2017年5月7日日曜日

守門岳 (積雪期ハイキング)

2017年ゴールデンウイーク後半戦開始の5月3日に新潟県中部の守門岳に登りました。
前日に行った越後駒ケ岳と、登山口がクルマで1時間くらいの距離にあります。

国道252号線を只見線とともに破間川沿いに遡り、上条駅前で栃尾方面に左折し、さらに右折して県道347を行き止まりまで進みます。


県道はずっと除雪されていますが、二分の集落で通行止めとなるので、ここにクルマを停めます。


二口の登山口までは、舗装道路の上を歩きます。
典型的な越後の山里風景の中で、水源のない大平の台地から落下してくる右側の滝だけが違和感を放ちます。


道路の正面には、まだ真っ白な大岳が見えます。
今日はずっと左手にこの山を見ながら登ることになります。


二口の登山口がある猿倉橋の駐車場はまだ除雪されていませんでした。
登山口から少しの間、本高地沢沿いを進むと、すぐに猿倉山南東側のコルに向けた急登が始まります。


残雪と赤土泥が交互にあらわれる登山道を標高150mほど登り、残雪の橅林が美しい猿倉山裏手の小さな沢型地形へ下ります。


沢の底にあるこの木から、対岸の斜面に取りついて登ります。


登山道は谷内平まで斜上しているみたいですが、雪に埋まってわからないので、忠実に尾根上を進み、一旦下って谷内平へ。


すぐに891.6mの三角点がある見晴らしの良いところに着きます。
尾根はここからしばらくの間細くなり、尾根上にだけ雪が残ります。


細い残雪上をよたよたと進むと、左側の中の高地沢に滝がかかっているのが見えます。


さらに進むと今度は反対の右側のオカバミ沢にも滝が見下ろせます。
この場所には標高1000m・中間点の標柱がありました。
滝見台と呼ばれるところなのでしょうか。


この滝を横に見るあたりから、登山道は傾斜を増して、単調な登り一辺倒となります。


稜線付近になると徐々に傾斜は緩くなり、一面の雪原に。


青雲岳が近付くと、東面に雪庇が見えるようになります。


青雲岳への最後の登り。


青雲岳の緩い頂稜を右から巻き気味に進むと守門岳(袴岳)の頂上が見えてきて、5分ほどで頂上に到着です。


頂上は360度の大展望です。
新潟市から来た地元の方に、展望できる山々を教えていただきました。
ありがとうございました。

解説いただいた内容と、頂上の方位盤の情報を合わせて、登ってきた大岳の方から時計回りで展望します。










下りは同じコースを引き返します。
谷内平から下は、高度を下げるごとに木々の芽吹きが進み、猿倉山付近では森が薄緑に美しく覆われていました。
尾根上900m付近

猿倉山への下り

猿倉山付近

●本日の反省
特になし
残雪の山をのんびりハイキングできました。
土のでた急斜面と滝見台の細尾根を乗り越えてやってくるバックカントリーの人はさすがにいませんでした。

2017年5月3日(祝)
二分(7:00)→二口(守門岳登山口<猿倉橋>7:40)→△892(8:40)
→1000ⅿ中間点(9:10)→青雲岳(10:30)→守門岳(袴岳:11:10-11:30)
→二分(14:35)

2017年5月5日金曜日

自家用車で登る百名山 ~その11~越後駒ケ岳(積雪期ハイキング)

2017年ゴールデンウイーク前半戦終了後の5月1日は関東に嵐が駆け抜けましたが、翌2日の火曜日からは絶好の好天が続きました。

雪解けが進む越後駒ケ岳へ。

国道352号線大湯手前から奥只見シルバーラインを進み、多くのトンネルを抜けた先。
明神トンネルと白岩トンネルの継ぎ目から銀山平に抜け出て、突き当りを右手に進んだ銀山平森林公園手前の石抱橋が登山口です。

枝折峠への道は除雪作業中で、橋を渡ってすぐに通行止めとなる手前に駐車します。

この小屋からスタート。


新潟からやってきた単独のBCスキーヤーと一緒に、だべりながらスタートです。
・・・この方とは以降抜きつ抜かれつ、結局同じ時刻に戻ってくることになりました。


雪解け水が轟々と流れる北又川の左岸を小一時間くらい進みます。


右から合流する支流の白沢のさらに右股の柳沢右岸の尾根に取りつきます。
柳沢沿いの尾根は何本かありますが、行きは一番手前。帰りは手前から2本目の尾根を使いました。
どちらも似たり寄ったり。地形図から想像した通りの尾根です。

