2023年12月7日木曜日

房総ハイキング (三条大塚山・愛宕山)

寒くなってヒルの活動がなくなった師走は、例年通り房総半島にお出かけすることにしました。

房総半島南部の展望の良い場所にはほぼ行き尽くした感がある(とはいえ、探せばまだまだあるかとは思いますが...)ので、今年は都道府県最高峰の中では最も登りにくく、かつ一番標高が低い愛宕山に行ってみることにします。

航空自衛隊の峯岡山分駐屯地内にある愛宕山山頂は通常立入禁止で、基地の広報担当が決まった日と時刻に開催する三角点見学会なるものに予約参加して登頂する必要があります。
この見学会は、コロナ禍で長らく中止されており、2022年春に再開されてからしばらくの間も陰性証明などが必要でなかなか行き難く、ようやく予約のみでの参加が可能となった最近でも、週末は早くから参加枠が埋まってしまい、登頂困難な状態が続いているとのことです。

というわけで、休みを取って平日に予約を入れてお出かけします。
また、基地に入れるのが正午からなので、渋滞を避けて早朝にアクアラインを通過する場合は、午前中どこかで時間をつぶす必要があります。
なので、愛宕山とは関係ない、到着前に寄り道した各地の様子も一緒に記録します。


■三条大塚山(万葉ロード)

いすみ鉄道上総中野駅の1kmほど南側にある、夷隅郡大多喜町三条にある万葉ロード駐車場にクルマを停めてスタートです。

古びた万葉ロードの看板を見ながら駅とは反対側に5分ほど歩くと出てくる入口の看板を左折します。

山頂までの道程には、万葉ロードの何たるかや、地元の小ネタを記載した看板が3枚設置してあります。
知りたい方は画像をクリックしてくださいね。

ソーラーパネルの横を歩いて、表示に従い左折して林道を登って行きます。

車高が高いクルマなら、林道がスイッチバックするここまで入ることができますが、そこから先は車両通行止めとなっているので、通行止めの手前にある木段を登って行きます。

通行止めの理由は、途中で遊歩道もろとも崩落しているからで、先ほどの木段の径はカーブした先の林道崩落個所をショートカットしていきます。

木段を登りきったこの看板のところからは、(遊歩道が崩落しているので)傾斜の緩い林道跡を行くと、

山頂手前のヘアピンカーブで舗装の急登となり、すぐにケータイアンテナと神社がある山頂に到着しました。

三角点のある標高241mの山頂は好展望です。

ですが、どちらの方向も平坦な丘が続いており、見分けがつきませんでした。
北の方にあるあの町は大多喜かしら?

アップしてみると、町じゃなかったですね。

こちらはアンテナ裏側の東の展望です。
目を凝らすと、ほんの少し海の様なものが見える??

万葉ロードの由来でしょうか、道端に万葉集の歌を書いた立札が連打されていました。
これは、百人一首にもなっている、聖徳太子が草むらに転がる死体を見て詠んだ歌...

●2023年12月5日(火)
万葉ロード駐車場(7:50)→万葉ロード入口(7:55)
→三条大塚山山頂(8:20~8:30)
→万葉ロード駐車場(8:55)



■弘文洞跡

ここからは一旦観光地巡りです。

養老渓谷と呼ばれている一角にある弘文洞跡へは、通常県道81号線(清澄養老ライン)沿いの夷隅郡大多喜町葛藤地先にある観光用の有料駐車場から歩いて行きます。

管理人が居らず料金箱に駐車料金を投入することが多いそうですが、この日はおばちゃんが出勤しており、直接¥500を払い、遊歩道のうんちくを聞いて出発です。

県道を粟又の滝方面(養老渓谷駅とは反対方向)に行くとすぐにある喫茶店ラ・フランスの角を右折すると、目の前のトンネルに入ります。

このトンネルが二段構造の共栄・向山トンネルで、ここから見ると、昔は路面が上の三角形の穴に向かって伸びていたであろうことがわかります。

今は路面を掘り下げて昔のトンネルの下に新たに掘ったであろうトンネルを抜けていきます。

弘文洞跡へは、トンネルを出たところにある共栄橋を渡ってすぐを右折して川沿いを行きます。

すぐ先の飛び石の様な橋で川を渡りなおすと、

あれ? どこにあるんだろう。

あそこかな?

