2018年12月16日日曜日

権現岳 (積雪期ハイキング)

冬の訪れが遅かった2018年も、12月中旬となってようやく寒波がやってくるようになりました。
冬型の気圧配置が1日だけ緩む12月15日に首都圏から一番近い雪山に行ってきました。


夜が明ける少し前の観音平口の登山口からスタート。
冬の間は重機を用いた林業の作業が本格化するためか県道脇のゲートは閉まっています。
ゲート右側が少し光るのは先行して出発したyamaya1127さんのヘッドランプです。
彼とは同じルートを前後しながら登ることになりました。


舗装された林道を進んで富士見平に到着。
途中何度も林道ショートカットの魅惑にかられながらも、いまひとつ決定打のないまま、ここまでは1時間弱の舗装道路歩きです。


富士見の名前通りこ光景が広がります。


南アルプスも見渡せる快晴の朝。


観音平までは行かずにここから登山道を上ります。


観音平からの径が合わさる「雲海」あたりから、ようやく径が雪で覆われるようになりました。


編笠山への径を分ける森の中の押手川。
ここからは編笠山の東面をトラバース気味に上っていきます。


例年と比較して雪は少ないですが、木立の合間から見える三ツ頭周辺は雪を冠しています。


青年小屋の1kmほど手前でようやくスパッツが必要な積雪量となり、つぼ足で青年小屋に到着。


そのままどんどん高度を上げていきます。


出発から4時間少々でノロシ場に到着。


マウンドの上に登るとニセギボシ(西ギボシ)の奥に阿弥陀岳が見えます。


振り返ると、編笠山や諏訪湖の向こうに少し雲がかかった乗鞍、御嶽、中央アルプスの山々。


編笠山の左は南アルプスが連なります。


アイゼンを到着して出発。


ニセギボシを右側から登ると目の前には本物のギボシ(東ギボシ)が現れます。


薄化粧した岩壁が北へ連なります。



ギボシも右側を巻き気味に上っていきます。
ここは山頂直下のトラバースで、写真左側の岩の下からスタートし、中央のバンド状をトラバースして稜線にでます。


終盤に見える岩が多いところがこんな感じで、遠くから見るほど傾斜が急ではないですが、積雪が少ないためアイゼンは全く効かず、足ば運びは慎重に....


トラバースを終了すると、権現岳は目の前です。


少し雲がかかっていますが、富士山も見えます。
先ずは権現岳へと向かうことにします。


右手には甲府盆地と南アルプス。


左手は南八ヶ岳の山々が一望できます。


山頂までもう少し。


山頂直下に上がると清里方面の景色が飛び込んできます。


平坦な頂稜部を通って山頂へ。




山頂からは、眼下に天女山方面からのルートが見下ろせます。


その左側の金峰山。


右側は南アルプス。


そのさらに右側の登ってきた編笠山方面。


たったいま通過してきたギボシです。


まだお昼なので、すぐそばにあるゲンジ梯子の上まで行ってみます。


赤岳への稜線。
行ってみたいけど、もっと早く出発しないといけません。


さて、それでは引き返すことにしましょう。


帰り道はトラバースの手前でギボシ山頂に寄り道します。
昨年は無かったと思うのですが、誰かが切り株の椅子のようなものを置いたみたいです。


ここは権現岳とちがって視界を遮る岩がないので、周囲が360度完全に見渡せます。
赤岳方面も微妙に違った角度からの展望です。


さっきまで居た権現岳。



諏訪湖方面。


それでは、ここを下ります。


重力に逆らわない下りはあっという間です。



ノロシ場まで戻ってきました。
あとは樹林の中をのんびり帰ります。


青年小屋裏手の広場


あっという間に林道まで高度を下げます。
3時間くらい前までは肩を並べていた南アルプスの稜線が、林道の先に高く聳えます。


振り返ると、出発時は白かった編笠山は緑色に変わって夕日に照らされています。
明日からまた当分雪雲の中に姿を隠すのでしょうか。


●本日の反省
いつも赤岳まで行ってみたいと思うのだが、出発が遅くて思うだけで終わってしまう。
年取ってだんだん怠惰になってきたので、もう無理か?

雪山始めというには雪は少なく、地面にパウダーがさらっと積もる程度で、稜線でアイゼンは装着したものの、かえって歩きにくく、実は不要だったと思う。
とはいえ、高いところは朝までの吹雪で雪化粧となっており、見た目は美しい雪景色を満喫することができました。

2018年12月15日(土)
観音平口(6:18)-(林道)→富士見平(7:14)→雲海(8:06)
→押手川(8:35)→編笠山の巻き道経由青年小屋(10:00)
→ノロシ場(10:32)→ギボシ(11:30)→権現岳(11:50)
→ノロシ場(13:00)→青年小屋(13:30)→押手川(14:30)
→雲海(15:00)→富士見平(15:30)→観音平口(16:20)

2018年12月9日日曜日

自家用車で登る百名山 ~その21~ 天城山

寒さも徐々に厳しくなりつつある2018年師走の日曜日に、比較的暖かい伊豆半島に出かけました。


伊東駅始発のバスに乗ると終点のゴルフ場のすぐそばが登山口です。

最初におことわりさせていただきますが、今回は自家用車(マイカー)を使用せずに、公共交通を用いたスルーハイクをしており、タイトルと内容が異なっております。
申し訳ありませんがご了承願います。

