日本百名山の金峰山から下ってきて到着した富士見平小屋。
ここは同じく百名山の瑞牆山への登山道が分岐する場所でもある。
時刻はまだ正午を少し回ったばかり。
という訳で、2個目の瑞牆山を目指して小屋の横からスタート。
木立の隙間から、目指す瑞牆山を垣間見ながら30分くらい歩いて天鳥川まで下り、
川を渡ったここから急登開始。
このつっかえ棒の岩は、桃太郎岩っていう名前だっけ??
出だしは凍った沢を右手に見ながら(又は氷の上を)登り、
40~50分くらいで大ヤスリ岩の下に出ると、頂上はもうすぐ。
本日2つ目の百名山の頂上です。
小川山方向に続く岩の稜線。
先ほどまで居た金峰山。
眼下には大ヤスリ岩を見下ろします。
甲府盆地の向こうにある富士山や南アルプスは春霞の中。
西に聳える八ヶ岳も霞んで見えません。
頂上には、若者のグループに加えて、せかせかあちこちをデジカメで動画を撮影しながら、写す場所の解説を録音する関西弁のおじさんが一人。
撮影が終了し、「どこから来たん?」と聞かれたので、横浜と答えると、「わしは神戸や。港町同士やのう」とのこと。
ひぇっ。そんなに遠くから。。。
わざわざ遠くまで来なくても近所にもっといいところがあるんじゃないの?
「百名山登っとんのや。」
げげっ。百名山ハンターか。。。 何とご同輩ではないか。
「朝、金峰山登ってきたんや。これで2山ゲットやでぇ」
あら、それも同じだ。
「金峰山はごっつぅ風が強かったでぇ。大変やったろ」
いやー、登ったのが遅い時間だったんで晴れてたよ。
「そうかぁ。何時頃出発したん?」
今朝家を出て駐車場着いたのが7時ちょっと前。
「ええっ。そんな手軽なんか。関西は百名山が少のぅて大変やでぇ。こっちはたくさんあってええのぅ」
・・・そうなんだ。
そう言われてみると、自分が子どもの頃に育った北海道も、面積の割に数が少なかった様な気がする。
というか、選定感覚が何か変だった。・・・阿寒岳や斜里岳・羅臼岳が隣同士で選ばれる一方で、名山の定評が高いカムエク、ペテガリやニペソツが無かったり。
数日間の旅行に来たついでに、周辺のちょっと高い山を固め打ちして帰ったみたいな感じだ。
ちょっと高い山の固め打ち・・・・ まさに我々が今日やっていることではないか。
高速道路が発達し、一般道も整備された現在。幹線道路沿いの山へのアクセスが簡単となり、登山道や駐車場を整備する地域も集中できて、まさに登り手・受入地域双方のニーズにマッチした選定。
途中にある温泉施設なども、集客に一定の上積みが期待できるだろう。
誰がいつ頃どんな企画で選んだのかはわからないが、道理で流行って人が集中するわけだ。
「ほな、これから温泉入って、のんびり家帰るで。深夜12時過ぎてから高速降りたら料金ごっつう安くなるさかい。あんたも気ぃつけてな」
さて、自分も帰ることにするか。
多くの人が春先の雪を踏みつけた登山道は、平たく固くコチコチに凍り、滑り止めをつけて歩くと、まるでアスファルトの舗道を歩いているようだ。
そのアスファルトをコンベアーを流れるようにみんなが三々五々下山していく。
戻ってきた駐車場は、ほとんどの車が引けて閑散とし、閉店間際の地方のスーパーの様だ。
百名山を固め打ちする人は思っているほど居ないのか、それとも前日から/もっと朝早くから出動してとっくに引き上げてしまったのか。
2017年3月19日(日)
富士見平小屋(12:30)→瑞牆山(14:10)→富士見平小屋(15:30)
→県営駐車場(16:20)
●本日の反省
特になし。
百名山登山の神髄に触れた。(ような気がする)
というか百名山ハントのなんたるかが、なんとなくわかった?
山頂でのおじさんとの会話で。。。
帰りに立ち寄った増富の湯の風呂はぬるかった。
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