昨年(2018年)のゴールデンウイークに白馬の山々を訪れた際、白馬岳と白馬鑓ヶ岳の山頂付近から望んだ残雪豊富な黒部側の斜面に惹かれて、是非一度足を踏み入れてみたいと感じました。
あれから一年が経過し、ゴールデンウイークの好天日を選んで再訪します。
前半は白馬山荘へのアプローチ編です。
タイトルの清水谷と杓子沢の滑走は後半に記載してあります。
猿倉荘の奥にある駐車場からスタートです。
春の雪解けが早かった昨年よりもかなり多い残雪で、道中に雪消えによりスキーを外すことはありませんでした。
砂防道路と、続く登山道を約1時間歩いて到着した白馬尻には、なんと大雪渓から流れて来た大量のデブリが押し寄せていました。
デブリは大雪渓の中央を盛り上がるように流れています。
デブリの幅が広がる個所では、デブリ内よりは歩きやすい谷の側面をトラバースしながら進んでいきます。
雪崩の起点と思われる二号雪渓付近の枝沢から先で、ようやくいつもの大雪渓に戻ります。
ここまでの道中では、上空の白馬岳山頂周辺で2機のヘリコプターが飛び続けます。
たまたま下って来た人と立ち話をすると、稜線から転落した人を救助しているものとのことで、ヘリ出動を要請した時点では転落した人も稜線に取り残された家族も無事とのことでした。
雲が早く流れ、大雪渓の谷にまでも強風が吹きこんでくる風の中で、救助も危険を伴い大変です。
風は登るにつれて一層強くなっていきます。
稜線が近づく頃には足取りもフラフラとなるくらいの強風となりました。
白馬頂上山荘を見ながら登っていくと、、、
稜線に出て一気に展望が広がりました。
今夜の宿となる白馬山荘は目と鼻の先ですが、疲労と強風によるヨタ歩きのため、なかなか到着しません。
猿倉荘から何と6時間もかけてチェックインします。
山荘で大休憩したあとは、夕食前に山頂に登ってみることとしました。
山頂の先は、白馬大池へとつながる尾根が続きます。
この日も大雪渓経由と同じくらいの人たちが大池方面から宿泊にやってきました。
ずっと吹き曝しの稜線を苦労しての到着です。
その左手は雪倉岳です。
ここも是非一度は滑ってみたいエリアです。
雲が湧いてきたので、白馬山荘へと戻ることとします。
山頂直下にある、関東周辺では富士山以外お目にかかれない巨大な宿泊施設です。
山荘に戻ると、少しの間雲が途切れて明日目指す杓子岳と白馬𨯯ヶ岳が美しく望めました。
ここから見る限りでは西側斜面は一面の平坦な雪面に見えますが、実際はどうなのでしょうか。
明日はこっち側(正面の小さな凸の右側)から滑り始める予定です。
旭岳に日が暮れてゆきます。
明日に向けておやすみなさい。
●2019年5月3日(金)
猿倉荘(8:30)→白馬尻(10:00)→白馬山荘(14:30)
●2019年5月4日(土)
白馬山荘(6:30)→清水谷滑走→標高2280m二股(7:00~7:30)
→杓子岳・𨯯ケ岳コル(8:40~9:00)→杓子沢滑走
→滑走終了(9:30)→樺平(10:00)→長走沢滑走
→右岸トラバース→猿倉台地→猿倉荘(10:50)
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