2022年3月13日日曜日

名倉ノオキ(BCスキー;宝台樹スキー場から)

3月に入り、天候も安定したところで、雪がたくさん積もった上越の山へとお出かけです。
上越といっても群馬県側から武尊山を目指します。
結論を申し上げておきますと、山頂まではまったくお呼びではなく、行程の半分ほどで引き返しました。

ここは群馬県みなかみ町の「群馬みなかみ ほうだいぎスキー場」です。
旧名称の宝台樹スキー場の方が馴染みがある方も多いと思います。

スキー場のリフトを2本乗り継いで、第9クワッドリフトのトップを目指します。
ちょうど下の写真の右奥の頂上です。

リフトを降りたここから尾根を忠実に登って行きます。
強力に降り注ぐ日差しが眩しいですが、時刻はもう11:00。
この冬(なのか冬はいつもそうなのか)毎週末発生する関越道の玉突き衝突渋滞に今日もはまりました。

リフトトップからすぐのところで、本当は目指すはずだった武尊山(一番左)と剣ヶ峰、獅子ヶ鼻が並んで見渡せます。
時間的にあんな遠いところまでの日帰りは無理なので、ハナからあきらめて、行けるところ(というよりも滑走ができそうなところ)まで行くことにします。

尾根の途中までは先行者のトレース(スキーとワカンの両方)がありましたが、20分ほど進んだ1518m標点の付近で消えていきました。
どうやら左側を流れる名倉沢の谷へと密藪に突っ込んでいったみたいです。
やがて、左手に1635.4m三角点のあるなだらかな尾根が見えてくると、登路は左折してその尾根に合流していきます。

名倉沢と手小屋沢の間にある尾根に乗ると、それまで左手の稜線に隠れていた尾瀬と奥利根の山々が樹間から見えるようになりました。
左が平ヶ岳、中央の至仏山、右で枝に隠れる燧ケ岳。

極めて細くはないものの狭い尾根を緩く上り下りしていくと、正面に武尊山がどーんと聳えます。
武尊山の左側にある谷の中を通って山頂へと行くのが冬のルートとのことですが...。

その谷の入口にある避難小屋までに、一旦100m少々下って行かなくてはなりません。

そして、先ほどからちょっと困ったことに、雪がシールに付着してどんどん膨れ上がってきました。
木の枝が張り出す、時折傾斜が急となる尾根を上り下りするのですが、この引っ付いた雪がブレーキをかけたり、高下駄のようにバランスの邪魔をしたりでなかなか進まず、一方で進まないつもりでいると突然雪がはがれて急に暴走し始めたりします。

夏の登山道が合流する前後を四苦八苦しながら進みますが、時折転倒を加えた急激なスピードダウンは避けられず、見上げる山頂は遅々として近付きません。

避難小屋(恐らく雪に埋まっていると思います。発見できませんでした。)を過ぎて山頂へと向かう谷を行きますが、雪の付着でアイスキャンディーの様に膨れたスキーは背負うザックよりも重くなり、そのせいか、歩く谷も帰りに滑ってくるにはあまりぱっとしません。

時間も14:00近くなり、そろそろ引き返すことにします。

帰り道の1692m標点…おそらく「名倉ノオキ」という名前がついている場所だと思います…から、武尊の山並みを振り返ります。

引き返すとはいえ、アップダウンが続くため滑走できない尾根上を、往路の再現で足枷を引きずりながら戻ります。
あまりの遠さと帰路に予想される厄介さから、武尊山に行けなくて残念とか恨めしい気持ちは全く起きず、雪質を心配しながらそそくさと昇り降りしていきます。

そして、よせばいいのに欲張って、尾根なりに右方向へ行き1635.4m標点の方を滑ろうとしますが、尾根が急かつ細くなり、往路の登山道の方へと撤退するオマケつきです。
「名倉ノオキ」って、こっちの凸のことかな?

もう、あまり考える気力もなく、地形図に登山道が描いてある西の斜面を名倉沢へと滑り始めます。

この斜面、雪質がパウダーかザラメだったら、とても快適な疎林だと思うのですが、ネバネバの片栗粉パウダーの今日は、力任せに蹴りこんでいくしかありません。
でも、ガンガンキックした割にはシュプールが全然見えないですね。

尾根を降りて名倉沢へと入ります。
この沢底への径が最も快適な斜面でした。ただし、雪質が良ければの話ですが...

沢底に到達すると、予想通り木が密になるので、セコセコ小回りしながら、それでも難しいとところは、スノーロールが一面に転がり落ちた跡の固くぐちゃぐちゃの側面をトラバースでかわしていきます。
結構強引に力を使ったので、スキーをしていて初めて足がつりました。

ただ、沢底のごちゃごちゃした区間はそれほど長くなく、すぐに林道が現れますので、惰性で直滑降していきます。

と思いきや、ストップ雪は結構な傾斜でもスキーを止めてしまうので、仕方なくスケーティングしていきます。

途中1140mの右岸枝沢から急にスノーシューのトレースがたくさんあらわれたので、おかげさまをもってスケーティングを終了し、1050mほどで除雪された舗装道路が通る広い雪原に出ました。
雪原にはスノーシューを履いた人々が散策しており、道路には何かのツアーと思われるワゴン車が数台停まっていました。
そういわれてみると、さっきスノーシューのトレースが急にたくさん出てきた沢の上流って、大幽洞窟なるものがあるのだっけ?

舗装道路の左側の樹林内(平らでしたが、結構快適に滑れました)を沢沿いに滑れるだけ滑り、ここの脇道からでてきました。

板とブーツを片付けて、スキー場の駐車場へと舗装道路を歩きます。

●本日の反省
 もっと早起きしよう。早起きがイヤだったら前泊はどう?
 いや~、でも、仮に早く出発して山頂まで行ったら、帰りの避難小屋からの登り返しはどうなるんだろう?
 高度400m以上登って、狭くて落とし穴のある沢を滑った直後に、とどめにならないと良いんだけど...

