2024年11月20日水曜日

十二ヶ岳・節刀ヶ岳 (ハイキング)

 11月中旬に2024年最初の寒波がやってきました。

季節が一ヶ月くらい前倒しとなり、北日本各地で降雪が見られたクリスマス並みの気温の日に、富士展望のハイキングをしました。

河口湖畔の大石から県道719号(富士河口湖芦川)線を甲府方面へと向かい、2010年に供用開始となった若彦トンネル手前で大石プチペンション村の表示を左に入ると、グーグルマップに載っていない道がテニスコートの下を通って県道と並行に続いています。
バリケードで直接行けないものの、位置的には若彦トンネルの南側出口すぐそばにある、大石峠登山口の広い駐車場からスタートします。

林道を奥へと行くこと数分で登場する、淵坂峠・毛無山の標識に従い左へと入り、奥の広い空地の横を流れる沢を渡ります。
沢にはピンクテープがあちこちに設置されているものの、どこでも簡単に飛び石で渡れ、どこで渡っても対岸に径はありません。

対岸の林の中を沢沿いに下流方向に歩くと、砂防堰堤付近でかつての登山道が現れました。

ところどころ倒木はあるものの、明瞭な登山道跡をトラバース気味に40分ほど登って行くと、立派な標識が建つ淵坂峠に到着するので、尾根に取り付きます。

急登の尾根は、左の樹間に河口湖を見ながら約400mの標高差を一気に登って行きます。
径形は不明瞭ですが、まっすぐな一本の尾根なので迷いようがありません。

毛無山山頂直下で文化洞トンネルからの登山道に出ると、富士の展望が開け、河口湖と西湖が左右に見下ろせました。

毛無山からは、河口湖に背を向けて十二ヶ岳へと登って行きます。

十二ヶ岳までの間には、文字通り数字が付けられた11の小ピークがあり、十一ヶ岳まではそれぞれ少し登ってはほんの少し下るといったことを繰り返していきます。

最初の一ヶ岳の下りでさっそくロープが登場しました。
ちなみに、十一ヶ岳に着くまでにロープの下りがあるのは、1、3、4、8、9のピークで、四ヶ岳以外はロープに頼る必要はありませんでした。
尚、本格的な難所は十一ヶ岳の先にあるので、それ以前にコワいとか、ロープが無いとお手上げといったことを感じる場合は、引き返した方が賢明だと思います。

四ヶ岳では大きく展望が開け、眼下の西湖が見下ろせ、十二ヶ岳がぐっと迫ってくる様子が望めます。

あと、5と7のピークの表示には気付きませんでした。

八ヶ岳を下ると、登山道は九ヶ岳を南側から小さく巻いており、表示は巻き径に着けられています。

九ヶ岳を巻いた径は、お隣の十ヶ岳とのコルを跨いで北側に移り、十ヶ岳も巻いて十一ヶ岳とのコルに行きます。

10と11のコルから十ヶ岳(右手前)と九ヶ岳(左奥)を振り返ります。
このコルから十一ヶ岳へはクサリの岩場を急登していきます。

十一ヶ岳山頂の西側は樹木が伐採され、お隣の十二ヶ岳が視界を圧迫してきます。

なので、90°目をそらして御坂山地の主稜線を眺めながら一服し、お隣の十二ヶ岳のコルへとクサリ場を下って行きます。

下る途中から名物の吊橋が見えてきました。

吊橋まで下って振り返るとこんな感じ。

クサリを谷底まで引けば橋は要らなそうですが、橋はアトラクションとして秀逸です。
金属製なので腐った板を踏み抜く心配はありませんが、一度横に揺れるとスラックラインのような細かい周期で振子運動が始まるところが絶妙でした。

渡った向こう岸もクサリの急登で、橋が見る見る眼下に遠退いて行きます。

先ほどまで居た十一ヶ岳と同じくらいの高さまで登ると、背後の展望が開けました。
山頂まで行ってしまうとこちら側の展望が無くなるので、一旦見納めです。

急登を終え、桑留尾(くわるび)の十二ヶ岳登山口バス停からの径を合わせると、祠の建つ山頂がすぐ先にありました。

十二ヶ岳山頂から北への径の出だしは細くて良くわかりませんが、山頂の岩を西側から回って稜線へとでます。

時折西側の大展望が開ける径は、小さな凸を巻きながら続いて行きます。

鬼ヶ岳の向こうに本栖湖と天子山地。

基本は普通の稜線登山道ですが、この岩の手前でクサリとハシゴで小さなキレッと状を渡りました。

そして最後は転落注意の岩。
お隣の鬼ヶ岳が間近に迫り、西湖とはここでお別れとなります。

大淵谷からの登山道を右から合わせて、10分ほど登ると、縦走路が通る金山に到着。

快適な縦走路を10分少々で節刀ヶ岳への分岐となるので、5分で着く山頂を往復してきます。

富士山はすっかり雲に覆われてしまいましたが、右側の大室山の向こうに駿河湾?

御坂山地は鬼ヶ岳を越えて王岳、三方分山へと続いて行きます。

それでは、分岐まで戻り、河口湖目指して帰りましょう。

東への稜線は緩いアップダウンが連続する快適な樹林の径が続きます。

節刀ヶ岳から6つ(ピッチャーマウンドくらいの微小なものを数えると9つ)目の小さな凸を下ると、倒木の径の先で平な草地が開けました。

国中から芦川経由で郡内・駿河を結ぶ若彦路が横切る大石峠です。

日本武尊の子供の名を冠した道が通る、御坂山地西側では中道往還の右左口峠に次いで低い場所は、広く緩やかに開けていて風が通り抜けます。

雲に覆われた富士山の手前に、先ほど登った十二ヶ岳の稜線が横たわります。

峠からクルマを停めた登山口までの道は、急斜面に緩傾斜で切られたスイッチバックで、一定の傾斜を下っていくと、スタートした淵坂峠への分岐のすぐそばに降り立ちました。

●本日の反省
 特にありません。
 横浜の正午の気温が12.4℃だったので、稜線の気温は理屈上高くても2℃前後で、林立していた霜柱は溶けないまま。この山域の特徴であるザレや泥は全て固まっていて、グリップが良く効き快適でした。
 気温が低すぎて午前中から曇ってきてしまいましたが...

●2024年11月19日(火)
大石峠登山口駐車場(8:00)→淵坂峠(8:45)
→毛無山(9:35)→十一ヶ岳(10:25~10:40)
→十二ヶ岳(11:07)→金山(11:42)
→節刀ヶ岳(12:00)→大石峠(12:55~13:10)
大石峠登山口駐車場(14:00)


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