10月中旬を過ぎてから二週連続で週末に台風が接近・上陸。
前週(10月21日週)は、土曜朝からずっと雨だったが、二回目の今週は、北上してくる前線が土曜日朝の時点で本州の南海上にあり、北関東も北部まで行くと夕方まで天気が持ちそうな様子。
しかしながら、気温は12月並みの日が続くので、ここはもうおとなしくしていたいところではあるが、、、
お盆以降は台風の影響ばかりだった今年の辻褄を合わせるべく、北関東以北で・濡れなくて寒くない・かつ簡単なルートを探して、谷川岳のそばにある白毛門沢を遡行することにしました。
谷川岳ロープウェイを目指して水上温泉をクルマで走ると、道路の電光掲示板には気温8℃の表示が。
この先、さらに標高が上がり、かつ川原を歩くことを考えると、もしかして体感温度は0℃に迫るのではと不安に思いながら、土合橋そばにある白毛門登山口の駐車場を出発。
先ずは白毛門への登山道を進みます。
。。。と思っていたら、川の左岸を進む登山道は川原に出たところでいきなり消失。
この登山道は3年前の秋に通過したはずだが、すっかり記憶から消滅しており、見覚えがないなと思いながら周囲をきょろきょろ見回すと、何と下流の砂防ダムの下に歩行者用の橋が架かっているではないか!
登山開始ゼロ秒からいきなり道迷いでスタート。
急いで来た道を引き返して、橋を渡り入山。
登山道が白毛門へ向け尾根へと左折する道標を直進し、東黒沢の右岸にそってキャニオニングの人たちが付けたと思われる明瞭な踏み跡を進むと、取水施設のようなところで踏み跡が途絶えるので、ここで入渓。
先ずは東黒沢を遡行します。
ぽつんと1つある小滝を横に見ながら進みます。
地形図で沢がS字状に蛇行するあたりから、岩盤が発達し、ナメと釜が目立ってきました。
石畳状の川原が左にカーブする先に、、、
ハナゲの滝が見えてきました。
秋の長雨を取り込んで豊富な水を吐き出すハナゲの滝。
直登できるかな
近寄ると結構水しぶきが多く、大変寒いです。
水量がほどほどあることも加わり、ここを上まで行くとかなり冷たそう。
というわけで、立派な巻き道を行くことにします。
ハナゲの滝の上にはプール付きのウォータースライダーがありました。
上から見下ろすと、かなり長く、夏の暑い時期は楽しめそうです。
今日は寒いので先へと進みます。
東黒沢を溯ること一時間少々で白毛門沢との出合に到着。
本流の東黒沢と別れて
左俣の白毛門沢に入ります。
すぐに5m滝。
右岸の立派な巻き道を進みます。
その先しばらくすると、ナメと小滝が断続的に続きます。
全て水流沿いか右岸を小さく巻いて越えることができます。
標高920m付近で左岸から枝沢が滝で入ります。
この辺りからは左岸側を越えることが多くなります。
逆くの字の滝。
上段はきれいなウォータースライダーになっていますが、
生身の人間が滑るには少し激しいか。
連瀑帯が見えてきました。
最初の5mは、右壁を登ります。
ノーハンドで行きたいところですが、全体が濡れていて少しぬめるので四つ足で。
その後ろにある10m。
右の緩い岩をこの辺りまで登り、ここからは左岸の木につかまりながら巻き気味にのぼり、、、
ここに降りてきます。
そのすぐ先のナメの上に見える5m滝は、
左岸の木につかまって登ります。
滝の上は、大きな滝が続いていました。
下段の5mを左から越えると、、、
上段の大きな滝は何となく二段に分かれているように見えます。
これがこの沢の大滝「タラタラのセン」でしょうか?
それとも、上段のこの部分をそう呼ぶのでしょうか?
もしかして、本物はまだ見えないところにある?
