2023年12月31日日曜日

古賀志山 (ハイキング) 後半:古賀志山~赤岩山・馬頭岩

師走の晴れた日に古賀志山を歩いた記録です。


ここから引き続き赤岩山を目指して古賀志山主稜線を行きます。

古賀志山から西へと延びる主稜線を歩いて行くと、南登山道が左へと下って行く分岐の先で岩場となります。

さきほど登って来た中尾根よりも傾斜が緩く足場も豊富で、ハシゴもでてきたりしてなかなか楽しめます。
それに、ここの岩場は全体を左(南)側から巻く登山道も整備されているみたいです。

そんなこんなで古賀志山から10分ちょっとで御嶽山に到着。

御嶽山は、今日歩いたルートの中で頭抜けて展望がよく、山名を示す表示板まで設置してありました。
地面に座るシートがあれば休憩スペースも豊富です。
↑日光方面(中央は男体山)

↓北主稜線、その奥に高原山、右奥に霞む那須連山

これは難しいぞ。
中央中奥の塊は羽賀場山? 右中段の尖がりが笹目倉山?
それらの間で最奥の尖ってるのが皇海山? 
栃木の奥深さに改めて感心します。

展望を満喫して、さらに赤岩山へと向かいます。

径は稜線上をほぼ忠実に辿っていますが。白石川方面への西尾根コース分岐を過ぎてでてくるこの二俣だけは左へ行くとすぐ先の岩壁の上で行き止まりとなります。

右の径を下ると、この岩壁の左の肩の上から降りてくることになり、先へと進めます。

そして12番の後で通せんぼする岩には、よく見るとクサリがついているので、登ります。

12番のクサリを登ってからは少しの間546m標点付近のアップダウンの少ない好展望の稜線を行きます。
振り返ると歩いてきた御嶽山方面が良く見えました。

546m標点の少し先(もしかすると標点上?)の中岩からは、御嶽山では見えなかった日光とは反対側の関東平野が良く見晴らせます。

そして、進行方向には赤岩山が見えてきます。
そういえば、御嶽山を過ぎて以来、ぱったりと人の気配が途絶えて、誰にも会わなくなってしまいました。
みんなどこへ行ってしまったのだろう?

赤岩山との間に深く切れ込んだコルへと下って行きます。
クサリを下って降り立った10番の標識があるコルからは、あと一登りだと思って木の根につかまりながら登ったのですが...

甘かったですね。
また次のコルへと下ります。

岩稜のコル(ここが最後)を右(北)の巻き径でかわして、木の根のハシゴを登ったら、ようやく赤岩山です。

かつてパラグライダーのテイクオフに使われていたネットやポールが見えてきて、赤岩山に到着です。
展望は全くありません。

赤岩山山頂の南直下に残るテイクオフ(離陸台)に立つと、こちらはとても見晴らしがよく、思わず板の上を歩いて先端まで行ってみたい衝動を感じます。

が、迂闊に板の上に踏み出して、腐った場所を踏み抜くと、支える鉄骨にぶつかりながらこの高さを落ちることになるのでやめておきましょう。

テイクオフには麓の唐沢からモノラック(農林作業用モノレール)の軌道が登ってきており、すぐ下の軌道沿いに鼻を尖らせた天狗岩がありました。

天狗岩の先には馬頭岩という岩もある様なので、天狗の横を通って下って行ってみることにします。

鋭い岩が並ぶ細い稜線を下って行くと...

お、これが馬頭岩か?
ただ、表示がなく、ここではないような気がしてたので、ちょっと先の様子を見に行ってみます。
…この岩を巻く径が見当たらなかったので、岩の上を乗り越えていきます。

お?

すごいな、こんなところも登山道なのか?

ようやくあったぞ。

ただ、馬頭岩の標識から下は、岩の尾根が急降下しており、かなり危険度が増してきます。
人が通ったと思われる跡が岩場を縫って続いていますが、20mほど下ったところで、さすがに装備なしでは危険と感じて引き返すことにしました。

北側の尾根にある猿岩の断崖を眺めながら、天狗岩と馬頭岩の間の岩稜の弱点を見つけて、南斜面に撤退します。

馬頭岩直下の植林に下りてきました。
ふぅ~。

後は植林の中を下って、林道背中当線を目指します。
30年ほど前にモノラックの上から見た赤岩山直下の大規模造林作業を思い出し、作業道跡があるに違いないと東方向に下ると、スイッチバックで走るかつての車道を発見。

背中当線まで下りてきました。

日没迫る中を林道古賀志線に合流して西へと急ぎ、芝山橋を渡って森林公園駐車場に帰りました。

中尾根~古賀志山山頂までの前半はこちら。

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら

●2023年12月28日(木)
森林公園駐車場(11:20)→中尾根取付(一番岩;11:40)
→二番岩(11:55)→No36登山道横断(三番岩;12:05)
→四番岩?(12:15)→軍艦岩(12:20)
→No35北コース・東屋登山口分岐(12:30)
→496m標点/中尾根林間鞍部(12:45)
→二枚岩分岐(12:55)→No31中尾根最高点(13:10)
→No28富士見峠(13:35)→No21古賀志山(13:45)
→御嶽山(14:00)→546m標点/No11中岩(14:20)
→赤岩山(14:45)→パラグライダーテイクオフ跡(14:55)
→天狗岩(15:00)→馬頭岩(15:15)
→引き返し崖隙間から南面下降→古賀志林道(16:00)
→森林公園駐車場(17:00)



