京急逗子線、神武寺駅の日本人用改札を出て、逗子方面に線路沿いを400mほど行った踏切を渡ると、そこは米海軍池子住宅。
駅の米軍専用改札に続く敷地を横に見ながら踏切を渡ってまっすぐ進むと、一見軍事境界線に見える(が実はそうではない)道路の両側は池子の森自然公園となります。
こちらは少し先の左側にある”西の谷戸”。特に何もなく、公園の他のエリア同様、ブッシュの中に入れないようにロープが設置されています。
のちほど本日のテーマとなる?「やぐら」もありました。
ゲートは開けっ放しで監視の気配もなくかなりアバウトですが、面倒を起こさない様引き返して久木側の出口から退場しました。
後日知ったことですが、踏切を渡ったところから続いていた各種スポーツ施設や自然公園全体、さらには久木側出口付近にある小中学校のグランドの通路も含めて、米軍と「共同使用」されている土地だそうです。
※上記記載の場所には、米軍施設の他に未返還の共同使用地と返還後の土地が混在しおり、人によっては複雑な現状を適切に表現できていないと感じられる場合が想定されますが、現状への課題を提起したり特定の意見や立場を支持する意図はありませんのでご理解願います。
通称池子住宅問題が話し合いにより平和裏に解決することを願っております。
溜池の堰堤を渡った先にある四阿の奥が遊歩道「やまなみルート」の起点で、奥へとトレイルが続いています。
が、すぐに径が二俣となります。
どちらなのかどこにも書かれていないので、とりあえず左へと入ったとたんに、
ここを下りにしなくてよかったと思うような、いきなりの急登で標高差50m登ると表示がでてきました。
そしてそこから30分間、立入禁止のフェンス沿いを延々と歩くことになりました。
フェンスばかりでなく、JRの送電線も並走しており、定期的に鉄塔の下を通過していきます。
そして、20分ほどでフェンスはコンクリート製に変わり、
やっとフェンス沿いでなくなった頃に突如視界が開けて、十二所果樹園に出ました。
さて、鎌倉の町へと向かうべく、先ほど通り過ぎた分岐まで戻って下って行きます。
今度は道の右側にトタン製の塀が続きます。
果樹園内のここから左に降りていくと鎌倉の町に着きますが、その前にちょっと向こうの丘の上にある高圧線鉄塔の先に行ってみます。
園内の案内図に展望台と書いてある場所からの展望は、まあまあでした。
某ウェブサイトによると”シークレットスポット”とある展望台からの眺めは、上画像の2方向だけで、そのほかはシークレット。さて、鎌倉の町へと向かうべく、先ほど通り過ぎた分岐まで戻って下って行きます。
金沢街道の明石橋から滑川を下った方向にある最初の橋(二ッ橋)の右岸側すぐのところにある明王院入口前の自転車の向こう側を右折するとすぐに、
文字が消えた板がついている電柱の手前をクランク状に左折して、
暗い道を登った先のこの階段から斜め上に登って行きます。
樹木が茂った細道を登ると最初にでてくるのが「はじめ弁天」の鳥居と祠です。
はじめがあればおわりあり、「おわり弁天」とは江ノ島だとの説もあるそうです。
行き止まりのところに立つ、伝大江広元墓。
元に戻って先へと進むと、すぐに瑞泉寺から登ってくる径が向こうからやってくるので右折。
すぐに御坊ヶ谷から登ってくる径(こちらも表示なし)を合わせて、天台山に向けて登って行きます。
左手フェンス越しに瑞泉寺最頂部の石塔や堂宇が見えるあたりは、コース沿いにやぐらが散見されます。
そして径が細くなり、岩の間を登る階段の上にあるのが貝吹地蔵。
自分がやってきた方角を指す表示は無いのね。
ハイキングコースのすぐ脇に居ますが、ちょっと右上なので通り過ぎてしまうことが多いです。
十名超のシニア団体が立ち止まってのぞき込んでいたので気付きました。
ちなみに、ハイキングコースのすぐ脇に並ぶのは上から二段目で、
二段目のやぐらは、右カーブして下って行くハイキングコースに入らずに直進する踏み跡沿いにずっと続いて行きます。
で、最後は折り返して天園ハイキングコースのこの場所…道の真ん中に溶けかかったソフトクリームのような岩が居座る場所…にでてきます。
覚園寺へと下るハイキングコースの左(東)側の下にも並んでいます。
覚園寺への道とは反対の右(建長寺)側にも、十王岩の下くらいまで続いていました。
最上段はハイキングコースが左にカーブする手前に左上する踏み跡の先にあります。
二段目のやぐらは、右カーブして下って行くハイキングコースに入らずに直進する踏み跡沿いにずっと続いて行きます。
上の画像で岩を見た場所から振り返ると、下に降りていく踏み跡があります。
このやぐら群は「百八やぐら群」と名前がついている、鎌倉でも最大級のやぐら集中地で、ハイキングする人たちが踏みつけている下に(どうやって/何をひとつと数えたかはわかりませんが)177基のやぐらが並ぶそうです。
中をいちいち見ませんでしたが、埋葬に使われたと思われるものや、いつの時代のものかわからない食器様のものなど、多くの石製品が置かれていました。
ちなみに、一段下にも三段目が。
覚園寺へと下るハイキングコースの左(東)側の下にも並んでいます。
(こちら側は踏み跡から離れた位置にあり、簡単にそばまで行けませんでした)
ちなみに、「ケン」の字は現地の表示は「嶽」となっていましたが、「献」や、これに山冠をつけた漢字など諸説あるみたいです。
地主の建長寺は「勝上ケン」と標記しているので、カタカナ表記にしときます。
渡辺の「邊」や斉藤の「齋」みたいに知ったかぶりがテキトーに書いたものが定着してしまうような漢字へのこだわりはほどほどに...
やぐら(穴)と塀の町、鎌倉
思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら。
●2025年1月19日(日)
神武寺駅(11:10)
→池子の森自然公園(11:20~12:00)
→久木大池(12:20)→やまなみルート
→十二所果樹園(12:50~13:00)
→十二所神社前(13:15)→明王院(13:30)
→天園(14:15)→大平山(14:25)
→百八やぐら群(14:45~15:05)
→十王岩(15:15)→勝上嶽展望台(15:20)
→北鎌倉駅(15:50)