右岸の巻き道を行きます。
巻き道の途中から見るタラタラのセン?
滝の左にある細い流れの上流にある小沢を渡って進ん行きます。
適当なところで灌木帯をトラバースしていくと、ここに出ました。
大きなナメ滝の上に大岩が見えます。
5mを左岸から巻いて、ナメ滝の中を行きます。
傾斜が急になったところで左岸の林の中へ逃げて巻くと、
ナメ滝の落口の釜に出ました。
見上げると先ほど下から見えた大岩が。これが通称三平師匠の岩?
師匠の首の部分は岩小屋になっていたのね。
大岩を過ぎたところから、遥か湯檜曽川対岸の天神平方面を振り返ります。
先を急ぎます。
まだ高度差で半分も登っていない。。。
標高1180mで左岸から滝で落ちる枝沢。
遠く稜線近くに岩の突起が見えます。
お。岩が2つに増えたぞ。
1230mの右岸の枝沢。
すぐに1240mの二俣。右俣へ。
左俣にある大きな岩の裏側は4mくらいの滝になっていました。
あとは、二俣が数個出てきて、中には本流よりも水量が多いものもあったりしますが、基本的には磁北方向に向けて、道なり(というか沢なり)に進みます。
頂上まで残り100m少しの標高差の、水が涸れたところで大休憩。
雲底がだい低く降りてきましたが、頂上までは何とか天気がもちそうです。
ルートミスをしていなければの話ですが。。。
ここからはスラブ状の岩がだんだん少なくなっていき、枯草と所々にあるブッシュの急斜面を登って行きます。
数年前に同じルートを経験した同じクライミングジムに通うN氏より「持って行った方がいいよ」と言われていたピンソールとピコハンマーを装着しました。
目指す山頂付近やジジ岩、ババ岩はガスに煙って見えなくなり、少々不安が増します。
急斜面は掴んだ枯草がちぎれたら一体どこまで戻って(落ちて)行くんだろうと思うくらいの斜度で、中途半端に泥や岩が復活します。
ガスに煙る中をひいこら登って、少し傾斜がユルくなったところから振り返ります。
たぶんあともう少し。
足元がほぼ全面笹に変わったと思う間もなく上を見ると、何か建ってるぞ。
白毛門山頂に到着です。
山頂で沢装備を解除し、用を足そうかなと思っていたところで、後ろに人の気配が。
振り返ると、そこにはヘルメットとハーネスを装着した男性が霧の中にたたずんでいました。
こんなところで何してんの/どうやって来たの? と互いに問いかけることに。
自分の30分後から同じルートを登ってきたyuta1992氏は、今日この沢を登った理由も全く同じで、一緒にだべりながら駐車場へと下山しました。
下山路の登山道からは、登ってきた白毛門沢が良く見えます。
やっぱりあれが本物のタラタラのセンだったのかな。
●本日の反省
①入山と同時にいきなりルートミスした。
しかも、2014年にここから東黒沢を登っているにもかかわらず、同じ道を忘れていた。
認知力の衰えが激しい。。。
②寒かった。
こんな時期になってまで、しかも台風上陸(結果的に上陸はしなかったが)当日朝に意地汚く登るのはいかがなものか。全身ズブ濡れにならなくてよかったが。
でも、白毛門沢は、実力の無い自分でも、大きな滝と東黒沢の美しい流れが付いて、日帰りで上越の沢のおおらかさが体感でき、とても満足。
この沢が人気な理由が実感できました。
あと、ピンソールは念のため持って行った方が良いかも。使うのは最後の15分だけだけどね。
2017年10月28日(土)
白毛門登山口駐車場(8:10)-(東黒沢遡行)
→白毛門沢出合(9:20)→タラタラのセン(10:20)
→1240m二俣(12:30)→白毛門山頂(13:30)
→登山道で白毛門登山口駐車場(15:50)
2017年11月3日金曜日
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