2023年3月6日月曜日

根子岳(BCスキー;奥ダボススキーパークから)

雛祭りを過ぎると暖気が強まり、春の訪れが一段と感じられてきました。

日本海側の湿った地域や中途半端に高い山に行くと、雪質が重くなってしまうことを警戒して、ドライパウダー確率が高い”山スキーのためにある山”、菅平の根子岳に行ってみました。
ここは昨年の2月末に訪れた時に、高速道路の渋滞で到着が正午近くだったにもかかわらず、良好な雪質だったところで、前年の経験にあやかっての再訪となります。

長野県上田市にある奥ダボススノーパークの第一リフト終点にある「スノーキャット」(圧雪車)乗り場からスタートです。
ここまでへのアプローチ方法やスキー場のシステムは、前年の2月に訪れた時と変わりありませんでしたが、1回のリフト料金だけが¥100値上がりして¥600となっていました。

根子岳山頂直下まで続く圧雪車が固めた道路を歩いてスタートします。
目指す根子岳山頂(↓写真右側)付近は雲に覆われています。

登るにつれて青空は徐々に雲行きが怪しくなり、稜線近くになると雲中に突入して周囲の見通しが効かなくなってきました。

すっかりガスってしまい、山頂の展望が期待できなくなったので、圧雪車の道が右にカーブする左側にひっそりと立っている標高2128.3mの丘。通称小根子から先ずは滑ってみることにします。

小根子を少し通り過ぎた道端でスキーをセットして丘の上に滑り登ると、昨年同時期よりもかなり雪が少なめな北側の斜面が見下ろせて、ちょうど先行者の方が滑り始めたところでした。

先行者に続いてクラストした凸から滑り降ります。
目の前に広がる斜面のブッシュが少ないところを選んで、滑り着く先のことは考えずに、心の赴くまま滑って行きます。


空気の様なフカフカのパウダーには程遠いですが、適度な手ごたえで雪煙を吐き出す、とても快適なコンディションです。

標高1900mほどになると、正面に細かい落葉樹のブッシュが立て込んできたので、圧雪車道に戻るべく左手に方向転換して斜滑降していきます。
緩い沢型の向こう側にあるなだらかな尾根のすぐ裏側が圧雪車の道です。

笹が飛び出した尾根をトラバース気味に越えて登って来た道に戻ってきました。
避難小屋の少し上くらいの高さです。

ちなみに、源頭を巻くように越えてきた小さな沢は、そのまましばらく中を滑っても、避難小屋の下で圧雪車道に戻ることができます。(その場合は沢型が鋭くなって北向きに曲がる前に帰れるよう方向転換するとよいと思います。)

晴天に変わって来たのか、それとも標高が低いと晴れているだけなのか、とにかく青空が広がって来たので、根子岳の山頂を目指して再び登り始めることにします。

先ほど滑り出した小根子を左側に見て通過すると、周囲の樹林が雪化粧し始めました。


徐々に傾斜が緩くなってくると、スノーキャットの終点の広場に到着します。

終点の先は志賀高原が見えますが、今日はあいにく雲の中でした。

樹林の中のトレースを10分弱登ると、正面に八ヶ岳連峰の視界が開けて、根子岳山頂に到着します。

雲の上に這い上った形となり青空が広がりますが、社の向こう側にあるお隣の四阿山は雲に覆われたままです。

一服して帰るべく山頂から西側の斜面へと滑り始めます。

が、滑れども雪面よりもブッシュの方が広い状態が続くので、雪が多い右側(登って来た方向)へと進路を変更して飛び出たブッシュの頭を滑って行きます。

圧雪車道が近づくにつれてブッシュは減ってきましたが、残念なことに雪の表面が固い状態が続きます。
恐らく、先ほど滑った北側よりも日当たりが良いためなのか、昨日太陽で暖められた表面の雪が夜の冷え込みで固くなったと思われるようなモナカ状の部分が多くなってきます。
ここを最初に滑ったのであれば、まあそんなものかと納得したのかもしれませんが、既に良いコンディションを経験してしまっているため、どうしても比較してしまいます。

なので、早々に圧雪車道に退散。
もう一度小根子から滑り出すべく登り返すことにします。

というわけで、さきほどと同じ場所から本日二度目のドロップです。

先ほどは自分の滑った跡を振り返ってばかりいましたが、今度は進む先の光景を写します。

笹が飛び出した丘をトラバース気味に越えて、スノーキャットの通路に戻ってきました。

あとはリフト降り場に滑り降りるだけですが、ここに来て完全に雲の中に突入してしまいました。
うっかりスピードを出しすぎると迷子になりそうな濃い霧の中を手探りで滑って行きます。

徐々に視界が開けてくると目の前に雪原が広がり、出発したリフト降り場が見えてきました。


●本日の反省
 コンディションを考えると、とても満足のゆく滑走ができました。
 圧雪車道に戻ることをあまり意識せずに、もう少しオフピステを滑っても(沢沿いに下って行っても)よかったかも。

