2023年5月21日日曜日

芦川すずらん群生地~黒岳 (ハイキング)

GW連休が明けて梅雨入り前までの期間に花期を迎えるすずらんは、北海道以外の土地で見ることはとても稀ですが、首都圏からすぐといっても良い距離に本州ほぼ唯一といってもよい天然の群生地があり、以前から行ってみたいなと思っていました。

というわけで、お隣の県、山梨県笛吹市、芦川の群生地まで行ってみました。


河口湖から県道719号(富士河口湖芦川)線の若彦トンネルと抜けると、そこは芦川沿いに続く同名の山里で、すずらんの開花期には群生地を指す標識が設置されていて、要所に誘導員が配置されています。

誘導に従って集落の最奥にある群生地に到着。
観光用駐車場の手前に右折を示す登山者用の駐車場があったので、表示に従って簡易舗装された林道を少々登り、十数台分のスペースにクルマを停めてスタートです。

満開のナナカマドを見ながら、駐車場すぐ横の群生地に入ります。

観光用に整備された群生地は、白樺を中心とした気持ちの良い樹林で、林床をよくよく探すと場所によってはスズランがひっそりと咲いています。

ただ、咲き方はほんとうにひっそりで、最も開花密度の高い場所でも、立って見下ろすとこんな感じです。

北海道の代表的なそれ用の観光地とはずいぶん印象が異なります。

むしろ開花期が重なるミヤマキンポウゲや、シーズンが終わりつつあるスミレ(スミレサイシン?)の方が存在感がありました。

他にも、イチゴ類やマイヅルソウ、イカリソウがスズランよりも優勢なように感じました。

スズランが咲くエリアはあっという間に見終えてしまったので、電流柵を抜けて斜面の上の方へと向かいます。

群生地の周囲は誰かが着々と手を入れて、森の外観改善に勤しんでおられます。

林内を登るとすぐに新道峠への舗装道路に出たので、峠への分岐を見送って登るとすぐに黒岳への登り口に到着です。

黒岳を示す標識はこれだけでした。

登山道は、小さな沢状地形に沿って気持ちの良いブナ林を登って行きます。

ちなみにこのあたり、秋の紅葉もなかなか味があってよいところです。

日向坂(どんべい)峠からの稜線の径を合わせると、ミツバツツジの密度がぐっと高くなってきました。

黒岳山頂が近づいてくるとツツジは一旦少なくなり、美しいブナとミズナラの混交林が雨に煙ります。

山頂付近に立つ標識で、今通って来た森が県の美林であったことがわかりました。

山頂から200mほど河口湖(南)側にある展望台に行ってみましたが、展望はありませんでした。

参考までに、晴れているとこのような展望が開けています。

そのかわり、まるで庭園に植えられた園芸種の様な鮮やかな色のツツジが咲き乱れていました。

雨の尾根径を新道峠の方へと進みます。

時折ミツバツツジが咲く尾根を行くと、15分毎に、すずらん峠、破風山を過ぎていきます。

破風山の先にあった謎のカメラスタンド。
天気が良ければ謎ではないと思いますが...

晴れた日にカメラスタンドにカメラを置くとこんな感じですね。

破風山から15分くらいで新道峠あらためFUJIYAMAツインテラスに到着です。

黒岳側にファーストテラス、新道峠にセカンドテラスがあり、立派な建造物でできた両者が、これまた立派な遊歩道で結ばれていました。
当然ですが展望は全くありません。

にもかかわらず、大勢の観光客が居て、ガスで覆われた今日はこの看板で展望を満喫していました。

晴れているときのファーストテラスはこちら↓

セカンドテラス(新道峠)はこんな感じです。

こんな日に雨中の峠に居るたくさんの人々は、このバスに片道¥200を払って、新道峠の100m(標高差10mちょっと)下まで運ばれてきます。
すずらん群生地から上の一般車両通行止め区間を走るこのバスは、時刻表を見ると一時間に1本くらいの頻度でしたが、この日はもっと頻繁に(休日は毎時2本?)見かけました。

