敬老の日の3連休。最も天気がよさそうなのは真ん中の日曜日ですが、どの程度良いのか今一つ確信がもてなかったので、長年の懸案であった巾着田のヒガンバナ見物を兼ねて、都心近郊のハイキングへでかけました。
まだ少々開花には早いかもしれませんが....
西武池袋線の高麗駅を降りて、案内板と誘導員の指示に従い、巾着田方面へと歩きます。
最初に登る日和田山です。
鹿台橋の上から眺める高麗川。
左側が巾着田。右側が高麗駅方面です。
橋を渡ってすぐ、高麗川の左岸沿いの道を進み、右側に小さな標識がでてきたところから日和田山へと登り始めます。
30分ほど登ると、東の方から登山道が合流してきて、小さな岩場になります。
日和田山の南面は仕事径が何本かあり、どれを通ったのかよくわかりませんでした。
ガイドブックではクライミングゲレンデの横を通ると書いてあるものもありましたが、何故か通りませんでした。登り始めはクライマーのおばさんたちと一緒でしたが、いつしかはぐれてしまいました、、、
岩場のすぐ上は金刀比羅神社です。
神社から緩い坂道を5分程登ると、
日和田山の山頂に到着です。
一旦来た道を神社まで引き返し、ここから別の登山道を下ります。
(恐らく女坂というところだと思います。)
こちらは多くの登山客が通る立派な径でした。
おりてきたトイレのある広場のここからは、舗装道路を下り、本郷の信号そばにあるセブンイレブン裏から巾着田へと入ります。
まだ午前10時前というのに、巾着田の入口は自動車で混み合っており、巾着田奥の公園の駐車場は早くも満車みたいで、入口周辺の駐車場も残り少なくなっていました。
入口の県道沿いには「三分咲き」と書いてあります。
用水路の横を通ってヒガンバナの群落へと向かいます。
最奥の公園で入場料¥300を払って中へ入ると、一面にヒガンバナが生えています。
ん~。確かに三分咲きか。
いや、奥の川に近い方に行くと結構咲いているぞ。
これ、もしかすると満開じゃないかしら。
ひととおり園地のヒガンバナのを見終わった後は、「ドレミファ橋」というこの橋?で対岸に渡ります。
この時期はこの橋も有料ゾーン内にあり、渡るのに入場料が必要です。
秋の長雨を湛えて滔々と流れる高麗川。
橋を渡ったら、対岸の住宅地裏の遊歩道を歩いて高麗峠を目指します。
住宅地裏手の四ツ谷を小さな標識に従い右折すると、奥武蔵自然遊歩道が続きます。
ゴルフ場に隣接する郊外の林間の径ですが、思っていた以上に美しい広葉樹の林が続きます。
高麗峠は遊歩道の平凡な一角でした。
国道299号線が近付いてきた辺りの、少し開けた地形の「ほほえみの丘」とういうところで、ハイキングの団体さんとすれ違います。
これ以降も大人数のグループ数組と遭遇しました。
みんな巾着田に行くのでしょうか。
遊歩道は丘を下り、国道299号線に出るので、横断します。
並走する池袋線もくぐって、立派な舗装道路を少し登ったここから天覧山への遊歩道に入ります。
林の中へと続くよく整備された径を進みます。
径は途中でいくつか枝分かれしますが、標識を参考にテキトーに登ると、舗装道路から20分足らずで天覧山の頂上です。
山頂からは足元に飯能市街が広がります。
この天覧山から飯能三山の登頂を目指すことにします。
飯能三山は飯能三名山と呼ぶ方もいる(そちらの呼び名の方が多い?)みたいですが、ネットで調べても呼び方もまちまち、3つの山も諸説ある模様ですが、どれを選ぶかが面倒くさいので、言われている山すべて(天覧山、多峯主山、柏木山、龍崖山、あさひ山公園)に登っておきましょう。
ということで、一旦来た道を少し引き返して多峯主山方面に下ります。
湿地帯のような平地を少し進んだところから、徐々に緩やかな登り坂が続きます。
天覧山から30分少々で多峯主山に着きました。
お昼少し前の時間帯で、昼食休憩の人たちで大賑わいです。
飯能の街はちょっと遠くなりました。
こちらは反対側の横手方面。
山々の間のちょっとした平坦地には住宅がひしめきます。
今度は来たのと反対側の入間川目指して下ります。
頂上の少し下にある御岳八幡神社。
神社の参道を折り返しながら下ると、あっという間に里まで下りてきました。
県道70号線にでたら、名栗方面(飯能市街と反対側)に数百メートルほど進み、セブンイレブン手前のドラッグストアの横の道に入ります。
すぐに出てくる小さな標識に従って進むと、
すぐに入間川に出ました。
飯能市のハイキング地図ではこの場所を「吾妻峡」と表記しています。
この写真の右下に写っている看板の向こう側にもそう書いてありました。