●2023年3月4日(土)
奥ダボススキー場第一リフトトップ(8:50)
→小根子岳(10:40)→小根子岳北西斜面滑走
→往路標高1870m(11:25)→スノーキャット終点(12:00)
→根子岳(12:10~12:40)→根子岳西面滑走
→往路標高2000m(12:55)→小根子岳(13:10)
→小根子岳北西斜面滑走→第一リフトトップ(13:45)
→同リフト乗り場(13:50)




2023年2月19日日曜日

アヤメ平(BCスキー;スキーパーク尾瀬戸倉から中退)

 2023年の連休狭間の週末に、静かな山旅を求めて尾瀬の山にでかけました。







国道120号線(奥利根ゆけむり街道)の日光-尾瀬(国道401)分岐付近にある「道の駅尾瀬かたしな」のトイレの窓からは、尾瀬ヶ原手前の山並みが見渡せます。
右側のピラミッド型の荷鞍山から左側へと続く平たんな尾根の一番低いところが富士見峠で、そのすぐ左側にある樹木の生えていない白いあたりの上にあるアヤメ平を目指します。

5:00を回ってから走行開始した関越道は、昨年同様事故が相次ぎ、3回の事故渋滞を乗り越えて降りた沼田I.C.から先の国道120号線も信号の度に渋滞が続き、スキーパーク尾瀬戸倉に到着したときは既に10:00を回っていました。
ほとんどが危険が少ない樹林内の歩行だし、天気も良いので多少時間がずれても大きな問題はないだろうと、スキー場の一番左側にある第4ペアリフト沿いの林道を歩き始めます。
二月に入ってから大きな寒波が二回ほど襲来し、2日前にもまとまった雪が降ったはずなので、積雪量は十分。
それよりも気になるのは三月中旬並みと予想されている高温です。

先行者のトレースがついたなだらかな林道を一時間少々歩くと、トイレの建物が雪に埋まった富士見下に到着します。
ここから林道は5回ほどヘアピンカーブが続く、通称十二曲がりの林道をカーブをテキトーにショートカットしながら登って行きます。
トイレを直進して最初のカーブまで行ってしまいましたが、上の写真の建物付近から闇雲に上に登って行っても、問題なく林道沿いを歩くことができそうです。

標高1490m付近で林道が右にヘアピンカーブするところから、正面の小さな沢状地形を登って行くと、そのまま田代湿原に導かれます。

湿原の左側に沿って奥まで進み、そのまま平坦地を北東に直進していくと、先ほどの林道に合流し、等高線に沿ってだらだらと高度を上げていきます。

先行者の方は恐らく6名で、スノーシューの一人は田代湿原引き返し。
スキーヤー2名は標高1600mくらいから冬路沢の方へ滑走していったみたいで、残りの3名の方が林道を富士見峠の小屋まで登り、そこからアヤメ平へと向かいました。
自分はそれらの方々のトレースを使用させていただき、富士見小屋へと向かいます。
本当は遠回りせずに林道の途中から直接アヤメ平に登りたかったのですが、トレースを少しでも外れると(外れなくても経っていられないくらい付着するのですが、ラッセルすると信じられないくらい)、凄まじい勢いで湿雪がスキーに付着し、たちまち巨大な雪の棒になります。

なので、トレースを一歩も外れることなく、アヤメ平の雪庇の下までやってきましたが、出発時に快晴だった空は一面曇って吹雪いてきました。
せっかく自分も含めてみんなが固めてくれたトレースが、この湿雪で埋まってしまい帰るのがおぼつかなくなるととても困るので、ゴールまで一時間くらいに迫ってきてはいるものの、ここで引き返すことにしました。

落ちてくる雪庇に巻き込まれなさそうな尾根状でシールを外して、林道のトレースの上を滑って帰ることにします。

冬路沢のなだらかな斜面を見下ろしながら、絶妙な傾斜の林道を滑り始めます。
滑り出したとたんに雪は止んでしまいました。
ちょっと残念な気もしますが、ラクチンなのでそのまま下ってしまいます。

滑りが悪い湿雪と、固められたトレースの絶妙なコンビネーションで、だまって立っているだけで平均時速15kmくらいのスピードを保ちながら自然に滑って行きます。
林道沿いの景色を見回しながら、あっという間に田代湿原に帰還しました。

田代湿原からは多少スピードが上がり、お好みによりショートカットのスキーを交えながら、往路のトレース沿いを行くと、林の向こう側に富士見下のトイレが見えてきました。

硫黄沢沿いの林道を下ってスキーパーク尾瀬戸倉に戻りました。


●2023年2月18日(土)
スノーパーク尾瀬戸倉 (10:10)
→富士見下(11:30)→田代湿原(12:20)
→標高1750m引き返し(14:05)
→富士見下(14:50) 
→スノーパーク尾瀬戸倉(15:10)



New

北横岳 (ハイキング)

 2024年秋分の日の振替休日は、三連休で一番の晴天となったので、北八ヶ岳にでも行ってみようと、朝8時前に麦草峠に到着したら、とっくの間に駐車場は満杯でした。 確実にクルマを停めることができる場所にさっそく転戦です。 冬は「ピラタス蓼科スノーリゾート」となるスキー場のゴンドラは、...

Tips