2023年4月14日金曜日

越後駒ヶ岳(BCスキー)

 


2023年3月18日に奥只見シルバーライン冬季通行止めが解除されたものの、最長3.9kmの17号(明神)トンネル内のT字路から抜ける銀山平は通行止めが続き、三週間近く経過した4月5日に、ようやく石抱橋方面への往来が可能となりました。(船着き場方面は本日時点でもまだ通行止め。シルバーライン自体も18:00~翌朝6:00までは通行止めです。)

銀山平出口から突き当りT字路を右折した先にある国道352号線(樹海ライン)の石抱橋は、橋のすぐ先で枝折峠への除雪が開始されたばかりで、雪がぎっしり着いた道路の反対側は、雪崩の危険により路駐禁止となっていました。

先ずは、石抱橋を渡った先の広い河岸を上流へと進みますが、6年前に通行できた川沿いの林道は消失していたため、仕切り直して未除雪の国道を登り、最初のヘアピンカーブを直進して林道を進みます。

対岸に森林公園の施設と荒沢岳を見ながら歩くこと一時間ほどで骨投沢を橋で渡ると、間もなく左岸から柳沢が流れ込んでくるので、林道を道なりに進んで柳沢を渡ると、正面に道行山の尾根が見えてきます。
左側に張り出してくる小尾根の二番目が登る尾根です。
上の写真の一番左側の白い尾根(最初の尾根)も、もちろん登って行けます。

目的の尾根は取り付きが比較的急なので、左側の沢沿いから徐々に登ると、左隣に最初の尾根を見下ろしながら登って行くようになります。

反対の右(上流)側には、帰路に滑り降りてくる柳沢の源頭が見えます。

が、上流からデブリが流れてきているのと、その下流側の屈曲部では両岸とも底雪崩のブロックが落ちているのが見えました。
柳沢を滑った経験がないので、この状態で滑り抜けられるかが大変気になるところですが、結論を先に申し上げると、十分滑走することが可能でした。

さて、尾根は次第に緩やかとなり、左を並走する尾根と少し先で合流して道行山へと登って行きます。

尾根が合流するところから振り返ると、出発した銀山平が遠くに見下ろせ、進行方向には駒ヶ岳が白沢の谷を隔てて再登場します。

道行山へと続く尾根は、所々で残雪が極めて細くなったり亀裂ができていたりするので、都度露出した登山道から回避します。

細い尾根の急登が終わると道行山はもうすぐです。

尾根に取り付いてから二時間。石抱橋から三時間のスローペースで到着した道行山ですが、ここからが本番。

まずは稜線を距離にして5~600mほど一気に滑り降り、山頂付近の雪が割れた小倉山へとたらたらと登ります。

小倉山山頂手前をトラバースして通過すると、山頂手前の高みとなる前駒に向けて広い段々の雪稜を登って行きます。

少し平坦な百草ノ池(もちろん池は雪に埋まっています)から最後の急登を登ると、左側の谷はこれまでの白沢から、荒沢岳に向かって流れる滝ハナ沢に替わります。

ここも滑走ルートですが、かなり土砂が流れ込んでいて滑るには適さないように感じます。

そうこうしているうちに1763m標点の通称「前駒」に到着。
それまでも見えてはいたものの、山頂付近のドームが全て見晴らせる様になり壮観です。

滝ハナ沢源頭の畝る局面を左側に見ながら、小さな割れ目を越えて山頂への最後の一登りです。

既に源頭を滑走した人たちがものすごい勢いで山頂へと登り返していきます。

自分はフラフラになりながら、最後の急斜面でスキーを担いで急登を登ると、すぐに雪解け水が豊富に流れる駒の小屋に到着です。

小屋から山頂まではあっという間でした。

来た方角を振り返ると、見下ろす権現堂、白い守門・浅草岳。

その右にはずーっと見ながら来た荒沢岳から続く奥利根から尾瀬への山々です。

山頂でお会いした方は、オツルミズ沢の源頭を滑走していきました。
自分もできれば続きたいところですが、体力・時間ともに限界なので、往路を引き返すことにします。

下りは早い早い。
小倉山を越えてから二時間半くらいかけて見てきた景色が、どんどん後ろへと飛んでいきます。
ここまで往路の六分の一の時間だで。
やっぱオツルミズ沢をちょっと滑ればよかったか?

小倉山の下をトラバースした後は、道行山へと登る距離を極力減らすべく、緩斜面の稜線を勢いをつけて滑って行きます。

ここから30分くらいは我慢の登り返し...

道行山で最後の大休憩です。

まだこの先でも見えるけど、四方を一気の見晴らしはここで見納めです。

それでは、柳沢へ最後の滑走。
上から斜面を下向きに撮影するとそんなに急には見えませんが、
出だしは結構な傾斜が続きます。

左岸から沢が合流する右カーブへと一段ギャップを下りて滑って行くと、枝沢のすぐ上で、下から見た時に不安を煽ったデブリが止まっていました。

カーブして荒沢岳に向かって滑って行くと、左岸から何か落ちてきてますね。

右岸斜面を斜滑降でクリア。

すぐの右カーブの先で、今度は右岸から。

ハイエースくらいのブロックの下を難なく通過。

デブリの先には往路の記憶を想起させる風景が広がります。

ここまで来ればもう安心。
沢が徐々に割れてきて往路のトレースに合流します。

あとは一時間の単調な林道歩くと、石抱橋が見えてきました。

枝折峠への国道は500mくらい除雪が進んでいました。

シルバーライン管理事務所の脇には、房総ではクリスマスに咲いていた水仙が、その隣の桜と一緒に花盛りでした。


●2023年4月13日(木)
石抱橋(7:40)→骨投沢出合(8:30)→柳沢出合(8:45)
→稜線(9:45)→道行山(10:50)→小倉山(11:25)
→百草の池(12:20)→前駒(13:00)→駒の小屋(13:30)
→越後駒ヶ岳(14:00~14:10)→前駒(14:20)
→小倉山(14:35)→道行山(15:20)→柳沢→石抱橋(16:40)




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