鬼怒川源流にあるヒナタオソロシノ滝を遡行したときの記録です。
同じ日(2021年10月29日)の午前中に、対岸にあるオロオソロシノ滝を遡行した後に、引き続きやってきました。
これは鬼怒川対岸にあるヒナタオソロシノ滝展望台(奥鬼怒から丸沼へと向かう登山道の途中にあります)から見た滝の全景です。
一番下の二条滝から、ここと同じくらいの高さに見えるスダレ滝まで、標高差100mを超える高さに何段もの滝が見えて、とても爽快そうです。
先ず最初に、地理院地形図に今回歩いたトラックログを落とした図を掲載します。
上の写真と比較してみると、一番下に見える二条の滝が、鬼怒川の川原に落ちる地形図に記載されていない最初の滝。
写真最上部に写っている幅広のスダレ滝が地形図に2つ描いてある滝の下流側の滝です。
その滝の右側に松の枝に隠れて少し写っているのは右俣(左岸枝沢)の下の方(沢の真ん中あたり)に描いてある滝と思われます。
鬼怒川の川原近くに落ちてくる、その最下段滝からスタートします。
ここまでの道程は、ここに来る前に行ったオロオソロシノ滝の記録に書いてあります。
ヒナタオソロシノ滝の一段目は登れないので、すぐ左隣(上流側)にあるこの小沢を、左側(右岸)の獣径から登ります。
こちらはそれよりぐっと水量が少ない右俣です。
左岸枝沢と言った方が良いかも知れませんが、仮に右俣と呼びます。
(左の本流は右の土の部分を登れそうではありますが)両方の沢共、直登は困難そうなので、両俣の中間にある尾根の踏み跡を登ることにします。
右俣のナメを見下ろしながら、上に続く小滝を横目にぐいぐい登ります。
懸垂すれば簡単に降りれますが、面倒なのでそのまま登っていきます。
沢と中間尾根を繋ぐ獣道は、その後も頻繁に現れ、たびたび利用させていただくこととなります。
10月終わりの冠雪があった週末の水は結構冷たく、時間をかけると手の感覚がなくなってきますが、最後は脇に生えている笹を掴んで登ります。
次の滑滝は水流付近を直登するのは無理そうですね。
この沢の左岸(鬼怒川の下流方向)には垂直に近い岩壁が続いており、その一番西側に右俣が流れているみたいです。
スリップに注意しながら中間尾根まで戻り、左手に本流の4段目滝を見ながら登って行きます。
この滝と右俣の大滝の落口は同じくらいの高さです。
左奥に何か見えてきましたので、滝状の流れを横切って見に行きたいと思います。
この滝の上がどのようになっているのかとても興味深く、上を覗いてみようとしますが、ぱっと見は厳しそうな岩壁の様に見え、右岸側を登って来た踏み跡もここで終わっている様に感じられたので、反対側の今まで登って来た尾根を登ることにします。
ただ、その尾根も急に踏み跡が薄く・傾斜も強くなり、厳しくなります。
両側の沢の先がどうなっているかを見たくて登ったのですが、樹木が濃いため見通しが効かず、先ほどまでとは異なり傾斜も急で、尾根上から身動きが取れなくなります。
引き続き登り続けていると、1680m前後で前方が岩壁でふさがってきました。
一時は引き返さないとダメかと観念しましたが、岩壁の下を少々徘徊すると、僅かに土が堆積したバンド状の地形があったので、ここを無理やり登って突破します。
岩壁を抜けてから標高差50m足らずで鬼怒沼の登山道にでました。
鬼怒沼から緩い傾斜で下ってくる径が階段での急傾斜に変わるちょうど上の1745mくらいの場所でした。
日光澤温泉まで下りてきて湯に浸かります。
日光澤温泉の日帰り入浴終了時刻(15:00)に間に合わせるべく、登山道を下ります。
途中にある展望台から、対岸を見ます。
向こう側からこっちを見るのと違い、滝(オロオソロシノ滝)は辛うじて見えるものの、あまり明瞭ではありませんね。
写真では白く飛んでしまっていますが、その上にある根名草山の稜線は白くなっていました。
2種類の温泉を楽しんで、往路を戻ります。
お疲れさまでした。
この日前半にオロオソロシノ滝へ行った記録はこちら。
●2021年10月29日(金)
女夫淵駐車場(7:28)→奥鬼怒歩道
→日光澤温泉(9:00)→オロオソロシ沢遡行開始(9:45)
→引き返し(10:55;標高1630m)
→丸沼への登山道(11:05)
→ヒナタオソロシ沢遡行(開始;11:40)
→水源の滝(12:45)→鬼怒沼登山道(標高1745m;13:20)
→日光澤温泉(14:05~15:10)→女夫淵駐車場(16:45)