この橋も「ドレミファ橋」だそうです。
こっちはコンクリート製の飛び石状です。
ドレミファ橋を渡ったら、吾妻峡の遊歩道とは反対の上流側へと進みます。
すぐに舗装道路にでるのでそのまま進み、センターラインのある車道を上流側(西)へ。
500mほど進んだT字路を左折して坂を上ったところにあるこの看板からハイキングコースへと入ります。
暗渠のようなコンクリートの上を通るとすぐに広場となり、奥に木の階段を交えた遊歩道が続きます。
階段を登りきると右側にはフェンスが続き、右折した少し先に「富士見の丘」なる小さな切り開きがありました。
しばし道なりにフェンス沿いを進むと、
柏木山の山頂に到着です。
ここも遠くに飯能市街を望みます。
ゴルフ場の丘の向こうには奥多摩の山々。
そして、足下には大規模な工業団地が広がります。
これからこの団地の外周を延々歩くことになるとは、この時は想像できませんでした。
柏木山からはカモシカ新道で下ります。
20分ほど下ると舗装道路にでるので、そちらには行かず、この看板を左折して写真奥へと進みます。
10分ほどで赤根ヶ峠に到着。
ここを左折すると元に戻るので、直進して配水場を目指します。
配水場からの遊歩道は、工業団地の外周に接して(というかフェンスの外側を)続いていきます。
工場の区画ごとにジグザグ曲がって"あかね公園"に到着。
団地内の車道を通った方が楽だったのかな?
ここからは車道を歩きます。
美杉台ニュータウン内にある"あさひ山展望公園"に寄ってみました。
歩いてきた方角が見渡せます。
名前の通り展望は良いのですが、
なんかちょっと高さが足りず、こっち側は郊外の普通の公園みたいです。
展望が良いとの話が広く伝わっていますが、首都圏に広まるほどの顕著な展望でもないような。。。
この近所に住んでいる方の情報発信力が高いのかもしれません。
住宅地を少し下ると龍崖山公園の入口です。
公園内に龍崖山への登山口があるとのことなので、ぐんぐん登って親子連れがのんびり遊ぶ滑り台まで。
あれ? なんか登りすぎてないか?
登山口は公園の下の方にありました。
それでは、本日最後の山頂へ。
登山道は大変精力的に整備されており、途中2か所くらい下が見晴らせるところもありました。
登山口から30分で山頂に到着。
標高差が少ない割には何故か時間がかかってしまいました。
でも、眺めは本日最高かも。
入間川の谷の向こうは、3時間半前に居た多峯主山です。
こちらは秩父方面。
入間川方面へは急坂を一気に下り、あっという間に山麓の軍荼利神社につきました。
神社のすぐ下には八耳堂が建ちます。
八耳堂から先ほど渡ったドレミファ橋までは舗装道路を歩いてすぐの距離です。
今度はドレミファ橋を渡らずに入間川の右岸の遊歩道を下ります。
中平河原からは川原を離れて県道を歩き、割岩橋を渡って飯能市街へ。
橋の上から、行く夏を惜しんで川遊びする人たちを見下ろします。
そのまままっすぐ歩き続けた道沿いにある奥むさし旅館"で終了。
日帰り入浴大人一人¥500でした。
駅まで歩いて帰宅。
Fライナーで横浜まで約1時間半です。
●本日の反省
天気予報がそんなに良くなかったので油断して日焼け止めを忘れたら、午前中はずっと晴れており日に焼けてヒリヒリだった。
思い立ったらすぐ行ける。 首都圏近郊のその他のハイキング記録はこちら。
●2018年9月16日(日)
高麗駅(8:00)→本郷→自治会館→日和田山(8:55)→巾着田(9:30)
→ドレミファ橋(9:35)→高麗峠(10:10)→(奥武蔵自然遊歩道)
→天覧山(10:50)→多峯主山(11:25)→永田大杉
→ドレミファ橋(12:15)→柏木山(13:00)→赤根ヶ峠(13:30)
→美杉台→あさひ山展望公園(14:10)→龍崖山登山口(14:30)
→龍崖山(15:00)→ドレミファ橋(15:25)→吾妻峡→大河原交差点
→割石橋→飯能駅(16:20)
2018年9月16日日曜日
2018年8月13日月曜日
小室川谷(沢登り) 後半
前半からの続き
中ノ沢出合以降の左俣の小室川谷本流は、水量も落ち着いてきて、川原と淵と滑滝が交互に続きます。
1100mの右岸枝沢
標高1190m付近は滑滝が連続するところです。
最初の8mは左側の細流を。
その上の2段4mは左側をどこでも
1170mの右岸枝沢の滝
そして後半の見せ場となります。
先ずは10mの雨乞の滝。
右岸の巻径から巻きます。
巻径の起点は右岸枝沢が釜に入るところです。
