沢登りシーズンも最終盤となった というよりも、もう既に終了してしまったといってもよい晩秋の一日に、紅葉見物を兼ねて難所の無い”歩く沢”へと出かけました。
塩原ダムの下流で箒川に流れ込む小沢「下戸倉沢」は概ね林道が並走する、沢登りというよりはハイキングに近いナメと川原歩きの沢です。
とはいえ一般登山道は無く、地理院地形図で途中の沢沿いに記載されている歩道もほとんどが廃道化しているので、初心者のみでの入渓はお控えください。
ここは栃木県那須塩原市金沢の大黒岩付近にある下戸倉沢橋北側の路肩駐車スペースです。
県道30号線(関谷街道)が箒川を渡る橋の南(矢板)側から川を遡るように並走する舗装道路を走ると、和田山隧道のすぐ先の橋の下を流れるのが今回遡行する下戸倉沢で、ゲートを越えて林道を20分ほど歩いたところにある最初の橋(第1号橋)から入渓しました。
欲張らずにここから入渓した方がよかったかもね。
林道が沢から離れていく3号橋からが沢歩き本番となります。
この淵はすぐ右側にあるハシゴで越えます。
紅葉が混じる左岸の岩壁を見ながらナメを歩くと、さっそく腰まで浸かる小さな淵が登場します。
誰が設置してくれたのやら、ありがたや。
ハシゴのすぐ先は左岸から枝沢が合わさる殺風景な巨石の川原で、この石ころの平地の先から本格的なナメが始まりました。
ナメといっても、ベタなナメではなく、時折巨石が点在する岩盤の中を秋の枯れかかった水が流れる様相です。
そのナメも途切れがちだなと思いながら歩くことだいたい200mで、最初のハイライトとなるナメ滝が登場します。
その後も川原時々巨岩とナメ の状態が続いて行きます。
次の右岸枝沢出合(615m)から先で、滑滝を含めた顕著なナメが復活します。
下の写真の奥の方は白く飛んでしまっていてよく見えませんが、巨岩が堆積する岩壁状となっており、越えたところで左岸から枯沢が入り、振り返ると今まで遡ってきたナメが見下ろせます。
枯沢出合で本流は左折し、目の前の巨岩を左岸から巻いて行きます。
岩を越えたところに、この沢の最難となる2m滑滝がありました。
この滑滝は振り返ってみるとだいたいこのくらいの距離で、滝の上は570m右岸枝沢出合までナメが続いていました。
幸いなことに、親切な人が右壁にトラロープを設置してくださったみたいで、ありがたく使用させていただきました。
このトラロープが無ければ、ここは(しくじったときにドボンする釜の深さと共に)とても困るだろうなあ。
この後に訪れた塩原の観光地はイロハモミジの園芸種を中心とした紅葉のピークでしたが、自然林の色付きにはちょっと遅かったみたいです。
●2022年11月12日(土)
下戸倉沢橋(7:30)→第1号橋(7:50)→下戸倉沢遡行
→第3号橋(8:10)→570m右岸枝沢出合(9:05)
→620m左岸枝沢出合(9:35)→20m大滝(10:35;引き返し)
→標高740m(脱渓;11:00)→林道終点(11:15)
→右岸林道→第3号橋(12:00)→下戸倉沢橋(12:30)
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