ゴルフ場沿いにほんの少々歩くと分岐がでてきます。
どちらも万三郎岳に行きますが、今日は万二郎岳経由の左へ進みます。


登山道はリョウブやサラサドウダンなどの低木の中を徐々に登っていきます。
定期的に標識が設置してあり、迷うことはありません。


山頂が近づくにつれて傾斜が急となり、見晴らしがきくようになってくると、


林の中の万二郎岳山頂に到着です。


山頂から少し先に進んだところで南側が見晴らせるところに出ます。
稲取の海岸に向かう稜線上に発電機の風車が並んでいます。


これから向かう万三郎岳。


出発地のゴルフ場を見ながら先へ進みます。


すぐに「アセビのトンネル」という看板が出てきて、登山道はアセビの林の中に掘り込まれたようになります。


石楠立周辺から徐々に登りとなり、大きな樹木が目立つようになってきました。




万三郎岳山頂周辺の木々には少しだけ霜が付いています。


最後の急登を上ります。


木々に囲まれた天城山の最高点、万三郎岳の山頂。
ここまでの登りで10組弱のシニアの団体を追い抜いての到着です。
登山客の多さはさすが百名山。


山頂の少し西側で伊豆諸島が見渡せました。


山頂の西側にあるシャクナゲコースの分岐を左へと進みます。
天城縦走路はここから雰囲気が変わり、八丁池までの区間は特別保護区域の中でも特に顕著なブナ林が続きます。



古いベンチのある片瀬峠




小岳(戸塚山)を少し過ぎると、右手に「ヘビブナ」の標識が出てきます。


登山道を少し右にそれて下ります。


100mもすすまないうちに看板がありました。


縦走路に戻って先へと進みます。


折り返しながら下ると、すぐに戸塚峠に到着です。
峠の北側は皮子平(かわこだいら)という小さなカルデラ状の地形となっているので、下ってみます。


樹木が茂る眼下の平坦地に向けて下ります。


下りきると平坦地が広がっていました。


降り立ったところから少し奥へと入ると、大きなブナの木がありました。
これが”天城最大級のブナの巨木”でしょうか。


ブナ林が広がる皮子平をしばし散策します。




縦走路に戻り、稜線の南側をトラバース気味に進み到着した白田峠。


白田峠付近からは比較的見晴らしの良い緩傾斜の地形にブナ林が広がります。



途切れることなく続くブナの木は、進むにつれて少しずつ、微妙に色や光を変えていきます。







八丁池が近づくにつれて、徐々に常緑樹が混ざってきます。



3時間弱のブナ林の散策を経て八丁池に到着です。



池の西側を上り展望台へと向かいます。


立派なトイレの前を右折すると、すぐに展望台に到着です。


見下ろす八丁池の遠く先には相模湾が見えます。


拡大してみます。


西側は駿河湾です。


これも拡大。


南側の山の合間に見えるのは大島でしょうか。


素晴らしい展望を満喫した後は上り御幸歩道を天城峠へと下ります。


ここも一面のブナ林でした。


谷の反対側の斜面が午後の日差しを受けて輝きます。



途中ワサビ田の横を通って上り返していきます。


向峠から上った尾根上にあるベンチ。


天城峠で縦走路はおしまいとなるのでここからバス停へと下りますが、峠の先には仁科峠への径が続いています。
峠の向こうに続いて行く伊豆山稜線歩道の様子はこちら


峠から10分ほど下ると旧天城トンネルの北側の入り口に到着です。


トンネルから天城峠バス停までは数分ですが、バスの時刻には少し早いので、1つ修善寺側の水生地下バス停まで林道を歩くことにします。

水生地の急斜面

藪に埋もれかかる踊子文学碑


写真左にある標識のところから国道414号線に出てきました。
ここで10分少々バスを待って修善寺駅へ。


●本日の反省
公共交通機関のみを使用した旅行でした。
またも看板倒れ。
タイトルを期待して見られた方にはスミマセン。

万三郎岳までの径は早朝にもかかわらずシニアの人たちで賑わっていましたが、万三郎岳を過ぎてから八丁池までの区間はパッタリと人の気配がなくなり、出会ったのは3組4名だけで、静かな山旅が味わえました。
今回のルートではこの区間が最も自然度が高く、天城を代表する風景が広がっていたのですが、訪れる人が少ないのはもったいないのか、それとも人が少ないのが魅力の要因なのか....
お時間に余裕のある方には是非、自家用車からの百名山ピストンではなく、公共交通機関を使用してのスルーハイクをお勧めさせていただきます。
首都圏からだと新幹線を使わなくともぎりぎり日帰りできる行程ですので、、、

2018年12月9日(日)
伊東駅(7:55)-(バス)-天城高原ゴルフ場(9:00)
→万次郎岳(10:00)→万三郎岳(10:40)→(天城縦走路)
⇔西皮子平(12:00)→八丁池(13:35)
→(八丁池遊歩道・天城縦走路)→天城峠(15:15)
→旧天城トンネル→水生地バス停(16:00)

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