10m滝のすぐ上は4段40mの滑滝です。
下の2段は流れの中を快適に登れます。
深い釜を持つ3段目は登れないので、
左岸を巻きます。
最後の4段目は、3段目の巻径が終了するここから真っ直ぐに落口へと向かいます。
落口付近は右側に残置ロープがあります。
足元は比較的安定していますが、多少外傾気味なのと、それなりに高いので、ロープがないとかなり緊張するでしょう。
1230mくらいで作業径が沢を渡ります。
そのすぐ上で左岸から枝沢が合流してきます。
まだ滝がでてきます。
この下段は左側の右上するチムニーを手掛かりに越えました。
上段も左のチムニー状(この写真には写っていません)を手がかりに。
この辺りから鉛色の雲が立ち込め、空が暗くなってきました。
そして、最後の美瀑。二段10m滝です。
左岸からまとめて巻きます。
これは上段です。
ここも晴れていれば大変美しいと思われますが、湿度も急激に高くなり、時折雨もぱらつき、遠くで雷の様な音が聞こえたような気がして、段々焦ってきます。
蛇抜沢出合いが近付いてくると、沢中に古い機材が転がってきます。
右岸には昔それらが使用されていたであろう、斜上する平坦地の面影が見られますが、歩いてみると崩壊が進んでおり、そんなに早く歩く役には立ちませんでした。
1390mで左岸から蛇抜沢が同水量で入ります。
この出合は地形図の合流角度とは裏腹に、何となくインゼルっぽい見た目で、平坦地もありました。
さて、小室川谷はこの後12mの多段滝を残し、妙見の頭北西側のコル目指して500mほどの標高差を上がって行きますが、見所が少ない割に長くて時間がかかりそうなのと、途中で大雨が降り出すリスクがあることを理由に、登山道が通っている右岸尾根へのエスケープを考え始めます。
登山道はいったん、下山方向とは逆の南に向かい、大菩薩峠を経由するので水平距離は長いのですが、登山道が小菅と丹波山方面へ分岐する1650mのコルまでの標高差は200m足らずで、30分もかからず到着できることと、その後も整地された道を歩け、山小屋に逃げ込めやすい安全を優先しました。
小室川谷の標高1460m右岸に流入するこの枝沢を登ります。
本流の多段滝から恐らく水平距離で200mくらい下でしょうか。
枝沢は特に危険な箇所もなく、明瞭に稜線を目指し直登して行きます。
途中二俣っぽい地形が1か所ありますが、比較的明瞭な右手を選べば程なく普通の斜面となり、明瞭な踏み跡が目につきます。
踏跡はやがて平らに整地された小さな広場に着き、
そこは標柱が立つ登山道の分岐の目と鼻の先でした。
(写真右側の草の斜面を登ってきました。)
履き替えるシューズが無いので、そのまま大菩薩峠へ。
辺り一面に湯気が立ち込めます。
更に大菩薩嶺を目指して登る間にも、空はだんだん黒雲が厚く垂れ込めます。
「バケツをひっくり返したような」というよりも、恒にバケツの量が流れ続ける「滝の中に居るような」大雨が、丸川峠へと下る小一時間ほどの間続きました。
大黒茂谷方面への経路を横に見ながら帰路を急ぐ
前半はこちら
●本日の反省
(1)3つの無理を強行した
①通常一泊二日とされるルートの日帰り
②当日朝に気付いた局地的大雨予報
③アプローチシューズ忘れた
と書くと、ちょっとヤバい人みたいで、仮にこの状態で遭難したとしたら正直批判はま逃れられないかもしれない。
しかし、一方で、実際に遡行してみて、このルートを日帰り+ビバーク程度の軽量な装備で行動するメリットは特に安全面で極めて大きい様に感じた。
具体的には軽量化により、前半に集中する泳ぎや瞬発力を求められる場面での消耗を押さえ、冷静さや判断力を維持することと、沢内の不用意な滞在時間を減らせること(特に盛夏期の午後の豪雨による危険個所を早い時間に確実に通過することと、夜間の増水リスクを無縁にできること)は重要と感じられた。
加えて、靴を忘れた結果、豪雨で川と化した登山道を沢靴で問題なく歩くことができた。
今回の雨量は長い人生経験の中でも最大級のもので、森の中の登山道が見る見る沢登りのような流れに変わって行くのは正直驚いたが、多かれ少なかれ夕立が発生するこの時期は最初からその前提で、渓流シューズで通すのも一考だと感じた。
まあ、たまたま結果オーライなだけだったんだろうけれども。
(2)下山が長かった
最初からわかっていたことではあるが、やはり4時間半の下山は長い。
しかも、その間に大菩薩嶺登山が含まれているし。。。
上日川峠はおろか、裂石温泉からの往復でもこんな労力はかからないのではないか?
