2021年最初の強力な冬型の気圧配置となった師走の週末に、三浦半島の先端部の海岸を歩きます。
半島先端部の東側にある剱崎からスタートし、ほぼ海岸沿いに三崎港へ。
その先は西海岸線の車道を歩いて小網代湾を目指します。
今回歩いたルートは「関東ふれあいの道」の神奈川県コース1番目の「三浦・岩礁のみち」と、同2番目の「油壷・入江のみち」におおむね沿っていますが、それぞれのコースを完全に辿っているわけではなく、逸れたり端折ったりしている箇所が相当ありますので、「ふれあいの道」踏破を目的とする方にはあまり参考にならないことを最初に申し上げます。
剱崎から三崎までの海岸沿いは、満潮時はもちろん、干潮時でも高波や高潮、波浪の注意報が発令されているときなどは水没します。
また、足下が不安定だったり崖からの落石の可能性がある場所が連続していますので、行かれる方は公式なルート案内などの注意をあらかじめご確認いただき、慎重に行動されることをお勧めします。
特に宮川湾から三崎までの区間の海岸は「ふれあいの道」ではない廃道ですので、気象状況が適切でない状態で適切な準備なく安易に立ち入るのは危険です。
このサイトは、剱崎灯台から毘沙門湾までの区間の記録を記載しています。
その後引き続き歩いた毘沙門湾以降の記録はこちらです。
京浜急行線の三浦海岸駅から乗った剱崎行きのバスは、金田あたりから先で乗客が自分一人となった後は、とてものんびり走り、折り返し場所のある終点のバス停に到着します。
バス停の三崎方向のすぐ先で、県道215号線から左折する灯台への道路に入ります。
灯台の前には、当然ですが海が広がっています。
大島と伊豆半島。
東京湾の向かい側の房総半島。
振り返ると、富士山がよく見えました。
イントロが長くなってしまいましたが、関東ふれあいの道の「岩礁のみち」に合流すべく、眼下に見下ろす間口漁港(本港)の方へと降りていくことにします。
石畳を戻り、車道を、車道がなくなった後も道なりに下っていくと、正面に富山などの房総の山々を望むビーチにでます。
先ずは2つのコブへと続く細長い入江に沿って歩いて行きます。
断崖と2つのコブの間を抜けると、無線方位信号所の高いアンテナが立つ白い壁となります。
白い壁を回り込んだ先にある波状の海岸線は、「岩礁のみち」の中で最も低く、海面に近づく場所で、最も低い部分に架かる小橋は、大きな波が来るたびに波涛を受けていました。
ちなみに、この日は満月で横浜港の干潮は11:00。潮位は107でした。
参考までに16:20の満潮時の潮位は177、23:18の干潮時の潮位は9で、前日に吹き荒れた北西の強風は未明にはやや収まったものの午前9時の波高は約1mでしたので、波が寄せてきたときの水面の高さが、波が穏やか(数十センチ程度)なときの満潮時くらいのイメージでしょうか。
北日本を大きな低気圧が通過する南風のときなどは、満潮時に橋は水没するということでしょうか。。
波で濡れた小橋を渡ると、剱崎-江奈湾の間にある、片谷浜という小さな入江に出ます。
この入江には剱崎バス停付近から降りてくる径があるので、潮位が高くて濡れたくないときはここからスタートするのがよいと思います。
入江をぐるっと回り込み、振り返ると下の写真のところまで来ると、剱崎と並んで南に突き出した「高磯」に到着です。
海に突き出た岩壁の突端を回り込むと、表面がギザギザに波打った広い岩盤が広がっていました。
荒磯の岩盤を過ぎると、行く手に江奈湾(間口漁港)が見えてきます。
この湿地帯が横断できれば、白浜毘沙門天の裏側にある尾楚の浜まで海岸沿いに行けるはずなのですが...
湿地に入ってみると、思いのほか川の水位が高いのと、以前はその川に架けてあった板が見当たらなかったので、断念して舗装道路を歩いて毘沙門天の向こう側へ行くことにします。
干潟を背にして県道を歩きます。
県道の毘沙門トンネル手前で右上するこの道路に乗り、トンネルの上を越えて行きます。
トンネル付近で獲物を捕まえた白い覆面パトカーがUターンして取り締まりに戻って行きます。
降り立った尾楚の浜は、ふれあいの道上の人家のない場所では唯一車が入れる場所で、暖かい時期には多くの人で賑わいますが、師走の今は少数の釣り人以外に海に近付く人は見当たりません。
坂の上にある野菜出荷場のすぐ先を左折して、大根畑の中の道を富士山を眺めながら歩いて行きます。
畑の道の突き当りを左折するとでてくる関東ふれあいの道の標識に従い、白浜毘沙門天の前を下っていくと、すぐに海岸にでます。
まずは、右手に見えるコブに向けてビーチを歩いて行きます。
浜を歩いて到着した「浅間山」という名前がついているらしいそのコブは、小さな海蝕洞が開いており、海岸とはトンボロ状の砂洲でつながっていました。
砂洲の反対側も浜が弧を描いており、その右の先には毘沙門漁港が見えています。
浅間山と隣にある小さなコブを背にして、毘沙門湾へと向かいます。
途中で一か所、海が迫る部分を円柱型のコンクリートブロックで渡ると、海岸沿いのシマシマの岩が美しい毘沙門湾となり、すぐに毘沙門漁港の東側に入ります。
毘沙門湾をぐるっと回り込んだここが、海岸歩きのハイライトとなる「盗人狩」への入口となります。
※三崎口~三浦海岸駅間は歩いていません(GPS終了忘れ)
本日2回目となる、湾に沿った県道歩きの後、橋の手前で左手の漁港に入ります。
この後に続く盗人狩から先の記録はこちら
思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら。
●2021年12月19日(日)
剱崎バス停(8:30)→剱崎灯台(8:45)→岩礁のみち(剱崎;8:55)
→江奈湾(9:50)→白浜毘沙門天(10:35)→毘沙門湾(11:00)
→盗人狩(11:40)→宮川湾(12:15)→晴海町(13:00)
→三崎(13:20~14:10)→歌舞島公園(14:20)
→入江のみち→諸磯湾(14;40)→白髭神社(15:00)
→小網代の森(15:10~15:30)→北尾根→三崎口駅(16:05)