冬型の気圧配置が1日だけ緩む12月15日に首都圏から一番近い雪山に行ってきました。
夜が明ける少し前の観音平口の登山口からスタート。
冬の間は重機を用いた林業の作業が本格化するためか県道脇のゲートは閉まっています。
ゲート右側が少し光るのは先行して出発したyamaya1127さんのヘッドランプです。
彼とは同じルートを前後しながら登ることになりました。
舗装された林道を進んで富士見平に到着。
途中何度も林道ショートカットの魅惑にかられながらも、いまひとつ決定打のないまま、ここまでは1時間弱の舗装道路歩きです。
富士見の名前通りこ光景が広がります。
南アルプスも見渡せる快晴の朝。
観音平までは行かずにここから登山道を上ります。
観音平からの径が合わさる「雲海」あたりから、ようやく径が雪で覆われるようになりました。
編笠山への径を分ける森の中の押手川。
ここからは編笠山の東面をトラバース気味に上っていきます。
例年と比較して雪は少ないですが、木立の合間から見える三ツ頭周辺は雪を冠しています。
青年小屋の1kmほど手前でようやくスパッツが必要な積雪量となり、つぼ足で青年小屋に到着。
そのままどんどん高度を上げていきます。
出発から4時間少々でノロシ場に到着。
マウンドの上に登るとニセギボシ(西ギボシ)の奥に阿弥陀岳が見えます。
振り返ると、編笠山や諏訪湖の向こうに少し雲がかかった乗鞍、御嶽、中央アルプスの山々。
編笠山の左は南アルプスが連なります。
アイゼンを到着して出発。
ニセギボシを右側から登ると目の前には本物のギボシ(東ギボシ)が現れます。
薄化粧した岩壁が北へ連なります。
ギボシも右側を巻き気味に上っていきます。
ここは山頂直下のトラバースで、写真左側の岩の下からスタートし、中央のバンド状をトラバースして稜線にでます。
終盤に見える岩が多いところがこんな感じで、遠くから見るほど傾斜が急ではないですが、積雪が少ないためアイゼンは全く効かず、足ば運びは慎重に....
トラバースを終了すると、権現岳は目の前です。
少し雲がかかっていますが、富士山も見えます。
先ずは権現岳へと向かうことにします。
右手には甲府盆地と南アルプス。
左手は南八ヶ岳の山々が一望できます。
山頂までもう少し。
山頂直下に上がると清里方面の景色が飛び込んできます。
平坦な頂稜部を通って山頂へ。
山頂からは、眼下に天女山方面からのルートが見下ろせます。
その左側の金峰山。
右側は南アルプス。
そのさらに右側の登ってきた編笠山方面。
たったいま通過してきたギボシです。
まだお昼なので、すぐそばにあるゲンジ梯子の上まで行ってみます。
赤岳への稜線。
行ってみたいけど、もっと早く出発しないといけません。
さて、それでは引き返すことにしましょう。
帰り道はトラバースの手前でギボシ山頂に寄り道します。
昨年は無かったと思うのですが、誰かが切り株の椅子のようなものを置いたみたいです。
ここは権現岳とちがって視界を遮る岩がないので、周囲が360度完全に見渡せます。
赤岳方面も微妙に違った角度からの展望です。
さっきまで居た権現岳。
諏訪湖方面。
それでは、ここを下ります。
重力に逆らわない下りはあっという間です。
ノロシ場まで戻ってきました。
あとは樹林の中をのんびり帰ります。
青年小屋裏手の広場
あっという間に林道まで高度を下げます。
3時間くらい前までは肩を並べていた南アルプスの稜線が、林道の先に高く聳えます。
振り返ると、出発時は白かった編笠山は緑色に変わって夕日に照らされています。
明日からまた当分雪雲の中に姿を隠すのでしょうか。
●本日の反省
いつも赤岳まで行ってみたいと思うのだが、出発が遅くて思うだけで終わってしまう。
年取ってだんだん怠惰になってきたので、もう無理か?
雪山始めというには雪は少なく、地面にパウダーがさらっと積もる程度で、稜線でアイゼンは装着したものの、かえって歩きにくく、実は不要だったと思う。
とはいえ、高いところは朝までの吹雪で雪化粧となっており、見た目は美しい雪景色を満喫することができました。
2018年12月15日(土)
観音平口(6:18)-(林道)→富士見平(7:14)→雲海(8:06)
→押手川(8:35)→編笠山の巻き道経由青年小屋(10:00)
→ノロシ場(10:32)→ギボシ(11:30)→権現岳(11:50)
→ノロシ場(13:00)→青年小屋(13:30)→押手川(14:30)
→雲海(15:00)→富士見平(15:30)→観音平口(16:20)