単に帰るだけの行程なのに、、、
でも、解決案が全然浮かばないんだよね。クルマ2台でどちらかをデポするにしても、そのための時間が結構かかるし。
上記を総合した結果、最初から介山荘に宿泊する計画として山小屋泊の装備で行くのが何だか楽しそうだという結論になりました。
山小屋に計画を許容していただけるかはわからないけどね。
今回、登山口の漁協のおじさん以降、大菩薩峠までの区間では誰とも会いませんでした。
そういえば、最近小室川谷に行ったという話を以前ほど聞かなくなった様な気がするのは気のせいでしょうか。
美しくワイルドで、手応えがある一方で多くの人を許容できる優しさを持つこの谷は、もっと登られても良い様に感じました。
2018年8月11日(土)
三条新橋(6:50)→(泉水谷林道)→小室川谷出合(7:20)
→(小室川谷遡行)→松尾沢出合(9:30)→中ノ沢出合(10:45)
→雨乞滝(11:40)→蛇抜沢出合(12:40)→(標高1460m右岸枝沢登り)
→フルコンバ(13:45)→(登山道)→大菩薩峠(14:25)
→大菩薩嶺(15:10)→丸川峠(16:10)→(牛首谷登山道)
→(泉水谷林道17:00)→三条新橋(18:30)
中ノ沢出合以降の左俣の小室川谷本流は、水量も落ち着いてきて、川原と淵と滑滝が交互に続きます。
1100mの右岸枝沢
標高1190m付近は滑滝が連続するところです。
最初の8mは左側の細流を。
その上の2段4mは左側をどこでも
1170mの右岸枝沢の滝
そして後半の見せ場となります。
先ずは10mの雨乞の滝。
右岸の巻径から巻きます。
巻径の起点は右岸枝沢が釜に入るところです。
10m滝のすぐ上は4段40mの滑滝です。
下の2段は流れの中を快適に登れます。
深い釜を持つ3段目は登れないので、
左岸を巻きます。
最後の4段目は、3段目の巻径が終了するここから真っ直ぐに落口へと向かいます。
落口付近は右側に残置ロープがあります。
足元は比較的安定していますが、多少外傾気味なのと、それなりに高いので、ロープがないとかなり緊張するでしょう。
1230mくらいで作業径が沢を渡ります。
そのすぐ上で左岸から枝沢が合流してきます。
まだ滝がでてきます。
この下段は左側の右上するチムニーを手掛かりに越えました。
上段も左のチムニー状(この写真には写っていません)を手がかりに。
この辺りから鉛色の雲が立ち込め、空が暗くなってきました。
そして、最後の美瀑。二段10m滝です。
左岸からまとめて巻きます。
これは上段です。
ここも晴れていれば大変美しいと思われますが、湿度も急激に高くなり、時折雨もぱらつき、遠くで雷の様な音が聞こえたような気がして、段々焦ってきます。
蛇抜沢出合いが近付いてくると、沢中に古い機材が転がってきます。
右岸には昔それらが使用されていたであろう、斜上する平坦地の面影が見られますが、歩いてみると崩壊が進んでおり、そんなに早く歩く役には立ちませんでした。
1390mで左岸から蛇抜沢が同水量で入ります。
この出合は地形図の合流角度とは裏腹に、何となくインゼルっぽい見た目で、平坦地もありました。
さて、小室川谷はこの後12mの多段滝を残し、妙見の頭北西側のコル目指して500mほどの標高差を上がって行きますが、見所が少ない割に長くて時間がかかりそうなのと、途中で大雨が降り出すリスクがあることを理由に、登山道が通っている右岸尾根へのエスケープを考え始めます。
登山道はいったん、下山方向とは逆の南に向かい、大菩薩峠を経由するので水平距離は長いのですが、登山道が小菅と丹波山方面へ分岐する1650mのコルまでの標高差は200m足らずで、30分もかからず到着できることと、その後も整地された道を歩け、山小屋に逃げ込めやすい安全を優先しました。
小室川谷の標高1460m右岸に流入するこの枝沢を登ります。
本流の多段滝から恐らく水平距離で200mくらい下でしょうか。