 いっそアップダウンが始まる前の1635mくらいを目的地にしたら?
 ピークハントを意識しなければ、それがいいかも。
 ただし、雪質が良いとき=結局早起きしたとき の話だが。。


●2022年3月12日(土)
宝台樹スキー場トップ (11:00)→名倉ノオキ(12:30)
→避難小屋(上部標高1700m付近;13:30)
→引き返し→名倉ノオキ(14:10)→名倉沢(15:00~林道15:10)
→ 舗装道路(レストラン幸新前15:25) →宝台樹スキー場駐車場(15:40)






2022年2月27日日曜日

根子岳(BCスキー)

2022年2月最後の寒波と北日本の大雪が去った直後の晴れ間を狙って、関東から最も近いパウダーエリアの根子岳に行ってきました。

気温が4月中旬並みに上昇するらいしいのですが、本当にパウダーがあるのか?


ここは長野県上田市の菅野平高原の一番奥にあるスキー場、その名も「奥ダボス」スノーバークです。
¥1000(うち¥500はチケット情報が入力されたクレカ様カードのデポジットで、カードを返却すると返金してくれます)を払って1回券を購入し、3基あるリフトの一番右側にある第一トリプルリフトに乗ります。

リフトのトップが、スキー場が「スノーキャット」と呼ぶ雪上車の乗車場所となっており、登山口を兼ねています。

スキーを背負って雪上車が圧雪した固い路面をスキー靴で歩いて行きます。
圧雪された路面はとても歩きやすく快適で、多少のアップダウンはあるものの適度な緩傾斜が続き、どんどん距離と高度を稼いでいきます。

時間経過とともにどんどん視界が開けて、木々も白くなってきました。
ちなみに、スノーキャットを使うと山頂の100mほど手前まで歩く必要もなく、楽チンですが、この日は予約が一杯となっていました。

リフトトップから2時間半で到着したスノーキャットの終点は、多くの人で賑わっています。
ガイドらしき人の説明を聞きながら皆が見ているのは志賀高原の方かな?

せっかくなので山頂に行ってみます。
10分少々で到着した山頂は、ほぼ360°の大展望。

志賀高原か?

お隣の四阿山。

北アルプス~後立山連峰かしら?
ただ、スノーキャット終点にスキーを置いてきてしまったのがちょっと悔やまれます。
山頂から直接滑り出せました...

仕方がないのでデポした板まで戻って、登路の左(南)側の浅い沢状の地形を滑ります。

この日は四月中旬の気温で日差しも強かったのですが、標高がある程度高いためでしょうか、ほぼ上質のパウダーで、とても快適に滑ることができました。
斜面は既に多くのスキーヤーのシュプールでギタギタですが、滑った感触はほとんど影響なく、見た目以外の感触だけだと面ツル斜面と同様です。
ただ、高度が下がるにつれて斜度もどんどん緩くなっていくので、往路まで戻るのが大儀にならない場所(標高約2000mくらい)で、圧雪車のトレースに出てもう一度登り返すことにします。

目指すは山頂手前北側にある2128mの凸。通称小根子です。
このピークの向こう側の北~北西斜面は、先ほどの斜面よりは滑る人が少ないことを期待します。

斜面を期待して到着した小根子は、展望も根子岳に劣らず、いや、それ以上に良好です。

お隣の真っ白い根子岳。

時計回りで菅平~善光寺平です。

登って来た菅平方面。

後立山?

善光寺平の向こうに妙高・戸隠。

真北に見える低いけど存在感があるのは高社山でしょうか。
そちらへ向かう尾根の上にはほとんど滑った跡がありませんが、あっち側は戻ってくるのが大変そうですね。

なので、妥協案として、北西~西北西方向。下の写真の左方向に滑ることにします。

山頂付近のクラストした雪を飛び降りると、ヒザ下くらいのパウダーが続きます。
適度な緩斜面をスピードに乗って緩いターンで快適にどんどん飛ばします。
まさに、畑も飛ぶ飛ぶ家も飛ぶ じゃなくて、 この身もかけるよ かける。

下るにつれてブッシュが増えてきますが、右手へと行くとまた広い斜面が広がります。

あまり右に行きすぎると戻れなくなるとイヤだなと思い、標高1720mくらいからトラバース気味にスノーキャットのコースに戻りましたが、菅平グリーンゴルフ場北側の谷を越えて離れなければもっと下まで行けそうですね。
まあ、斜度はどんどん緩くなってしまうので、スキーコースに滑ってたどり着けるかどうかですが...

最後は途中で停止しないようにスピードを上げてリフト終点まで。
あとはゲレンデを滑ります。

高速の渋滞にはまってしまったため到着が遅くなり、駐車場が満車となっていて、リフト乗り場よりも数百メートル下にあるグランヴィリオGCのクラブハウスにクルマを停めました。
スキー場の駐車場は滑走禁止なので、猫をかぶって一旦スキーを担ぎ、道路に出てから往来がなくなったところを見計らって車道を一気に滑走してクルマ回収。

実質4時間くらい、滑走含めて10km程度のプチハイキングでしたが、大満足の好条件でした。
関越の事故渋滞をあきらめなくてよかった。


●2022年2月26日(土)
奥ダボススノーパーク・第一トリプルリフト終点 (10:48)
→スノーキャット終点(13:20)→根子岳山頂(13:40)
→往路南側滑走(標高2000mまで)→登り返し
→小根子(14:30)→北西斜面滑走→往路滑走
→ 奥ダボススノーパーク(15:00)




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