダムまで。

林道をチャリで疾走して登山口に帰着しました。

●落石注意
「石転ビ沢」の名前に偽りなし。
・上部の先行者から警告の声が聞こえたので見上げると、1メートルくらいの大きさの雪塊が転げ落ちてきた。(その後も見えなくなるまで転がって行った)
・雪の上に両側の谷から何本か破線状の窪みで線が引かれていたが、一つの破線の大きさがクマくらいで、いったい何の足跡かと思っていたが、巨石が跳ねながら転がった跡だと気付いた。

●2024年5月11日(土)
倉手山登山口(4:40)-<自転車>→飯豊山荘(5:05)
→温身平(5:20)→車道終点砂防ダム(5:30)
<徒歩>→標高690m雪渓最下部(7:00)→
石転びの出合(8:00)→梅花皮小屋(10:50~11:35)
→標高690m滑走終了(12:00~12:20)
→車道終点砂防ダム(13:40)
<自転車>→倉手山登山口(14:15)


2024年5月12日日曜日

一念(一年)峰 (ハイキング)

 山形県米沢市の市街地に近い高畠町との境界に立つ「一念峰」(地理院地図の表記は「一年峰」)は、首都圏に住んでいると馴染みが薄いのですが、やまがた百名山にもなっている地元では由緒ある名峰とのことです。


どんなところなのか、5月の晴れた日に行ってみました。

東北中央自動車道の米沢I.C.を下り、県道1号(米沢高畠)線を道の駅米沢の前を通過してまっすぐ道なりに行き、トンネルを出た先の米沢市長手で右折(ここには一念峰の看板がありますが注意していないと見逃してしまいます…長手374番地にある佐藤土建さんを目指すと便利)すると、あとは表示通りに進めば、登山口の駐車場に到着することができました。

クルマが通れそうな広い道を歩いて行くと、本堂跡地の表示があるところから本格的な登山道となりました。
赤い矢印が登山のルートです。

名札が貼られた岩がぽつぽつ出てきます。

正面に立ちふさがるように立つ機織岩は、登山道をそのまま登ると上に立つことができます。
ここまで駐車場から20分足らず。

岩の上からは米沢の盆地の向こう側に朝日連峰が望めます。

こっちは飯豊連峰でしょうか。

機織岩のすぐ先には屏風岩なるものがありました。

屏風岩の上に乗ると、一念峰山頂部の岩稜が一望できます。
屛風岩の上にある2つの岩にも名前が貼ってあり、左がかえる(ビッキ)岩、右が幕岩とのことでした。

ちなみに、見上げる岩壁の上から今居るところを見下ろすとこんな感じですね。

屏風岩のすぐ先は梯子岩です。
名前の通りハシゴで登ります。

これは梯子岩を登ったところにある岩。

その横のクサリを登ると、縁結岩の先(笠置岩の手前)で径が分岐します。
左の径はすぐに行き止まり(後で寄り道します)となるので、順路通り右へと登ると、赤→が左下へ降りるように指すところに天狗の相撲取り岩なる平坦な岩盤があり、周囲の展望が開けました。

天狗の相撲取り岩の奥には大きな岩頭があり、岩の上を跳んで行けそうなので近づいてみます。

紙飛ばし岩との名札が貼ってありました。
ここで行き止まりとなりましたので、引き返して登山道を赤矢印通りに下って行きます。

登山道は先ほどの紙飛ばし岩を右に見上げながら下って行き、

やがて岩を回り込んだ先の遠く月山を望む場所で行き止まりとなりました。

なんか期待したイメージと違っているので、もう一度戻って考えてみることにします。

そういえば、ここに来る途中で、無理やり突っ張れば登れそうな黄色い溝があったのがちょっと気になります。
でも、ちょっとここを登ると着ているものが汚れてしまいますね。

注意しながら引き返していると、ハシゴとクサリを発見。
登ってみます。

クサリを登った先にある平らな岩の上に、別の岩が張り出していますね。

何と岩が張り出している場所は先ほどの黄色い溝の上部でした。

この溝と狭い天井の組み合わせがなんか中途半端です。
隙間を這って進むと段々狭くなって身動きが取れなくなり、かといって黄色い溝に下りるとそのまま溝を落ちていきそうだな。

這いつくばるのと溝に入るのと、どっちつかずで通り抜けます。
ふぅ。

抜けた先にあるのは地獄岩の表示。

地獄岩の上に立つと、天狗岩という岩の上にクサリが貼ってあります。

天狗岩のクサリを登りきると、

一念峰でここよりも高いところなし。
四方を見渡せます。

足下を見ると、天狗の相撲取り岩とそこから紙飛ばし岩へと向かった岩が見えます。
紙飛ばし岩の上に乗ったことになるみたいですね。
大展望を見ながらお茶とおやつをいただきのんびりします。

帰路は笠置岩の分岐から下の方に寄り道しました。
分岐のすぐ下に護摩壇岩。

護摩壇岩の下敷きとなっている釣鐘岩と畳岩の岩小屋に不動明王が鎮座しており、ここで行き止まりです。

護摩壇岩の横を少し登るとこれらの岩の上部を見ることができました。
一念峰山頂部の一連の岩はこれで全部見たんじゃないかな?

往路を引き返して20分ほどで駐車場に戻ります。

●標高差約150m。往復1時間+休憩で手軽に展望とアトラクションが楽しめました。
 地方都市の駅前から10分少々でこんな楽しいところがあるとはうらやましい。

●2024年5月10日(金)
一念峰登山口駐車場(12:10)→機織岩(12:30)
→梯子岩(12:35)→天狗岩(12:55)
→護摩壇岩・釣鐘岩(13:10)→登山口駐車場(13:30)



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