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2024年12月1日日曜日

小金沢連嶺 (ハイキング)

 運行開始から15年以上の年月が経過し、今ではすっかり大菩薩登山の主力交通機関して定着した甲斐大和駅発の栄和交通 大菩薩上日川峠線の路線バスは、春から12月第3日曜日までの主に週末に運行されていますが、10月と11月は不定期ながらほとんどの平日も運行されています。

紅葉の週末は登山客でごった返すとのウワサを耳にしたので、11月の終わりの迫った平日に今シーズンラストチャンスで乗りに行きました。

JR中央線甲斐大和駅の改札を出て右方向に線路を渡ったところにあるバス停からスタート。
紅葉もほぼ終わった初冬の平日とあって乗車率は約5~60%でゆったり乗ることができました。

終点の上日川峠の1つ手前の小屋平バス停で下車して、霜を踏みながらバス停向かいの登山道を登ると、小一時間で樹林を抜け出し、富士山と大菩薩湖(上日川ダム)を望む稜線に出て、間もなく石丸峠に到着しました。

大菩薩峠峠との間に立つ熊沢山から笹原が続いてきています。

それでは、富士山を半分隠す小金沢山方面に向かって歩いて行くことにします。


すぐに登場する牛ノ寝通りを左に見送って直進していくと、天狗棚の先からは再び笹原が広がります。

左手には鶴川や葛野川周辺の山並み。

右手に甲府盆地を眺めながら展望の稜線を行きます。

こちらは振り返った熊沢山と妙見ノ頭。

笹原を過ぎると径は樹林に入り、小金沢山までは稜線の少し右(西)側をトラバース気味に進んでいきます。

石丸峠からここまで約一時間くらい。

次の雁ヶ腹摺山までの30分は笹原の中の疎林を行きます。



雁ヶ腹摺山からの下りは立ち枯れの林...
おっと、これは下日川峠へと下る径ですね。間違ってしまいました。
慌てて稜線沿いの縦走路に戻ります。

登山道は一旦賽ノ河原と呼ばれる笹原を下って、川胡桃沢ノ頭へと登り返します。

そこからは樹林の稜線を緩やかに上り下りしながら黒岳へ。

黒岳からはそれまでの笹原と針葉樹から一転、樹相が変わり、シオジや朴、栃などの森となります。

そして白谷ノ丸で再び展望が開けました。

ハマイバ丸や大谷ヶ丸、滝子山へと稜線が続いていますが、既に時刻は13時近くとなり、富士山にも雲が懸かってきました。
ほぼコースタイム並みのペースで歩いてきたのですが、霜柱が溶けた南斜面が泥だらけで、ローラースケートの様に滑り降りる都度体制を整えたためか思いのほか時間を要してしまい、このまま先へと進むと日没時間が怪しくなってきました。

なので、少し下に見える踏み跡がついている丘に登って休憩しながらどうするかを考えることにします。

雁ヶ腹摺山や扇山、百蔵山がこんな感じで見えるのね。

振り返った白谷ノ丸。

湯ノ沢峠まで下ってみると、その先も霜が溶けた泥が続いていたので、今日はここで引き揚げることにします。
峠の避難小屋の前から栖雲寺方面へと下山します。

小屋のすぐ下にある水場の流れはどんどん水量が増えていき、、

画像だけ見るといったい登山道がどこにあるのか?(ピンクテープは頻繁に打ってあります)と思うような沢沿いの径...

かと思うと意味が分からないガードレールがあったりしながら、何度も渡渉を繰り返して、

徐々に砂防堰堤の工事用林道となり、40分ほどで湯ノ沢峠から下ってくる舗道道路に合流しました。

廃村や八大竜王神社の脇を通る焼山沢真木林道を一時間歩いて、やまと天目山温泉に到着。
市外在住者¥520(利用三時間以内の場合)でひと風呂浴びてバスで駅まで(¥300)。

●本日の反省 …溶けた霜柱に思いのほか苦戦。
 行けるんだったら滝子山を越えて初狩駅まで行きたかったんだけど、南斜面の下りが思いのほか泥で時間を要した。
 でも、それは言い訳で、霜柱が無くても同じような時間だったかも。

 大菩薩峠もそうだけど、南側に続く今日の稜線も好展望が続いてとても快適。
 ところどころで展望が無くなる樹林も、場所ごとにそれぞれ趣が違っていて飽きることなく楽しめる素晴らしいところでした。
 そして、アップダウンの少ない稜線は、進むのが早い早い。いわゆる「山登り」の感覚でいると、要した時間の割に進んだ距離が長くてびっくり。
 やっぱり滝子山まで行けたかも?

