4月中旬で乗り場付近の雪が消えつつあるものの、午前8時の運行開始からしばらくの間は長い列ができていた白馬八方尾根スキー場のゴンドラは、9:00近くになると徐々に混雑も無くなり、その後のリフト2本を乗り継ぐと30分ほどで、スキー場トップにある村営八方池山荘に到着しました。
右手の白馬方面・遠くに妙高 |
左手は五龍岳から続く遠見尾根 |
唐松山荘手前の尾根が少し細くなった場所から山頂右直下のDルンゼを見ると、早速誰かが滑って行ったみたいです。
山荘すぐ上の凸に到着して、もう一度見てみると、また一人滑り出そうとしています。
なかなか滑り出さないのですが、どうしたのでしょうか?
スキー場トップからのろのろ4時間近くを要しました...
快晴で気温が上昇してきたこの日は、午前10を過ぎたころから不帰嶮周辺の標高2000m超えの尾根からは断続的に底雪崩が発生しており、ごく稀に谷底まで到達してきました。
スキーを担いで標高差20mちょっと登った小尾根の上から振り返ります。
↑こちらは八方尾根側から。
このすぐ下で沢が左に直角に曲がった先に南滝があり、正面の右岸斜面から高巻きます。
左の尖ったピークの肩からかな?
のんびり休憩していると、スキーヤーとボーダーが続々と滑ってきます。
のんびり休憩していると、スキーヤーとボーダーが続々と滑ってきます。
集まってきたのは自分も含めて7名で、うち5名が唐松沢(本谷)からでした。
ちなみに本谷の雪面は、Dルンゼとは異なり結構固かったとのことです。
我々の休憩以前に滑り抜けていったのは、わかっているだけで5名近く居たので、好天のこの日は本谷とC・Dのルンゼから、10数名の人々が滑ってきたことになります。
先ずは急斜面を下って南滝の下へ。
南滝は右岸を滑って来れそうにも見えますが、短時間で済む巻きの労力と天秤にかけると、何となく割に合わないリスクを感じます。
滝の下のデブリ廊下を右に曲がると、前方には明るく開けた烏帽子沢と湯ノ入沢の出合が見えますが...
そこまでの間には、大人の胴体(中には力士の胴体)くらいのブロックが谷を埋めていました。
ブレイキンまがいのムーブで対応できない個所はスキーを外して飛び降り、烏帽子沢出合まで到着。
ふぅ~。
目の前の湯ノ入沢出合に向けて堰堤の横を滑って行きます。
そして、湯ノ入沢の渡渉。
ここからは、何故か再びシールを付けて、八方山の北面を見ながら小倉池の畔を歩いて行き...
適当なところでシールを外して、林道(発電事業者専用道路)を滑って行くのですが、左の山側から結構いろいろなものが落ちています。
滝の下のデブリ廊下を右に曲がると、前方には明るく開けた烏帽子沢と湯ノ入沢の出合が見えますが...
南滝からここまでで、既にそれ以前に滑ったのと同じくらいの時間がかかっています。
落下物を避けようと谷側に寄ると、スキー操作が狂った時にはシャレにならない場所も多々ありました。
そして、稀にリアルタイムで転がり落ちてくる羊くらいの大きさのブロックも...
●本日の反省…甘く見ていた。
実際に行ってみると想像以上にハードで、安易なルート選定で認識が甘かったことを痛感した。
南滝から下が。
シーズン中は無名沢やガラガラ沢などを含めてたくさんの滑走記録があるが、みんな最後はこの林道を通ってたのね。
ルンゼから南滝までの唐松沢はとにかく素晴らしい。
雄大な景色と適度な斜度、十分な標高差と距離で、もしかすると日本を代表するスロープなのではないか。
そこを滑ることができた幸福感は直後に粉砕されたのだが。
●2025年4月12日(土)
八方池山荘(9:30)→八方ケルン(10:05)
→八方池(10:15)→扇雪渓(11:07)
→丸山(11:45)→唐松岳頂上山荘(12:35)
→唐松岳(13:05)
→Dルンゼのコル(13:20~13:45)
→南滝(巻き+休憩;14:25~15:00)
→最終堰堤・湯ノ入沢渡渉(15:30)
→二股(17:05)