2024年10月23日水曜日

高水三山 (ハイキング)

 10月終わりの週末に一瞬だけ訪れた晴れ間に、関東近郊のハイキングにお出かけしました。

当日の横浜は午前7時くらいまで雨が降っていたため外出がためらわれましたが、朝ごはんを食べているうちに雨が上がったので、すぐに行ける場所を選んで家を出発。
青梅線の御嶽駅手前北側にある高水三山は、首都圏から安近短で行ける初心者ハイキングの定番ですが、長い人生で何故か訪れる機会がありませんでした。
その理由を確認する旅でもあります。

JR青梅線の軍畑駅を出て、標識の通り左手の線路沿いを行くと、すぐに踏切を渡って都道193号(下畑軍畑)線に出ます。

迷いようのないほど要所に標識が整備された県道を、平溝川に架かる橋の手前で左手に入り、標識に従って登って行くと、高泉寺の横を過ぎた先の釣り堀で車道は終わり、登山道が始まりました。

終始植林の中を行く登山道は、比較的急な出だしを30分ほど登ると、徐々に傾斜が緩やかとなり、右下に舗装道路が見えてきて間もなく常福院に到着します。

ここまで駅から一時間半ほど。
山奥とは思えないくらい立派な建物に驚きます。

高水山の山頂は本堂の裏側から登ること10分足らずです。
途中で一瞬大岳付近の眺望が見られる以外は、山頂を含めて特に展望はありませんでした。

その先へと続く遊歩道並みに整備された登山道を30分ほど行くと、岩がちの急登の上が岩茸石山の山頂でした。

飯能と都心方面にだけ、高水三山随一の展望が開けます。
どれが川苔山でどれが棒ノ折山でしょうか??

振り返った高水山はわかりやすいですね。

高水山頂左のスカイツリーや右のベルーナドーム、新宿のビル群も、肉眼ではもっとくっきり見えました。

奥武蔵入口の地味な山々はどこがどこか良くわかりませんでした。

岩茸石山から惣岳山へと向かいます。
最初だけ少し急な岩っぽい坂を下り、植林の中を20分ほど歩くと、突然視界が開けました。
先ほどアプローチで歩いていた平溝川の源流左俣が近年皆伐されたことによる大展望です。
この伐採により、お手軽とはいえどちらかと言えば地味な印象だった高水三山の魅力が、一気に急上昇しました。

伐採地の脇を通って、目の前の惣岳山へと歩いて行きます。

山頂への上りの途中にある岩場からもう一度展望を振り返ってみます。

惣岳山の山頂には青渭神社の奥宮が建っていました。
常福院とは異なり、付近に道路が見当たらない山頂によくぞ建てたという感じですが、実は荷物を搬入する道はあるみたいです。

惣岳山から(既に岩茸石山からか...)は、よく整備された関東ふれあいの道を一気に下って行きます。

1つ目の送電線脇を過ぎたところにある沢井への分岐を分けると、青梅街道沿線の喧騒が聞こえてくる登山道は一旦少し登りとなり、少々アップダウンした後に、

多摩川第三線のNo.5鉄塔から里へ向かって急降下を開始し、樹間から青梅線の車両が見下ろせてきました。

慈恩寺の左側から里へと下りてきました。

目の前の踏切を渡って階段を下りると、御嶽駅バス停の前に降り立ちます。
4時間弱のお手軽ハイキングでした。

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら

●本日の反省
 特にありません。
 高水三山はすぐに行けて/すぐに終わって、とても便利。
 但し、岩茸石山と皆伐地の二ヵ所しか展望が開けないので、ここを十分に堪能しないと/樹木が伸びてきて展望が無くなってしまうと、近所の丘陵を走り回るのとあまり変わらなくなるので注意しましょう。

●2024年10月20日(日)
軍畑駅(9:25)→平溝通り
→高水三山源流の釣り堀(10:00)
→常福院(10:45)→高水山(10:53)
→岩茸石山(11:20~11:35)
→惣岳山(12:10)→御岳駅(13:10)


2024年10月22日火曜日

多摩丘陵ハイキング(本牧山頂公園~三渓園)

10月は前線がなかなか関東地方から離れてくれませんでした。

こういうのを何と言うのでしょうか?
UEBで検索してみるとススキ梅雨や秋霖というそうで、どちらも聞いたことが無いのですが、WEBで「しゅうりん」と入力すると一発で秋霖に変換されたので、常識?みたいです。

桜木町の駅前から本牧車庫行きのバスに乗ると、関内や元町付近を走り抜けたのちに、本牧通り(横浜市主要地方道82号)の本牧宮原バス停に着きます。
ここはバブル崩壊直後の80年代終わりに「マイカル本牧」があった地で、そこは現在イオン本牧をはじめとする古いショッピングモールとなっています。

本牧いずみ公園と本牧せせらぎ公園として整備されているバス停の両側のうち、南西側に伸びるせせらぎ公園を通り抜けると、天徳寺入口の脇から本牧山頂公園へと延びる階段があるので登って行きます。