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら

●2024年11月29日(金)
小屋平バス停(9:00)→石丸峠(10:00)
→小金沢山(10:55)→牛奥ノ雁ヶ腹摺山(11:30)
→川胡桃沢ノ頭(12:00)→黒岳(12:27)
→白谷ヶ丸(12:50)→湯ノ沢峠(13:30)
→湯ノ沢峠登山口(14:15)→やまと天目山温泉(15:15)


2022年8月13日土曜日

小菅川本谷 (沢登り)

例年高速道路が大渋滞する山の日。

猛暑・好天が予想されていた2022年のこの日は、高速道路を利用しない近場へのお出かけを考えていたところが、朝起きてみると既に9:00を回っていました。

なので翌日への順延としましたが、飛び石連休の谷間となる翌12日の金曜日には台風が迫ってきました。


なんとかギリギリ天候が崩れない間に終了できる近場のよいところはないかとガイドブック(「東京起点沢登りルート100」(宗像兵一著・山と渓谷社))で探してみたところ、大菩薩の手前にあるアプローチ無しで行ける初心者向けのルートがあったので、サクッと行ってみることにします。

平日とはいえ、お盆休み直前の朝5:00に調布I.C.から乗った中央道は、早くも小仏トンネルや相模湖周辺で渋滞が始まっていました。
ただ、一時間単位で足止めを食うほどの酷い渋滞ではなく、ノロノロながらもおおむね止まることなく走り続けることができました。

それよりも不気味なのは、青空が見えているにもかかわらず進行方向に見える大きな虹で、先行きがちょっと気がかりです。

甲州街道から国道139号線を通り、小菅村役場の前から県道508号線(大菩薩峠線)へと進み、更にその先の林道のどん詰まりにある駐車スペースから出発です。

ガイドブックには正面の「釣り人の皆様へ」の看板から入っていくと記載されていますが、ここから一旦川まで下って行かなくてはならないことと、そのすぐ先に大きなコンクリート堰堤の巻きがあるため、体力を温存したくなり、写真右上に写っているモノラックのレール沿いを経由して、仕事径から沢へと向かうことにします。

林道終点広場が起点となっているモノラックのレールは、標高差50mほどを一気に急登して小菅川と日向沢の中間尾根に乗った後は、尾根上を進んでいきます。
尾根を進むとすぐにレールを跨ぐ木の桟道が設置してある作業径が横切るので、恐ろしく滑って危険な木の板でレールを越えて小菅川側へとトラバースする作業径に入ります。

立派な作業径を進んでいくと、小菅川のすぐそばに出るので、川原に下りれるところから入渓します。
モノラックが尾根に乗るまでの急登と、トラバースする作業径が下り基調だったため、どうやら目論んでいた登降差の節約はあまりできなかったみたいです。

入渓して50mも遡行しないうちに、赤テープが見えてきて、木の橋が川を渡り、上流の方には作業小屋だったと思われる廃屋も見えます。
どうやら入渓が少し早すぎたみたいですね。 あまり大差ないからまあいいか。

作業小屋跡からは、ワサビ田跡が散在する石ころだらけの川原を行きます。

15分ほど遡行すると、少し川原がすっきりしてきて、左岸からトリゴヤ沢が入ります。

トリゴヤ沢には、少し上流に15mくらいの滝が見えました。

その後少々の間、転石の川原を行くと、最初の滝が現れます。

5mのこの滝は、ちょっとした岩小屋がある右岸を小さく簡単に巻けます。
岩小屋の滝から標高差にして200m弱の短い区間に、この沢のほぼ全ての見どころが登場してくることになります。

先ずは、急流の少し先に二段の滝(4m+5m)が登場します。

二ついちどに右岸の巻き径から巻くと、すぐ上は6mのスダレ状の滝です。

この滝は左端の流れの中を登りました。
このスダレ状滝が、なんと今日2m以上の落差を登った唯一の場所となりました。

すぐ上は7mの垂直滝です。

滝のみを見ていると全く登れなそうですが、右側の壁の右の方に手掛かりがあります。

そして垂直滝落口のすぐ上は、2mちょっとの末広がりの滝。

振り返るとこんな感じ。

そこからさらに上を見るとトイ状の小滝です。

トイ状小滝の上は1340m二俣となっていました。
大小7個くらいの連瀑帯はここで一旦終わりとなり、少し影になったような本流の左俣へと入ります。

川原を少々行くとでてくる4m滝は、シャワーでどこからでも登れそうですが、面倒くさいので右岸を巻いて行きます。

巻き終わったすぐ先に、この沢で最大となる12m大滝が見えてきます。

大滝の名にふさわしい立派な滝で、ここも滝だけを見るとヌメって取り付く余地がなさそうですが、視界を広げると、左岸を巻いて行く踏み跡が見えます。

大滝を巻き終わったところで、この沢のメインイベントが終了となり、8割が川原歩きとなる終盤に突入することになります。
時間的にもこの辺りが中間点で、この後の標高300mほどの登りに備えるべく休憩しておくのが良いかもしれません。