というわけで、かつての川廻しトンネルが崩落した弘文洞跡を対岸に見るところに到着です。

川原に下りてみます。

弘文洞跡から先の出世観音方面への径は通行止めとなっていたので、往路を引き返しました。

●2023年12月5日(火)
渓谷入口駐車場から弘文洞跡まで片道15分くらい


■濃溝の滝・亀岩の洞窟

ここは房総スカイライン(県道24号線)沿いの君津市笹1954番地にある清水渓流広場駐車場です。
袖ヶ浦と鴨川を結ぶ通り道だけあって、平日でも観光バスが常時乗り付ける賑わいです。

立派な舗道を5分と歩かないうちに、下の方にそれらしき気配がしてきました。

シニアの団体が調子こいてお寺の鐘のようなものを鳴らす下に、何かあるみたいですが、よく見えませんね。


川原まで下りて、木の手摺を越えて近寄ってみました。

ちょっと角度を変えて。
「亀岩の洞窟」って、このトンネルのことでしょうが、「濃溝の滝」ってどこにあるんだろう?

洞窟と駐車場の間は一方通行の様な作りになっていて、帰路は谷の遊歩道で戻りました。

●2023年12月5日(火)
清水渓流広場駐車場から濃溝の滝まで片道10分弱くらい


■豊英大滝

豊英大滝は、君津市豊英660番地にある清和県民の森内にあります。
県民の森の中心施設「木のふるさと館」の駐車場から歩いて行きますが、閑散期は森内の車道を通ってすぐそばまでクルマで行くことができます。

ふるさと館の入口から森内に入り、入口すぐの駐車場を右折してトンネルをくぐって、林道渕ヶ沢支線をオートキャンプ場のT字で左折して下っていく途中にある「なごみの森」の広くなった路肩に駐車して舗装道路を歩いて下ったすぐの橋の下が大滝です。

橋の上から下流側を見下ろすと、何となく滝です。

大滝の下に行くには、橋を渡ったロッジ村側の脇のこのコンクリート階段を登ります。

一旦川の左岸沿いに川原まで下り、Uターンして流れを遡って橋の下の滝まで行きます。

水量が少ないですが...
これはピークシーズンでもあまり来る人いないかも。



■愛宕山・二ッ山

最後は目的の愛宕山です。
ここは多くの方がSNSなどに投稿されているので、あまり説明はいらないでしょう。
広報の陸曹長に引率されて愛宕神社の先の三角点まで行き、そこで名刺大の登頂記念を配布してもらいます。

山頂付近の展望は和田方面にちょっとだけですね。
意外と存在感があるのは烏場山? たぶん違うな。

登頂の後で、その先のレーダードームがある広場まで案内してくれます。

霞んで見える富士山。

その右側の上総湊・鋸山方面は遠すぎてどこがなんだかわかりませんね。

北側は長狭平野対面の君鴨市境の山並みの向こうに、遠く平たい鹿野山のアンテナは肉眼では見えたのですが、画像では...。
その右側は清澄山方面でしょうか。

そして大山千枚田が眼下に見下ろせました。

三角点見学は30分ほどで解散となったので、基地を出て外側の門からすぐに分岐する林道を西へ行き、お隣の二ッ山に寄ってみました。

基地の入口から約1km。クルマであっという間で、数台の駐車スペースがある山頂直下の路肩に到着。そこから5分で登頂です。

ここは愛宕山のレーダー広場からはよく見えなかった東側の展望が良好です。

富山(左)と伊予ヶ岳(その右)

左遠方の鋸山、中央の保田付近の山、右の津森山と、どれも山頂から愛宕山のレーダードームが見える山々が並びます。

その右手は君津の名もなき山々が連なりますが、山頂の看板にある清澄山系の山々(もっと遥か右)は見えませんね。

展望を売りにする房総半島南部の主な山々からは、一目でそれとわかるレーダードームを冠した嫋やかでかつ堂々とした愛宕山が望めますが、今回は逆側からの展望を見ることができました。
ここが房総の山々の中心だと感じたのは、周辺の山々をおおかた登った後で最後に訪れたからだけではないかもしれません。

●2023年12月5日(火)
愛宕山三角点見学の所要時間は約30分
二ッ山登山道入り口路肩から山頂まで片道5分


思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら

0 件のコメント:

コメントを投稿

New

北横岳 (ハイキング)

 2024年秋分の日の振替休日は、三連休で一番の晴天となったので、北八ヶ岳にでも行ってみようと、朝8時前に麦草峠に到着したら、とっくの間に駐車場は満杯でした。 確実にクルマを停めることができる場所にさっそく転戦です。 冬は「ピラタス蓼科スノーリゾート」となるスキー場のゴンドラは、...

Tips