ページ

2022年11月13日日曜日

箒川 下戸倉沢 (沢登り)

沢登りシーズンも最終盤となった というよりも、もう既に終了してしまったといってもよい晩秋の一日に、紅葉見物を兼ねて難所の無い”歩く沢”へと出かけました。

塩原ダムの下流で箒川に流れ込む小沢「下戸倉沢」は概ね林道が並走する、沢登りというよりはハイキングに近いナメと川原歩きの沢です。
とはいえ一般登山道は無く、地理院地形図で途中の沢沿いに記載されている歩道もほとんどが廃道化しているので、初心者のみでの入渓はお控えください。

ここは栃木県那須塩原市金沢の大黒岩付近にある下戸倉沢橋北側の路肩駐車スペースです。
県道30号線(関谷街道)が箒川を渡る橋の南(矢板)側から川を遡るように並走する舗装道路を走ると、和田山隧道のすぐ先の橋の下を流れるのが今回遡行する下戸倉沢で、ゲートを越えて林道を20分ほど歩いたところにある最初の橋(第1号橋)から入渓しました。

橋の上から見えたこの滝は、右の巨岩の間がトンネルとなっていることを期待しましたが、そんなことはなく、さっそく股下まで水に浸かって釜を渡ります。

滝の上はナメとなっており、すぐに上流にある第2号橋の下をくぐりますが、橋の先でナメは消滅し、次の第3号橋までは時折林道の法面が登場する殺風景な巨石混じりの川原となりました。

思いのほかアルバイトを強いられてようやく第3号橋に到着。
欲張らずにここから入渓した方がよかったかもね。

林道が沢から離れていく3号橋からが沢歩き本番となります。

紅葉が混じる左岸の岩壁を見ながらナメを歩くと、さっそく腰まで浸かる小さな淵が登場します。

この淵はすぐ右側にあるハシゴで越えます。
誰が設置してくれたのやら、ありがたや。

ハシゴのすぐ先は左岸から枝沢が合わさる殺風景な巨石の川原で、この石ころの平地の先から本格的なナメが始まりました。

ナメといっても、ベタなナメではなく、時折巨石が点在する岩盤の中を秋の枯れかかった水が流れる様相です。

そのナメも途切れがちだなと思いながら歩くことだいたい200mで、最初のハイライトとなるナメ滝が登場します。

この滑滝は振り返ってみるとだいたいこのくらいの距離で、滝の上は570m右岸枝沢出合までナメが続いていました。

その後も川原時々巨岩とナメ の状態が続いて行きます。

次の右岸枝沢出合(615m)から先で、滑滝を含めた顕著なナメが復活します。

下の写真の奥の方は白く飛んでしまっていてよく見えませんが、巨岩が堆積する岩壁状となっており、越えたところで左岸から枯沢が入り、振り返ると今まで遡ってきたナメが見下ろせます。

枯沢出合で本流は左折し、目の前の巨岩を左岸から巻いて行きます。

岩を越えたところに、この沢の最難となる2m滑滝がありました。
幸いなことに、親切な人が右壁にトラロープを設置してくださったみたいで、ありがたく使用させていただきました。
このトラロープが無ければ、ここは(しくじったときにドボンする釜の深さと共に)とても困るだろうなあ。

トラロープをクリアした後は、大石が点在するナメに時折1~2mほどの歩いて越えれる小滝が出現してきます。

そして、歩くにつれてナメの比重が徐々に増してきます。

標高760mくらいのところで右岸に踏み跡があらわれ、作業場だったと思われる平地を見ながら沢が右にカーブすると、引き返し点はもうすぐです。

ナメの先の左岸に白い岩壁が登場し、その先に大滝があります。

落ち葉が敷き詰まった岩盤を登って滝つぼまで行ってみます。

平坦な岩盤の中にある八畳間ほどの広さの滝壺脇に立つことができます。

この滝の上に続く沢をこれまでと同じ距離進んでいくと、”おしらじの滝”や春のツツジで有名な八方ヶ原の牧場へと続いているはずで、地形図には歩道も記載されていますが、滝をどうやって巻くのかや、その上がどうなっているのかはわからず、先行各氏に習ってここで引き返すことにします。

帰路は同じ沢を標高740~730mのところまで下降し、右岸の作業径跡は辿らずに、標高780m付近の林道終点に向けて植林の緩い尾根を登ると、10分ほどで到着する林道跡を下ります。

林道跡は途中何か所か崩れたり倒木に塞がれたりするものの、概ね登山道以上の困難はなく、往路に戻ります。

クルマを停めた下戸倉沢橋周辺は、黄葉が終わった枯れ木が目立ちます。
この後に訪れた塩原の観光地はイロハモミジの園芸種を中心とした紅葉のピークでしたが、自然林の色付きにはちょっと遅かったみたいです。

●2022年11月12日(土)
下戸倉沢橋(7:30)→第1号橋(7:50)→下戸倉沢遡行
→第3号橋(8:10)→570m右岸枝沢出合(9:05)
→620m左岸枝沢出合(9:35)→20m大滝(10:35;引き返し)
→標高740m(脱渓;11:00)→林道終点(11:15)
→右岸林道→第3号橋(12:00)→下戸倉沢橋(12:30)




0 件のコメント:

コメントを投稿

ページ

Tips