あとは、ごらんの通りの石と倒木の間を歩いて行くこととなります。

標高1410~30mほどの等高線間隔が開いている左岸には、かつては貯木場だったのではと思えるような、広く平坦な場所が広がっています。
今となっては、もしもここまで来ることができる作業径があるのなら、帰路にしたいなとも思います。
というべきか、その後を知った今だからこそ、そもそもここが作業場の様に感じるのかもしれません。

単調なゴーロの沢歩くのに下ばかり見ているうちに、1450mで右岸に入る天狗棚沢を過ぎていました。

天狗棚沢出合からすぐの、左岸にハングした岩壁があるところが1510mの奥の二俣です。

左俣は少し先で4mの滝で落ちています。

遡行する本流の右俣は、ざっと御覧の通りです。
奥の二俣付近は一旦ガレが少なくなります。

そして、1550mで右岸から水量の少ない枝沢が入るところから、最後のサービス区間となり、フィナーレの石段の流れを登って行きます。

その後は途中で地図にない枯沢が左岸から、1610mで右岸から枝沢が合わさると、一気にガレの沢へと変化していきます。

そして、最後の二俣となる1650mは、瓦礫で埋まりますが、脱渓する場所は右俣のすぐそこです。

間もなく赤テープが下がる「山道」が横断するポイントに到着。
ここで沢装備を解除します。

南側の牛ノ寝通方面から降りてくる山道が明瞭に見えます。
と説明したくて撮った写真には、あまりはっきり道が写っていませんね。
このころから雨の降りが激しくなってきました。

小菅へと向かう登山道への径の写真写りは、御覧の通り明瞭です。

渓を出てから10分ほどで大菩薩峠への登山道の「ニワタシバ」表示のところに到着しました。
古い看板の下にある細い踏み跡から出てきました。下の写真の背後には斜めに「山道」の分岐を示す登山道の道標があります。
晴れた日には多くの人で賑わう大菩薩峠はすぐそこです。
天気が良ければ、登って来た山道と反対側に続いている踏み跡を登って行き、賽の河原に向かう旧峠道をあるこうかとも思ったのですが、だんだん雨がひどくなってきたので、労の割りに得るものがないと感じ、そのまま小菅方面へと下山することにします。

下山道で唯一展望が開ける「フルコンバ」から見る大菩薩嶺方面は、雲がかかって見通せませんでした。

下山に使用した「小菅大菩薩道」は大変よく整備された登山道でした。
石や木の根などの凸凹がなく、雨中でもドライな一定の傾斜で続く登山道を久々に通った気がします。
思い起こせば、先ほど通った「ニワタシバ」や「フルコンバ」が機能するには馬で物資を運ぶ=道は馬が歩ける必要があるためにこうなったのでしょうか。

車道が近づいてくるころに現れるこの標識を右斜め後ろに切り返すと、日向沢橋(日向沢を渡る林道の橋)に下山します。

林道のカーブを1回分登り返すと、出発地の広場に帰還です。

●本日の反省
初心者向けの”歩く沢”だったのだが...
滝を直登したのは1か所のみで、しかもかなりユルい場所。
その滝があった連瀑帯以外はなんと竿とストックを持ちながら歩け、さらに下山道は整備良好と、まさに『お年寄りに優しい』ところで、とても助かった。
と感じたのだが、日向沢の広場から大菩薩道の合流までの標高差が650mあり、まあそこそこの体力は必要だった。
そこから更に200m高い大菩薩峠や400m高い賽の河原に行くのをやめた理由は、雨だけではなかったかもしれない。
ただ、概ね一定間隔で滝や二俣などのランドマークが登場するためか、冗長な割りには長く感じなかった。(実際に正味の遡行時間は、のんびり歩いても三時間くらいだった)

それにしても、今年(2022年)の夏は昼からの降雨が多い。
梅雨明け以降にでかけた山では全て激しい雨に遭遇しているが、梅雨がほとんどなかったことの埋め合わせなのか、それとも今年が普通なのか?

●2022年8月12日(金)
日向沢登山口先林道終点駐車場(8:05)
→(モノレール沿い・作業径)
→ワサビ田下・山道木橋(8:40)→1340m二俣(9:45)
→1500m奥二俣(10:35)→山道出合(脱渓;11:25~45)
→ニワタシ場(登山道;11:53)
→(小菅大菩薩道)→日向沢登山口(13:21)




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