2023年12月30日土曜日

古賀志山 (ハイキング) 前半:中尾根~古賀志山

 栃木県の宇都宮・鹿沼・日光の三市境に連なる古賀志山は、平野の中に立つ低山で、那須や日光、足尾などのいわゆる登山を対象とした山地に属さず、首都圏にも隣接していないため、神奈川県の住民としては気にはなるもののちょっと地味なイメージを感じていました。

個人的には、昭和の時代にこの山域の西端にある赤岩山にあるパラグライダーのテイクオフに、モノラックに乗って登ったことがあります。
その時の印象が岩と崖のワンダーランドといった感じで、その後も気になっていたので、30余年の年月を経た令和の時代に歩いて登ってみることにしました。

このサイトは宇都宮市の森林公園駐車場から中尾根経由で古賀志山までの記録です。
引き続き歩いた古賀志山から赤岩山の記録は後半に記載してあります

ここは宇都宮市福岡町にある宇都宮市森林公園の駐車場です。
時刻はそろそろお昼となる頃なので、サクッと行ってきたいところですが、11月以降は駐車場が17:00でクローズされるため、念のため外の道路沿いの区画に駐車して、奥へと歩きだします。

何故か水が抜かれて干上がった赤川ダムの奥にゴツゴツした山が並んでいますが、日没までにどこまで行けるでしょうか。

舗装道路を10分ほど道なりに歩いて行くとでてくる柴山橋を渡ったところで、膳棚林道へと右折して岩壁を見上げながら赤川沿いを行くと、すぐに中尾根コース登山口の標識があるので、植林内へと入ります。

植林内で踏み跡が網の目のように分かれますが、いづれも細野ダムの堰堤横の上にある岩壁の下へと続いて行きます。

岩壁の上からロープが垂れるここが、一番岩と呼ばれているのでしょうか。中尾根の取り付きです。
もうちょっとロープを長くしてくれると掴みやすいのですが、恐らく掴める人にだけ登ってほしいのだと解釈して飛び付いて登り始めます。
最初のハングっぽい部分はロープに体重がかかりますが、大人の身長ほど登ると欲しいところにホールドとスタンスが出てきます。

岩壁を5~6メートル登りきると、ロープは小さな岩溝内に伸びていき、ここからは木の根も含めてホールドが豊富になってきます。

一番岩を登りきると、一旦ヤブの尾根となり、すぐに次の岩壁・二番岩に到着します。

なかなか見事にそそり立つ二番岩は、岩壁の右側に垂れているロープから取り付きました。
先ほどの一番岩と比較して傾斜はユルいです。

最初のロープが終わると一旦右折して、

すぐ上でロープがついた斜めテラス状を左上していきます。

二番岩を登り終えたところで、背後の天狗鳥屋を振り返ります。
その下にあるスタート地点の細野ダムの水たまりとの高度感はこんな感じです。

さらに藪と岩のミックスを登って行くと一旦下りとなり、コルに36番の標柱がある場所で、北コースから登ってきて中尾根を北側から巻いて行く登山道がクロスします。

もちろん、そのまま(恐らく)三番岩のロープに取り付いて中尾根を登ることもできます。
三番岩は急な箇所もありますが、岩が順層でスタンスが多く、ロープに頼るほどではありませんでした。

かなり斜度が落ちてきた岩盤を登り切り、少しの間展望が開けると、一旦少し下りとなって四番岩となります。

四番岩は、岩ではあるもののこれまでのルートと比較するとしがみ付く感じはほとんどなくなります。
但し、中尾根全体で言えることですが、スリップして勢いがつくと止まらずにどこまで落ちるかわからない状況が続きますので、岩場の名前がついている/いないにかかわらず慎重に登ります。

四番岩を過ぎて樹林の尾根を登って行くと、標高460m付近で周囲が少し開けた軍艦岩に到着しました。

軍艦岩の上には背後から容易に立てるので、先端近くで登って来た径を見下ろします。

岩上からの展望はこんな感じでした。

軍艦岩から先もアップダウンしながら尾根を行きます。
標高500m弱の地点で岩場の尾根は一旦おしまいとなり植林の中へと入って行きます。

標高540mの凸で二枚岩への径を右(北)に分けると、北主稜線が近づいてきて主稜線と並走する径が交差するようになってきます。

斑根石山から主稜線を巻く径が交差する頃からは、北主稜線の方向からはおばさんハイカーの大きなおしゃべりの声が聞こえてきて、ロープの岩場を1か所登ると、標高約525mの中尾根最高点に到着しました。

ここからは傾斜もぐっと緩くなり往来の多い北主稜線を、古賀志山主稜線を時折見ながら、古賀志山へと向かいます。

北コース登山道と合流する富士見峠からは最後の急登となり、突き当たった東稜見晴への分岐を右折すると、アンテナ塔が立ちベンチが並ぶ古賀志山に到着です。

展望が開ける範囲が限られていました。
次の御嶽山に期待しましょう。

引き続き古賀志山から先、赤岩山までの記録はこちら


古賀志山全体のコースタイムとトラックログは、後半に記載します。


思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら


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