古い記録にあるフルコンバ小屋窪に相当するものかは明言できませんが、登って行くと(この名称も該当箇所が何か所かあるようですが、現在の登山道が分岐するところの)フルコンバに出ます。
枝沢は特に危険な箇所もなく、明瞭に稜線を目指し直登して行きます。
途中二俣っぽい地形が1か所ありますが、比較的明瞭な右手を選べば程なく普通の斜面となり、明瞭な踏み跡が目につきます。
踏跡はやがて平らに整地された小さな広場に着き、
そこは標柱が立つ登山道の分岐の目と鼻の先でした。
(写真右側の草の斜面を登ってきました。)
履き替えるシューズが無いので、そのまま大菩薩峠へ。
辺り一面に湯気が立ち込めます。
更に大菩薩嶺を目指して登る間にも、空はだんだん黒雲が厚く垂れ込めます。
先を急ぎますが、山頂を通過した直後に土砂降りとなりました。
「バケツをひっくり返したような」というよりも、恒にバケツの量が流れ続ける「滝の中に居るような」大雨が、丸川峠へと下る小一時間ほどの間続きました。
だいぶ小降りになってきた丸川荘 |
牛首谷の林道に出てからはゴム製サンダルに履き替えて歩く。 |
林道の横を流れる泉水谷とその支流
大黒茂谷方面への経路を横に見ながら帰路を急ぐ
前半はこちら
●本日の反省
(1)3つの無理を強行した
①通常一泊二日とされるルートの日帰り
②当日朝に気付いた局地的大雨予報
③アプローチシューズ忘れた
と書くと、ちょっとヤバい人みたいで、仮にこの状態で遭難したとしたら正直批判はま逃れられないかもしれない。
しかし、一方で、実際に遡行してみて、このルートを日帰り+ビバーク程度の軽量な装備で行動するメリットは特に安全面で極めて大きい様に感じた。
具体的には軽量化により、前半に集中する泳ぎや瞬発力を求められる場面での消耗を押さえ、冷静さや判断力を維持することと、沢内の不用意な滞在時間を減らせること(特に盛夏期の午後の豪雨による危険個所を早い時間に確実に通過することと、夜間の増水リスクを無縁にできること)は重要と感じられた。
加えて、靴を忘れた結果、豪雨で川と化した登山道を沢靴で問題なく歩くことができた。
今回の雨量は長い人生経験の中でも最大級のもので、森の中の登山道が見る見る沢登りのような流れに変わって行くのは正直驚いたが、多かれ少なかれ夕立が発生するこの時期は最初からその前提で、渓流シューズで通すのも一考だと感じた。
まあ、たまたま結果オーライなだけだったんだろうけれども。
(2)下山が長かった
最初からわかっていたことではあるが、やはり4時間半の下山は長い。
しかも、その間に大菩薩嶺登山が含まれているし。。。
上日川峠はおろか、裂石温泉からの往復でもこんな労力はかからないのではないか?
単に帰るだけの行程なのに、、、
でも、解決案が全然浮かばないんだよね。クルマ2台でどちらかをデポするにしても、そのための時間が結構かかるし。
上記を総合した結果、最初から介山荘に宿泊する計画として山小屋泊の装備で行くのが何だか楽しそうだという結論になりました。
山小屋に計画を許容していただけるかはわからないけどね。
今回、登山口の漁協のおじさん以降、大菩薩峠までの区間では誰とも会いませんでした。
そういえば、最近小室川谷に行ったという話を以前ほど聞かなくなった様な気がするのは気のせいでしょうか。
美しくワイルドで、手応えがある一方で多くの人を許容できる優しさを持つこの谷は、もっと登られても良い様に感じました。
2018年8月11日(土)
三条新橋(6:50)→(泉水谷林道)→小室川谷出合(7:20)
→(小室川谷遡行)→松尾沢出合(9:30)→中ノ沢出合(10:45)
→雨乞滝(11:40)→蛇抜沢出合(12:40)→(標高1460m右岸枝沢登り)
→フルコンバ(13:45)→(登山道)→大菩薩峠(14:25)
→大菩薩嶺(15:10)→丸川峠(16:10)→(牛首谷登山道)
→(泉水谷林道17:00)→三条新橋(18:30)
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