広い駐車場を突っ切り道なりに登って行くと、丘の稜線の上に立ちます。

右手の「和田山の丘」の方に行ってみると、見晴らしはちょっとだけでした。

和田山の入口に戻って稜線上を西へと行くと、すぐにレストハウスが立っており、その屋上からは公園一番の展望が広がりました。

さらに先へと進むと、右手に「まきばの丘」があり、その入口の「見晴らし山」からの景色もなかなか良いです。

さらに先へと行くと、キャンプのできる広場となり、その先は「本牧荒井の丘」へと続いて行きます。

荒井の丘まではいかずに本日のメインである三渓園へと向かうべく、一旦山を下りて新本牧公園を抜けて本牧通りを渡り、住宅地を抜けると10分ほどで、住宅地の中の地味な三渓園正門に到着します。

全体が国指定名称となっている園内に¥900の入園料を払って正門を入ると、中には別世界が広がりました。

正面の大池を反時計回りに行くと、蓮の池の向こうに古い建物が建っています。(施設を使用しない人は中には入れません)
鶴翔閣(かくしょうかく)
明治35(1902)年建築 平成12(2000)年修復
市指定有形文化財

さらに少し進むと内苑と書かれた標識があるので、門を入ります。

御門
宝永5(1708)年頃建築 京都東山西方寺にあった薬医門を移築
市指定有形文化財

御門を入ったすぐ右は、これまた入場できない白雲邸という建物群。
白雲邸(はくうんてい)・倉
大正9(1920)年・大正10(1921)年
市指定有形文化財

その先の門からは臨春閣という書院造の建物が続きます。
臨春閣(りんしゅんかく)
慶安2(1649)年建築、大正6(19187)年紀の川沿いより移築
国指定重要文化財

真ん中にお堂の様なものが立つ橋を渡り、隣春閣のそばに行ってみます。
旧天瑞寺寿塔覆堂(きゅうてんずいじじゅとうおおいどう)
天正19(1591)年建築、明治38(1905)年京都大徳寺より移築
国指定重要文化財

臨春閣の奥の階段を登ると上2つ建物があります。
月華殿(げっかでん)
慶長8(1603)年建築、大正7(1916)年伏見城より移築
国指定重要文化財

天授院(てんじゅいん)
慶安4(1651)年建築、大正5(1916)年京都心平寺跡より移築
国指定重要文化財

天授院から下ってくるとある建物。
聴秋閣(ちょうしゅうかく)
元和9(1623)年建築、大正11(1922)年二条城より移築
国指定重要文化財

春草廬(しゅんそうろ)
江戸時代、大正11(1922)年移築
国指定重要文化財

蓮華院(れんげいん)(指定なし)
大正6(1917)年

海岸門(指定なし)
江戸時代建築、大正時代京都西方寺より移築
海岸門から内苑を出て目の前にある丘を登って行きます。

丘の頂上には松風閣というコンクリート製の展望台があり、本牧の海岸の眺めが良いです。

松風閣の下には、入園以来目を引く三重塔。
旧燈明寺三重塔(きゅうとうみょうじさんじゅうのとう)
康正3(1457)年建築、大正3(1914)年木津川燈明寺より移築
国指定重要文化財、関東地方最古の木造塔

塔から下の池の縁に降りていきます。

初音茶屋(指定なし)

林洞庵(指定なし)
正和45(1970)年

谷の奥へと進むと仏堂があります。
旧東慶寺仏殿
寛永11(1634)年建築、明治40(1907)年鎌倉・東慶寺より移築
国指定重要文化財

仏殿の隣には白川郷の合掌造り。
成金趣味の脈絡ない配列が良いですね。 と思ったら、移築された年に原三渓は恐らく存命ではなかったと思うので、誰の趣味なのでしょうか。
旧矢箆原家住宅(きゅうやのはらけじゅうたく)
江戸後期建築、昭和35(1960)年白川郷より移築
国指定重要文化財

池の方へと下って行きます。
横笛庵(指定なし)
明治41(1908)年建築

旧燈明寺本堂(きゅうとうみょうじほんどう)
康正3(1457)年建築、昭和62(1987)年京都・燈明時より移築
国指定重要文化財

統一がとれているのか、あるものを集めただけなのかよくわかりませんでしたが、名勝を十分堪能したので、入場した正門の反対側の南門から退場することにします。

南門を出たすぐ先は本牧市民公園の敷地で、ちょうど門のそばに上海横浜友好園なる施設がありました。
中華風の建物の向こうの崖上にあるのが松風閣かしら?

根岸森林公園に寄って行こうと思ったら、途中で雨が降ってきたので、根岸線のガードをくぐって根岸駅から帰宅しました。
10月もそろそろ終わりですが、2024年の夏は最後まで天候が安定しませんでした。

思い立ったらすぐ行ける。 その他の首都圏近郊ハイキングの記録はこちら

●20年ぶりに訪れた三渓園は、素晴らしく変容していました。
平成前期は暇な老人がたむろするごみごみした薄汚い場所のイメージがありましたが、主な建物が丁寧に改修され、土埃が立たないように公園全体が整地されており、何より人口密度が多すぎず、素晴らしい環境になっていました。
交通の便が悪いため、中区にあるにもかかわらず鎌倉より時間がかかりますが、これはおススメです。
入場料が高くなったことが要因か?

●2024年10月19日(土)
本牧宮原バス停・せせらぎ公園(13:20)
→本牧山頂公園(13:30~14:10)
→新本牧公園(14:15)
→三渓園(14:25~15:30)
→本牧市民公園(15:35)→根岸駅(16:10)


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