2022年11月14日月曜日

塩原滝めぐり

関東周辺の山々が紅葉ピークに差し掛かる2022年11月12日に、塩原温泉付近にお出かけした別の用事が早く終わったので、国道400号線沿いの観光滝巡りをしました。

もみじ谷大吊橋から塩原温泉までの区間にいくつかある滝をまとめて見物しようという魂胆ですが...

ここは栃木県那須塩原市にある塩原ダムです。

ダム湖の上には「もみじ谷大吊橋」という観光用の歩道吊橋が架かっており、両側が園地となっています。
ちなみに、今立っている右岸(南)側の向こう岸に国道が通っており、観光用の駐車場がありますが、クルマで矢板寄りのこちら側にやってくる人はあまり多くないみたいです。

観光用に植えられたイロハモミジは紅葉のピークです。

吊橋の通行料は一人¥300で、徴収ゲートは対岸にあります。
なので、歩いて渡らずに、クルマで道の駅「湯の香しおばら」方面からぐるっと回って国道400号線を塩原温泉方面に向かいます。

国道400号線を塩原温泉方面に向かい、「もみじ谷大吊橋」の入口を過ぎるとすぐ左側に「蟇(がま)石園地」の駐車場があります。
駐車場の看板に周辺の観光地図がありましたので、さっそく地図に従って回顧(みかえり)の吊橋を渡り、回顧の滝を見物に行きます。

園地駐車場のトイレ横から遊歩道の階段をぐんぐん下るとすぐに出てくる吊橋を渡った先に、対岸の滝を眺めることができるベンチがあります。

崖の中を横切る旧国道の下から噴き出す立派な滝です。

駐車場まで戻ったら、今度は回顧の滝の上を走る道路沿いの滝を見に行きます。
看板の地図には、がま石トンネルの川側を並走する旧道沿いには何も書かれていませんが、トンネル入り口から左に分かれる旧道に入り歩いて行きます。

すぐにトンネル(回顧隧道)とセットで出てくる橋の手前の看板の横から沢沿いに径があるので、登って行くと遊歩道が横切る滝があります。

特に名称標記の様なものは見当たらず、脇に不動尊が設置されています。

さらに遊歩道を奥へと行くと、すぐにもっと立派な滝が見えてきました。

ここにも名前を示す表示は見当たらず、落口の先で遊歩道は通行止めとなっていました。

引き返して旧道を行きます。
回顧トンネルの川側にも並走するさらなる旧道があり、そこに何故か立松和平の文学碑なるものが設置してありました。
碑の横からは先ほど回顧の滝を見るために渡った吊橋が見下ろせました。
その奥にある鉄塔は、もみじ谷大吊橋でしょうか。

この旧道は、理由はよくわかりませんが「大正浪漫街道」という名前が付いており、紅葉の名所として案内されているみたいです。

見事な紅葉の道路を行くとすぐに「仙髷の滝」と表示がある、漢字が読めない滝がありました。

さらにもう少し先にはまた別の滝がありました。
ここも名前の表示はありませんでしたが、野点(のだて)をする風情の出店があり、係の人が帰り支度にせわしないです。
観光協会のサイトによると連珠の滝と呼ばれるところなのかもしれません。

さらに次へと進むべく国道400号線(下塩原バイパス)を横断して旧道をすすみ、猿岩洞(トンネル)をくぐると...

なんと、留春の滝へと続く径は駐車場も含めて工事でクローズされていました。

というか、箒川に架かる滝へと下る径は、大規模な砂防工事と思われる構築物のためなのか、それとも消失してしまった径のための工事なのか、いずれにしても跡形もありませんでした。
というわけで前半戦終了。

次は温泉側に固まってある上流の滝群を見に行きます。
こちらは、旧国道の両側に駐車スペースがあり、トイレも完備されている竜化の滝駐車場を利用するのが便利です。

まずは、竜化の滝への遊歩道の下にあるこの滝。
旧道の橋の上から見下ろすことができますが、これが「ふせつ(ワープロで変換できないのでローマ字のひらがな書きで失礼)の滝」か?

とてもよく整備された遊歩道を登っていくと、すぐに「風挙の滝」がでてきます。
ここはちゃんと表示があるので名前がわかりました。
それにしても、どの滝も漢字や読み方が変なのはなぜだろう?

風挙の滝を脇の階段から越え、流れ沿いの遊歩道を少し行くと、岩壁の手前でスノーシェッドの歩道版のような囲いの下に入ります。

短いシェッドをくぐった先は、この遊歩道の終点にしてメインスポットの竜化の滝でした。
これは説明不要の堂々たる様相です。
あちこち行ったけど、ここだけで良かったかも。

さて、よくわからなかったり、行けなかったりが多かった滝巡りの最後に満足できたところで、遊歩道を下って旧国道に出ると、見下ろす箒川の激流の際に佇むカップルが...

おおっ。あそこに立つと、恐らくこんな光景が見えるに違いない。

ということで、最後にあそこまで行ってみることにします。

箒川に沿って流れを見下ろしながら駐車場の方に戻ります。

駐車場付近から釣り人用の踏み跡で川原に下りることができます。

降り立った河原を下って行くと。

想像通り、ないしはそれ以上の眺めでした。

落ちたらとても厄介なことになると思いますが、足下がとても安定しており、うっかり足を滑らせるという感覚ではありませんでした。

良い子はまねしないでね。
写真撮影する人もあたりをふらふらしており、思いのほか人がやってきます。

滝つぼで釣りをする人が見えますかね。ヒットしたところはみませんでした。
ちなみに、ここはキャッチ&リリース区域だそうです。

そういえば、これが布滝だったのか?