芦川の集落からここまでは、こんな感じで全て立派に舗装されています。
ゴールデンウイーク前から11月下旬までの期間に旧芦川村の中心と峠の間で運行されますが、芦川への公共交通の便があまりないため、すずらん群生地の広い駐車場までマイカーで来るのが便利だと思います。

バス停がクルマを停めた場所よりも向こう側みたいなので、自分は舗装道路を少々下り、途中から登山者駐車場へとショートカットして戻りました。
すずらんはちょっと期待通り(期待しすぎると期待外れ)でしたが、雨でしっとりした美しい森とミツバツツジの最盛期をのんびり堪能することができました。

駐車場まで下ると青空が広がる暑い日でしたが、稜線は(富士山も)ずっと雲の中の一日でした。


●2023年5月20日(土)
芦川・すずらん群生地駐車場(9:05)
→林道→登山道入口(9:45)
→黒岳(10:30)→すずらん峠(10:55)
→破風山(11:10)
→FUJIYAMAツインテラス(新道峠;11:25)
→舗装林道→登山道(11:55)
→すずらん群生地駐車場(12:05)

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら




2023年5月7日日曜日

高麗山~湘南平 (ハイキング)

 2023年のゴールデンウイークは、長期予報でも悪天候で、特に最終の土日は全国的に雨と言われていましたが、いざ土曜日になってみると、南関東は風は強いものの晴天となりました。

こんな日は近所で軽い散歩でもと、家事を片付けてお昼頃におでかけします。

横浜駅から東海道線で30分ちょっとで到着する大磯の閑静な駅前からスタート。

改札を出てすぐ左側の歩道橋で線路の向こう側に渡って横浜方面へと進みます。

歩道橋を使わなくとも線路脇を少し歩くと下を潜る道路があり、この五差路で合流します。
…というか、この後でてくる旧東海道をもっと歩きたい人は最初から線路を渡らずに、五差路も通らない方がよいです。

五差路の先で旧東海道の並木道が始まります。

旧道沿いにはいくつもの蘊蓄を語る標識が設置してありますが、五分も歩くと化粧坂交差点で国道1号線に合流します。

国道1号の高来神社入口の信号のすぐ左が高来神社です。

社殿と右隣の建物の中間から高麗山への遊歩道が始まります。

右の女坂へ行ってみます。

照葉樹を中心とした鬱蒼とした森の中を20分ほど登るとでてくる石段の上が石祠がある山頂です。
展望はありません。
ちなみに、神社のすぐ上でちょっとだけ海が見えて以降、湘南平まで展望は一切ありませんでした。

山頂からは西へと向かう稜線上に遊歩道が伸びています。

ゴールデンウイークの眩い日差しを遮る木立の中の、緩いアップダウンを歩いて行きます。

高麗山から30分ちょっとで、鳥居と小さな社が立つ浅間山に到着します。

そのすぐ下には大磯の町へと下る分岐があり、ここを下って行くのが正規のハイキングコースみたいです。
https://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/common/200130158.pdf

分岐から「関東ふれあいのみち」を少し登ると、一気に視界が開けて湘南平に到着です。

歩いてきた高麗山方面。

その下には平塚の街が見えます。

広場の向こうの展望台に登ってみましょう。

西の国府津・小田原方面

眼下の大磯と平塚

湘南平ド定番の眺め

厚木・丹沢方面

展望台下の標識に従って階段を下りて行きます。

すぐ下の駐車場の脇を左に入り、急に人気のなくなった径を一気に下って大磯の町へ戻りました。
パンフレットにあるハイキングコースとはちょっと違ったけど標識完備でまあいいか。
そういえば、旧東海道も半分くらい通っていなかったことにも気付いていませんでした。
二時間ちょっとのプチハイキング。
気温25℃超えの夏日には、とても強かった風がかえって心地よかった。

●2023年5月6日(土)
大磯駅(14:10)→旧東海道(14:25)
→化粧坂交差点(14:30)
→高来神社入口(14:35)→高来神社(14:40)
→女坂→高麗山(15:05)→浅間山(15:30)
→湘南平(15:37~15:50)→大磯駅(16:20)

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら



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