尾根を登り始めて振り返ると、遠くに出発した銀山平が見下ろせます。


先ずは道行山(右上の丸い山)を目指します。左上は途中通過する1,064mの凸。


登るにつれて徐々に雲がとれて、背後に荒沢岳が屛風の様に控えます。
今日はこの山を常に左から後ろに見ながら登ることとなります。


道行山から望む越後駒ケ岳。
距離で半分。疲労度で三分の一(往復だと五分の一)といったところでしょうか。


小倉山の南斜面をトラバースすると、駒ケ岳がぐっと近くに迫ってきます。


雪がない時期だと「百草ノ池」があるあたりでしょうか。
バキバキッという音に驚くと、急斜面を土を削りながら雪のブロックが崩れていきます。


荒沢岳くらいの高さまで登ってきました。
これからぐっと斜度が増します。


1,763mで一瞬平坦になって一息。
小屋までもうひと頑張りです。


数本の割れ目にハマらない様、注意しながら越えると、もうひと登りで肩の小屋です。


小屋前では一緒に出発したのとは別の二人組のBCスキーヤーが、一滑り後の休憩中でした。
あちこちの斜面を登り返して滑っているそうです。
雪庇の下以外はどこでも滑れるバックカントリーにとってはパラダイスです。

「あら、ゴム長靴でこんなとこまで登ってきたの? 慣れてるねえ。地元の人?」

いや、横浜からです。 アックスとクランポンはクルマに置いて、ワカンだけ持ってきたんだけど荷物になっただけでした。
「へえ、今朝そんな遠くから来たんだ。 わざわざ来るんだったらスキーすればいいのに。」

そうなんですけど。。。いろいろ事情もあって。

聞けばハイシーズンは毎週滑ってるそうです。
いいな~。スキーほしいな~。
でも、この時期以外は三国峠越えてやってくるの大変なんですから。ホントに。


小屋から頂上までは10分ほどです。

頂稜の雪庇の先には中ノ岳への稜線。


見下ろすと眼下の小屋の背後には延々と雪を纏った山々が広がります。


頂上からは、今まで視界に入らなかった八海山が見下ろせます。
左先に巻機山。更に奥は苗場山周辺の山々でしょうか。


その左手にはお隣の中ノ岳


そのさらに左は燧ヶ岳と至仏山に左右を挟まれた平ヶ岳。
その奥に小さく見えるのは日光白根山でしょうか。


更に左。八海山と逆の方向には登ってきたルートから望んだ山々が見下ろせます。


その左手に霞んで見える日本海。
海岸沿いと思われるところに微かに見える突起は弥彦山?


360°の展望が満喫できたので、帰ることにします。
スキーを持ってないので、急な斜面をケツ滑りを多用して一気に下ります。

大斜面をどんどん滑り降りるのは楽ちんですが、気付くとケツが冷えて感覚がなくなっています。
ズボンの上からではありますが、アイシングしているのと同じで(というか新鮮な氷が滑る速度で絶え間なく供給されているので余計)どんどん冷えていきます。
やばいな、痔になったらどうしよう。。。

道行山まで戻って振り返ると、午後の日差しを反射して山全体の雪面が銀色に輝いています。
(撮影技術の影響で輝いて見えないかもしれませんが、本当は輝いています)


その輝く大斜面をズタズタに切り裂くシュプールとケツ滑りの跡。


来るときは背にして登った荒沢岳を正面に見ながら、眼下の尾根を下って行きますが、ここからは傾斜が緩くなり、得意の?ケツは使えなくなってしまいました。


北又川出合い手前で振り返る中ノ岳。


登山口に戻る少し手前で、一緒にスタートしたスキーヤーの方が追い付いてきました。
聞けば下山に要した時間は自分の半分だったとか。
やっぱりスキーは早くて便利。
ぼくもほしいなー。でも、奮発して買ってもほとんど使わなくて/置き場所がなくて邪魔者扱いにされて困るんだろなー
登山口への雪面を行くスキーヤー
帰ってきた石抱橋の上から登ってきた駒ケ岳を望みます。



●本日の反省
 単なる百名山ハントにスキーなんか不要さ。
 頂上行って帰ってくるだけなんだから。
 一回登れればそれでいいんだから。。。
 楽しくスキーしてるのを見ちゃったから、ちょっとうらやましく感じただけさ。

 越後三山から奥利根にかけての山々は、この時期スロープが無限に広がっていました。
 駒ケ岳山頂付近ばかりでなく、工夫次第で尾根伝いに相当の距離をスキーで移動できそうです。
 また、登り返しを厭わなければ、山麓近くまでかなりの長距離ルートも、ちょっと目で追っただけでも相当数散見されました。
 いつか許されるなら、この時期の無限にも思える雪稜を旅してみたい。たぶんもう無理だけど。

仕方がないから、スキーで登れない(滑れない/魅力的でない)ところを探すことにしよう。

2017年5月2日(火)
石抱橋(7:30)→道行新道入口(8:10)→道行山(9:30)
→駒ノ小屋(11:45-12:10)→越後駒ケ岳山頂(12:20)
(往路引き返し)→駒ノ小屋(12:30)→道行山(14:00)
→石抱橋(15:30)


小出駅近くの魚野川の橋の上から眺める越後三山。
自分にとっては非日常の雪山も、町の人にとっては通勤、通学、買い物の道で毎日見る日常の風景。


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