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら


2022年11月13日日曜日

箒川 下戸倉沢 (沢登り)

沢登りシーズンも最終盤となった というよりも、もう既に終了してしまったといってもよい晩秋の一日に、紅葉見物を兼ねて難所の無い”歩く沢”へと出かけました。

塩原ダムの下流で箒川に流れ込む小沢「下戸倉沢」は概ね林道が並走する、沢登りというよりはハイキングに近いナメと川原歩きの沢です。
とはいえ一般登山道は無く、地理院地形図で途中の沢沿いに記載されている歩道もほとんどが廃道化しているので、初心者のみでの入渓はお控えください。

ここは栃木県那須塩原市金沢の大黒岩付近にある下戸倉沢橋北側の路肩駐車スペースです。
県道30号線(関谷街道)が箒川を渡る橋の南(矢板)側から川を遡るように並走する舗装道路を走ると、和田山隧道のすぐ先の橋の下を流れるのが今回遡行する下戸倉沢で、ゲートを越えて林道を20分ほど歩いたところにある最初の橋(第1号橋)から入渓しました。

橋の上から見えたこの滝は、右の巨岩の間がトンネルとなっていることを期待しましたが、そんなことはなく、さっそく股下まで水に浸かって釜を渡ります。

滝の上はナメとなっており、すぐに上流にある第2号橋の下をくぐりますが、橋の先でナメは消滅し、次の第3号橋までは時折林道の法面が登場する殺風景な巨石混じりの川原となりました。

思いのほかアルバイトを強いられてようやく第3号橋に到着。
欲張らずにここから入渓した方がよかったかもね。

林道が沢から離れていく3号橋からが沢歩き本番となります。

紅葉が混じる左岸の岩壁を見ながらナメを歩くと、さっそく腰まで浸かる小さな淵が登場します。

この淵はすぐ右側にあるハシゴで越えます。
誰が設置してくれたのやら、ありがたや。

ハシゴのすぐ先は左岸から枝沢が合わさる殺風景な巨石の川原で、この石ころの平地の先から本格的なナメが始まりました。

ナメといっても、ベタなナメではなく、時折巨石が点在する岩盤の中を秋の枯れかかった水が流れる様相です。

そのナメも途切れがちだなと思いながら歩くことだいたい200mで、最初のハイライトとなるナメ滝が登場します。

この滑滝は振り返ってみるとだいたいこのくらいの距離で、滝の上は570m右岸枝沢出合までナメが続いていました。

その後も川原時々巨岩とナメ の状態が続いて行きます。

次の右岸枝沢出合(615m)から先で、滑滝を含めた顕著なナメが復活します。

下の写真の奥の方は白く飛んでしまっていてよく見えませんが、巨岩が堆積する岩壁状となっており、越えたところで左岸から枯沢が入り、振り返ると今まで遡ってきたナメが見下ろせます。

枯沢出合で本流は左折し、目の前の巨岩を左岸から巻いて行きます。

岩を越えたところに、この沢の最難となる2m滑滝がありました。
幸いなことに、親切な人が右壁にトラロープを設置してくださったみたいで、ありがたく使用させていただきました。
このトラロープが無ければ、ここは(しくじったときにドボンする釜の深さと共に)とても困るだろうなあ。

トラロープをクリアした後は、大石が点在するナメに時折1~2mほどの歩いて越えれる小滝が出現してきます。

そして、歩くにつれてナメの比重が徐々に増してきます。

標高760mくらいのところで右岸に踏み跡があらわれ、作業場だったと思われる平地を見ながら沢が右にカーブすると、引き返し点はもうすぐです。

ナメの先の左岸に白い岩壁が登場し、その先に大滝があります。

落ち葉が敷き詰まった岩盤を登って滝つぼまで行ってみます。

平坦な岩盤の中にある八畳間ほどの広さの滝壺脇に立つことができます。

この滝の上に続く沢をこれまでと同じ距離進んでいくと、”おしらじの滝”や春のツツジで有名な八方ヶ原の牧場へと続いているはずで、地形図には歩道も記載されていますが、滝をどうやって巻くのかや、その上がどうなっているのかはわからず、先行各氏に習ってここで引き返すことにします。

帰路は同じ沢を標高740~730mのところまで下降し、右岸の作業径跡は辿らずに、標高780m付近の林道終点に向けて植林の緩い尾根を登ると、10分ほどで到着する林道跡を下ります。

林道跡は途中何か所か崩れたり倒木に塞がれたりするものの、概ね登山道以上の困難はなく、往路に戻ります。

クルマを停めた下戸倉沢橋周辺は、黄葉が終わった枯れ木が目立ちます。
この後に訪れた塩原の観光地はイロハモミジの園芸種を中心とした紅葉のピークでしたが、自然林の色付きにはちょっと遅かったみたいです。

●2022年11月12日(土)
下戸倉沢橋(7:30)→第1号橋(7:50)→下戸倉沢遡行
→第3号橋(8:10)→570m右岸枝沢出合(9:05)
→620m左岸枝沢出合(9:35)→20m大滝(10:35;引き返し)
→標高740m(脱渓;11:00)→林道終点(11:15)
→右岸林道→第3号橋(12:00)→下戸倉沢橋(12:30)




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